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ドクオの背骨
8
:
◆hmIR/WZ3dM
:2016/04/03(日) 19:43:46 ID:LBDXupdA0
_,,_
( ・ω・ )「困りましたね。ここの店主殿の反応もよろしくありません」
ショボンは完璧なまでに整った顔を顰めて、腕を組んだ。
( ´ω`)「困ったお。こんなの付けられたのにぃ〜」
ブーンはあからさまに表情を崩し、自分の背中を見ようと首を回した。
背中に特殊な拘束具を取り付けられたが、疎ましくて仕方がなかった。
未だに異物感に慣れないブーンは、毎日不満そうに背を揺らしたり尻尾を左右に振ったりしている。
結論から言うと、ショボンとブーンの目論見は完全に失敗していた。
惑星中の誰も彼もが、二人の商いに対して取り付く島もない態度を示していた。
<マンドクセ>は秘匿された小さな惑星であったが、二人が予想していたよりも惑星の規模や居住者――在来種だけでなく、
異種族も多数住んでいた――の数が多く、ショボンとブーンは手を打ち合わせて喜んだのも束の間、
<マンドクセ>の住民達が持つ暗黙の了解――あるいは当然の防衛――の前に頭を抱えていた。
在来種モディフィカ・スライムを誘拐や暴力から保護する目的から、
当然<マンドクセ>の宇宙港への本来入港審査は厳しいものであったが、
この人間と半人半馬の商人は現在武器類を積んでいないため、
武力に優れるホライゾン種を警戒した警備員がブーンに拘束具の着用を義務付けただけで、入港自体はそう難しくなかったのだが……。
ショボンは目をしぱたたいて、心の中で舌打ちをひとつ。
(´・ω・`)(嫌な予感が的中してしまいましたね)
宇宙船【天翔ける生の証】号から見た時に抱いた不安――惑星の規模に似つかない宇宙港は、
すでにそれなりの数と取引を行っている証明で、自分たちが入り込む余地はないのではないか?――が、
目の前に形を成して邪魔をしている。
実際、宇宙港には他の宇宙船も停泊しており、
港の職員――すべてがフッサール人であった――が書類を交わす隣で、
別の職員が食料や鉱石の詰まったコンテナを重機で運び込んでいたのだ。
(´・ω・`)(人づての情報の上に、自分達に都合の良い仮定を重ねて重ねて、
いざ現地にやってきたら手痛い現実……無様と言わざるを得ませんね)
決まった相手から、決まった品物を、決まった質量だけ取引する信条の惑星相手に、
信用も何もない招かれざる客である個人商人が、見知らぬ怪しげな惑星産の品物を買うはずがなかった。
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