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( ^ω^)文戟のブーンのようです[3ページ目]
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あの部屋で壁に踊る文字に触れてから、三日が過ぎていた。
事務所に閉じこもった兄者は、例の文字めいたのたくりに悩まされていた。
文字はあの壁で踊っていたのではない、まして本から這い出てきたわけでもなかった。
いや、ある意味ではそうとも言えた。
文字は、兄者の頭の中で踊っていたのだ。
触れた時、確かに感じた感触は、兄者の脳がその姿と共に創り出したものだった。
それらを錯覚に過ぎないと切り捨てることは難しい。
現に見えて触れられるものを実物とどう区別するのか。
むしろ、見て触れることこそが実物の要件ではなかったか。
それが兄者という一人の観測者しか持たないとしても。
今や文字は、そこら中でひしめき合っていた。
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