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ξ゚⊿゚)ξお嬢様と寡言な川 ゚ -゚)のようです

67 ◆hrDcI3XtP.:2019/09/19(木) 07:04:58 ID:NAygX1BA0

ξ; ⊿ )ξ(やだ……やだよっ。笑ってよ、クーっ……)

 景色が暗黒に支配された。何も響かず、何も生まれず。
 ツンは蹲り、涙を零して記憶に縋る。

 愛しきその景色を――未だクーが優しく笑ってくれた日のことを思い出そうとするが、いつしか夢は覚める。
 去来する景色は色褪せ、時の経過と共に形を失っていく。
 ツンは己の中の何かが奪われた気分だった。それを失う訳にはいかないと必死になる。

ξ;⊿;)ξ「――やだよ、いかないでよ、クー!」

――そんな叫びが今朝のツンの目覚めだった。
 外の景色は雨だった。英国は雨が多い。夏とは違い高湿度の冬の時期、冷たい雨が朝の窓辺へとやってくる。
 窓を叩く雨音を耳にし、ツンは忙しく鳴り響く鼓動を静める為に深く呼吸を続けた。

川 ゚ -゚)「――……大丈夫ですか、お嬢様」

 そうしてツンはようやっと彼女の存在に気付いた。それは彼女専属のレディースメイドであるクーだった。
 クーは珍しくその表情を曇らせツンを見つめていた。
 半身を起していたツンは声のする方へと――出入り口の方へと視線を向け、そこに立っているクーを見つけると静かに涙を零した。

川 ゚ -゚)「如何なさいましたか。悪い夢でも……」

 言葉を発することもなく、更には瞬きの一つもせず、まるで壊れてしまったように涙を流すツンへとクーは慌てて駆け寄る。
 そうしてツンを心配そうに見つめるクーだったが――


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