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善子「運命の引力」
20
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 15:54:20 ID:5uhaBOzw
???「……」
曜「どうかな?」
???「なぜでしょうか……とてもしっくりきました」
???「本当の名前を思い出すまで、そう名乗ることにします」
かもめ「『かもめ』、と」
善子「……断ってもいいのよ?」
かもめ「いいえ、とても気に入りました……ありがとうございます」
善子「それならいいけど……」
21
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 15:54:51 ID:5uhaBOzw
曜「かもめちゃん! 私たちの街や学校を見てまわらない?」
曜「もしかしたら記憶を取り戻すヒントがあるかもしれないし」
曜「かもめちゃんのこと、みんなに紹介したいな!」
かもめ「ええ、お願いしますね」
曜「やったぁ!」
善子「悪いわね」
かもめ「いいえ、親切にしていただいて本当に感謝しています」
22
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 15:55:35 ID:5uhaBOzw
善子「そろそろ帰りましょう……あまり長くいると迷惑でしょ」
曜「うーん、そうだね……またね、かもめちゃん!」
かもめ「はい、またお会いしましょう」
曜「バイバーイ!」
善子「静かにしなさい……」
かもめ「ふふっ」
23
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 15:56:07 ID:5uhaBOzw
かもめ「……」
かもめ(私はいったい何者なのでしょうか……)
かもめ(知りたい……自分が誰なのか……)
────────
────
──
24
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 15:56:42 ID:5uhaBOzw
善子(運命のような不思議な力に導かれて、引かれ合って……)
善子(そして、出会う……)
善子(そんなことってないのかな……)
善子(そんなふうに思ってたけど……)
善子(この出会いは、何かが違う……)
善子(何かに引かれ合って、不思議な力で出会いを果たしたんだ……)
善子(あの子には少し悪いけど、そう思ったの)
────────
────
──
25
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 15:57:12 ID:5uhaBOzw
─後日─
かもめ「ごきげんよう」
曜「ヨーソロー! 退院おめでとう!」
善子「といっても元から大丈夫だったみたいだけど」
かもめ「ええ、でもお二人には感謝しています」
曜「うーん、敬語じゃなくてもいいのに」
かもめ「砕けた言葉で話せるようになるべく頑張ってみるね」
26
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 15:57:48 ID:5uhaBOzw
曜「千歌ちゃんちの旅館にしばらく泊めてもらえるみたい」
曜「私も一緒に泊まるよ」
善子「曜はそっちが目的だったりして」
曜「みんなでお泊り会、楽しそうだな〜」
善子「楽観的ね……」
27
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 15:58:23 ID:5uhaBOzw
曜「お洋服を買いに行こうよ」
曜「志満姉にも話してあるから! お金も預かってるよ!」
かもめ「え、でも……」
善子「荷物があんまりないみたいだから買っておいたほうがいいわよ」
────────
────
──
28
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 15:58:56 ID:5uhaBOzw
曜「すごい! 何でも似合う!」
善子「やっぱり美人だと様になるわね」
かもめ「恥ずかしいです……////」
曜「こっちの服とかどう??」
かもめ「そ、それはスカートの丈が気になります////」
曜「お淑やかな服も似合うし、可愛い系の服も似合うなんて!」
善子「小悪魔ファッションとかもいけそうね」
かもめ「ちょっと恥ずかしいけど……お洋服選び楽しいな……」
────────
────
──
29
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 15:59:43 ID:5uhaBOzw
─松月─
曜「かもめちゃんはデザート何が好き??」
かもめ「和菓子も好きですし、洋菓子も好きだよ」
かもめ「チーズケーキが好きかな」
善子「……」
善子(何だろう……この違和感は……)
曜「食べ終わったら千歌ちゃんの家に行こう」
善子「ええ、それがいいわね」
かもめ「私がしばらくの間、お世話になる場所……」
────────
────
──
30
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:00:15 ID:5uhaBOzw
─千歌ちゃん家の旅館─
曜「ここが千歌ちゃんの家だよ」
かもめ「とても素敵な旅館ですね」
志満「あなたがかもめちゃんね? 曜ちゃんから聞いていたとおり美人さんね」
曜「この服、3人で選んだんだよ!」
志満「すごく似合ってるわぁ」
かもめ「ありがとうございます……恥ずかしいです///」
31
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:00:48 ID:5uhaBOzw
志満「もうすぐ千歌ちゃんも帰ってくる頃ね」
曜「私たちスクールアイドルをやってるんだ!」
かもめ「スクールアイドル……?」
善子「今日は本当は練習だったんだけど新たなリトルデーモンのために休んだわ」
かもめ「リトルデーモン……??」
かもめ(スクールアイドル……何か引っかかるような……)
曜「あっ! 千歌ちゃんたち帰ってきた!」
32
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:01:21 ID:5uhaBOzw
千歌「ただいまなのだー!」
曜「千歌ちゃんおかえりヨーソロー!」
志満「あら千歌ちゃんおかえりなさい」
善子「リリーもいるわね」
梨子「ええ、ただいま」
33
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:01:56 ID:5uhaBOzw
梨子「その子がかもめちゃん?」
善子「ええ、そうよ」
梨子「ふーん……可愛い子ね……♡」(レズの眼光)
善子「リリーやめなさい」
34
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:02:26 ID:5uhaBOzw
かもめ(なんでしょう……この寒気は……)
かもめ「……」チラッ
梨子「……♡」ニヤッ
かもめ「ひっ……」
35
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:02:56 ID:5uhaBOzw
千歌「……」
曜「……どうしたの千歌ちゃん?」
曜「かもめちゃんと会うの楽しみにしてたよね??」
千歌「え?? うん、そうなんだけど……」
千歌「あの子、どこかで見たことある気がするんだ……」
36
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:03:27 ID:5uhaBOzw
曜「本当!? 千歌ちゃん!! 頑張って思い出して!!」
千歌「うーん……」
千歌「だめだぁ……どこで会ったのか思い出せない」
曜「そっかぁ……仕方ないよね」
37
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:04:02 ID:5uhaBOzw
千歌「ごめんね……もう少しで思い出せそうなんだけど」
かもめ「気にしないで。私も何も覚えてないから」
千歌「でも、これから仲良くしようね」
かもめ「うん!」
────────
────
──
38
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:04:37 ID:5uhaBOzw
千歌「この街は海の近くだからお魚とかのご飯が美味しいんだよ!」
かもめ「とってもおいしい」
志満「ご飯のおかわりあるわよ」
かもめ「ご飯……」
志満「どうかしたの?」
かもめ「いえ、ご飯が好きな知り合いがいたような……」
美渡「ご飯が? 白いご飯がってこと??」
かもめ「はい」
39
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:05:07 ID:5uhaBOzw
志満「焦る気持ちも分かるけど、無理して思い出す必要ないと思うわ」
志満「ゆっくりと思い出していけばいいんじゃないかしら?」
かもめ「……そうですね、ありがとうございます」
曜「このあとはお風呂入ろうよ!」
千歌「うちは旅館だから温泉に入れるよ!」
志満「あらあら、もうすっかり仲良しさんね」
────────
────
──
40
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:05:40 ID:5uhaBOzw
─千歌の部屋─
かもめ「……いいお湯でした」
千歌「今日は私の部屋で私と曜ちゃんと一緒に3人で寝ようね!」
かもめ「うん…………この壁に貼ってある大きなポスターは??」
千歌「それ?……それはμ'sのポスターだよ」
かもめ「……μ's?」
曜「うん、私たちスクールアイドルやってるって言ったでしょ?」
千歌「そのきっかけになったのがμ'sなんだよ!」
かもめ「μ's……」
41
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:06:11 ID:5uhaBOzw
千歌「すごいんだよμ'sって!!」
千歌「可愛くて歌もダンスも上手で!」
千歌「私もいつかμ'sみたいに輝きたい!って」
曜「千歌ちゃんがみんなを集めて」
曜「それで私たちはスクールアイドルを始めたんだ」
かもめ「そうだったのですか……」
42
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:06:44 ID:5uhaBOzw
千歌「そうだ! 明日は学校を案内するよ!」
千歌「それでAqoursのみんなを紹介するよ!」
かもめ「うん、楽しみ」
千歌「かもめちゃん可愛いからスクールアイドルになれると思うんだ!」
かもめ「私は……アイドルなんて無理だよ……」
千歌「そんなことないよ!」
曜「千歌ちゃん、かもめちゃん困ってるよ」
千歌「あ、ごめんね」
43
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:07:28 ID:5uhaBOzw
曜「それじゃあ、そろそろ寝ようか」
曜「電気消すけど、暗いのは大丈夫?」
かもめ「うん、大丈夫だよ」
かもめ「でも、まくらにはこだわりがあるんだ」
曜「そうなの??」
かもめ「うん……お気に入りのがあった気がするんだけど」
かもめ「思い出せないの」
千歌「ふむふむ……」
44
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:07:59 ID:5uhaBOzw
曜「でも大丈夫! だんだん思い出してるよ!」
かもめ「うん、そうだね」
曜「それじゃあ、おやすみ!」
千歌「おやすみ!」
かもめ「おやすみなさい」
45
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:08:30 ID:5uhaBOzw
かもめ(μ's……)
かもめ(何か引っかかる感じがする……)
かもめ(あせっても仕方ないけど……)
かもめ(私はいったい誰なんだろう……)
かもめ(私はいったいどうなるんだろう……)
────────
────
──
46
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:09:03 ID:5uhaBOzw
─翌日・浦の星女学院─
千歌「ここが私たちの学校だよ!」
曜「といっても廃校になっちゃうんだけどね」
かもめ「廃校……??」
曜「厳密には統廃合だけどね」
千歌「うん……私たちは廃校を食い止めるためにもスクールアイドルを始めたんだ」
千歌「μ'sは廃校を阻止するためにスクールアイドルを始めて……」
千歌「それで本当に学校を存続させた」
47
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:09:38 ID:5uhaBOzw
千歌「私たちも廃校問題を解決するためにスクールアイドルを始めて」
千歌「入学希望者を増やそうとしたんだ」
千歌「……でも、できなかった」
千歌「この学校はなくなっちゃうんだ」
かもめ「そうだったんだ……」
かもめ(……やっぱり何か引っかかる)
かもめ(何かを思い出しそう……)
────────
────
──
48
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:10:10 ID:5uhaBOzw
千歌「みんな! この子がかもめちゃんだよ!!」
かもめ「はじめまして、かもめです」
果南「うん、よろしく」
鞠莉「チャオ! よろしくね!」
花丸「未来ずら〜」
千歌「かもめちゃん! 私たち9人がAqoursのメンバーだよ!」
かもめ「9人……」
49
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:10:41 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「……え、え??」
ルビィ「ふぇえ?? えっ??」
善子「??……どうしたのよ二人とも?」
ダイヤ「だだだ、だって、その……そんな……」
ルビィ「おおお、お姉ちゃん、この人……」
梨子「ダイヤさんもルビィちゃんも何か知ってるの?」
千歌「本当!?」
50
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:11:15 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「むしろなぜ千歌さんは気が付かないのですか?」
ルビィ「はわわわ……」
曜「かもめちゃんは記憶がないんだよ!」
善子「誰なのか知ってるなら教えて!」
51
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:11:47 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「知ってるも何も……」
ルビィ「この人は……」
ダイヤ「この方はμ'sの……」
ダイヤ「園田海未さんですわ!」
ルビィ「南ことりちゃんだよ!」
ダイヤ「え?」
ルビィ「え?」
千歌「……え??」
52
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:12:17 ID:5uhaBOzw
曜「どういうこと……??」
千歌「私も見たことある気がしてたんだけど……」
ダイヤ「そんな……見間違えるはずありませ……」
ダイヤ「……ことりさんにも見えますわね」
ルビィ「ぅゆ……りゅびぃもことりちゃんだと思ってたけど海未ちゃんにも見えてきた」
善子「どういうことよ……??」
53
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:12:49 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「園田海未さんにも南ことりさんにも似ている……ということでしょうか?」
善子「そんなことあるはずないじゃない」
花丸「未来ずら〜」
千歌「うーん……でもかもめちゃんはかもめちゃんだよ?」
曜「似ているのかもしれないけど全然違うよ」
ダイヤ「そうですわね……早とちりしてしまいましたわ」
かもめ「その海未さんとことりさんというのは?」
曜「うん、そのμ'sのメンバーなんだ」
かもめ「そうなのですか」
54
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:13:19 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「見間違えるなんて……私もまだまだ精進が足りませんわね」
ルビィ「うゆ……」
鞠莉「……なにか奇妙ね」
果南「気を取り直してさ、練習しようよ」
曜「うん、そうだね」
千歌「かもめちゃんに私たちのパフォーマンスを見てもらいたいんだ!」
かもめ「うん、楽しみにしてるね!」
────────
────
──
55
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:13:49 ID:5uhaBOzw
果南「1、2、1、2……はい! 一旦休憩ね!」
千歌「どうだった? 私たちのダンス!」
かもめ「素晴らしかったです」
千歌「よかったぁ」
果南「あ、かもめちゃんもやってみる??」
かもめ「え?」
曜「あ、それいいかも」
ダイヤ「私も興味ありますわ。やはり見た目がμ'sのお二方に似ているので」
ルビィ「りゅびぃも気になる」
56
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:14:19 ID:5uhaBOzw
かもめ「見られていると恥ずかしいのですが……できるでしょうか」
千歌「大丈夫だよ! やってみよう!」
かもめ「うん……」
────────
────
──
57
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:14:49 ID:5uhaBOzw
かもめ「〜♪」
かもめのパフォーマンスは圧巻であった
歌もダンスも非常に高いレベルでこなしてしまった
かもめ「どうだったでしょうか……皆さんのダンスを見よう見まねでやってみたのですが……」
千歌「……」
かもめ「あのぉ……」
千歌「すごい!! すごいよ!! すごく上手!!」
果南「ほぇー、どこかで習ってたのかな?」
かもめ「分からないです……なぜこんなことができるのか……」
58
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:15:21 ID:5uhaBOzw
梨子「かもめちゃん、ピアノは弾ける?」
かもめ「ピアノは弾けないよ」
梨子「そっかぁ」
千歌「でもやっぱりすごいなぁ……私も今よりもっと上手になりたいよ」
かもめ「やっぱり誰かに見られるのは恥ずかしいです///」
59
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:15:51 ID:5uhaBOzw
ルビィ「お姉ちゃん、さっきのダンスどう思った??」
ダイヤ「ええ、いつも見ているμ'sのダンスにそっくりですわ」
ダイヤ「海未さんにも見えましたし、ことりさんにも見えました……」
ルビィ「うん、ルビィたちが見間違えるはずがないよ」
ダイヤ「かもめさんはいったい何者なのでしょうか……」
────────
────
──
60
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:18:51 ID:5uhaBOzw
─その夜─
善子「……今日もやるわよ」
善子「いでよ! リトルデーモン!!」
……
善子「……やっぱり何も起きないわよね」
善子「……今日も寝ましょう」
────────
────
──
61
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:19:23 ID:5uhaBOzw
─翌日─
善子「……」トボトボ
ぼーっと歩いていたからだろうか
善子は急に転んでしまう
善子「痛っ」ドテッ
善子「痛たたたた」
善子「はあ……ツイてないわね」
────────
────
──
62
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:19:53 ID:5uhaBOzw
善子「……」
かもめ「あれ? 善子ちゃん?」
善子「あぁ、かもめじゃない」
かもめ「どうしたの??」
善子「あぁ、うん……ちょっと考え事」
63
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:20:23 ID:5uhaBOzw
善子「かもめは運命って信じる?」
かもめ「運命?」
善子「ええ、運命」
善子「私、思うの……人と人は、星と星が引力で引き合うように」
善子「不思議な力で引かれ合って、そして出会うって」
善子「あなたとの出会いも運命だって……そう思うの」
64
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:20:57 ID:5uhaBOzw
かもめ「……わかるよ」
かもめ「だから、私はあなたたちに出会った」
かもめ「記憶をなくす前の自分にも、『そういう人』がいたような気がするんだ」
かもめ「だから……わかるよ」
65
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:21:28 ID:5uhaBOzw
善子「その……私ね、普段はいわゆる中二病ってヤツなんだけど」
善子「時々、自分は本当にこれでいいのかなって、思うときがあったの」
善子「でも、そういう不思議な力を信じても大丈夫って思えたの」
善子「あなたとの出会いを特別に感じてたの……だから、ありがとう」
かもめ「……私もだよ」
かもめ「私と出会ってくれて……ありがとう」
66
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:21:59 ID:5uhaBOzw
かもめ「……あれ?? 怪我をしているんですか?」
善子「あぁ、さっき転んじゃってね」
善子「私、不幸体質なのよ」
善子「そういう不思議な力を信じたいって気持ちも、そんなところからきてるの」
かもめ「怪我してるところを少し見せてください」
すると突如、かもめの手が淡く光りだし善子の怪我を治してしまった
67
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:22:29 ID:5uhaBOzw
善子「!?!?」
善子「あんた……なによ今の……」
かもめ「分からないの……つい最近、この力に気づいたの」
かもめ「私は何者なのでしょうか……私はいったい……」
68
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:23:05 ID:5uhaBOzw
かもめ「私は普通の人とは違う力を持っている……」
かもめ「自分が何者かも分からない……」
かもめ「私のこと……嫌いになりましたか?」
善子「いえ、そんなことあるはずないじゃない」
善子「あんたはあんたよ」
善子「言ったでしょ? 私はこの出会いに感謝してるって」
善子「あんたのおかげできっと私も自分を信じて前に進んでいける」
善子「だから、あんたも自分を信じて」
善子「自分が何者であろうと」
かもめ「……うん」
69
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:23:41 ID:5uhaBOzw
かもめ「!?!?!?!?」
かもめ「善子ちゃん!! 危ない!!」
ダダダダダッ
かもめは善子を突き飛ばすと、かもめ自身も吹き飛ばされてしまう
地面も近くにあったものも次々に壊れていく
善子「!?!?」
善子「いったい何!? 何が起こったの!?」
70
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:24:15 ID:5uhaBOzw
善子「かもめ! 大丈夫!?」
かもめ「はい……なんとか……私は自分で先ほどのように怪我を治せますし」
善子「何が起こったの!?」
かもめ「見えなかったのですか…? 突然なにかが飛んできて……」
善子「何も見えなかったわ……急にまわりのものが壊れだしたようにしか」
かもめ「そんな!! あんなにたくさんの『何か』が飛んできたのに!!」
かもめ「何も見えないなんて!! そんなはずはないのに!!」
???「どうやら本当のことのようですわね」
善子「!?」
71
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:24:49 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「今のが見えるのは限られた人間だけですわ」
善子「ダイヤ!?」
かもめ「ダイヤちゃん……」
ダイヤ「おほぉー!! ちゃん付けで呼ばれましたわ!!」
ダイヤ「……ハッ!? んんんっ……なんでもありませんわ」
善子「ダイヤ、何か知っているの?」
ダイヤ「ええ……といっても私も最近知ったばかりですが……」
72
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:25:19 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「善子さん……私のそばに『何か』がいるのが見えますか?」
善子「!?!?」
見るとダイヤのすぐ横に人の姿によく似た『何か』が立っているのが分かった
しかし、その姿から人間ではないことはすぐに分かる
善子「何よ……それ」
ダイヤ「やはり……見え始めているのですね」
ダイヤ「説明しましょう……その必要がありそうですわ」
73
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:25:50 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「これは『スタンド』と呼ばれるものですわ」
善子「スタ……ンド……?」
ダイヤ「私も知ったのは最近で、この子から教えてもらったのですわ」
???『ワタクシ ハ スタンド』
???『ギャラクシーハイド&シーク』
善子「それ喋るの!?」
ダイヤ「ええ」
74
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:26:39 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「スタンドは……簡単に言ってしまえば超能力がビジュアル化したものですわ」
ダイヤ「精神エネルギーが人やモノの姿になって現れたものです」
ダイヤ「すぐそばに立っていることからスタンドと呼ばれる」
ダイヤ「そして、スタンドは『スタンド使い』にしか見えない」
75
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:27:24 ID:5uhaBOzw
善子「ちょっと待って! なんで私まで見えているのよ!」
ダイヤ「先ほど言いましたが、私もスタンドが見えるようになったのはつい最近……」
ダイヤ「この数日の間のできごとなのです」
善子「え?」
ダイヤ「そう……かもめさんが現れた後のこと」
善子「かもめが……?」
かもめ「……」
76
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:27:58 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「スタンド使い同士は不思議な力で引かれ合うそうです」
ダイヤ「そう、強力なスタンド使いが近くにいれば……影響を受けた者はスタンド能力に目覚める」
ダイヤ「私や善子さんはかもめさんに影響されてスタンドの力に目覚めつつあったのです」
善子「そんな……じゃあ、かもめが怪我を治せるのも」
ダイヤ「ええ、本人に自覚がないようですが……スタンド使いだったようです」
かもめ「そんな……」
77
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:28:30 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「私は思います……かもめさんの正体に迫るにはスタンドでの戦いが必要であると」
善子「え……?」
ダイヤ「スタンドとは魂の発露……自分の起源を知る手がかりになるかもしれません」
ダイヤ「私とスタンドバトルをしてください」
善子「危ないことなんでしょ! させるわけないじゃない!」
善子「さっきの不意打ちの一撃……手加減してたんでしょうけど、すごい威力だったわ」
善子「危険よ! ダイヤにもかもめにも戦ってほしくないわ」
ダイヤ「不意打ちをしたことは謝ります。それに私も戦いたくありません……」
ダイヤ「しかし、こうするのが一番いいと思ったのです」
78
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:29:00 ID:5uhaBOzw
かもめ「善子ちゃん……私やるよ」
善子「え?」
かもめ「少しでも自分を知るために、必要なことなのかもしれない」
善子「あんた……」
ダイヤ「大丈夫です……お互い危険なことはしないように気をつけますから」
善子「二人とも……気をつけてよ?」
79
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:29:41 ID:5uhaBOzw
☆
スタンド名─「ギャラクシーハイド&シーク」
本体─黒澤ダイヤ
破壊力─D スピード─C 射程距離─A
持続力─A 精密動作性─E 成長性─E
能力─人の姿をしたビジョンを持つスタンド。
遠隔操作型のスタンドであるためスタンド自体のパワーは強くないが
本体から数百メートルほど離れたところまで移動して攻撃することができる。
星やダイヤモンドのようなビジョンを持つ遠距離攻撃が可能である。
A─超スゴイ B─スゴイ C─人間並 D─ニガテ E─超ニガテ
☆
80
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:30:23 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「かもめさん、スタンドを出してください」
かもめ「分かりません……」
ダイヤ「少し気が引けますが……荒っぽくいきます」
ダイヤ「ギャラクシーハイド&シークッッ!!」
GH&S『デスワ!!』ダダダダダッ
星やダイヤモンドの結晶のようなビジョンを手から射出し、かもめを攻撃する
かもめ「くっ!!」
81
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:30:59 ID:5uhaBOzw
かもめ「スタンドさん!! 私を守って!!」
???『オラァ!!』
かもめから出てきたスタンドが攻撃を弾き飛ばす
ダイヤ「出ましたわ! スタンドです!!」
???『……』
かもめ「あなたが……私のスタンド……?」
82
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:31:33 ID:5uhaBOzw
???『アネモネハート』
善子「それがかもめのスタンド……」
かもめ「アネモネハート……」
アネモネハート『ソレ ガ ワタシ ノ 名前……アナタ ヲ マモル』
83
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:32:10 ID:5uhaBOzw
☆
スタンド名─「アネモネハート」
本体─???(かもめ)
破壊力─C スピード─B 射程距離─D
持続力─A 精密動作性─A 成長性─E
能力─傷を治す癒しの力を持つ人型ビジョンのスタンド。
近距離パワー型のスタンドであるため
スタンドの像は本体から数m程度しか離れられないが
その代わりに精密な動きを得意とする。
このスタンドは『秘められた想い』を表している。
A─超スゴイ B─スゴイ C─人間並 D─ニガテ E─超ニガテ
☆
84
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:32:58 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「ギャラクシーハイド&シーク!! 攻撃してください!!」
結晶弾をマシンガンのように発射し、あたり一面を攻撃する
かもめ「アネモネハートッッ!!」
『オラァ!! オラオラオラオラオラオラオラオラ……オラァ!!!!』ドゴドゴォォ!!!!
攻撃を全て防ぎきるとダイヤのスタンドへと攻撃を仕掛ける
『オラァ!!』ドゴォォ!!
ダイヤ「ぐはっ!!」
かもめ「えっ??」
善子「……え?」
85
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:33:31 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「ぐっ……言っていませんでしたわね……」
ダイヤ「スタンドのダメージは……スタンド使い本体へとフィードバックするのです」
善子「なんでそんな大事なこと先に言わないのよ!」
ダイヤ「あなたたちは優しいから……言ったら戦えなくなるでしょう……」
かもめ「すぐに怪我を治します!!」
────────
────
──
86
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:34:04 ID:5uhaBOzw
善子「何事もなく戦いが終わってよかったわ」
善子「それで何か分かったことはある?」
ダイヤ「ええ、ありますわ」
かもめ「!?」
ダイヤ「もちろん今の戦いだけで全てが分かるわけではありませんが」
善子「それで! 何が分かったのよ!!」
87
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:34:36 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「……やはり、かもめさんは信じられる人だと」
ダイヤ「私が尊敬するμ'sのお二方によく似ていて」
ダイヤ「優しい方だということが」
ダイヤ「私もできる限り協力したいと思いますわ」
善子「まあ、正体までは分からないわよね……」
かもめ「でも、ありがとうございます」
ダイヤ「いえ、当然ですわ」
88
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:35:13 ID:5uhaBOzw
ピピピピ……
ダイヤ「電話が……少し外しますわ」
善子「ええ」
善子(私もスタンドが見えるってことは……スタンド使いなのよね)
善子(……私のスタンドはどんな姿なのかしら)
89
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:35:44 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「なんですって!! ルビィが!?」
かもめ「!?」
善子「ルビィがどうしたの!?」
90
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:36:17 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「私は家に戻らなければならなくなりました」
善子「ルビィに何かあったの!?」
ダイヤ「ええ、急に倒れた……と」
善子「え……」
かもめ「そんな……」
善子「私もついていくわ!」
かもめ「私も心配です」
ダイヤ「あなたたち……分かりました」
────────
────
──
91
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:36:50 ID:5uhaBOzw
─黒澤家─
ルビィ「ハア……ハア……」
善子「えっろ」
ダイヤ「ルビィ……どうしてこんなことに」
かもめ「熱で倒れたにしては何かおかしいですね」
善子「かもめのスタンドで治せないの?」
かもめ「やってみましょう」
92
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:37:21 ID:5uhaBOzw
かもめはスタンドを出すと、スタンドの手から光を出した
しかし、ルビィの熱はまったく下がらない
かもめ「うーん……効果はないですね」
善子「怪我もしてないし」
ダイヤ「薬も効いていないみたいですわ」
93
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:37:54 ID:5uhaBOzw
かもめ「!?!?……これは!!」
善子「どうしたの!?」
かもめ「ルビィちゃんをよく見てください!!」
94
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:38:34 ID:5uhaBOzw
見るとルビィの体から、わずかにスタンドのようなものが浮き出ているのが分かる
ダイヤ「こ、これは……スタンドですか」
かもめ「ルビィちゃんもスタンドに目覚めたんだ……」
善子「かもめの影響でダイヤが発現して、ルビィにも影響が出たのかしら?」
善子「それともかもめが原因なのかしら?」
『ソノ 子 ハ スタンド ニ 蝕マレテイル』
かもめ「アネモネハート!! どういうこと!?」
95
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:39:05 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「私もこのまえ自分のスタンドから聞きましたわ……」
ダイヤ「スタンドは自分の精神力で操るもの……」
ダイヤ「ルビィは芯の強い子ですわ……ですが……」
ダイヤ「人一倍優しい性格のこの子は、スタンドを制御できずに体を蝕まれているのですわ」
ダイヤ「そして、この状態になれば……50日ほどで死に至るそうです」
かもめ「!?!?」
善子「そんな……!!」
96
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:39:35 ID:5uhaBOzw
かもめ「私のせいだ……」
ダイヤ「……」
善子「……」
かもめ「私がここに来たから……ルビィちゃんが」
ダイヤ「ぐっ……」
善子「ダイヤ……」
97
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:40:05 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「本当は……違う、あなたのせいじゃない、と」
ダイヤ「そう言いたいですわ……」
ダイヤ「ですが……私の大切な妹が……」
ダイヤ「今こうして苦しんでいるのです……」
98
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:40:39 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「かもめさんは何も悪くないのは分かっています……!!」
ダイヤ「でも……うぅ……」
ダイヤ「否定できない自分がいることが悲しい……!!」
ダイヤ「ルビィが苦しんでいるのを助けることができないのがつらくて仕方がない……!!」
ダイヤ「うぅ……ああぁぁ……!!」
善子「ダイヤ……」
99
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:41:15 ID:5uhaBOzw
かもめ「私のせいで……ルビィちゃんが……」
善子「くっ……ルビィ……」
かもめ「私がいるから……こんなことに」
『助ケル 方法ガ アル』
かもめ「え? 本当? 善子ちゃん?」
善子「え? 私なにも言ってないわよ」
100
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:41:52 ID:5uhaBOzw
『私ハ アナタ ノ スタンド』
『デイドリームウォリアー』
善子「あなたが……私のスタンド……」
101
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:42:27 ID:5uhaBOzw
☆
スタンド名─「デイドリームウォリアー」
本体─津島善子
破壊力─C スピード─B 射程距離─B
持続力─A 精密動作性─C 成長性─D
能力─剣を持つ女騎士の姿をしたスタンド。背中には翼のようなものがある。
遠隔操作型のスタンドであるためスタンド自体のパワーは強くないが
本体から数十メートルほど離れたところまで移動して攻撃することができる。
A─超スゴイ B─スゴイ C─人間並 D─ニガテ E─超ニガテ
☆
102
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:43:00 ID:5uhaBOzw
善子「助ける方法って……?」
『原因ヲ 探シテ』
かもめ「原因……?」
『ソノ 少女 ノ スタンド ヲ 消セル』
かもめ「スタンドを消す?」
善子「そんなことできるの?」
103
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:43:30 ID:5uhaBOzw
『ソノ少女ノ スタンド ヲ 消セバ 私タチ モ 消エ、ソコノ少女モ 助カルダロウ』
善子「あなたたち……消えるの?」
『気ニシナイデ 私タチ ハ アナタタチト トモニアル』
善子「そんな……せっかく会えたのに……」
かもめ「私のスタンドが消えればルビィちゃんのスタンドも消える……」
かもめ「ほかに影響を受けたみんなのスタンドも消える……」
ダイヤ「私のスタンドも消えてしまいますね……」
ダイヤ「自我のあるスタンドですから、少し気が引けますが……ルビィのためですわ……」
104
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:44:21 ID:5uhaBOzw
かもめ「どうすればいいの?」
『アナタノ スタンド モ 誰カカラ 影響ヲ 受ケテ 発現シタ モノ』
かもめ「じゃあ、その人を探すところからってこと……」
ダイヤ「時間がありませんわ! 探しますわよ!」
105
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:45:02 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「スタンド発現の原因になった人物を!!」
ダイヤ「そのためにはかもめさんの正体を調べる必要がありますわ!!」
かもめ「はい!!」
善子「まずは私たちがかもめに出会った場所に行くわよ!」
────────
────
──
106
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:51:12 ID:5uhaBOzw
─かもめと出会った場所─
ダイヤ「ここにかもめさんが倒れていたのですね」
善子「ええ、それを曜と見つけたの」
かもめ「……」
ダイヤ「何かないか調べてみましょう」
────────
────
──
107
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:51:54 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「……ダメですわ」
ダイヤ「いくら調べても何かがあるとは思えませんわ……」
善子「ダイヤ……みかんを拾ったわ」
ダイヤ「みかんですか……ですが今は何の役にも……」
善子「いえ、おかしいと思わない?」
ダイヤ「え?」
善子「このみかん……オレンジよ」
ダイヤ「は??」
108
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:52:25 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「すみません……言っている意味がよく分かりませんが……」
善子「千歌や曜ってみかん好きじゃない」
善子「特に千歌は自身のイメージカラーをオレンジではなく『みかん色』って言う」
ダイヤ「ええ、そうですわね」
善子「ちなみに私はオレンジ苦手よ」
ダイヤ「それで……いったい何の関係が?」
109
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:52:57 ID:5uhaBOzw
善子「このみかん……みかんとオレンジ」
善子「このオレンジは色ではなく種類のことだけど」
善子「別々の種類の柑橘類がくっついているのよ」
ダイヤ「え?」
かもめ「交配して新種のみかんを作ったのではなく……?」
善子「ええ、違うわ……あとで千歌に見せれば分かるはずよ」
110
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:53:27 ID:5uhaBOzw
善子「何が言いたいかというと……」
善子「奇妙なことに……まったく別の二つのものがくっついているのよ」
かもめ「!?」
ダイヤ「……あの、つまり?」
ダイヤ「この場所で何が起こったというのですか……?」
111
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:53:57 ID:5uhaBOzw
善子「推測でしかないけど……この現象が人間に起こっていたら……」
かもめ「ハア……ハア……」
ダイヤ「まさか……」
かもめ「はあ……はあ……そんな……」
善子「……」
112
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:54:27 ID:5uhaBOzw
善子「かもめ……」
善子「あなたは二人の人間がくっついてできた人間なのよ」
ダイヤ「!?!?」
113
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:54:59 ID:5uhaBOzw
かもめ「……」ガクッ
かもめ「はあ……はあ……」
かもめ「私は……いったい誰なの……」
かもめ「私はいったい誰なんですかァーーーーッッ!!!!」
かもめ「あ゛あ゛あ゛あ゛ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
────────
────
──
114
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:55:31 ID:5uhaBOzw
─十千万旅館─
千歌「かもめちゃん……部屋から出てこないね」
曜「仕方ないよ……もしかしたら自分が二人の人間がくっついてできた人間かもしれないなんて」
善子「確定ではないけど、きっとそうよ」
梨子「それで千歌ちゃん、曜ちゃん、そのみかんは本当に二つのみかんがくっついてるの?」
曜「うん……あちこち不規則に二つの別々のみかんがくっついてる」
千歌「食べても大丈夫なのかな?」
曜「念のためやめておいたほうが……」
115
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:56:01 ID:5uhaBOzw
曜「あの場所で何が起こったのかな?」
善子「分からないわ……解き明かす必要がありそうね」
梨子「二つのものが不規則にくっついてしまう現象……」
千歌「怖いね……」
116
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:56:31 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「失礼ですが……ルビィのことがあります」
ダイヤ「時間がありません……かもめさんの荷物を調べさせてもらってもよろしいでしょうか」
ダイヤ「なんとしても手がかりが必要なのです」
曜「うん、かもめちゃんから許可をもらってるよ」
ダイヤ「ええ、失礼ですが中身を見させてもらいます」
117
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:57:03 ID:5uhaBOzw
ダイヤ「……特におかしなものはありませんわね」
ダイヤ「これは……制服でしょうか?」
曜「ああ、かもめちゃんが倒れていたときに着ていたやつだね」
ダイヤ「この制服……どこかで見たことがある気がしますわね」
千歌「私も……」
曜「本当!?」
118
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:57:34 ID:5uhaBOzw
梨子「それは……音ノ木坂学院の制服です」
梨子「私がこの内浦に来る前に通っていた高校」
ダイヤ「音ノ木坂……μ'sが通っている学校……」
ダイヤ「やはりかもめさんは……」
ダイヤ「憶測でしかないのですが……」
ダイヤ「園田海未さんと南ことりさんがくっついてできたもう一人の人間」
ダイヤ「ということでしょうか……」
千歌「え……? 憧れのμ's……?」
119
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/31(日) 16:58:04 ID:5uhaBOzw
善子「なんでそんなことが……」
ダイヤ「分かりません……」
曜「でも、まだ確定じゃないんだよ!」
梨子「確定させる方法があるわ」
曜「え?」
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