したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

錬金術師は遂せるようです

76 ◆vXEvaff8lA:2020/05/03(日) 21:45:41 ID:YLCyI6VU0
その時だった。

ζ( Д *ζ「模原 臨!」

模原の腕は、ピタリと動きを止めた。
刃を刺したまま、入間は顔だけを給水塔に向けた。
そこには元の気丈さを得た黒衣の魔女――都子が立っていた。

ζ(゚ー゚*ζ「あなたに、妹なんかいない」

それは、謐けさに投じられた一石そのものであった。
地に伏せる模原は、ガツンと頭を殴られたような心地だった。

(  ∀ )「いない、だって?」

力無く呟かれた言葉に、入間はそっと懐に手を這わせた。
――都子の傷が癒えた時、合図と挑発を兼ね、
先の言葉を叫ぶよう入間は依頼していた。
模原の能力は対一人にしか効かないという仮説を、入間は立てていた。
何故なら路地裏の戦いで、模原は都子から逃亡という選択肢を奪わなかった。
己が能力の穴を塞ぐことなく、模原が二人を甚振るのは、
単なる偶然には思えなかったのだ。
よって入間は都子の傷が癒えるまで時間を稼ぎ、
彼女の恢復と同時に模原を挑発。
彼の注意を都子に惹きつけることが出来れば、入間は【狭窄】から解放されるのだ。

( ^ν^)(乱闘やりながら
       オセロの真似なんて、もう二度とゴメンだ)

ゴチる入間の口調には、余裕と勝機が滲んでいた刹那。

(  ∀ )「――オマエは」

どう、と入間の体が宙に弾き飛んだ。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板