したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

ξ゚⊿゚)ξお嬢様と寡言な川 ゚ -゚)のようです

175 ◆hrDcI3XtP.:2019/10/05(土) 21:46:53 ID:YaoLVTVA0



――村から帰陣したツンとクー。
 ツンはクーの寝室に閉じこもり、対してクーは居間で一人寡黙になった。
 両親の姿はない。恐らくは何かしらの作業をしに出かけたと思われる。

川 ゚ -゚)(……言いすぎた、のかな)

 先の問答で口にした台詞。それは従者としては紡いではならない言葉だった。だがクーは後悔をしつつも間違いではなかったはずだと思う。
 現実を忘れるだとか無視することは不可能だ。ツンには許婚がおり、その取決めを破ることも同じく不可能だった。
 許婚――ツンには定められた者がいる、と思うとクーは胸が苦しくなる。
 次いで先程見たツンの泣き顔を思い出すと面は険しくなった。

川 - )「……何をやってるんだ、私は」

 あれではまるで余計に追い詰めたようなもので、それはつまり、主人を傷つけたも同義だった。
 これも必要なことだったと言えるが、彼女は他にも手段があったはずだと思う。無理矢理に叩きつけるのではなく、時間をかけて彼女の気持ちを正すべきだった、と。

 だが急いてしまった。それもこれも、やはり焦りがあるからだ。
 帰省してから三日目の今日、残る二日でツンにしっかりと気持ちを伝えようとしていた。

 それは断りの言葉だ。
 彼女の愛に対して、受け取ることは出来ぬと、己達の関係はどうあっても主従のみでしかないと伝えるのだ。

 既にその言葉は用意出来ていた。
 それは愛を紡がれた日から、ツンが心を解放した時からだ。
 だが今の今まで言い出せなかったが、いよいよ腹を括る。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板