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【誕生日スレ】今日は何の日?【総合】

639Republica de Venexia:2015/06/10(水) 01:17:08 ID:???
6月10日はフリードリヒ1世が水没した日です

>>512で神聖ローマ皇帝に即位したフリードリヒ1世バルバロッサはドイツにおける王権を固め、叙任権闘争以来権力を高めていた教皇権に挑み、その治世で神聖ローマ帝国の威信は大いに高まりました
フリードリヒの皇帝理念は、「神聖帝国」という名称にも表れています
彼は1157年に開かれたブザンソンにおける宮廷会議で、ローマ教皇ハドリアヌス4世がよこした、教皇の恩恵によって皇帝位を授与するという旨の手紙をはねつけます
自身の王権と皇帝権は神のみから授与されたこと、そしてその神の意思はドイツ諸侯の選挙に表現されているとしたのです
皇帝権が神に直接由来し、そのため教皇権から独立したものであるという見解、それを表現したのが「神聖帝国」という呼称でした

そんなフリードリヒにとって、十字軍への参加は皇帝が西欧キリスト教世界の頂点としての威信を高めるものであり、折しも>>199のヒッティンの戦いでサラディンによって十字軍国家が大打撃を受けたこともあって、1189年、フリードリヒは第3回十字軍を組織します
この十字軍はイングランド王リチャード1世獅子心王、フランス王フィリップ2世尊厳王も参加した大規模なものでしたが、その途上の1190年6月10日、フリードリヒは小アジアのサレフ川で水浴中に溺死してしまいます
こうしてあっけない最期を遂げたフリードリヒですが、この偉大な皇帝への追慕から、フリードリヒはキフハイザーの城に眠っていて、ドイツの危急存亡の折には必ず帰還するという伝説が生まれるのでした


本日はフリードリヒ1世バルバロッサの命日です、お悔やみ申し上げます


参考文献
・木村靖二編『世界各国史13 ドイツ史』山川出版社、2001年
・菊池良生『神聖ローマ帝国』講談社、2003年
・ハンス・K・シュルツェ、五十嵐修他訳『西欧中世史事2 皇帝と帝国』ミネルヴァ書房、2005年


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