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ξ゚⊿゚)ξお嬢様と寡言な川 ゚ -゚)のようです

54 ◆hrDcI3XtP.:2019/09/16(月) 02:31:02 ID:GTEjhEsE0

 二人の距離は近かった。ツンの眼前にはクーの横顔がある。
 ツンは意図せず、無意識のままに彼女の頬へと――クーの頬へと手を添えた。

ξ゚⊿゚)ξ「……楽しかったね」

川 - -)「……はい」

ξ゚⊿゚)ξ「ねぇ。やっぱりクーが教えて。ピアノを」

川 - -)「それはなりません」

ξ゚ -゚)ξ「……どうしても?」

川 - -)「……お嬢様。お手を……」

 クーは未だに瞳を伏せたままだった。その理由はツンを視界に捉えない為だった。
 二人は描かれた景色で存分に互いを見つめ合った。心を交わし、全てが完了した時、そして現実を取り戻した時――クーは胸に苦しみを抱く。

 だがそんな彼女に熱を与えるのはツンだった。その瞳は揺れ、クーはそれから逃れようとする。
 対するツンは双眸を真っ直ぐにクーへと向ける。

ξ゚ -゚)ξ「楽しかったね、クー。まるで昔みたいに」

川 - -)「…………」

ξ゚ -゚)ξ「昔はもっと、わたし達の距離は近かった気がする。もっと……もっと身近で、もっと……幸せだった気がする」

川 - -)「…………」

ξ゚ -゚)ξ「クー。わたしを見てよ」

 その一言にクーの心臓が跳ねる。
 だが瞳は閉ざされたままで、表情にも変化はなかった。


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