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ビカラと幼児プレイ
1
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2022/02/19(土) 02:02:37 ID:9HcbuPeg
「ぇ、と。……お、ぉおおぎゃー! ぉぎゃー……ぉ……ぁ。なん、て。……ぇえへ、へ」
艇の自室。
見なれたベッドはしかし、近寄るのもためらわれるような状況になっていた。
中央に肩程度の長さの黒髪にか細い体、瞳には不安を滲ませた少女がひとり。スモックに仰々しいおむつというおそるべき格好で転がっている。
一度、胸を張って力強く奇声をあげてからは息の吸い方を忘れたように声も細く小さく体も小さく縮めてうめく少女。
十二神将、ビカラの姿がそこにあった。
「……あっ、どうしよう。今すぐ舌噛んだら忘れてもらえるかな」
2
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2022/02/19(土) 02:04:12 ID:eJiqfj.2
ビッキーすき
3
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2022/02/19(土) 02:09:22 ID:khBU2oxU
興奮する
4
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2022/02/19(土) 02:18:05 ID:9HcbuPeg
ことのはじまりはささいなことだった。
バレンタインのビカラのオギャりたい、という発言を捉えて押してみたところ、細かく話してくれたのだ。
「オギャるってのは赤ん坊の、あっいや。……ぁ、そうだ。じゃなくてえと、えー……とです、ね。あ、あたしはハーヴィンの施設で育って、その、だからといって問題があったわけでも、いやあるんですけど。感謝に嘘はありませんし、仕方ないことですし。……そもそも赤ん坊のころじゃないですし。あっ、でもあれですよね、あれ。幼少期の体験がこう、なにかしら問題がー、という感じで。団長さんに甘えて、そう甘えるくらいにしていただけると助かるといいますか、ええ。あ、いえそういうののせいにするのはよくないんですけど、あたしほんと。あ、いいいいえ? あくまで一般論といいますか、その。ちょっとだけ、そんな感じで、ハイ」
要領を得ないビカラの言葉。
しかし赤ん坊のように誰かにすべてを委ねたい、という感情はなるほど理解できる。
不幸な記憶も幸せな記憶で上書きすればよい。
彼女が自分を甘える相手にと望んだならば是非もない。
それじゃあ、と手を握るとビカラははにかみ、そして。
その笑みを凍りつかせた。
「あっ、手。…………え、オギャ、る……? あー……これ夢? あの、えと。どこへ……あっ倉庫ですね。あたしの定位置の、はい。……あっ、オムツ、あるんですね。依頼で、はぁ。……子守で、なるほど。なるほ……ど? ……あれ? え? 団長さん?」
そういうことになった。
5
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2022/02/19(土) 02:21:15 ID:nOdpe57g
文豪兄貴の新作を待ってたんだよ!
6
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2022/02/19(土) 03:10:45 ID:9HcbuPeg
「……うぅー、死にたい。あ、でも団長さんの目がいつもよりもっと、優しくて。……ちょっぴりくらい、なら。ちょっと、だけだから。……あっ、団長さんの、手。ちょっと硬いけど大きくて、なんか。なんかうん……うん。……あ、これダメだ。あっ、あ。……じゃ、なくてぇ……ぁ……え゛っ!?」
く、と。
ビカラをそっと抱き寄せた。彼女を撫でていた手をゆるやかな動きでずらしていき、抱く時は手というよりも少しばかり揺らし滑らせるように。
ひどく跳ねた彼女にしくじったかと思いつつ、不安を出さないよう努めた。
固定せずに少しずつ、彼女の呼吸を感じながら、わずかな体重移動を繰り返す。
ゆっくり、ゆっくりと。
一度か二度再度硬くなる彼女を根気よくなだめすかし、ようやくと。
ほぐれるように柔らかくなっていく彼女をこぼれ落ちないように抱き留め、かたわらのミルクへ手を伸ばす。
シャトラから融通してもらった温めるのに適した牛乳入りの哺乳瓶。
冷める分も予期していたそれを顔を真っ赤にして唇を痙攣させているビカラの口へと、運んだ。
「……ちちち近い近いもっと撫でて欲しじゃなくてあったかいという熱いというかこれ無理ぃ……ぃ? って、あこれ。あたしの尊厳の危機……? いやでもいまさらとか、ちょっとだけ興味がとか、今やめたら撫でてもらえないし、撫でて、もらいたい、というわけじゃなくて、必要なことだから。……必要なこと、だよね」
わずかな逡巡。
わあひゃあと口を丸く四角く変形させていたビカラは上からの目線から哺乳瓶を隠すように、上唇を先にかぶせ哺乳瓶をくわえた。
視線をそらすことで彼女が飲みやすくする、という手もあったがここは安全を優先した。
結果、注視することにはなってしまったけれど。
「はぷ」
子どものように口を尖らせたままのビカラが複雑な表情を一つ。
しかし、ならばと飲みやすいように体勢を整え、傾けていくと自然とそれもほぐれていった。
「……んく」
こくん、喉が鳴る。
「ん、ぅ……っ、く、みゅ。……おいひ」
二度目は口の中で転がす量が増えたのか、大きく。
「ぁふ……は、む。……、……ん」
ゆらゆらと揺れるビカラの体を調節しながら、傾ける量もいちいち計算しなければならない。
柔らかな体は、硬さが取れるほどその重さをしっかりと与えてくれていた。
「……ん…………、……は、ふ。……ん、ふぁ」
ミルクを与えて、与えて。
たっぷりの時間をかけて赤ん坊には多く、ビカラには適量のミルクをひとつ、空にした。
ぷぁ、と。
最後に口を離す瞬間まで唇を締めていたのか。ふにふにと柔らかな朱色は尖らせる形から普段の姿に戻るまでにわずかな時間を要した。
そして離した後もすうはあと呼吸を繰り返し、吸い込んだ息の冷たさにどこか寂しさを覚えているような、そんな表情を浮かべている。
「…………」
彼女のつややかな黒髪にそっと、下から持ち上げて流すように触れた。
肌に毛先が当たることのないよう慎重に、そして首が座っていない子どもにするように、ビカラの頭の重さを引き受けるようにそっと顔の輪郭を撫ぜて。
子どものような丸い目をした彼女と目が合って。
なんだかぱちぱちとまばたきする姿に、幼さをみた。
「ぁえ?」
7
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2022/02/19(土) 07:47:42 ID:Eii/ti5.
かわいい
8
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2022/02/19(土) 20:38:04 ID:9HcbuPeg
「……ぁ」
交差する視線。
だんだんと硬直していくビカラ。
その小さな顔にうかがうような赤い目と困ったような眉を隠すように手のひらを乗せた。
「ひゃわっ……団長、さん?」
触れた手、その指の一本だけで皮膚をなぞり、ちいさくこぼした声に不快が滲んでいないことを注意深く確認しながら、声をかけていく。
ビカラ、と名前を呼んで。続けて子どもにするような褒め言葉。かわいいといった言葉をあえて語彙少なく重ねて修飾して、囁いた。
普段の会話では不合格な言葉を、目を閉じた彼女に触れながらずっと。
「……ぇと、恥ずかしいん、です、けど」
ビカラは口を尖らせて、唇をまきこむように閉じて、を繰り返し。もごもごと喉でも乾いたように舌を動かし薄い頬肉を波打たせている。
文句未満の伸びた語尾を飲み込んで振動に変えて。言葉にならない言葉を転がす。
彼女の小さな手が伸びて指先にかかって。しかし、こちらの指一本に対してきゅっと三本の指でつまむようにおさえて、それだけ。
揉むようなしぐさは柔らかな手が重力でわずかに歪むそれ未満の力しか込められていない。
「…………ぇへ」
名前を呼ぶ。
ビカラの口角が片側だけ持ち上がり、つまんだ指をこすりあわせてから最後。
手が重なる。
重ねて、おっかなびっくりと女性らしく奇妙なほど柔らかに指だけそらせて離して、静かにかぶせて。
きゅっ、と押し付けられた手がじんわり熱を伝えていた。
「……おとう、さん」
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