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艦娘がいない鎮守府のようです

402 ◆L6OaR8HKlk:2019/02/07(木) 21:44:25 ID:vpwffbZI0
大して吸いもしなかったタバコを足下に捨てると、血溜まりが火を飲み込み、消えた
残った紫煙がむせ返るような鉄の臭いと混じったが、逆にそれが気を紛らわせた
LEDライトの側に置かれていた酒瓶を手に取り、一息に呷る。安酒だが、鼻がキュウと絞まるような度数が『恐怖』を薄ませた
仕上げがまだ残っていた。『イカレ』と称したのなら、それなりの末路を迎えなければ気が済まなかった
投げた拳銃を拾って、撃鉄を上げて銃口をこめかみに押し当てる。何らかのガタを感じたが、『もう一人殺す』くらいならまだ耐えれられるだろうと信じた


「フッ、フゥー……」


最後に頭を過ぎったのは、仲間でも家族でもなく、あだ名の由来になった小説の一文


『よだかの星は燃え続けました。いつまでもいつまでも燃え続けました。』


誰も見返さず、空に高く舞い上がったあの腰抜けは、俺なんかよりよほど気高い最後を迎えたのだとようやく気がついて




俺は引き金を引いた



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