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ξ゚⊿゚)ξお嬢様と寡言な川 ゚ -゚)のようです

52 ◆hrDcI3XtP.:2019/09/16(月) 02:30:11 ID:GTEjhEsE0

 荘厳、に足すことの高揚感。
 弦の重さから音の弾み、ボディの材質まで、兎角全てが別次元で、一瞬で彼女はグランドに恋をする。
 だが頻繁に触れることは許されず、また、やはり彼女の謙虚な性格故か己から弾こうとすらしなかった。

 しかしそれでも触れる機会はあった。その理由の全てはツンだった。
 ツンが幼い頃からクーは面倒を見ていたが、ツンは特にクーのピアノに首ったけだった。

 彼女に求められたらクーは断れない。
 だがそれを理由にピアノに触れられるとなると、実のところクー自身も悪い気はしないし、久しく音楽と向き合うと、それは己との対峙にも思えた。
 音楽に生涯を捧げた訳ではなかった。だが命を形成する一つのものとして、クーにとって音楽は欠かせない要素だった。

川 ゚ -゚)「さあ、今宵はこのくらいで」
  _,
ξ゚⊿゚)ξ「えーっ……」

 クーは席から立ち上がりツンへとそう言うが、けれどもツンは物足りていない。

ξ*゚⊿゚)ξ「あ。ねぇ、そうだクー。私が歌うから範奏をお願いっ」

川 ゚ -゚)「歌、で御座いますか」

ξ*゚⊿゚)ξ「うんっ」

 乞われたクーは仕方なしに再度腰かける。


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