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ξ゚⊿゚)ξお嬢様と寡言な川 ゚ -゚)のようです

271 ◆hrDcI3XtP.:2019/10/12(土) 22:53:39 ID:53.STGpE0

 その言葉にツンは顔を跳ね上げた。その瞳は鋭く、額には脂汗が滲む。
 対してティレル卿の双眸は揺らぐこともなく、ツンの顔を真っ直ぐに見据えた。

川;゚ -゚)(まさか、お嬢様は――)

 先の問い。結局それを口にすることは叶わず、真相を確かめることも出来なかったクー。
 だがティレル卿の言葉、そしてツンの態度でいよいよ氷解した。
 ツンがここ最近目覚ましい勢いで勤勉になった事実、覚醒するに至る発端――理由を。

ξ; - )ξ「お父様……端的に言うね」

( ^ω^)「なんだお」

 一度呼吸を置いたツン。クーはツンの手が強張っていること、そして震えていることに気付く。
 握りしめられる手から伝わるのは汗で、ツンは大層に緊張と恐怖をしていた。

 クーはツンを止めようと思った。
 その一言を紡ぐとあれば、後に待つ未来は恐ろしく絶望的だと悟るが故に。

 だがしかし、ツンのその瞳を見た時、クーは閉口するのだ。
 それは怯え、恐れ、泣き出しそうな、そんな弱々しさを思わせる。
 だのに、その眼光だった。

 退かないと決めた者の目だ。
 決意をし、前へと進むと決めた者の目だ。
 そして戦うことを選んだ者の目だった。

 ツンの小さな唇が動きを見せる。
 そうして空気が震え、今、ツンはその一言を――


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