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('A`)( ゚∀゚)川 ゚ -゚)( ^ω^)の話のようです

712名無しさん:2022/02/07(月) 22:55:43 ID:Zqx4K8pM0
  
 あのセンターサークルのビッグマンがクックルより高く飛べるというなら驚異的だが、そうでないなら非常にありがたいことだ。

 不自然なことだからだ。アメリカ人が作り上げた合理的なバスケットボールというゲームの中で、不自然なことをするにはそれなりの理由があることだろう。それは事情といってもいいかもしれない。

 たとえば、数字上の身長がクックルより高い、ポジションがセンターである選手をティップオフの場から遠ざけることは許されない、といったようなチーム事情だ。クックルがティップオフの競り合いを嫌がらない男であることをおれは既に知っている。
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( ゚∀゚)「うへへ、こいつは見ものだな?」

 狩人のような視線を対戦相手へ向けていく。その途中に兄者がいた。こうしておれと同時にコートに立つ、高校のチームではポイントガードを務める良い選手だ。

 兄者や弟者の所属する高校はいわゆる県下のトップ校で、この選抜チームにも6人の選手を提供している。半数だ。なんならチームメイトで5人の先発を組めるのだ。

 そんな兄者が、こうしてポイントガードの位置におれが立つのを自然と受け入れてくれている。弟者も、他のやつらもそうだ。勝利を目指すために必要と思われることをやる以外のチーム事情がおれたちの県にはほとんどない。そのような関係性をおれたちはこれまでに作り上げてきた。
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( ゚∀゚)「――お前らはどうだよ、クックル。そいつはお前より飛べるのか? ん?」

 視線でそのようなことを問う。ティップオフの時間が近づいていた。


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