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( ^ω^)文戟のブーンのようです[3ページ目]
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( ・∀・)「やあ、兄山の」
見知らぬ男が、懐っこく手を挙げる。
前掛けの屋号からして、おそらく酒屋なのだろう。
だが、俺は酒を飲まない。
( ・∀・)「あれ?」
近付いてきた男は、ようやく違和感に気付いたらしい。
( ・∀・)「兄山じゃない?」
(´<_` )「赤の他人だぜ、俺は」
男の視線は、俺の右耳へと注がれていた。
俺は耳环を開けていて、若竹色の、安い翡翠をぶら下げている。
対して兄山は、装身具の類を一切付けない。
しかしそれを抜きにすれば、俺たちはよく似ていた。
( ・∀・)「そうだよねぇ、そうだ、そうだ」
納得した男は、大人しく引き下がる。
こうして間違われることはしょっちゅうで、
しかしいつまで経っても慣れることはない。
思わず苦笑しながらも、さらに路地の裏へ足を進める。
店の裏側に位置するここは、人気がなく、
代わりに生ゴミが山脈のように連なっており、
壊れた雨樋からは、ぼたぼたと水が溢れ出している。
おそらく二階以上の店では、
店仕舞いの清掃が行われているのだろう。
足早にそこを通り抜け、またまた細い道へと身をよじる。
するとようやく、看板のない飯店に出くわした。
傾きかけているビルの一階をぶち抜いた
その店は、さながら遺構のようである。
はたして俺の他に誰がいるのだろう。
いつもそう思うのだが、奇特な店には奇特な客が集まるものだ。
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