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( ^ω^)文戟のブーンのようです[3ページ目]
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そしてもう一つの異様。
それは族長の手に握られていた。
獣、のようだった。
犬ほどの大きさの、ずんぐりとした生き物。
造形は、ちょうど昔住んでた借家の前を走る側溝に潜むドブネズミに似ていた。
しかし鼠にしてはあまりにも巨大で、しかも体毛が殆ど生えていなかった。
全体的に薄桃色の皮膚に覆われており、その下には血管や臓器が透けて見えている。
皮膚自体は弛んでいて、何本もの深い皺が刻まれているようだ。
一番奇妙なのが、頭頂部から背中の半分程度まで
人間の髪に似た体毛が生えていて、それが美しい黒髪を思わせる直毛であることだった。
黒髪の帳を割くように鼠特有の吻口が伸びていて、
その先にはげっ歯類であることを象徴するように、上下に対になった大きな歯牙が伸びていた。
尻尾は巨大なミミズか蛇のようでもあり、その終わりの所を族長は握っている。
川 - 川「……」
鳴き声一つ上げずにぶら下がっているそれは、死んでいるものだと思ったが、
時折鼻先をぴくぴくと扇動させるので、生きていることが分かった。
(;゚_L゚)「ス……、ス=クゥ……」
ふいに、背後の通訳が声を上げた。
振り返ると、後ずさるようにして、檻の奥に背をピッタリとつけた彼が
目をコレでもかと見開いて、獣を凝視する姿がそこにあった。
(´<_` )「ス=クゥ?」
俺は通訳の言葉をそのまま返す。
"ス=クゥ"が何を指すのか知りたかった。ビルマ語には無い言葉だ。
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