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ξ゚⊿゚)ξお嬢様と寡言な川 ゚ -゚)のようです

23 ◆hrDcI3XtP.:2019/09/13(金) 23:33:56 ID:WVkvC8.U0

ξ゚ -゚)ξ「……お父様」

 戦争が勃発すれば軍を動かすのは当然貴族だった。

 貴族とは斯くあり――貴族は働かず、貴族は出歩かず。

 貴族が働く必要はない。
 一代二代程度の男爵、子爵家ならばいざ知らず、侯爵の位を得ているティレル家には収入源は腐るほどにある。
 歴史ある貴族とは数多の土地、屋敷を所有しているのが往々であり、それらを貸し与え、それに対する賃貸料のみで十分に生活は可能だった。

 出歩く必要――皆無だ。
 出歩くとすればそれは貴族足り得ない。

 買い物に出かける――必要もない。
 それらは全て向こうからやってくるのが通常だ。衣服、他様々な美容品に関しても同じだった。

 ましてや学校へと出向く――論外だ。
 専属の講師、教師がつくのが当然だ。

 そんな貴族が働く時と言うのは戦時、ないしは政務等だった。
 後者が労働に含まれるか否かはさておき、政務等でも外出――屋敷を出ることは普通ならば少ない。

 外に出向く時はパーティ等がある場合のみだった。
 その場合もやはり馬車と従者が付き添う。自らの足で街を歩く経験をする貴族令嬢など所詮は子供の時分のみだった。
 そしてその度にパパラッチにすっぱ抜かれ苦心に表情を歪める。

 暮らしに不自由はなく、日々は満たされる思い――ツンはそう思いはするが、けれどもその生活は多くの犠牲の上に成り立っているのだという自覚があった。
 そしてその犠牲を築くのが己の家だと言うことも。


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