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( ^ω^)文戟のブーンのようです[3ページ目]

939ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/05(金) 00:04:44 ID:PixFkwlI0

o川*゚ー゚)o「キュゥ!!」


すると、ス=クゥが高く鳴いた。
何事かと思い右肩を見ると、ス=クゥが何度も鼻先を森の中に向けていた。

まさか、俺を助けようとしているのか?

俺は自分の命運をこの奇っ怪で愛おしい生物に賭けてみることにした。
先程まで、自分の精神が狂ってきていることに感じた恐怖など忘れて。


河を一つ挟むだけで、森の様子が大きく変わる。
こちらの森は、熱帯雨林のそれだった。

肉厚で幅広の植物と、幾本もの蔦が視界を遮る。

俺はス=クゥが導くままに、草枝を手折りながら前進する。
いつの間にか背後からの声は聞こえなくなっていた。


やがて、高い岸壁が出現し、俺はそれに沿って南の方へと歩く。
少なくてもこうして壁に手をついて歩いていけば、同じ場所をグルグル回る心配は無いはずだ。

断層が隆起したのか、岩壁の断面は地層がむき出しになっていて、
凝灰岩の層が見て取れることから、少なくとも一度この地域は噴火の被害に合ったことが分かる。

なるほど、噴火に伴う食糧難と"救世の獣"の出現か。
俺は族長の話を思い出しながらも歩き続ける。

そうやって一時間程度歩いていると、唐突に、岸壁に空いた洞穴に出くわした。


o川*゚ー゚)o「キュキュゥ!!」


俺の肩で揺られていたス=クゥは、何かに呼ばれるように俺の肩を飛び降りて、
その洞穴の中へと走っていく。

(´<_` ;)「待ってくれッ!」

今まで俺を導いてきた存在を急に失った恐怖から、
俺も洞穴の中へと歩みを進めた。



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