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艦娘がいない鎮守府のようです

162 ◆HS4z8y6JHc:2016/04/03(日) 20:59:17 ID:62pQqJ3.0
「彼も、私の中に芽生えた『欲』を知り、徐々に態度を和らげました」

「晩年には、私を友人とまで呼んでくれて……『嬉しい』という感情が芽生えたのも、これが最初でしたね」


晩年……何故、彼は死んだんだ?


「艦娘と深海棲艦は表裏一体の存在。貴方の世界でも提唱されている一つの説です」

「それは正しい。彼女達はコインを裏返すかのように、味方にも悪にも成り得ます」

「私はさっき、『実験は成功したとは言いがたい』と言いましたよね?これが、どういう意味を持つか」


深海棲艦に、なったってのか……?


「ええ、彼の中にある『艦娘』は、言わば生ものでして。歳月がゆっくりとそれを腐らせ……」

「私が気付いたときには、既に手遅れの状態にまでなっていました」


深海棲艦になると、どうなる?


「人への憎しみ、悪意に取り付かれ、同族以外を殺戮するだけのバケモノへと成り下がります」

「それは、彼が愛した艦娘でさえも、手にかけてしまうほどの憎悪。勿論、そんな事をしでかしてしまうのは、本意では無い」

「『艦娘の力が宿っている』。自分の現状を知った彼は、その憤りの向き先を、私でも艦娘でも、ましてや、原因を作った海軍本部でもなく」

「『深海棲艦』、ただ一辺に向け、自分自身の処理を行いました」


処理?


「鎮守府近海、全ての深海棲艦との『心中』です」


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