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('、`*川魔女の指先のようです
43
:
名無しさん
:2017/12/17(日) 08:54:05 ID:YAAXsb060
終ぞ観察者や獣達はペニー達に襲い掛かる様子を見せないまま、三人はキャンプ場へと戻ることに成功した。
生徒を待っていた教師は涙を浮かべながら二人を抱き寄せ、その無事を喜んだ。
(;´∀`)「本当に何とお礼を言ったらいいのか……」
('、`*川「いいんですよ、お礼なんて。
では、これで」
後は彼らがどうするかを判断するのであって、これ以上の介入をする義理はない。
教師と生徒の関係に他者が介入することは決して好まれない。
自分はあくまでも偶然この場に居合わせただけであり、彼らの間を取り持つような人間ではないのだから。
それよりも今は、別の事に興味の対象が移っている。
森の中で感じた視線の正体を調べ、見極めたいという気持ちが非常に強かった。
特に疲労感もなく、この程度なら睡眠と休息は不要だと判断出来た。
気配を消して一目散にテントへと戻り、すぐに荷物を広げる。
パニアケースのコンビネーションロックを解除し、隠し底の中からカール・ツァイスの赤外線暗視装置付光学式照準器とグロック18自動拳銃の予備弾倉、そしてナイフを取り出す。
拳銃とナイフを腰の位置に装備し、ペニーは誰にも気づかれることなく森の中へと再び戻った。
目印を残しつつ静かに森の中を移動し、登りやすそうで背の高い木を探す。
高さ一五メートルはあろうかという大きな樫の木を伝い、突起した樹皮や枝を足掛かりにして森を見下ろせる位置まで登った。
三倍から二〇倍の可変倍率を持つスコープを覗いて探したのは、人工の明かりだ。
訓練された人間が森に潜んでいるのだとしたら、その拠点がどこかにあると考えられる。
拠点には何かしらの明かりがある。
恐らくは渓谷か平地にそれはあるだろうと考えて目を向けていると、木々の間から自然には発し得ない色の光を見つけた。
('、`*川「……赤外線灯、ねぇ」
市街地とは真逆の方向の山腹に見つけたのは、肉眼では決して見ることの適わない赤外線灯を使用した明かりだった。
熱赤外線を可視化する暗視装置を通じて見ることの適う明かりは、紛れもなく人間に気付かれたくない意志の表示だった。
動物愛護団体が何かの観察でもしているのだとしても、あれだけの訓練を積む必要も、ましてやこちらを監視する必要もなかった。
その作業灯が見えたのは、生徒二人を見つけた河原から約二キロ離れた場所にあった。
あの場所に近づいた二人の動きを監視し、最終的には合流した三人の動きを見ていたのだろう。
照準器の目盛りから算出した距離は約五キロ。
走破するには余裕のある距離だ。
一度時計を見て時刻を確認する。
午前三時五三分。
夜明けまでもう間もなくだ。
木を降り、跫音を消して森を疾駆する。
傭兵が密猟者として働いている可能性も考えられるが、彼女の勘はそうは思っていない。
軍隊、もしくはテロリストの可能性の方が圧倒的に高い。
このティンカーベルにある資源はたかが知れている。
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