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昔桃子やベリの学園小説書いてた者だけど〜新狼

201:2015/07/24(金) 02:41:57
真野ちゃんは俺の方につかつかと歩み寄ってくると、「○○クン、もう高文連に出す写真、準備できたの?」と、眉根を寄せて、いきなり辛気臭い話をし始めた。

「いや…、まだですけど…」
「まだですって!? いつになったらできるのよ? やる気あるの!? もう…!」
「いや、でも… 締め切りは9月なんだから、そんなに慌てなくても…」
「それがダメだって言うの! 遅くとも7月にはちゃんとテーマ決めて、そこから作品をじっくり煮詰めていかなきゃならないって、私、あれほど何度もみんなに…」
「いや…、でも、みんなって言えば、俺だけじゃなくて、まだ他のヤツも誰も出してないんでしょ?」
「それが頭にくるのよ! 私が現役の時にはそんなこと、とても考えられなかった!」

実は真野ちゃんはもともと、うちの高校の出身なのだ。そして、しかも高校時代は写真部の部長。
そのころ、うちの写真部は全盛時代で、高文連の支部制覇どころか、写真甲子園でも準優勝したというのが真野ちゃんの自慢であり、誇りなのだ。

「それに引き替え、今のキミたちは…」と言うのが、真野ちゃんの最近の口癖だ。
事実、真野ちゃんが初めて顧問になった昨年の高文連では、入選したのは俺の撮った一枚だけ。
それまで毎年のように支部最優秀をうちの高校から出していたこと考えると、確かに酷い凋落ぶりではあった。
そのせいで真野ちゃんは「今年こそは何としてでも名誉を挽回する」と息巻いて、このところカリカリしっぱなしだったのだ。


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