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( ^ω^)文戟のブーンのようです[3ページ目]
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――これほどまでにコイツに夢中だったのか。
いや、それだけでは説明がつかない。
何処かから俺の思考には暗幕が掛けられていた。
本来なら気づくべき違和や、本来の目的を思い出すこともなく、
俺はス=クゥの生態と、それを取り巻くこの集落の環境の観察に心を奪われていた。
未だハンカチが巻かれたままの中指が痛み始める。
こんな未開の地で、出血を伴う怪我をしておきながら、
その怪我を放置して、フィールドワークを続ける?
気が狂ってる。
何の病原菌が潜むかわかったもんじゃない環境で、
その傷口をハンカチ一枚で覆ったまま何日も生活するなんて、
自殺行為そのものだった。
となると、俺の思考は既に初日から、あの檻を出てからずっと狂っていたことになる。
俺は腕に巻き付けたままの半壊した時計を見る。
――長針も短針も、もはや動いては居なかった。
(‘_L’)「女が居ないのに、どうやってこいつらは民族として成立してるっていうんだ」
(‘_L’)「――なぁ、分かったろ?」
(‘_L’)「もう無理だ。限界だ」
(‘_L’)「逃げよう、今すぐにでも」
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