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ξ゚⊿゚)ξお嬢様と寡言な川 ゚ -゚)のようです

155 ◆hrDcI3XtP.:2019/10/05(土) 21:37:12 ID:YaoLVTVA0

 過去を思い出すのではなく、過去に囚われているのは己自身で、未だにその景色と幻影に惑わされているのでは、とクーは思う。
 そうして彼女は正常を保つ。

 今、こうしてツンが自身に触れているのは去来する過去が自身の望みのままに形を持ち、現実を侵食して己を混乱困惑させようとしているのでは、と思う。
 そうでもしなければクーは耐えられない。初めて出会った時からクーはツンのことだけを考え、そうしてある日を境に仮面を装着し、自身の感情を封じ込めた。

 だが今になって封じ込めた感情や望みのようなものが溢れ誘惑する。
 気持ちを曝け出せとせがむ。
 それにクーは抗い、なんとか今まで凌いできたが――

川 ゚ -゚)「……冷たいですね」

ξ゚⊿゚)ξ「え?」

川 ゚ -゚)「手……お嬢様の手は、冷たいです」

ξ゚ー゚)ξ「……うん。そうだね」

 互いの温もり。
 手をつなぎ、川辺に佇む二人はそれを今更ながらに感じた。
 クーの手は温かく、ツンの手は冷たかった。


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