レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
モバP「雪美さんといっしょ」
-
このスレは膝神様に監視されています
あと、割となんでもありです
-
464
モバP「遊園地に行って一番がっかりすることって何だろう」
雪美「……ごはんが……おいしくない……とか?」
モバP「間違いではないが、それより肝心なことがある」
モバP「身長制限で乗れないアトラクションがある、ということだ」
雪美「……あっ」
モバP「雪美は嫌でも経験するだろう。あの門前払いみたいな疎外感」
雪美「……仕方ない……。危ない……から……」
モバP「物分かりが良いな。だがせっかく来て入園料まで払っているのに、一番それを楽しめそうな層に乗れない物があるのは理不尽に感じてならない」
モバP「世の高さ制限というのは安全のためであっても時に不便を強いられるものだな」
雪美「高すぎても……だめなことも……ある……」
モバP「日本では少数だろうが例えば2mだと引っかかる物もな。あとは体重体格もオーバーだとお断りかも」
モバP・雪美「…………」
雪美「……でも……二人いっしょに……乗りたい……ね」 ソウダナ
-
465
モバP「名前に縁起の良し悪しってありますよね」
ちひろ「ありますね。私は平仮名なのでともかく漢字は結構意味が固まるので下手に逃げられません」
モバP「自分にもいつか子どもが生まれたら、占いの本と辞書と首っ引きで一週間悩むんでしょうか」
ちひろ「で、極めて何事もないありふれた名前にする気でもいざその時になってみると――いや、やめよう」
雪美「……私の……名前は……どう……?」
モバP「親近感を持ち過ぎてじっと見る雪美という文字がゲシュタルト崩壊気味だな。時々こんな字だっけ? と思うことが」
ちひろ「こんな字です。気を確かに」
モバP「で、名前だが、水関係の漢字、さんずいやあめかんむりを縁起が悪いと考える人もいなくはない」
雪美「……ゆき」
モバP「後はくさかんむりやきへんは枯れるから、季節を表す春夏秋冬とかは時が経つから――って言いがかりに際限が無くなりそうだなこれ」
雪美「……Pも……”P”だから……ね」
モバP「……それはな、ちゃうねん。いろいろあって便宜上”P”なんよ」
モバP「とにかくよほどのキラキラ当て字ネームとかでなければ、問題ないと俺は思う。……あ、画数のことは知らん」
雪美「なら良い……。私は……自分の名前……好き……。ペロも……ね?」 ニャー!
-
今日はここまで
僕はただ、あの笑顔の意味を知りたいと思っただけなんだ
-
乙
縁起云々はよく分からないけどモバの名前だと日菜子が個人的に好き
-
466
モバP「最近パッと時計を見たら大抵いつも3時46分なんだが、これは何かの前触れなんだろうか」
雪美「……?」
ちひろ「よくそんな時間帯に限って時計を見ようとしますね」
ちひろ「でもまあ無意識に体がそう動いているのかもしれません。シンクロニシティですね」
モバP「意味がありそうでただのルーチンワークの一環だっただけ、とかですか」
雪美「もしくは……3時46分だけ……印象に……残っている……」
モバP「普段からいつでも時計は見ているが、都合の良いことだけ強調される――ありそうだ」
モバP「後はデジタルじゃなくて秒針のある時計を見ると、最初だけ針が進むのが凄くゆっくりに感じるんですが、これは超能力ですか?」
ちひろ「それはクロノスタシス現象といって、錯覚です」
雪美「……ちひろさん……ものしり……(尊敬の眼差し)」
ちひろ「えへへ……照れちゃいます」
モバP「世の中の”ん?”と思う事象って意外と名前が付いていたりするものですねえ。Soteriophobiaとか」
ちひろ「いくら私でも何でも答えられる訳じゃありませんよ?」ナンデスカソテリオッテ
-
467
モバP「雪美は円周率はもう習っているのかな?」
雪美「……?」
モバP「あっ、ない……」
ちひろ「習うのは確か五年生からでは?」
雪美「じゃあ……まだ」
モバP「うっかりしておりました」
ちひろ「ちなみに計算時に小数点以下を入れるか入れないかで世代が分かれると聞きますね」
モバP「半径×半径×3.46=円の面積」
ちひろ「数字間違ってて世代以前の問題だったー!? そこは3.14ですよ。適当言わないでください」
雪美「……逆に……314プロ……どこかに……あるかも……」
モバP「円周率プロダクションか……315ならあるんだがな」
モバP「でも、円周率ってずっと計算し続けていますが、いつか割りきれる時が来るんでしょうか」
ちひろ「あれは割りきれるものではない、と割りきらなきゃいけないと思いますよ?」
雪美「Pも……みんなでは……割りきれない……」 コワイコトイワナイデ
-
468
モバP「クリスマスイルミネーションの散りばめられた色取り取りの光を見ると、季節を実感するなあ」
雪美「……きれい……」ギュッ
モバP「雪美と俺の手は大きさこそ違うが、まるであの導線のようにしっかり接続されているな」
雪美「……ほどけないように……しないと……ね」
雪美「……Pの手……通して……私が……光る……から……」
モバP「雪美が電球で俺が電池か。じゃあ+と-で両手を繋がないとな」ギュッ
雪美「……ふふっ」
モバP「はははっ」
お姉さん「ほほう……良いねえ。見ているこっちも幸せになりそう」
モバP「……移動販売の店員さんがこちらを見ている」 ……ウン
お姉さん「あ、こんにちは〜。タコライスでも買っていきませんか?」
モバP「良いですね! と言いたいところですがちひろさんに衝動買いは慎むようにと言われているからなあ……」
モバP「3つ貰おうかな。それぞれアボカド、チーズ、卵で」
雪美「……でも買う……」
-
お姉さん「やーりぃ! 今はちょうど空いているのですぐ用意しますね!」
お姉さん「それにしても私、お客さんの顔は忘れないんですけど、あなたは初めてなのによく見かける気がしますね」
雪美「……」キョトン
お姉さん「気のせいかな? でもとっても可愛い……娘さんですか? で、そちらがお父様」
雪美「……」ムッ
モバP「いや……」
お姉さん「じゃあ、妹さんと、お兄さん?」
雪美「……」ムムッ
モバP「いや……」
お姉さん「じゃあ、思いきってご夫婦とか? なーんて、それは飛躍し過ぎですね」
雪美「……」キラキラ
お姉さん「って、ええっ!? そうなんですか? ……いや、愛に歳の差は関係ありませんから! えっ、違う?」
モバP「――ふぅ、終始ノリの良い店員さんだったな。また来よう」
雪美「……私と……P……、夫婦に……見える人も……いる……」ホクホク
-
469
モバP「芳乃って大抵語尾を伸ばしてくることが多いんだよな」
雪美「……うん」
モバP「ところがこの前は”そなた”と短く呼ばれた」
雪美「……うん」
モバP「その発音が何というかな、草壁メイがトトロの名前を呼んであげる時のそれに似ていた」
雪美「……それ……細かすぎて……伝わらない……例え……」
モバP「……だよなあ。でも雪美は何となく分かっている顔だな」
雪美「……Pのことは……分かる……」
モバP「頼もしいな。……で、ちょうど今の雪美のように、俺の膝の上に座って寄りかかるようにしていた時だな」
モバP「三文字の最後にアクセントを置く呼ばれ方をされると不覚にも……効くね」
雪美「……P……トトロみたい……だから……ね」ポフ
モバP「あんなに毛深くてふかふかそうではないがな」
ちひろ「トトロみたい←new!」
-
470
モバP「おーい、雪美。こっちこっち」
雪美「P……見つけた……今行く……」パタパタ
モバP「急がなくても逃げないから」
雪美「あっ」ツルッ
モバP「危ない――っ!」シュンッ
ダキッ
雪美「……(呆然)」
モバP「……ふぅ、ずっこける前に捕まえられて良かった」
雪美「…………P……あ……えっ……」
モバP「……はい、深く息を吸って――吐く」
雪美「……はー……すー……はー……」
モバP「落ち着いたか? 転倒して怪我でもしたら、みんなを悲しい顔にさせるから、今後は気を付けような?」
雪美「……分かった……。…………P」 ナンダ?
雪美「P……今……とても……かっこいい……」ポーッ
-
471
雪美「……こんにちは……」
ちひろ「あら雪美ちゃん。プロデューサーさんは出かけていますよ?」
雪美「……サンタの……アルバイト……?」
ちひろ「もとい、ボランティアでしょうかね。今年はイヴちゃんとブリッツェンも一緒だそうです」
雪美「……イヴ……イブニング……日本語では……夜……」
ちひろ「イヴちゃんを日本語にすると夜ちゃんになるんでしょうか」
ちひろ「本来はクリスマスの夜のことをクリスマスイブと呼ぶようですね。そのまんまですけど」
雪美「お仕事で……習った……」
ちひろ「あ、例の常識クイズ番組ですか? 雪美ちゃんの存在でずいぶん和やかな雰囲気だったとか」
雪美「あまり……いじって……もらえなかった……」
ちひろ「間違いにスポットが当たって目立ちがちですけど、雪美ちゃんは真剣に真面目にやるから良いんですよ」
雪美「……みんな……真面目……」
ちひろ「それは失礼しました。確かに、わざとふざけていたらいけませんもんね」
ちひろ「ただ、真面目に変な解答をする天然さを面白がって、おバカキャラとして周知させるのは個人的には何かモニョります」
-
ガチャ
モバP「途中の仕事を片づけるために戻って参りました」
ちひろ「仕事放って外出するのは感心しませんよ?」
モバP「なるべく支障が出ないようにスケジュールを組んでいるんですがね」
雪美「……P」
モバP「おう雪美、ちょいと早いがメリークリスマス。これは俺からのこれまたちょいと早いクリスマスケーキだ」つ函
雪美「……ありがとう」 チヒロサンニモアリマスヨ
雪美「……また……少ししたら……出るの……?」
モバP「ああ、今年はイヴをサポートするって約束していたからな」
雪美「……」ジッ
モバP「……うっ、すまない。一緒に過ごしたかったか?」
ちひろ「大切な日なのに仕事が忙しい家庭のお父さんみたいですねえ」
モバP「夜遅くで良かったら一度寄ろうか?」
雪美「……無理しないで……いい……」
ちひろ「雪美ちゃんは今夜はお父さんお母さんと過ごすんですよね?」 ウン
-
ちひろ「それが良いと思います。日本ではクリスマスは恋人と過ごすものとされがちですけど」
モバP「P知ってるよ! 聖なる6時間ってやつですね」
ちひろ「それ、神聖で厳かなふりをして、大人のお遊びに興じるように聞こえますね」
雪美「……好きな人と……過ごす……クリスマス……イブ……」
モバP「代わりにこの仕事中は一緒にいるから。ほらおいで」
雪美「……」ポスン
雪美「………………」
モバP「心苦しいなあ」
ちひろ「自力で乗りきってくださいな」
モバP「せめてこの仕事はゆっくり進めて、少しでも雪美を満たしてあげよう」
ちひろ「お言葉ですけど、こちらが困りますのでそれは急ピッチで片づけてください」
モバP「うう……クリスマスなんて中止になれとは言わないからせめて100日くらいに増えないかなあ」
イヴ「日本の”毎日がエブリデイ”という思想ですね〜」コンニチハ
ちひろ「イヴちゃん、変なスラングを身に着けないでください」ハイコンニチハ
イヴ「これから年に一度の大仕事ですから、テンション高い高いですよ♪ でも今は、静かに闘志を燃やしましょう〜」
-
――
イヴ「終わってみれば、早いものですね〜♪」
モバP「アイドルサンタのお仕事、隣に居て改めて大変で忙しいものだと実感したよ。よく頑張った、イヴ。偉いぞ」
イヴ「私もブリッツェンも、Pさんがいてくれて心強かったですよぉ〜。打ち上げにも来てくださいね〜?」
モバP「ああ。だがその前に、この辺に用があるから先に行っておいてくれないか?」
イヴ「分かりました〜。一年間良い子にしていた彼女のもとへ、ですね」
イヴ「ご健闘を〜♪」
シャンシャンシャン
モバP「……ふう。……さて、もう夜中だ。イブニングよりもナイトの時間帯だ。そんな中でインターホンは押せん」
モバP「――着いた。さあ、この玄関前で念じる……それでダメなら諦めるさ」
モバP「…………雪美……………………」
ガチャ
雪美「…………? ……!」
雪美「……P……、やっぱり……Pだ……」
-
モバP「寒い中訪ねて申し訳ないな。でも会いたいという思いだけで通じるとは」
雪美「……声……音……聞こえた気が……したから……」ギューッ
モバP「雪美さんは本当に神経が研ぎ澄まされているなあ。第六の方までも」ナデナデ
雪美「……P…………部屋……来る……?」
モバP「えっ……? いや、ちょっと立ち寄って顔を見せるだけのつもりだったんですが……」
雪美「……」ジーッ
モバP「……あああああ」
――後日
同級生「あーあ、サンタクロースなんて今時信じられないよねー」
雪美「……ううん……。……実際に……いる」
同級生「それはお父さんやお母さんの変装だって。本物なんていないよー」
雪美「……今年は……会った……。……意外と……身近な人……」ウットリ
同級生「えっ、身近なの……?」
雪美「……」ニコ
事務所のちひろ「恋人はサンタクロース、か……いや、恋人はダメでしょ」
-
472
紗南「フンフンフン♪」
モバP「おう、何か季節感のあるゲームをやっているじゃないか」
紗南「お、Pさん! そうだよ、この時期ならではの良さだよね」
雪美「毛糸の……カービィ……、それも……雪の……ステージ」
モバP「タマゲールせつげんなあ、もうこれでもかと言うくらいにクリスマスミュージックだよな」
雪美「……鈴の音、だけで……もうクリスマス……っぽくなる……ふしぎ……」
モバP「任天堂は欧米のクリスマスの雰囲気を出した音楽やステージを作るのが上手いわ」
紗南「さて、来たからには2Pでフラッフやってもらおうか。Pさんでも雪美ちゃんでも良いよ?」
モバP「この病院の待合室のようなリラクゼーション的ヒーリングミュージックに聴き入っていたいので俺はパス」
紗南「えー……じゃあ」チラッ
雪美「? ……えっ……私……?」
――
ユキミチャンソッチハアブナイ ソウソウウマイヨ ソウ……? ジョウズジョウズー♪
モバP「仲良く協力プレイしているのを後ろで眺める――これも絵に描いたような幸せ」
-
今日はここまで
トゲめかないスピカ
-
473
モバP「……」カチャカチャカタカタタッタカター
ちひろ「……」
ちひろ(プロデューサーさんは、アイドルにモテる。……気がする)
ちひろ(一体どこがそんなに良いんでしょうか)
ちひろ(そのアイドルたちに聞いてみますけど、どうも釈然としません)
雪美『……Pの……どこが……良い……?』
雪美『……それは……ギャップ……』
雪美『……アイドルとも……普通の人とも……違う』
雪美『……でも……よく見せる……人っぽさ……笑顔に……とりこに……なる』
ちひろ(雪美ちゃんですらこうですからねえ)
モバP「よし、とりあえずこんなところだろう。お待たせ雪美、行こうか」
雪美「……ん」
ちひろ「何故でしょう、人と化け物が心を通わせる絵本が読みたい気分です」
-
474
モバP「百貨店は本当に広いなあ」
雪美「……」
モバP「お、雪美さんどういたしました?」
雪美「……見て。……立体的な……アニメの……キャラクター」
モバP「おお、バーチャルなインフォメーションの女性」
雪美「……生きている……みたい……。……左右に……ゆれて……」
モバP「Live2DとかFaceRigとかそういう類には詳しくないが、よく出来ているよなあ」
雪美「あっ……手を振った……笑った……」キラキラ
モバP「一挙手一投足に注目されて、まるでアイドルのようだ」
雪美「……技術って……すごい……ね」
モバP「作ろうと思うなら雪美を作ることだってできるんだろうな」
モバP「まあ、本物がそばにいるのにそっくりなアバターを作っても仕方ないが」
雪美「……私は……分身で……充分……」 ヒトマエデハヒカエヨウナ?
-
475
雪美「こんにちは……P」
モバP「ん?」
雪美?「……あっ」チョコン
雪美「えっ……!?」
「「「……」」」
雪美「……私がいる……!」ズガーン!
モバP「どういうことだ? 雪美の分身じゃないのか?」
雪美?「……ばれては……仕方がない」バッ
娘「私は……パパと……ママ……、あなたたちの……子ども……」
娘「そう……未来から……やってきた……!」
ちひろ「またトンデモなSFファンタジーが展開していますね。慣れましたけど」
モバP「子どもだってさ、雪美」
雪美「……Pとの……子ども……///」ボシュッ
-
モバP「それでそちらから来るとは一体どんな用だい?」
娘「……私の……夢だった……こと……」
モバP「……」ゴクリ
娘「……それは……パパの……膝に……座ること……」
モバP「……ちょい待ち。未来の俺は娘に膝を貸してあげないと言うのか?」
雪美「……私が……独占……している……の?」
娘「そんなことしない……。でも……”全盛期のパパの膝はとにかく凄かった”……ってママから……いつも聞く……」
娘「それを求めて……ここに……来た甲斐があった……。ママが……夢中になるのも……分かる」
モバP「俺の膝上は一体どんなマジックスポットなのかと。……にしても雪美そっくりだなあ」シミジミ
娘「あっ……晶葉さんの作った……タイムマシンの……効果が……切れそう……」ザッ ザザー
雪美「……ホログラム……みたいに……ノイズが……」
娘「ん……もう時間切れ……かな……。今日はこの辺で……また会おう……ね」
ピシュン
モバP・雪美「……消えた」ナマエシリタカッタノニ
ちひろ「ずいぶん気軽にコンタクトしてきましたけど対消滅とか無いですよね?」
-
476
モバP「みんなで分けて食べることがほぼ前提の駄菓子って良いよな」
晴「何だそれ?」
モバP「せっかくなので買って来たんだが、さあ何でしょう?」
雪美「ん…………雪見だいふく……とか……?」
モバP「ピノやアイスの実とかならまだしも、雪見だいふくを一個頂戴は割とギルティ案件だったりするな」
雪美「……確かに……私……間違っていた……」
晴「納得しすぎだろ。まぁ、オレでもさすがに一個は譲らねーな」
モバP「雪見が雪美だいふくを食べるという字面と絵面はとてもほんわかもちもちで良いとして」
晴「逆になってんぞ。……てか、まずそういうアイスを駄菓子とは言わないしな」
モバP「正解はこれです。すっぱいレモンにご用心」
晴「食べたことはあるけど……それかー」
雪美「……?」 ←食べたことない
モバP「これは三つの内、二つは美味しいが一つはとてもすっぱい味のガムだ」
モバP「いわゆるロシアンルーレット的な遊びが出来る。これは分けて食べなきゃ勿体無い」
-
晴「Pってそういう趣味もあるのか」
モバP「まあ話の種になれば良いかなと思ってな」
モバP「シュークリームにカラシ、お寿司にわさび等はバラエティではもはやほとんど見なくなった」
モバP「ちょっとした刺激が欲しくはないか?」
雪美「……面白そう」ヒョイ
モバP「ということで晴も一個どうぞ」
晴「強制参加かよ。良いけど……じゃあ貰うぜ」ヒョイ
モバP「さてもう一個はそこの幸子」
幸子「誰がそこの幸子ですか! 数合わせに捕まえるのはやめてください!」
モバP「さっきからチラチラ見てただろ」
幸子「何で見る必要が……こほん。ボクはただ、みんなで何の話をしているのかなと思っただけです」
幸子「それに言い出したプロデューサーさんが参加しないのはフェアじゃありませんよ?」
モバP「確かにな。だが、こういうおいしい時に黙って見ているだけの幸子ではあるまい」
幸子「いえ、黙って見ていますけど?」
モバP「そこは頼むぜ。ほら、晴と雪美も待っているんだしさ」 エー
-
――
モバP「では一斉に、どうぞ!」
パクッ
三人「……」モグモグ
モバP「……あれっ?」
幸子「っ!! すっ、あっ! ……うっ……やっぱりしゅっぱい……」
モバP「何だ、時間差で来たか。良かった」 ヨクナイデス!
晴(……幸子に全部持って行かれた感じだなー)モグモグ
雪美(おいしい……)モグモグ
幸子「……全く、プロデューサーさんはカワイイボクを何だと思っているんですか」ブスー
モバP「まあまあ。これを当たりと取るかハズレと取るかは考え方次第だ。ご褒美有りならどうだ」ナデナデ
幸子「ん、もう……調子が良いんですから」
モバP「でも実際、そんなにすっぱかったか? たまにこういうのに耐性がある人もいるが」
幸子「思ったよりは大したことなかったです」 キタエラレテル……
-
477
雪美「……」アム
雪美「……ん……おいしい」
雪美「……Pにも……はい」
モバP「……ん、良い味だな。ついでにまた間接キスをありがとう」
雪美「……気に……ならない」
モバP「無防備でクールな雪美さん……これを倒せるものがあるか! いやない」
雪美「……そう……? ……Pなら……私を……いつでも……倒せる……」ハイ
モバP「しかし、簡単に倒してしまっては面白みがないのだ」パク
雪美「……楽しまないと……ね」
モバP「ああ。この青りんご餅&さくらんぼ餅もこうして楽しんで食べるに限る」
モバP「やっぱり買い物は決まった予算でたくさん買うのが楽しいから駄菓子が良いな」
雪美「……P……すっかり……駄菓子のおにいさん……」フフッ
ちひろ「爪楊枝で間接キスとは妙に危ないですね」
-
478
モバP「ちひろさん、事件です」
ちひろ「また一体何を目撃してきたんですか」
モバP「女性の、髪をかき上げて耳にかける仕草が色っぽくてあきまへん」
ちひろ「下を向いて何かしている時にありがちですね。ラーメンを食べる時とか」
モバP「的確ですね」
ちひろ「人生楽しそうで良いですねえ」
雪美「……」サラッ
モバP「……」
雪美「……」サラッサラッ
モバP「……うん。できればもっと自然なタイミングでされると、うおっ綺麗だなあと印象づく」
雪美「……分かってる……。でも……私の思いつき……Pは……すぐ気づく……」
モバP「そりゃあ毎日が貴重映像だからな。見逃して後悔はしたくない」
ちひろ「人生楽しそうでも収集癖は程々に」
-
479
モバP「皆さんとの忘年会もあっという間でした。いやぁ、飲んだなあ」
ちひろ「そして我々は事務所に帰って来るという」
モバP「やっぱりここが本陣って感じですよね。家、一国一城というよりは控室に近い」
ちひろ「本陣というと宿舎より甲冑着込んで床几に座って軍配を持つイメージです」
ちひろ「何にしてもいよいよ年の瀬ですねえ」
モバP「師走、瀬。忙しさを感じさせる言葉で飾られることが多いですね」
モバP「一年を船旅とするなら年の湊、とかでも良いかもしれません。終着地です」
ちひろ「春の湊に、みたいですね」
モバP「年の瀬と言えば、クリスマスや新年等の特番って、生放送は別として、あれ前撮りなんですよね」
ちひろ「一足早くクリスマス・お正月という体で収録することになりますね」
モバP「あのちょっと浮いた雰囲気がハラハラします。素面でメリクリあけおめテンションなんて初心者には出せませんよ」
ちひろ「プロデューサーさんの発言の方にハラハラですけど」
モバP「ドラマだって、撮影時期と実際の放送日のずれを季節感と合わせないと不自然に見えます」
モバP「この業界にいるから分かりますが、番組制作は大変ですね」
-
ちひろ「それは視聴者の立場でも分かると思いますよ」
モバP「まして今年は暖冬でなかなか冬感が出ない」
ちひろ「ようやく寒くなってはきましたけど、何だか季節の移行が一ヶ月くらい遅れている印象はありますね」
モバP「列車の遅れや大相撲の取組のようにどこかで帳尻合わせしないと一年が13ヶ月になってしまうかもしれませんね」 ナニヲイウ
ちひろ「ところでプロデューサーさんは、今年は誰と海外旅行へ?」
モバP「……前回は思いつきでしたが、また七海と行きたいですね。いつか七つの海を制覇したいなと話していたところです」
ちひろ「行くところによっては今は泳げないのに行くんですか」
モバP「まあ今じゃなくて折を見てですね。この忙しい年末を選んでわざわざ行く奴なんて変わり者です」
ちひろ「あんただよ」
モバP「でも、行くなら移動手段の延長としての飛行機・船より、よく広告等で見かける10日間くらいのクルーズ旅行に憧れます」
ちひろ「今は割と格安ツアーとか多いですよね。船酔いしやすい体質だと全然楽しめないでしょうけど」
モバP「問題はそこですね。自分、結構船酔いする方でして。海の上じゃ逃げ場も無いですし」
モバP「かと言って車はたまに酔う、新幹線は耳が痛くなることがある、飛行機も怖い時は怖い」
ちひろ「地に足を付けて生きましょう」
モバP「何事も慣れだとは思うんですがね」
-
モバP「それで、移動中の体調の変化には気を使うようになりました。自分だけでなく周りにもです」
ちひろ「経験、体験を活かして人にアドバイスや手助けができるのは良いですね」
モバP「でも思うんですが、アイドルたちって強いですよねえ」
モバP「雪美とか乗り物は基本何でも大丈夫なんですよね。我慢しているとかでなく」
ちひろ「それは持って生まれた体質もあるでしょうし、メンタル的な部分もあるかもしれません」
モバP「自分はよく超人みたいに言われますが、こういう所ではみんなの方が凄いですよ」
シューマーツノオオドオリニー
モバP「お、雪美さんから電話だ」ピッ
ちひろ「選曲が渋い」
モバP「こんばんは雪美、どうした?」
雪美『……忘年会……楽しかった……?』
モバP「はい。雪美さんから言われていたように酔い潰れない程度にしました。残り仕事を終えたら帰るよ」
雪美『……ん……待ってる……。声を……聞けて……良かった……』
モバP「俺の方こそ雪美の声を聞けて気が引き締まるよ。ありがとう、また後でな。愛してるぜ?」
ちひろ「あーねんまつだなあ」
-
480
モバP「今年も一年お疲れ様でした」
雪美「おつかれさま……でした……」チョコン
モバP「年末と年度末があるけどやっぱり年末の方が特別な変わり目という感覚は昔から変わりません」
雪美「……いつか……おおみそか、も……いっしょに……過ごしたい……」
モバP「特別な日に一緒に、というのはなかなかな。でも、いつとは言えないがいつかは必ず。約束するよ」
雪美「……」コク
モバP「さあ、今年最後の充電も名残惜しいがこれで完了かな?」
雪美「……最後に……もっと……ぎゅって……してほしい……」
ギューッ
雪美「…………」(-_-)
モバP「……事務所が静かになった。ほんの数日でも、別れとはいつも悲しいものだ」
モバP「今年も置き土産はイチゴ大福。その味は――ん。少し、すっぱい気がした……はぁ」
ちひろ「では、良いお年をお迎えください。プロデューサーさんはやる気出して」
-
今日はここまで
デザートは…要らねェか
-
乙
わざとらしく連続で髪サラッサラッをやってる雪美を想像したら草生えた
-
481
雪美「ぐうぅ……ううっ……!」
モバP「選ばれし者だった!」
モバP「961を倒すはずのお前が、961に付くとは!」
モバP「アイドルにバランスをもたらすはずが、闇に囚われてしまった!」
雪美「……ぁあんたが憎いィ!!」
モバP「……妹だと思っていた! ……愛していた!」
雪美「うう……ああァ……!」メラメラ
――
ガバッ
モバP「はっ! ……夢? ……嫌な初夢だぜ」
ちひろ「お水を持って来ましたよ」
モバP「ありがとうございます。……ふぅ……、主人公が斬られて燃やされて闇堕ちエンドはきついですよねえ」
ちひろ「どんな悪いことしたらそんなことに」
-
482
♪ ♪ ♪
モバP「……」
ちひろ「プロデューサーさんは何を聴いているんですか」ヒョイ
モバP「あっ、ちょっとヘッドホンを取らないでくださいよ」
カパッ
ちひろ「……んー、何というか随分とチップチューンというか、ゲームミュージックですね」
ちひろ「……良いですね」
モバP「それは風来のシレンGB2のアテカのテーマですよ」
モバP「エンディングでイルパの町を救って明け方に旅立つシレンたちをお姫様が見送る別れの切なさと曲がぴったり合っていてそれまでの展開とシリアス緊迫ホラーなBGMをゲームボーイ特有の音源で聴かされ続けだったプレイヤーを一種の達成感と解放感で満たしてくれる名曲だと思いますし前作がビターエンドだったから余計にでしょうかこう希望が垣間見える感じが良いのとラスボス倒した直後の和風の黄金都市テーマと一転して一呼吸置いてこれが来る演出がまた自然でニクいの一言ですかね」ペラペラ
ちひろ「長い。どこが一言ですか。3行17文字くらいにまとめて説明してください」
モバP「次の冒険も どうかいい風が ふきますように 旅の神クロンの追い風を!(字余り)」
ちひろ「字余りどころか自由律が過ぎる。しかし、まるで年明けから感傷的な気分にでもなりたいようですけど」
モバP「……寂しいんですよ」 デショウネ
-
483
モバP「改めまして、あけましておめでとうございます、ちひろさん。今年もよろしくお願いします」
ちひろ「こちらこそ、よろしくお願いします」
モバP「……ほんの僅か前の去年の話ですが、年越しそば、おいしかったですね」
ちひろ「まさか二人きりで食べることになるとは思いませんでした」
モバP「アイドルはみんなカウントダウンイベントで出払っていたり帰省していたりで事務所に誰もいなかったという」
ちひろ「みんなを差し置いて私がプロデューサーさんと大晦日を過ごした形ですね」
モバP「その後は出たり入ったり送り迎えもあったんですが」
ちひろ「……おそば、豪華でしたね。プロデューサーさんが用意してくれましたけど」
モバP「特別な日くらいはちょっと豪勢に海老天そばが良いんです」
モバP「海老天のご褒美感とボリュームは器を華やかにしてくれる」
ちひろ「でも、かけそばで質素に年越しでも別に良かったんですよ?」
モバP「詫び寂び……まあ翌朝雑煮やおせちが待っているとするなら、軽く済むかけそばは正しいかもしれませんね」
ちひろ「……忙しい今、正月料理をゆっくり食べる余裕はないですね」
モバP「今年はおせち無しでも良いのでせめて若桃の甘露煮単品だけでも食べたいなあ」
-
ちひろ「緑色で柑橘っぽい見た目で桃。香りも良いんですよねえ」
モバP「おせちって元々三が日それだけで済むように保存食としてどっさり作るものだったと祖父から聞きました」
モバP「……だからか味が濃かったり甘いものが多い。その中でもどれか選ぶなら若桃が好きです」
ちひろ「甘味系のみで揃えたおせちとか好きそうですね。一段重に笹団子とか寒天とか詰めて」
モバP「それならすっきり食べきれそうです」
モバP「あ、そうそう。……はい、これは年賀状です」
ちひろ「手渡しですか。せっかくの切手不要が」
モバP「でも、例えば近所の人に届けるのにわざわざ郵便局を経由させるのはロスだと思ったりしませんか?」
ちひろ「経済的にはそこは敢えて遠回りさせてあげてください」
モバP「近年は効率主義なのか、メールやLINEなんかで年賀状を済ます人も多いですし」
モバP「いつかキャッシュレス年賀状でお金だけ63円振り込む人も出てくるかもしれません」
ちひろ「それはもはや年賀状じゃない」
モバP「…………」
ちひろ「こういう時、横に雪美ちゃんが居てくれると良い反応をしてくれるんですけどね」 ハイ
-
484
モバP「鹿児島県とかけて、最近のSNS女子とときます」
ちひろ「その心は?」
モバP「地鶏が美味い(自撮りが上手い)でしょう」
ちひろ「せやろか?」
モバP「今思いついたんです」
ちひろ「落語家や放送作家とかが既にもう346人くらいは思いついてそうですけど」
モバP「雪美もいつかSNSで自撮りUPしたりするんでしょうかかかっか」
ちひろ「自分で言って自分で動揺しないでくださいよ」
ちひろ「その時になってみたら割と冷静になれるんじゃないですか?」
モバP「見たら意外に”誰これ?”ってなったりして」
ちひろ「今は顔面補正とかしてくれるアプリなんてありますし、実際少女漫画みたいな顔の自撮りをよく見かけますね」
モバP「……雪美の顔がアプリに勝手に弄られたらそれはそれで……」
ちひろ「過保護だなぁ」
モバP「正月は気が緩みがちなので心配の種は尽きません」
-
ちひろ「かくいう私たちも事務所でテレビを見ながら雑談をしていますけど」
モバP「可能なら家に帰ってこれが良いんですが、仕事のことを考えると下手に帰る方が逆に面倒臭い状態という」
ちひろ「家に帰るのが面倒というブラック……体を壊さないようにしないといけませんね」
ちひろ「……あ、駅伝やってますね。こんなお正月からランナーも過酷です」
モバP「マラソンや駅伝を見ていると誰でも一度は思うことってありますよね」
ちひろ「何でしょう?」
モバP「ランナーの走りを10秒間だけ肩代わりしてあげたい」
ちひろ「……せやろか?」
モバP「10秒間なら全力疾走できますから助けになるはずです」
ちひろ「ランナー側はいきなり10秒間だけ休めてもあまり楽にはならないのでは」
モバP「でもそんな観客が100人いればリレー形式で1000秒休めますよ?」
ちひろ「16分半も休んだらランナーの存在意義が危ういです」
モバP「まあ、苦しみは肩代わりできないので声援とかで気持ちを託すんですよね」
ちひろ「私の仕事でしたら肩代わりしてくれても良いですよ?」 イヤソレハ
-
485
ちひろ「プロデューサーさんは何か欲しい物ってあります?」
モバP「んー、強いて言えばシボレーのコルベットc6ですかね」
ちひろ「聞いておいてなんですけど、いきなり想定のかなり上空を飛びましたね」
モバP「いやあ、何せ昔からテールランプは丸型の四灯が好きでして」
モバP「今の国産車はLED主流ですが、やっぱり立体的な丸に電球の明るさが灯るというのがロマンでありアーティスティックです」
ちひろ「全体の形とか中身よりそこにこだわるんですか」
モバP「普段走行時に人から一番見られやすいのって後ろだと思うんですよ。背中の佇まいは人でも車でも大事です」
モバP「前面でも丸目四灯は良いですね。ランチアデルタHFインテグラーレとか」
ちひろ「目は丸い方が好きと……しかし趣味がいちいち古風ですよね」
モバP「営業等ではその方が相手のお偉いさんと話が弾んだりしますし」
モバP「それにしても、どうして欲しい物なんて聞くんです?」
ちひろ「……今後の展開のこともありますから、ひとまずお疲れ様という形で何か贈れたらと。高級車はダメですけど」
モバP「なるほど(察し)。そうか……体感ではもう8年の付き合いですからね」 タイカンッテ
-
486
モバP「書き初めをやってみたんです」
ちひろ「おや、形からだとしても気合が入っていますね」
モバP「書道の授業は墨を磨るのが何となく苦手でした」
モバP「でもお題が自由なら書くのは楽しいんですよね。大喜利的な意味でも」
ちひろ「プロデューサーさんがやるよりアイドルみんなでやった方が面白いと思いますけどね」
モバP「真面目な目標を書く子やネタに走る子、それだけでワンコーナーいけますね」
ちひろ「ところでどんなことを書いたんですか?」
『 適 当 モバP』
モバP「これが一年の目標です。まあ、適当にね?」
ちひろ「ホーホケキョとなりの山田くんかな? マイペース宣言とはたまげたなぁ」
モバP「山田くんって放映は20年前なんですよね。ほとんどの人は知らないのでmyネタで通せます」
ちひろ「いかんでしょ」
ちひろ「ところで、スルーしてましたけどプロデューサーさんの顔に○とか×とかあるのは羽根つきでもやったからですか?」
モバP「はい。墨が余ったのでついでにアイドルと遊びました」 アラッテキナサイ
-
487
モバP「……」ボーッ
ちひろ「聞かずとも分かりますね。雪美ちゃんが恋しくて無気力なのでしょう」
モバP「……え?」
ちひろ「ダメだこりゃ……直接会えはしなくても文明の利器を使ったやり取りは出来るでしょうに」
モバP「それはしていますがやっぱり私ね、雪美さんといっしょにがモットーなんですよ」
モバP「その雪美さんが不在なんて酢豚が入っていないパイナップルのようなものです」
ちひろ「そんなプロデューサーさんに、ゲストですよ」
ガチャ
雪美「……P……こんにちは」
モバP「やあ雪美」キリッ キラキラ
ちひろ「立ち直るの早いなあ」
雪美「……元気……だった?」
モバP「勿論さ。雪美はどうだい?」
雪美「……パパ……ママと……いろんな所に……行って……満足……」
-
雪美「でも……Pと……早く、会いたかったから……」バフッ
モバP「予定より一日早くこっちに顔を出しに来たという訳か」ナデナデ
モバP「おかえり、雪美さん」
雪美「ただいま……P」
雪美「そして……あけまして……おめでとう……」
モバP「あけましておめでとう。やっぱり直に会って言葉で聞いてこそ新年が始まる気分だな」
モバP「せっかく来てくれたんだし今日はちょっと遅れたが二人の正月を満喫しようか」
ちひろ「仕事は」
モバP「自然の摂理、物理法則を捻じ曲げてでも時間作るぞオラァ!」
雪美「……それも……良いけど……」(つ゜-゜)つ
モバP「ん、分かった」ヒョイ ポスン
雪美「……新年……初ひざ……」ムフー
ちひろ「ちなみに今年のプロデューサーさん初膝は茄子ちゃんでした」
モバP「初めてをあげられなくてごめんな……。ちなみにのあさんや友紀なんかも先着だ」
雪美「……Pのひざ……縁起物……みたい……ね」
-
今日はここまで
コマ回しに明け暮れて
-
488
♪♪♪〜
モバP「……ほ、上手く弾けた」
雪美「……Pは……ピアノの……P」
モバP「あはは、まだまだだよ」
雪美「……きれいな……曲だった……。……なんていうの……?」
モバP「”Encounter in space”だ。深夜のNHKで流れていそうな曲」
雪美「……私も……ピアノ……練習……しようかな……」
モバP「弾き手冥利に尽きる。久美子師匠もきっと草葉の陰で喜んで」
久美子「死んでないから!」ビシッ
久美子「それと、流れていそうな曲じゃなくて実際に流れているよ。でもなかなか様になってきたね」 ウッス
雪美「……次は……どんな曲……弾いてくれる……?」
モバP「次は”ザナルカンドにて”にしようかなあ」
久美子「楽しそうにピアノに没頭しているけど、弾きたい曲は切ない系なんだね」
-
489
モバP「由愛」
由愛「……どうかしたんですか?」
モバP「由愛って時々、俺の思考を見透かしていないかい?」
由愛「そんなことはないです……多分」ジッ
モバP(今、グァバジュースが飲みたい気分なんだよな)
由愛「……Pさんは、ハワイに行くと……いつも、飲みますね」
モバP「ほら。やっぱり由愛はサードアイを持っているんだ」
ちひろ「古明地さとりと由愛ちゃんはそこまで似ていませんから」
雪美「……私も……Pの……考えていること……分かる……。つまり……Pが……さとられ……なのかも……」
モバP「え、実は俺の方から無意識に筒抜けだだ漏れ垂れ流しの発信しているの? なんなのなの?」
由愛「思ったことは結局……口に出すとすれば、同じかも……。えへ……」
雪美「目を……見るだけでも……分かりやすい……なんでだろう……」
モバP「……まあ悟られて困るようなことはあまり考えちゃいないつもりだが」 ソレモスゴイナ
-
490
ちひろ「プロデューサーさんは、個人的に感情を読みにくい子っています?」
雪美「……気になる」
モバP「特別誰が、というのは無いですね」
モバP「まず感情とか、人の考えることなんてそんなに分かるものではありません」
モバP「自分のことすらたまに分からなくなるくらいですよ?」
ちひろ「そりゃそうですけど、あなたがそれを言うか」
雪美「……Pでも……自分を……見失うの……?」
モバP「ああ。過去を思い返して、どうしてあの時あんなことをしたのかと思うことはないか?」
雪美「……ある……かも……」
モバP「行動は覚えている。だがその時の心境を説明できない。確かに自分のことのはずなのに」
雪美「……」
モバP「新陳代謝によりヒトの細胞は日々入れ替わっていく。……過去の自分は自分であって自分でないのかもな」
ちひろ「今はただでさえデジタルでいろいろと残りますから、発言とか、あれは僕じゃないは通じませんけどね」
モバP「そっちも怖い」
-
モバP「あ、でも感情の話だと、こずえやライラなんかはちょっと他と違う感じがします」
ちひろ「こずえちゃんとライラちゃんですか。不思議な雰囲気はありますよね」
モバP「やっぱり目の透明感、ですかね?」
モバP「それで物怖じや恥じらいを込めずにまっすぐこちらを見てきますから、これは自分より上手で、強いなって」
雪美「……私……は?」ズイッ
モバP「近い近い。……雪美は目、そして表情も柔らかさを見せるようになった」
モバP「言い方は何だが勿論悪い意味でなく、媚びや演技の力が身に付いてきたかな?」
雪美「……」ニコッ ←営業スマイル
モバP「!! どっくーんときた……。目の前にピンクのエフェクトがかかったぞ」
ちひろ「シンデレラに魔法をかけられるプロデューサーさん」
モバP「……でも演技と素の二面性がある方が、却って何を考えているか分かり辛くなるかもな」
雪美「……それが……大人になる……ということ……?」
モバP「素だけ晒して生きていくのはなかなか難しいからな。建前を織り交ぜて駆け引きをするのが大人の生き方とも言える」
モバP「感情は天体のアルベドみたいなものだ。光を反射しないほど暗く、見えにくくなる」
ちひろ「私はプロデューサーさんが何を考えているのかの方が時々分かりかねます」
-
491
モバP「たまに難しいことを考えると疲れてしまうな」
ちひろ「あなた難しいことなんて考えていたことありましたっけ」
モバP「世の中難しいことだらけです」
雪美「……」チョコン
モバP「今朝は環境問題について考え、午後は街で見かけたフルーツバーガーに思い煩い」
モバP「今はこうして雪美さんに膝上から愛を込めて留め置かれ、どう一言添えてこの場を立つのがスマートなんだろうかとか、思念に余念がありません」
ちひろ「誰でも彼でも気前良く乗せるから……」
雪美「フルーツで……バーガー……とは……世界は……広い……」
ちひろ「それはもう一般的なバーガーよりもかなりデザート成分に侵食されてそうですね」
モバP「ちなみに自分も雪美にかなり侵食されている気はしますよ」
ちひろ「プロデューサーさんは侵食されても押し返しそうです」
雪美「……」コクコク
モバP「やだなぁ、押し倒しそうだなんて」 イッテナイ
-
492
モバP「雪美さんに着せてはいけない服シリーズー」
雪美「……こたつで……アイス……おいしい……」
ライラ「悪魔的なうまさっ……! 寒い日に暖かい室内で食べるアイスの背徳感……!」
ちひろ「飽きられてませんかねえ。あとライラちゃんにカイジ読ませたのは誰ですか」
モバP「このくらいでは泣かないぞ」
モバP「という訳で今回は、ドラゴンボールのチチの服」
ちひろ「……チチって天下一武道会に出てその後結婚して家庭に入ったあたりの?」
モバP「幼少期に、ドラクエの女戦士の青バージョンみたいな格好をしていた時があるでしょう」
ちひろ「ああ、あれはダメだ」
モバP「この前どこかで雪美のそんな画像を見かけてしまった気がします」
ちひろ「そんなこと報告しないでください」
モバP「……今思うと時代を先取りしすぎたデザインですよねえ。ビキニアーマー黒髪美幼女って、80年代ェ……」
ライラ「ユキミさんはプロデューサー殿のヨメに行くのでございますかー? ライラさんもー」 ジュウコンェ…
-
493
紗南「……ポケットモンスターは剣が良いのか盾が良いのか」ピコピコ
ザッ
紗南「……ん?」
モバP(女装)「ねえねえ」
紗南「……!?」
モバP(女装)「わたくしのポケットモンスターと勝負しな-い?」
紗南「……あんただーれ?」
モバP(女装)「やぁーん」
紗南「……いや、通信ケーブルをクルクルさせないの! 危ないよ!」
モバP(女装)「真っ当なご指摘痛み入りますわ。鎖鎌みたいですわよねこれ」
紗南「何やってんのさPさん」
モバP(女装)「大人グループのちょっとした罰ゲームですの。お付き合いくださって?」
紗南「あ、あっちで菜々さんや心さんが笑ってる」
モバP(女装)「主に二人のコーディネートとメイク(悪乗り)でこうなりましてよ」
-
モバP(女装)「それにしても、ポケットモンスターって元々大人向けでしたのよね」
紗南「それは聞いたことあるよ。初代はいろいろとネタが……何とは言わないけど」
モバP(女装)「というわけでわたくしのキリキリバッタとあなたのダークドレアムをトレードしましょ」
紗南「それゲーム違うから! しかもコラッタとミュウツーみたいな格差じゃん!」
モバP(女装)「ではわたくしが負けたら雪美を一日好きにして良い」
モバP(女装)「ただし紗南さんが負けたらロワイヤルスタイルのような衣装を着て撮影会をするというのはいかがかしら?」
紗南「仲間を売るなんて酷いよ!?」
雪美(男装)「勝負の商品は……私だ……」キラキラ
紗南「あっ、雪美ちゃんカッコいい……」ポッ
紗南「じゃなくて、それに何であたし狙い撃ちでまたあれを着せようと思うの? 結構恥ずかしいよ!」
モバP(女装)「ハスラーやディーラーの服とか好きなんですの。ベスト・シャツ・ミニスカートの組み合わせがたまりませんわ」
紗南「ロリータ衣装を着ているPさんが言う? しかも一応女の子っぽく見えはするという」
雪美(男装)「……? よく見たら……P……じゃない……? 何だ……君は……」
モバP(女装)「何だチミはってか? え? そうです私が……山手線ゲームに負けて女装しているのはどこのどいつだーい? ――あたしだよ!」
紗南「菜々さんや心さんが爆笑してる」
-
494
モバP「……」ボーッ
雪美「……」ボーッ
ちひろ「二人して同じ方向を見つめていますけど、そこに何かあるんですか?」
モバP「いいえ。でも、例えば何も考えずに天井や壁のシミとか模様を見つめていると顔が見えてきたりしませんか?」
ちひろ「大した答えが返ってくるのかと思ったら空虚だった……まあ見ようと思えば」
雪美「……」
モバP「雪美の考えていることも実は意外とそのくらいのことかもしれませんよ」
ちひろ「そうでしょうかねえ? プロデューサーさんよりは画期的なことを考えているのかも」
雪美「……」クイッ
モバP「お、視点が動いた。……雪美さんは何を見ているんだい?」
雪美「……風景……パズル」
モバP「あ、あれは始点の丸だったか」
ちひろ「頭がThe Witnessになっていましたか……」
-
495
ブロロロ……
奈緒「Pさんはあたしらがいる時はいつも安全運転だな」
モバP「いかにも。アイドルのために無茶な運転はしませんよーぅ」
奈緒「良いけど……私生活で一人の時でもそうなのか?」
モバP「普段からの心掛けが大事だろうからね。羽目を外して癖が付いたら元も子もない」
奈緒「……何かをきっかけに豹変したりはしないのか。ふーん……」
モバP「こち亀の本田かな? んー、そうだなあ」
モバP「ユーロビートとか流れてくれば飛ばすかもな」
奈緒「安全運転妨害用BGMってやつか」
モバP「頭文字Dとか想起させられるとね。後はユーロビートじゃないがアウトランのBGMとか」
モバP「まあ気持ちは急いても公道でドリフト溝落とし速度超過とかはしないよ」
モバP「でも、ご希望ならこのままドライブでもしようか? 峠道や海岸線を駆け落ちのように」
奈緒「ばっ……! 雪美だっているんだから、まっすぐ事務所に帰れよっ」 アハハ
雪美(みんなで……家族……みたい……Zzz)
-
今日はここまで
この辺に折り返しコーン
-
折り返しコーンが折り返しゴーンに見えた俺は多分疲れてる
-
496
雪美「……」ジーッ
ちひろ「雪美ちゃんがPCを凝視していますけど、何を見せているんですか?」
モバP「個人製作のストップモーションアニメだそうです」
ちひろ「パラパラ漫画みたいなテクニックですか。被写体を何にするかによりますね」
ちひろ「数十秒の動画なら良いでしょうけど、30分の長編とか作ろうものなら一秒二枚として3600コマ撮り……」
モバP「クレイやレゴでそれに近いことをやる人がいるという」
雪美「……ひとやすみ……する」ポチ
雪美「……レゴ……よく動く……」
ちひろ「レゴでしたか」
モバP「とても真似はできないが、俺もレゴブロックで洋風の街並みのジオラマくらいは作りたい人生だったなあ」
雪美「……人生は……まだ……終わってない……。チャレンジ……あるのみ」ガッツ!
モバP「……よし。じゃあまず本場デンマークにパーツを買い付けに行くところからか」 オイマテ
翠「その前に愛知のレゴランドはどうです?」 イイネエ! イイノカ…
-
497
モバP「もう一年の24分の1が終わってしまったんだなあ」
雪美「……もう……そんなに……?」
ちひろ「一年を24等分するのってそういうことを言う以外に使わない気がしますね」
モバP「光陰矢の如し。油断していると時間はあっという間に過ぎてしまう」
ちひろ「今この時もですね」
雪美「……今の……一秒前は……すでに過去……」
モバP「またこの小半年は年度末シーズンなので特に追い込まれる気分ですね」
モバP「一月は犬、二月は雉、三月は猿と言って」
雪美「……桃太郎……かな……?」
ちひろ「一月は行く(往ぬる)、二月は逃げる、三月は去る、が正しいですよ? 間違いを誘発していませんか?」
モバP「ちひろさんが訂正するまでがセット学習です」 ナニヲイウカ
モバP「今日の冬服雪美さんもちょっと季節が進めば拝めなくなると思うと惜しさもひとしおです」
雪美「……おおげさ……」
ちひろ「何だかんだ言ってもまだ一月ですからね。一日一日をもっと大切に」
-
498
モバP「ネットには以前よく、名言格言のコピー&ペーストが出回っていました」
ちひろ「今のSNSでは長文を引用して会話というのはあまりしない気がしますね」
モバP「その類かどうかは分かりませんが、ちょっと懐かしいくらいの話題の種を一つ」
モバP「”理想の身長差”です」
雪美「……おー」
ちひろ「定番ですね。日常系ショートストーリーでプロデューサーさんとアイドルがそういう雑談をしている光景は想像に難くありません」
モバP「観測者ですか。それはともかく、挙げてみましょう」
モバP「キスしやすい身長差は12cm」
雪美「……」(゜-゜)
モバP「理想のカップルの身長差は15〜6cm」
雪美「……」(゜-゜)(゜-゜)
モバP「ハグしやすい身長差は22〜32cm」
雪美「……」(゜-゜)(゜-゜)(゜-゜)?
ちひろ「雪美ちゃん!? 増えてる! 増えてる!」
-
モバP「一気に行きますよ」
モバP「なでなでしやすい身長差は16cm」
モバP「結婚相手に向いている身長差は25cm」
モバP「肉体対話をしやすい身長差は22cm」
雪美「……」(゜-゜)!
ちひろ「あ、戻った。……どうも媒体によって結構差があるようですね」
ちひろ「あと、行為を肉体対話と言うくらいならこの場では除外しましょうよ」
雪美「……私は……Pと……どれも……当てはまらない……」シュン
モバP「雪美とハグするにしても頭が胸から腹の辺りだからな」
雪美「……」ズーン
モバP「……」ヒョイ ポスン
雪美「……!」
モバP「なら、俺と雪美で何ができるか、しやすいかを考えてここに追加すれば良い。まずはこの体勢とかな」
モバP「同じような身長差の人たちを勇気づける存在になろうぜ」 ウン!
ちひろ「プロデューサーさんとだと他のアイドルもほぼ厳しい」 ニョワ?
-
499
モバP「雪美さんは一人でおつかいに行ったことはあるかい?」
雪美「……」コク
モバP「実は何と俺もあるんだよ。いつも紆余曲折で命懸けの大冒険で」
ちひろ「おつかいはエクストリームスポーツじゃないですよ」
雪美「……頼まれて……買い物……ドキドキ……する」
モバP「自分で自分の為にお菓子とか買いに行くのと違って、任務だからな」
雪美「……責任……重圧……」
モバP「そんな雪美さんのはじめてじゃないおつかいも一部始終を見てみたいです」
ちひろ「カメラさんが隠れながら付いて行くんですか?」
雪美「……今の、私……なら……カメラ……気付く……」
モバP「まあカメラ同伴もな。じゃあドローンでも飛ばそうか」
雪美「……そこまで……するか……」
モバP「そしてハンターに捕まったらアウトでね」
ちひろ「おつかいって何だよ」
-
500
雪美「……///」プシュー
モバP「雪美……すまん」ペコペコ
都「仮眠室……ここが犯行現場ですか」
ちひろ「雪美ちゃんが俯いて目隠れ気味に顔を赤くしていますね」カワイイ
都「コホン……一体何があったんですかPさん」
モバP「……悪気はありませんでした」
モバP「雪美と添い寝をしていたんですが、設定していた目覚まし時計が鳴って」
都「ふむふむ……続けて」
ちひろ「添い寝については不審には思わないんですね?」
モバP「寝惚けながらアラームを止めようと手を伸ばして、どこだったかとあちらこちら探して」
モバP「そうしたら雪美の体を弄ってしまっていたようで」
都「まさぐるとはまた……アウト?」
ちひろ「何か言い残すことは」
モバP「正直に申し上げたのでどうか寛大な処置を」
-
都「雪美ちゃん、今の供述は正しいですか?」
雪美「……うん」
都「ですが、疑問があります。いくら寝惚けていたとは言ってもPさんがつい少し前に設定したはずの目覚まし時計の位置を忘れるとは思えないこと」
都「そして感触ですぐ気づくはずの雪美ちゃんの体を執拗に触り続けたこと」
モバP「執拗にって……でも元ある場所に無かったんですよね。音はするのに」
都「……ほう。そういうことでしたか」
都「――雪美ちゃん。あなたが隠したんですね?」
雪美「……」コク
ちひろ「どうしてそんなことを」
雪美「……Pと……もう少し……ゆっくり……していたかった……」
雪美「でも……止めても……また鳴り出したから……手でおさえて……」
モバP「そういうことだったのか。分からずにこんなことをして、悪かった」
雪美「……私こそ……ごめんなさい……。それに……触られて……嫌じゃない……から……///」
都「おやおや。何はともあれ事件はすぐに解決できたかな?」
ちひろ「またすぐ事件が起きそうですね。いや、事案か」
-
501
モバP「奇跡の一枚ってあるじゃないですか」
ちひろ「メイクで化ける的な?」
モバP「はい。アイドルたちは元のレベルが高いので、どちらかと言うとイメージチェンジですが、雪美さんにも変身してもらったんです」つ□
ちひろ「……制服ですね。しかもカーディガンを腰に巻いてるのが少し美嘉ちゃんっぽいですね」
モバP「参考にしました。シャツの袖は折って、スカートも短めでね。これで黒髪ぱっつんロングなのが清楚系ギャル感を煽ってくる」
ちひろ「……」グッ
モバP「……」ニヤッ
雪美「……二人とも……何を……見てるの……?」
モバP「ん、これか? これはこの前撮影した……はい」つ□
モバP「これを見ると雪美さんには無限の可能性を感じちゃいますよ」
雪美「……この服……私じゃ……ないみたい……」
モバP「ところがどっこい、あなたですよ? 改めて見ると実感が湧かないか」 ウン
ちひろ「そういえば私、最近コスプレしてないなということに気がついた」
-
502
チュー
雪美「んっ……流行りの……味……」
モバP「タピオカ良いなあ。俺も雪美さんの流行りの味になりたい」
ちひろ「何を味わわせるつもりですか。……そのタピオカ熱もそろそろ落ち着いてきましたけどね」
モバP「熱を付けるとデング熱の仲間みたいな語感がしますね」 シマセンヨ?
モバP「にしても、タピオカは何か見た目から味わいまでちょっと変わっていて良いですね」
ちひろ「タピオカのブームって過去に二回来ているそうで、そこからまたリバイバルヒットするという」
モバP「ティラミス、クレームブリュレ、ナタデココ、パンナコッタ、ベルギーワッフル、生チョコ、エッグタルト、マカロン、パンケーキ、ロールケーキ、生キャラメル、カヌレ、マンゴープリン、バウムクーヘン、クリスピークリームドーナツ等は二度は来ていませんからね」
雪美「……よく知らない……ものが多い……」
モバP「俺も知識の上では知っているが食べたことのない物もあるからな」
ちひろ「で、タピオカの次に流行るものは何でしょうね? ある人はバナナジュース、またある人はピスタチオとか言いますけど」
モバP「或いはチーズティー、もしくはコーンフレーク?」
雪美「コーンフレークは……確かに……売りきれて……いた……」
ちひろ「コーンフレークをそこに入れて良いんでしょうか……?」
-
今日はここまで
ツモで箱割れ
-
503
モバP「行きましょうか、雪美さん」つ
雪美「……うん」ギュッ
菜々「良いですね〜……」ホワァ
モバP『行くぞ、雪美』キリッ
雪美『はい! P様!』トテトテ
菜々「えっ……」ゴシゴシ
雪美「もう……慌てないで……」
モバP「あはは、すまない」
菜々「……何だか二人の関係、殺生丸とりんちゃんを思い出しますね」
凛「りんちゃんとは私のことでは……なさそうですね」
菜々「ちょっと前に流行った”犬夜叉”のりんちゃんです♪ でも、プロデューサーに殺生丸は美化しすぎでしょうか」
凛「ちょっと前……? でも、ああ見えて心を開いた相手には犬っぽさは見せますよね、プロデューサーって」
菜々「凛ちゃんがハナコちゃんを見るような目に……」
-
504
モバP「マリオになって危険が迫るギャラクシーでスターを見つけたのにほうき星の天文台に帰れなくて途方に暮れる夢を見た」
朋「それはPが現状に行き詰っていて不安を感じているのかも。だから変身したいのね」
モバP「そんなことはないつもりなんだがなあ」
朋「ま、あまり意味を気にしても、夢なんて何本立てで見たらほとんどは最後以外忘れているものでしょ?」
モバP「確かにな。それに変な既視感あったり超展開気味のフリーダムだし」
モバP「でも占い好きの朋がそれを言う?」
朋「だからあたしは夢占いはそこまで得意分野じゃないから!」
雪美「P……顔に出さない……悩み……多い……?」
モバP「そうだな。ベテルギウスの超新星爆発でガンマ線バーストが来るのではとか、各地の自然災害を見て明日は我が身ではないかとか」
朋「気持ちは分かるけどそんなだと幸せは逃げちゃうわ。プラス思考も必要よ」
モバP「杞憂であるのが一番なんだがね。雪美さん、慰めてけろ」
雪美「よしよし……大丈夫……。……私が……ついてる」
朋「ちょっとそこはあたしにも慰めさせなさいよ」
-
505
モバP「雪美」
雪美「……何……?」
モバP「これはまだ未定で、仮の話として聞いてほしいが」
雪美「……うん……」
モバP「他の事務所と合同のプロジェクトが発足するかもしれない」
モバP「すると何人かウチのアイドルを選んでホスト側に派遣することになる可能性がある」
モバP「そこで、とりあえず雪美は行きたいか、志願できるか、一応聞いておきたい」
雪美「……はけん……?」
モバP「ああ」
雪美「……P……は……?」
モバP「俺は直接は関われない。そこのプロデューサーにしばらく預けることになる」
雪美「……えっ」
モバP「プロデューサーの候補は何人か挙がっているが、俺と付き合いがある人ばかりで、人柄も腕も信頼はできる」
雪美「……えっ」
-
モバP「それに、ちひろさんもそっちにヘルプに行くことになるかもしれないからな」
雪美「……待って……本当……?」
モバP「……これは移籍ではないし、俺が担当を外れる訳でもない。アイドルとしてはステップアップになることだと思う」
モバP「……ただ、俺がいない、しばらく離れた環境に置かれることになっても、問題はないか?」
雪美「……」
雪美「…………P……」
モバP「……」
雪美「……」
雪美「……うん……平気……」
雪美「……あなたの……アイドルは……そんなに……やわじゃない……」
モバP「おお……それを聞いて安心した」
モバP「大袈裟かもしれないが業界は何があるか分からないから、日頃からこんな気構えを頭の片隅にでも持っておいてもらいたかった」
雪美「……話……そのものは……本当に……あるの……?」
モバP「……作り話ですよ」 ……アヤシイ
-
506
モバP「僕が先に好きだったのにってありますよね」
ちひろ「寝取られの派生みたいなものですか」
モバP「以前から気になっていたあの子が、貴族と結婚して届かぬ花になってしまった――この辛さ」
ちひろ「それは実際の経験ですか?」
モバP「いえ、映画の話です。感情移入はしました」
ちひろ「でも始まる前の関係ならそんなに未練も残らない気がしますね」
モバP「その前に募る思いや時間があるんですよ。あとは横から掠め取られてからの落差ですね」
モバP「普段の仲睦まじい様を見せつけられたり、ビデオレターが送られてきたり、そんなの自分が情けなくなって塞ぎ込んでしまいます」
ちひろ「ビデオレターを送るって確実に何か浅からぬ因縁があると思うんですけど」
ちひろ「私はネガティブに考えすぎて勘違いをしてすれ違いで拗れに拗れる、とかの方が面白いと思います」
モバP「泥沼劇が好きなんですねえ」
ちひろ「展開が型通りだとどうしても飽きてしまいますから、二転三転するなど想像の上を行ってほしいですね」
モバP「……」
ちひろ「……」
-
モバP「雪美さんがレッスンから帰って来るのはまだかなー」
ちひろ「着地点を決めずにジャンプするのやめてくださいよ」
モバP「そこも私のチャームポイントです」
ちひろ「……」シラー
ちひろ「BSSやNTRに関して言いますと、プロデューサーさんは不特定多数の敵を作ってそうです」
モバP「……アイドルたちも学校とかで好意を持たれていたりはするでしょうからね」
モバP「それを俺が間男のようにかっさらってグヘヘなことやってるんだと」
モバP「俺を何だと思ってるんだ!」
ちひろ「セルフツッコミやめい。……でもまあ、世の皆さんはくれぐれも思い込みとかで自分の脳を破壊しないでもらいたいものです」
バタン!
きらり「ちわーっ☆ きらりん宅急便だよ! Pちゃんにお手紙だにぃ!」ハイ!
モバP「おう、きらりありがとう。……んーどれどれ」
『雪美ちゃんは預かった。返してほしくば双葉杏に休みを与えろ。誠意ある対応が無い場合はプロデューサーがBSSすることになるだろう。 Mr.X』
モバP「あんにゃろうめ、これは挑戦と見て良いな? きらり、この渡し主の元へ連れて行ってくれ」 オマカセアレ!
ちひろ「プロデューサーさんはプロデューサーさんで、どこかで一度女性関係で痛い目を見た方が良いかも分かりませんね」
-
507
モバP「暖冬だな」
雪美「あたたかい……ね」
モバP「今年は雪美とかまくらを作って中で一緒に過ごしてみたかったのになあ」
ちひろ「都市部でかまくらを作るほどの積雪はもっと北国でもないと厳しいかと」
モバP「でも雪が降らないのだ」
雪美「……かまくらは……そんなに……快適……?」
モバP「キャンプでテントを張るようなもので、雰囲気を楽しむものであって機能的ではないかもな」
雪美「……かべ……地面……そのままだと……冷たい……」
モバP「中は暖かいと言うが、普通のかまくらは外よりは相対的に暖かいだけだからな。防寒具は脱げない」
モバP「でも、スウェーデンのアイスホテルなんて存在を知ってしまうと、自分も背中を丸めて収まるようなサイズじゃなくて、高級かまくらを作りたくなる」
雪美「……アイス……ホテル……。……氷の……お城の……イメージ」
モバP「雪の女王様が住んでいそうだな。実際は、内装はともかく外観はかまくらっぽいらしいぞ?」
ちひろ「その前に、ホテルでお城を連想してしまうのってよくあることなんでしょうか……?」
-
508
雪美「……♪」 ←膝の上を独占中
テレレンテレレンテレレンテン テレレンテレレンテンテンテテテン オフロガワキマシタ
モバP「お、沸いたみたいね。雪美さんは、お風呂には入ります?」
雪美「……」フルフル
モバP「じゃあちょっくら入ってくるとします」ゴメンネ スクッ
雪美「あっ……」
――
ガラガラッ
モバP(まだ日が高い内からひとっ風呂浴びる……贅沢だなあ)
ザバッ パシャッ
モバP(さて、しっかり体を洗いたいが雪美を一人であまり待たせるのも悪い)
モバP(短い時間で大きな効果、密度の濃いバスタイムにするぞ)キリッ
ゴシゴシ シャカシャカ
――
-
雪美「……」ポー
雪美「……」 ←1人でつまらない状態
雪美「……」 ←そうだ何かPにサプライズを仕掛けようと思いつく
雪美「……?」 ←何が良いだろう? と考えている
雪美「……!」ピコーン
雪美「……」 ←水着を着て突撃するのはどうかと考えている
雪美「……」 ←でもその前に出てきてしまったらどうしようと考えている
雪美「……」フルフル ←そもそも成功したとしてその後どうするのかと考えている
雪美「……」
雪美「……///」
雪美「……」フルフル ←大人しく待つことを選ぶ
――
モバP「雪美さん、上がりましたよ。お待たせ」
雪美「……もう少し……考える……時間……欲しい……」 ナンノハナシダ?
-
509
モバP「こたつで食べるみかんは美味しいな」
雪美「……」コク
モバP「また、この一連のセッティングが我が家の和みを体現していて落ち着く」
雪美「……ふふっ」
モバP「……そこに雪美さんまで付いてくるんだから、ええなあ」ヘラヘラ
雪美「P……すっかり……ゆるい……表情……」
モバP「気が緩まったまま、ついみかんを食べ過ぎてしまいがちだ」
モバP「そして後に残されたみかんの皮の儚さよ」
紗南「あたしはこの場にいて良いのかな?」
モバP「おや。紗南はバーチャルの世界から戻ってきたようだね」
紗南「一休みだよ。ゲームは一日一時間、はちょっと厳しいと思うけど、一時間につき十分くらいの休憩は必要」パリッ
モバP「紗南はスナック菓子を箸で食べるんだな。コントローラーや携帯機を汚さないためか?」ア、ミカンドウゾ
紗南「あ、これ? そうだよ。マナーは良くないかもしれないけどね」
紗南「それと、今はみかんはいいや。食べ始めると意外と手が離せなくなるから」
-
モバP「みかんは筋とか剥く性格だと時間がかかるよな。昔、給食の時はそれで苦労した」
雪美「……Pは……筋をむく……タイプ……」
モバP「本当は筋ごと気にしないで食べた方が、体には良いそうだがな」
紗南「筋は食感がね」
紗南「それにしても、みかんの皮を見ていると、Eversionを思い出すよ」
モバP「以前にチャンネルでプレイしていたアクションゲームか。主人公をみかんの皮呼ばわりは笑うが」
雪美「……みかんの皮が……アクション……。……面白そう……」
モバP・紗南「……」(´・ω・)(・ω・`)
モバP「あー……んー……まあ面白いかな? でも雪美くらいの歳の子にやらせて良いのかどうか」
紗南「ちょっとトラウマになるかもしれないし、ならないかもしれない」
雪美「あっ……。……こわい……ゲーム……?」
モバP「大体お察しの通り。これを明るいゲームだよと偽ってプレイさせる奴がいるなら、結構食わせ者かも」
雪美「そんな風に……言われると……結局……気になる……」 スマン
紗南「まあ、あたしもやったんだからさ。大丈夫だと思うよ」 ホントカ?
-
510
モバP「小腹が空いた……こういう時は自販機のパンが食べたくなるなあ」
雪美「……それは……味が……変わった……パン……?」
モバP「いや、普通の菓子パンとかだよ」
ちひろ「敢えて自販機を指定する必要性とは何でしょうか?」
モバP「……自販機でパンを買うという優越感を味わいたいのかもしれません」
ちひろ「はぁ……。でも、一般的なパンってそんなに日持ちしませんよね?」
モバP「ところが自販機向きのパンというのがちゃんとありまして」
みちる「コモのパンは良いですよね! パネトーネ種が独特で……あ、差し入れにお持ちしました!」
モバP「おお、それだ。このコンビニとかスーパーではお目にかかれない袋――ありがとう!」
モバP「でも、ウチの事務所には無いのかしら。コモの自販機」
みちる「施設探索が足りませんね。実は一台、この346プロの中にもあるんですよ? そこで買って来ました!」
モバP「何と……それは知らなかった。というかオフィスの近くに無いんだが、一体どこだよ」
雪美「……今度……探してみよう……」
ちひろ「広すぎて把握できない我が職場」
-
今日はここまで
ホットスパにスパゲティは無い
-
乙
夕飯時のつまみをスナック菓子で済ます場合は箸で食べる派
-
511
仁奈「クマの気持ちになるですよ!」
モバP「大きなクマです」
ちひろ「中くらいのクマです」
雪美「ちっちゃな……クマ……です……」
仁奈「仁奈はクマじゃなくてゴルディロックスの少女でごぜーますか」
仁奈「……ここがクマのハウスでやがりますね。あ、スープにイスにベッドがあるですね」
モバP「仁奈にとって、俺のスープは熱いだろうし、イスは大きすぎるだろうし、ベッドは固いかもな」
ちひろ「仁奈ちゃんにとって、私のスープは冷たくて、イスは大きくて、ベッドは柔らかすぎるかも」
雪美「……」
仁奈「……雪美ちゃんクマのスープ、イス、ベッドなら仁奈にはちょうど良いですよ」
雪美「……私の……分……」
仁奈「冗談でごぜーますから! 雪美ちゃんの分を取ったりしねーです!」
ちひろ「原作は小さなクマが救われない話だったなあ」ボソリ
-
512
雪美「……P……?」テクテク
モバP「……」ズーン
雪美「……! ……ソファーに……すわって……項垂れて……顔を……覆って……」
雪美「……そんなに……辛いこと……あった……の……?」
モバP「……大したことじゃないよ。ただちょっとしんどいことが続いて気分が沈んでな」
モバP「情けない姿を見せて心配かけてすまない。すぐ立ち直りたいがもう少しだけ待ってくれ」
雪美「……」
雪美「分かった……。……今日は……ひざには……乗らない……」
雪美「となりに……いる……」
ポンポン
サスサス
ナデナデ
モバP(本当に大したことないのに何か泣きそうになってしまうなこれ)ジーン
-
513
モバP「この前ゲームセンター巡りをしたんですがね」
ちひろ「よくそんな時間を見つけられますね」
雪美「P……スケジュール……作るのが……上手……」
モバP「分刻み秒刻みで動いていますゆえ」
ちひろ「これだけいつも雑談はしているというのに?」
モバP「雑談の時間も大事ですよ。ねー雪美?」
雪美「うん……。家族の……会話……大切……」
ちひろ「ここは家庭じゃなくて職場ですからね?」
モバP「それで、雪美とエアホッケーなどをして遊びました」
雪美「……エアホッケー……楽しい……」
ちひろ「ぼっちでは遊べないやつですね」
モバP「だからこそ連れがいるとついやりたくなるんですよ。商売上手な存在です」
モバP「まあ、勝負は一対二とハンデを付けて負けましたがね。雪美さんにはダーツ挑戦権と交換できる金貨が送られます」
ちひろ「二人目は誰ですかね? それと何ですかそのどこかで聞いたことあるシステム」
-
モバP「パージェーロ! パージェーロ!」
ちひろ「懐かしのパジェロ」
モバP「あーっと! たわしでしたー……なんてね」
ちひろ「10万円相当の金貨で得られるたわしとはさぞ良い物なのでしょう」
雪美「……金の……たわし……」
モバP「金のバナナや金の柿の種といった純金製○○的なものって昔から結構何でもあるな」
ちひろ「でも私なら空気読まずに金貨を持って帰って換金すると思います」
雪美「……撮れ高が……ひどいことに……」
モバP「それはそうと、エアホッケーの他にピンボールの台もあって、短い時間ながら満喫できました」
ちひろ「ピンボールに目を付けるとは、また雰囲気重視ですね」
モバP「やっぱりピンボールは画面越しでやるより直接やる方が球やフリッパーの挙動の重さを感じられて良いです」
ちひろ「ちなみにどんなやつを」
モバP「GottliebのSuper Mario Bros.ですね。雪美が意外に上手くてエクストラボールを出しまくっていました」
雪美「コインの……バンパーに……当たると……音が出て……光るの……好き……」
ちひろ「よくそんな台が残っていましたね」
-
514
モバP「趣味でも何でも、何かを始める時、ビギナーズラックを持っている人って良いですよね」
ちひろ「常に運が良いのと違って、初心者限定ですか?」
モバP「はい。常に運が良い人はそんなにいませんが、ビギナーズラックはそれなりの割合でいる印象で」
雪美「……Pは……持ってない……?」
モバP「あまりその力を実感できた場面は無いなあ」
モバP「最初の一回で良い思いができたら、続けていこう、研究しようという気力になるのに」
ちひろ「運を運たらしめるのは、それまでの人生経験とか予備知識とか運動能力とか反射神経とか、そういう蓄積だと思いますけどね」
モバP「運も実力の内とは言いますし、やっぱりそういうものなんでしょうか」
雪美「……私は……アイドルに……なるのに……最初に……ここに……来られた……」
雪美「P……ちひろさん……そして……みんなに……会えた……」
雪美「それは……ビギナーズ……ラック……かも……」
モバP「……本当にほぼ運というか、巡り合わせな事例も確かにあるな。雪美……」ナデリ
雪美「……♪」
ちひろ「まあ自分は運が良いと思い込むのも大切ですかね」ナデリ ……♪
-
515
モバP「ゴンドラからの眺めは良いものだなあ」
雪美「……」コク
モバP「……フハハハ、人や車がおもちゃのように小さく見えるぞ!」
雪美「……ふふっ」
モバP「……いやあ、高くて怖いねえ」
雪美「……P……大丈夫……?」
モバP「観覧車の管理者さんを信頼しているから大丈夫だ。それにしっかり窓だけだからな」
モバP「これが中国のガラスの橋みたいに足場まで透明とかなら少し発狂するかもしれないが」
雪美「……足場……透明だと……スカート……下から……見える……」
モバP「……雪美のスカートか」
雪美「……何を……考えたの……?」コツン
モバP「ごめんなさい」
モバP「……二人きりだな」
雪美「……小さな世界に……私と……Pだけ……」
-
モバP「もう最高地点くらいまで来たんじゃないかなあ」
モバP「……怖いんで手を握ってもらっても良いですか?」
雪美「……本当に……こわい……?」
モバP「本音は雪美と手を繋いでてっぺんを通過してみたいだけです」
雪美「正直で……よろしい……」ギュッ
雪美「……ふふ……もし、ここで……止まったら……どうしよう……?」
モバP「そんなの骨組みを伝って自力で降りるしかなかろう」
雪美「早まったら……ダメ……」ガシッ
モバP「まあいきなり止まるなんてそんなことある訳が――」
ガコンッ
モバP「……スナイパーが誰かを狙っていたり狙われていたりすればあるかもな」
雪美「……Pったら……。……今のが……一番上……?」
モバP「……他のゴンドラの高さを見てもどうやらそのようだな」
モバP「それにしても、観覧車と言えば遊園地というイメージが強いが、こういう複合商業施設併設も目立つな」
雪美「……特に……海が……見える所……良い」 タシカニナ
-
雪美「……P」
モバP「ん?」
雪美「私……どう……見える……?」
モバP「楽しそうに見える」
モバP「雪美の感情の機微は、表情や声、その他の特別なファクターでしっかり推し量れるよ」
雪美「……良かった……」
モバP「でも、心なしか少し緊張してないか?」
雪美「……当たり」
雪美「……誰かに……見られるかも……そんな……気がしたから……」
モバP「……見られて困るようなことをする気かい?」
雪美「……」
モバP「……ああ、そんなことを言っている内に一周が終わってしまう」
雪美「……残念……。……次こそは……」
モバP「次回一体何が起きるのか」
-
516
みく「Pチャンはまた袋ラーメンを食べてるの? 懲りないにゃあ」
モバP「珍しい物を貰ったらたまにだよ。今はラメ友の四条さんからお試しでどうぞと貰ったやつをね」
みく「四条さんってみくたちが知ってる四条さんじゃないと良いけど……」
みく「というかラメ友だとネイルか何かの友みたいに聞こえるにゃ」
モバP「みくも食べてみるか? 辛いぞ?」ホレ
みく「辛いのを承知で勧めるんかい!」
モバP「念の為言うがこれは魚じゃないから安心しろ」
みく「インスタントラーメンにある程度形のあるお魚が入ってたら恐慌をきたすよ!」
みく「えっと、これにゃ? 辛ラーメンって書いてあるけど」
モバP「よう見てみ。それは辛ラーメンやなくて韓国風大辛ラーメンや」
みく「えっ? ……本当だ」
モバP「紛らわしいが国産で、これがなかなか美味い。辛いがな」
みく「分かった、辛かったんだね……」
-
モバP「あと、炊飯もしっかりやるようにしてはいるんだ。最近はだしでご飯を炊いたりする」
みく「何かにつけてアレンジが好きだにゃあ」
モバP「お客様がいる時はなるべく普通に作るが、一人の時は自由だからな」
雪美「……P……今日は……私が……作る……」
モバP・みく「!!」
雪美「……?」キラキラ
モバP「ラフな私服にエプロン……」
みく「いい……」
雪美「……本日のメインは……植物性……ハンバーグ……」
モバP「おお、今話題の。ソイミート等は以前からあるが、より技術が進んでいるってな」
みく「家畜、特に牛の排出するメタンガスによる環境負荷がやっぱり気になるのかにゃ?」
モバP「さすがみく、詳しいな。他にも思想や宗教により特定の肉を食せない人とも一緒に食べられるかもしれないし、そういった――」
雪美「……本当は……ただ興味で……食べて……みたいだけ……でしょ……?」
モバP「はい!」 ……フフッ
みく「嫁さん力が上がってるにゃあ……」
-
517
モバP「先日ね、最近増えてきた連節バスに乗ったんだよ」
雪美「……真ん中が……アコーディオン……みたいな……?」
モバP「その発想はあった。……ああ、蛇腹になっていたな」
雪美「……車体が……とても……長い……」
モバP「中から見ても奥行きを感じたよ。素人目だとBRTとかでないとあの長さは一部のバス停では停車スペースが足りないと思った」
雪美「……ベーコン……レタス……トマト……」
モバP「それはBLTだ。BRTとはバス・ラピッド・トランジット。専用のレーン等を使って大型バスで人をより多く速く運ぶこと、かな」
雪美「……今以上に……速く……たくさん……?」
モバP「これでも結構積み残しとか出る所は出るからな」
雪美「……じゃあ……この都市にも……作る……?」
モバP「作っちゃいましょうか、佐城市長!」
雪美「……うん。……設置は……任せた……副市長」
紗南「最近の若いPさんと雪美ちゃんはCities:Skylinesもやるんだなあ」
-
今日はここまで
恋するトマホーク
-
518
モバP「……ふー、うめぇなあ」
ちひろ「また市販のドリンクを飲んでいる……」
モバP「日頃ちひろさんのドリンクばかりではなんですからね」
ちひろ「でもプロデューサーさんは豆乳とか甘酒とかりんご黒酢とか生姜湯とかいろいろ飲みますよね?」
モバP「これはアーモンドミルクです」
ちひろ「まだ他に手を出していたんですか」
モバP「健康志向なんですよね。他にも甘めの青汁とかコーヒーとかココアとか飲みます」
雪美「……アーモンドといえば……チョコレート……」
モバP「ナッツ系はおつまみでもチョコレートでも良いよな。カロリーがあって旅のお伴にもなるし」
ちひろ「種状態ならともかく、それだけいろんな物を飲んでいたらお腹タプタプになりそうです」
モバP「一斉に飲む訳じゃないですが、まあ水分補給は大切だと思って」
雪美「……たぷたぷ……」サワッ
モバP「……あっ、雪美さんお腹を愛撫するのやめて///」 アイブイウナ
-
519
モバP「ああ、雪美のおでこが見たい」
雪美「……?」
モバP「分かっている。そう呆れた顔をしないでくれ。でも、そんな気分なのだ」
雪美「別に……あきれてない……。……見たい……?」
モバP「ああ」
雪美「……じゃあ……かわりに……さこつ……見せて」
モバP「交換条件か。ちょっと恥ずかしいが……良いぞ」シュルッ
雪美「……」ドキドキ ジッ
雪美「…………ふぅ……ありがとう……。次は……Pの……番……」 イクゾ
サラッ
第三の目「!」ギロッ
モバP「うおっ!!」ビクッ
――
モバP(……なんてことがあったりしないかな) P……ナニカンガエテルノ……?
-
520
肇「Pさんはお茶椀とか小鉢とかのお皿はどんな色や模様が好きですか?」
モバP「白ベースに深い青の丸を花のようにあしらったものとか、好きだね」
肇「具体的ですね。そして、青ですか」
モバP「ちょうどそんな柄のものを実家でずっと使っていたから馴染みがある」
肇「ふふっ。なるほど」
モバP「それと曜変天目茶碗なんてギャラクシーな色彩をしていて見惚れるね」
肇「一気に凄いのが……知識が無くても分かる芸術ですね」
モバP「あの艶のある色って釉薬で出すんだよな? 青なら主にコバルトだっけ」
肇「その辺は話し始めると長くなりますし、今度また時間を作って一緒に器を作ってみましょうか?」
モバP「良いですね〜」
雪美「……立派な器で……京料理……食べたい……ね」
モバP「それも小粋な小料理屋のカウンター席でね。”割烹雪美”なんて店名が想像できる」
雪美「……いつか……本当に……作ったら……どうする……?」
モバP「毎日通うぞ」
-
肇「こんにちは雪美ちゃん。雪美ちゃんは最近、料理を習っているんですね」
雪美「千夜……おっと……千夜先生に……」
肇「千夜さんはいつの間にか先生ポジションに……?」
雪美「千夜……先生は……優しい……。Pには……少し……厳しい」
モバP「でもふいに見せてくれる優しさに、勇気とパワーが湧いてきます」
肇「それだけ期待されているんだと思いますよ?」
肇「さっきの話ですが、Pさんがそんなに青が好きとは少し意外でした」
モバP「寒色はクールである」
モバP「それと青色は自然界に少ないから神秘と、可能性を感じてしまうのかもしれない」
雪美「……青いバラや……青い鳥……珍しい……」
モバP「赤等の暖色が多いと攻撃タイプ、青等の寒色が多いと魔法タイプ、白黒等のモノトーン系が多いとバリアタイプ、なんてゲームがあったな」
雪美「……ラクガキ王国……。……まほう……強い……」
モバP「でも上級者はバリアを使いこなすらしいがな……って、話が逸れたな」
モバP「そういえば肇や雪美もクールの属性で、イメージカラーは青だったな。……いかんいかん、特定属性に肩入れし過ぎか」
肇「この場くらいはこっそり肩入れしてくれても良いですよ?」
-
521
モバP「突然ですが、プリン&ホイップクリーム&サクランボの組み合わせって王者の風格があると思いません?」
ちひろ「アラモードですか。確かに市販品でも少し盛り付けをしただけで見た目がより華やかになりますけど、突然ですね」
モバP「まるで自分と雪美のような関係と言えましょう」
雪美「……♪」チョコン
ちひろ「はいはい。でもサクランボって国産はなかなかサイズの割に高めですよね」
モバP「ですね。しかもアメリカンチェリーの肉厚さを一度知ると、いつものサイズでは何か物足りなく感じたり」
ちひろ「小ぶりながら美しい形と色に希少さや値段から”赤い宝石”とはよく言われたものです」
モバP「イチゴでも赤い宝石と言ったりするような……」
モバP「サクランボに似た物だと茱萸もなかなか見ませんね。幼い頃はたまに食べていましたが」
ちひろ「茱萸は種が大きくて食べ応えが……美味しいですけど」
雪美「……グミに……種……?」
モバP「甘酸っぱい実が特徴だ。ゼラチンを使ったお菓子じゃないぞ?」
雪美「……グミじゃない……グミがある……?」
モバP「雪美さんにもいつか食べさせてあげよう」
-
モバP「ひょっとしたら雪美さんは木苺とかも直接食べたことがないのかな」
雪美「キイチゴ……それは……イチゴ……? 私も……食べてみたい……」
モバP「ラズベリーと言えば分かるかもな。見た目は小さなブドウに似ている。上部が窪んでいてイチゴより感触が柔らかい」
雪美「……ベリー……それなら……知ってる……」
モバP「Berry good, Berry nice。ジャムやちょっと良い所のケーキやタルトのトッピングでなら見かける、あれだ」
ちひろ「プリンは上にサクランボ、ケーキやタルトは上にイチゴが多いですけど逆は意外と無いですね」
モバP「その辺も理由があるのか、結構興味深いところです」
モバP「話を戻しまして、サクランボと言えば、軸を舌で結ぶ遊びがありますね」
ちひろ「プロデューサーさんならいとも簡単に出来そうなイメージです」
モバP「そんなに器用そうに見えますか?」 ハイ
雪美「……P……できると……思う……。舌……上手……だから」
ちひろ「……プロデューサーさん?」
モバP「……結べる人はキスが上手いとか言いますね。いえ、私は違いますよ? 舌が回る方ではあると自任しておりますが不埒なフレンチキス的なことは誓ってしておりませぬ」
雪美「……お話……だけじゃなくて……キスも……上手……なの……?」 イエイエソンナ
ちひろ「その舌は二枚舌だったり舌先三寸ではないでしょうね?」
-
522
モバP「雪美さんに着せても良い服シリーズー」
雪美「……///」キラキラ
ちひろ「結構恥じらっているようですけど」
モバP「今回はゼルダの伝説、少年リンクの初期寄りの格好です。ブラボー……!」
ちひろ「緑の三角帽子に緑のチュニック? は何だかエルフみたいですね」
モバP「最初はスカート状で生足だったのが中性的な外見を強調していましたね。シリーズが進むごとに白タイツを穿いたりするようになりましたが」
雪美「私……かみの色が……金や……茶じゃない……」
モバP「でもちょっと長い付け耳をすれば、コキリ族にいても違和感はないかも」
ちひろ「最近の青年リンクはというと美人系ですね。踊り子に女装したりして」
雪美「Pも……女装……して……」
モバP「いや、俺がやるとやっぱりゴツいから……」
雪美「つべこべ……言わない」ガバッ
アッー
ちひろ「しかしコスプレ雪美ちゃんと絡み合うプロデューサーさん羨ま――いや、目の毒ですね」
-
523
モバP「ケンタッキーのバーレルやミスタードーナツの箱詰めを見るとワクワクする夕方」
ちひろ「お腹が空いていらっしゃるんですね」
モバP「仕事に根を詰めていると飲まず食わずで長時間平気だったりして」
ちひろ「そして落ち着いて気が抜けた時に反動で気持ち悪くなる、と」
雪美「しっかり……食べないと……良くない……」
モバP「本当にね。でもそんな集中状態の時は飲み食いする時間も惜しいというか、頭も体も空腹に気づかない」
ちひろ「在庫のCPブレッドでも食べたらどうです?」
モバP「あ、そういうのもそういえばありましたね」
ちひろ「そういうのもって何ですか」
モバP「最初はブレッドと聞いてパン的なものをイメージしていたら、ショートブレッド系だったなあと」
雪美「……バランスパワーや……カロリーメイトの……仲間……」
モバP「ちょっとパサパサして水分を持って行かれる感じがするのはカンパンの親戚味もある」
雪美「……Pは……そういうのは……あまり……食べない……ね」
モバP「非常食っぽいものはやっぱり非常時にな、と」
-
ちひろ「でもやっぱり普通のパンじゃなくて保存食的な物になるのは仕方ないですよ」
モバP「ですかねえ」グゥゥ
雪美「……ふふっ……。P……何か……食べる……?」
モバP「さすがにここで頼んで作ってもらうのは悪いよ」
モバP「……しかし、お腹が空くと思い出すのは”ぼくは王さま”という絵本シリーズだなあ」
雪美「……くじらの、たまご……はりより細い、ニンジンスナック……じゃぐちから、スパゲティ……」
モバP「知っていますねえ。あとはジョーカーがくれる極小の料理とか……空腹を誘う表現が多いんだ」
雪美「それでいて……ふしぎな……お話……多い……」
モバP「夢オチ幻オチで読後感がふわふわするというかね」
モバP「でも、目玉焼きの半熟の黄身を開いてソースにして白身にまぶして食べる的なこだわりを披露する所が俺は一番好きかも」
ちひろ「そこを覚えているプロデューサーさんのこだわりというか執念も……」
モバP「という訳で肉や魚や甘い物なんて言いませんので、何か卵料理が食べたいな」
ちひろ「がっつりリクエストしてますよこの人は」
雪美「食べに……出かける……?」 デスヨネヤッパリ
|
|
|
|
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板