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( ^ω^)文戟のブーンのようです[3ページ目]

896ミセ*゚ー゚)リ ◆.B6BIc9Qqw:2018/10/04(木) 23:26:05 ID:oHseY2Ho0

それと先程から気になっていたのだが、
彼らがこちらに近づいてきてから、妙な芳香が漂っているのだ。

その香りは、決して不快なものではなく、むしろ芳しいといって良いものだった。

紅梅の香りに、南国特有の果実の甘く粘度の濃い芳香を混ぜ合わせたような
鼻腔の奥にへばり付く甘ったるい香りだ。

気になってから、その出処が知りたくて、何度も鼻をヒクつかせてしまう。

数度ほどそうしていると、族長がもう一度杖で檻を叩いた。


( ФωФ)「――*************** チイッ ******************** チイッ **************** シィー」


何を言っているのかは分からない。
言語グループが完全にビルマ語とは異なっているようで類推すら難しかった。

文の合間に挟まる舌打ちは、日本語で言うところの句読点にあたるものなのだろう。

最後の歯の隙間から息を漏らす音で、自身の発信の終了を示す。

この特徴はアマゾン奥地の先住民も持ち合わせる"タンギング"に近い。



ともかく言葉が分からなければ反応のしようも無い。

俺は族長の言葉に答えること無く、後ろを振り返る。

当然通訳の役目を果たしてもらおうと考えた訳だ。

案の定通訳は震えていたが、俺の視線で求めているものは伝わったらしく、
戦慄く唇を開き、長の言葉を翻訳し始めた。




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