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ξ゚⊿゚)ξお嬢様と寡言な川 ゚ -゚)のようです

273 ◆hrDcI3XtP.:2019/10/12(土) 22:55:17 ID:53.STGpE0

――爵位継承権、並びに家督を全て寄越せとのたまうのだ。
 場には緊張が走った。それは口にしてはならぬ――否、実現することはほぼ不可能なことだからだ。
 何よりとしてティレル卿はそうならない為にと彼女をネラア家に嫁がせるつもりだった。その意思も三年前に本人に告げていた。

 だが彼女はそれに首を振った。縦にではない、横に振ったのだ。
 では如何するか――となるのが普通だが彼女は更に己がこの家を継ぐと申した。

 前代未聞――そう言う訳でもない。
 軽く触れたことだが、英国に限っては女性にも継承権が発生する。
 それにはクイーンの同意が必要となる。つまり彼女を説得しなければならない。
だがそれさえ完了すれば女性でも爵位を賜ることが出来る。

 ツンはそれを望んだ。
 己は何処にも嫁がぬ。騎士として、貴族として、軍(いくさ)を従え展開する者として家督を継ぐと。

 故に剣術から兵法、更には経済軍事、他政治等の知識を求め、それの師事を仰いだ。
 クーは目を見開く。想像していた台詞だった。だが出来れば杞憂であって欲しかった。

川 ゚ -゚)「――なりません」

ξ;゚⊿゚)ξ「クーっ……」

 ティレル卿が何かを言う前にクーが言葉を発する。
 ツンはクーを睨むのだ。だがそれに対してクーもツンを睨む。

川 ゚ -゚)「あなた様はそのような立場になるべきではありません、お嬢様」

ξ゚⊿゚)ξ「わたしが決める」

川 ゚ -゚)「なりません」

ξ゚⊿゚)ξ「わたしが決めるの」

川 ゚ -゚)「お嬢様」


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