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モバP「雪美さんといっしょ」
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あと、割となんでもありです
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モバP「本日の雪美さんは度なし眼鏡を付けているな」
雪美「大人の……変装」フンス
雪美「……これで……Pと……デート……し放題」
モバP「やったね!」
ちひろ「やらせません」
モバP「しかし、眼鏡をかけたくらいでは意外とバレないようでバレるんですよね」
ちひろ「経験がおありですか?」
モバP「休日にちょっと格好つけて歩いていたら道路向こうの遠目から美嘉に見破られました」
雪美「Pは……雰囲気が……出てるから……」
モバP「しかしウィッグ付けたり帽子被ったりすると結構判別が難しくなることはありますね」
モバP「雪美さん、こっち」オイデオイデ
雪美「……何?」トコトコ
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モバP「君にはこの帽子を被せてあげよう」
雪美「……お……」
モバP「もふもふパンダのニット帽です。今日のチェックと黒柄のレイヤードのコーディネートに似合うと思います」
雪美「……ちひろさん……どう?」キラキラ
ちひろ「可愛いです。頭に何か被るとまた雰囲気変わりますね。雪かきを思い出します」
モバP「よし、デート行こうか雪美」
ちひろ「プロデューサーさんは仕事中に遊びに行かないでください」
雪美「……!」ピコーン
雪美「……変装……Pは……私が……」
モバP「おっ、俺を変身させてくれるのか? いいやつで頼む」
【コーディネート中】
雪美「……できた」
ガチャ
馬マスクP「どうですかね? これじゃ目立って仕方なさそうですが」アッハッハ
ちひろ「アフォガードかな?」
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雪美「P……宇宙人って……いるの……?」
モバP「おうどうした雪美さん」
雪美「学校……クラスで……議論……してる……」
雪美「私は……いると……思う……」
モバP「俺もいると思うぞ」
雪美「……本当?」
モバP「ああ。現にウサミン星人なんてのもいるしな」
雪美「………………うん……」
モバP「そうディレイのある反応をしないでくれ。言った自分が申し訳なくなった」
モバP「コホン……宇宙人はいると思う。これだけ宇宙が広そうなのだからな」
モバP「ただそれは我々人間に認識が可能なものであるかは分からない」
雪美「……認識」
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雪美「……宇宙人は……見えない……の?」
モバP「普通の人は幽霊が見えないのと同じように、宇宙人も五感では分からないかもな」
モバP「基本違う次元にいて、何かの拍子でチャンネルが合ったりでもしない限り」
雪美「……今、ここに……隠れているかも……しれない……?」
モバP「しれないね。第一、水に覆われたちょっと寒めの青い星で酸素で生きている生物という存在だ」
モバP「これが宇宙全体からすると割とイレギュラーすぎて、規格に合わせられない気がする」
雪美「……」
モバP「生物は宇宙空間では生きていけない。なら宇宙人は生物形ではない別の何かとして存在しているのかもしれない」
モバP「……そんな風に一般のイメージとは違う方向で思いを巡らすのも面白いな」
雪美「……未知の世界……難しい」
モバP「専ら変な話ばかりして申し訳ないね。良かったらここに座るかい?」
雪美「……うん。……頭を……リフレッシュ……しよう」 ポスン
モバP「……まあ何を隠そう、俺こそ実は宇宙人なんだがね。自慢して良いぞ」 エー
ちひろ「もうちょっと真面目な宇宙人はいないものですかね」
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雪美「P……徹夜……したの?」
モバP「気象関係でトラブルに見舞われてな。大変だったよ」
雪美「意識は、大丈夫……? ……眠くない? 何か……食べる……?」
モバP「世話を焼いてくれるのは嬉しいなあ」ナデナデ
モバP「だが大丈夫だ。今から仮眠室でゆっくり休むよ。あ、相手出来なくてごめんな。おやすみ〜」
雪美「……マイペース……」
――
モバP「……zzz」
雪美「眠くない……でも……Pと、一緒にいたい……」
モバP「……ん……う……」
雪美「……苦しい、の? ……スーツのまま……だから……」
雪美「……!」ピコーン
雪美「……脱がせて……あげよう……」
-
――
雪美「……」
雪美「……無理……。……緩める、くらいしか……できない……」
雪美「こんなに……重くなる……の……?」
モバP「……zzz」
雪美「……いつも……おつかれ……さま」ナデナデ
雪美「……」ジーッ
雪美「……目……開かない……?」
雪美「……」ソーッ
雪美「…………」
雪美「……///」
――
モバP「……!」パチリ
雪美「……すー、すー」 ア、アッタカイ
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ズズズ プハー
モバP「熱い緑茶が美味しいですね」
雪美「……」 ←冷ましてる
ちひろ「今の子の多くは、茶柱が立つ、と言ってもピンと来ないらしいですね」
モバP「雪美はどう? 知っている?」
雪美「……知ってる……」
モバP「かしこい」
モバP「まあ、自分も現象としては知っていますが実際に見たことはありません」
ちひろ「注いだお茶に、その元になる茎が紛れ込むことが今はほとんど無いですからね」
ちひろ「ただ、必ず茶柱が立つお茶、というのが販売されているとは聞きますけど」
モバP「へぇ……でもそれは偶然立つからありがたいもののような気がしますよ」
ちひろ「でも一度は生で立った茶柱、見てみたくありませんか?」
モバP「そうですねえ」
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ちひろ「ペットボトルやお湯を注ぐだけの粉末も良いですけど、やっぱり急須を使って淹れたいものです」
モバP「ですが若い時分は花より団子、趣より量、という感じでお茶はガブガブ飲みたい主義でした」
モバP「丸い茶椀に慎ましやかに注がれたくらいでは物足りなかったんですね」
ちひろ「男の子ですねえ」
雪美「……んっ…………ほのかな……苦味」
雪美「……ちひろさんの……お茶……好き」
ちひろ「ありがとう雪美ちゃん」
ちひろ「ちなみに私が雪美ちゃんくらいの時はジュースとか大好きでしたね」
モバP「家では家族行事の時でもないとジュースは無かったです」
ちひろ「健康志向で良いじゃないですか。若い内からお茶に慣れておきましょう」
モバP「ただ牛乳はあったのでお茶代わりにやはりガブガブと」
ちひろ「牛乳はあまりがぶ飲みには向かない飲み物だと思うんですけど……」
雪美「……だからPは……こんなに大きい……」フムフム
-
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雪美「P……手を……貸して……」
モバP「何か手伝うのか? ……あ、本当に”手”を貸すのか」
雪美「Pの手……大きいから……塗りやすい」
モバP「保湿クリームだな……雪美の手の動きがマッサージみたいだ」
雪美「……終わり」
雪美「今度は……顔を……寄せて」
モバP「はい」
ヌリヌリ
雪美「……できた」
モバP「至れり尽くせりで俺はお坊ちゃまかな?」
モバP「リップクリームで唇も瑞々しくなったぞ。ありがとう」
雪美「お世話……楽しい……」
モバP「ああ……もし雪美さんが専属メイドになったら俺は温室育ちのダメ男になりそうだ」
-
モバP「しかし最近は乾燥しているから、保湿ケアはしないとな」
雪美「うん……」
モバP「寒い=天気が悪い=雪=湿気ありと思いやすいが冬場は乾燥しがちだ」
モバP「乾燥時ほど猛威を振るうインフルエンザにも注意が必要」
雪美「手洗い……うがい……欠かさずに」
モバP「そうだな。最近見かけるアイドルたちはマスクを着用している者も少なくない」
モバP「幸い、感染者はまだ出ていないが気を付けていても罹るものは罹るから怖い」
雪美「体を大事に……ね」
モバP「ああ。俺が倒れるとみんなが困ることになるからな」
雪美「うん……あなただけの……体じゃない……から」
モバP「よし。じゃあ行ってくるよ」
雪美「P……行ってらっしゃいの……キス……」
モバP「リップクリームを塗ったばかりでするのかい?」
雪美「……あっ」
ちひろ「……こんな時どんな顔をすればいいか分からないの」
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モバP「体が冷えるこの時期、熱い湯に浸かりたいならやっぱり銭湯だなあ」チャプ
モバP「まだ時間の早い今は他に人がいないし、貸し切り状態だ」
モバP「ふー……」
モバP「普段、俺とコミュニケーションを取るのにいろいろと遠慮がないアイドルたちもいるが」
モバP「公共の場ではさすがに分別をつけるから、まさか男湯に侵入してくるはずもなく、安心だ」
ガラッ
モバP「!」
近所の爺さん「……おう兄ちゃん、また来とるんかあ」
モバP「どうも」
モバP「と、フラグも立て放題だ」
――
モバP「上がりましたよっと」
雪美「P……温かくなった……ね」ホカホカ
ちひろ「まあ、一緒に来てはいるんですけどね」ホカホカ
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今日はここまで
今日から俺はマ王
-
一緒に銭湯に来るちっひ何だかんだ仲良いな……
乙
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モバP「最近は雪美に触発されてか膝に乗ってきたがる子が増えてきた気がする」
雪美「……大変……?」
モバP「体のことなら大丈夫だ」
モバP「撫でるオプションとかを付けると仕事はやや滞るが大したことではない」
雪美「……ご苦労を……かける……」キリッ
モバP「ハハハ、良いってこと」
モバP「……それより雪美は、他人を乗せることで嫉妬したりはしないのか?」
雪美「……しない。……それより……良さを……知ってほしい」
モバP「ならばその良さに惹かれてお客さんが増えているのは本望か」
雪美「でも……Pと……一番深く……繋がっているのは……私」
雪美「……良さを……一番、分かっているのも……私」ギュッ
ちひろ「雪美ちゃんはクールだなぁ(白目)」
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モバP「アイドルには様々なお仕事があるし、企画によっては様々な衣装が用意される」
雪美「……にゃー」キラキラ
モバP「こうして雪美が幼稚園児のようなチャイルドスモックを試着しているのもその一つだ」
雪美「……にゃー」ワキワキ
モバP「ネコミミと、襟元に鈴も付いていますし」
雪美「……にゃー?」
モバP「意図せずまじまじと観察してしまう。良いぞ良いぞ」デレデレ
モバP「雪美はこういうぶかっとしたものもフィットするなあ」
雪美「ンギャア」
モバP「……俺もしかして幻覚を見ていて、ペロに話しかけたりしていないよな?」
雪美「……ふふ……ごめんなさい……大丈夫……私……だから」
ちひろ「あら、尻尾まで付いているんですね。……何か今動いた気がしますけど」
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モバP「久々の何もしない休日も良いものだ」
モバP「どこにも行かず、家でのんびりと過ごす」
加蓮「そうだね」
雪美「一理ある……」
モバP「本来そこに”誰とも会わず”も付け加えられるはずなんだがな」
モバP「お聞きの通り、今日はどこにも連れて行かないぞ」
加蓮「良いよ。ただPさんと、ダラダラ過ごしたいだけだもん。ねっ?」
雪美「……」コクン
モバP「なら構わん。ただプロデューサーの男の家に女子アイドルが居て大丈夫か?」
加蓮「あまりにいろんなアイドルが頻繁に出入りしているから、お咎めなしだね」
モバP「謎理論。社宅に格安で住まわせてもらっているから贅沢は言えないが」
モバP「みんなが近くに寄った時の休憩所になっているのは確かだな」
雪美「……便利」
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モバP「まあ俺は家に居ないことの方が多いし、物置になるよりは、節度を守って利用してもらうのも良いさ」
加蓮「……お父さ――じゃなくてっ、Pさん」
モバP「おやおや、リラックスし過ぎて間違えたか? あるあるだな」
加蓮「違うの! もうっ! そんなに歳離れてないのに!」
雪美「……P……休み……邪魔して……迷惑じゃ……ない……?」
モバP「いんや? 誰か居る方が楽しいからな。共にぐうたらしようじゃないか」
モバP「加蓮や雪美とは充分打ち解けていると思っているから、気疲れもしないよ」
雪美「……良かった」
モバP「ところで、小腹空いたろう。実家の実家から送られてきたポテトを今フライにした」コト
加蓮「わーい! Pさん分かってる〜♪」
雪美「……いいの?」
モバP「俺が好きでサービスしているんだから気にしない!」
モバP「さ、箸もディップ皿もレタスサラダも出したし、手を合わせて」
「「「いただきます」」」
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モバP「はぁ」
莉嘉「どうしたのPくん」
モバP「以前は平気だった虫を触るのが苦手になって歳を取ったなと実感して」
莉嘉「そういうのいけないんだよー? 心の老化は体の老化! これお母さんの格言!」
莉嘉「Pくんは若いじゃん! 何ならアタシがそれを実感させてあげよーか?」ガバッ
莉嘉「わはははー☆」グルングルン
モバP「目が回るわ〜……パッショナブルな励ましありがとうございます」
モバP「莉嘉は虫さん平気なんだよね」
莉嘉「平気だよ☆ 大したもんでしょー?」
モバP「ああ。だがこの先もそのままでいられるかな? 若さゆえの蛮勇・無敵感といったものは誰にもあるものだ」
莉嘉「それまで平気だったことが大人になってダメになるのってさ」
莉嘉「それ、ただキョーミ無くしただけなんじゃないかな?」
モバP「そこに気づくとは大した奴だ……」ナデナデ エヘヘー
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モバP「しかし、カブトムシなんかはまあ良いとして、どんな虫でもって訳にはいかないだろう」
莉嘉「まーそこはねー。触ると危ないのはいるし、キライな虫だっているけど」
モバP「直接触る訳ではなくても、害虫にも臆さない男勝り婆ちゃんや肝っ玉母ちゃんみたいなのは凄いよなあ」
莉嘉「それはちょーすごいってゆーか、迫力ある!」
雪美「……」テクテク
モバP「おう雪美さん。雪美さんは昆虫とか触ったりできるかい?」
雪美「……」ニコッ
雪美「……できない」
ズコー
モバP「余裕の表情と見せかけてフェイントか」
モバP「しかし、成長してから抵抗が無くなるような人もいるだろうし分からんな」
雪美「Pが……怖がってたら……私も……怖い……」
莉嘉「じゃあ、苦手は克服しないとねっ☆ Pくん?」 ウッス
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モバP「街は早くもバレンタイン商戦といった風でチョコレートが嫌でも目につくな」
雪美「限定品……おいしそう」
晴「実際うまいんだろうぜ。テレビで北欧の専門店を特集していたけど、すげー気合い入ってた」
モバP「海外デザインのチョコレートって我々の感覚からすると結構ファンシーだ」
晴「町並みからして何かカラフルだったりするよなー」
雪美「……マーブルチョコレート……みたいに……鮮やか……」
モバP「最近食べてないなあ。あれを見ると碁石を思い出すよ」
晴「形は似てるけどさあ……」
モバP「マーブルチョコレートと言えば、お皿に並べてお湯をかけてカラーアートを作る動画があるな」
晴「えっ何だそれ」
モバP「色が溶け出して面白いグラデーションになるんだ。本家はチューイングキャンディーだが」
晴「へー……まあやってみたいとは思わねーや」
雪美「食べないの……もったいない……」
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モバP「とにかくビビッドカラーは日本にはあまり馴染みきらないところがあって新鮮ではあるな」
モバP「レインボーケーキやギャラクシーケーキなんて食べ物なのか一瞬疑ってしまうよ」
晴「それはこの前のロケで見たな。確かに体に悪そうな色してたぜ」
雪美「晴は……チョコレートや……ケーキより……ガムの……イメージ……」
晴「昔から好きだからな。でもPにアイドルに誘われてから、何て言うのかな」
晴「もうガムで変にボーイッシュ? 気取らなくても良いやって思うようにはなってきたな」
モバP「晴にとってはガムは嗜好品であると同時に、自分をアピールする物でもあったんだな」
晴「かもな。まずいろんな人と交流するのにガム噛んでたらちゃんと喋れねーからな」
モバP「ハハッ、ちげえねえ」
雪美「晴……プロ意識……かっこいい」
晴「よせやい、照れるぜ」ヘヘッ
雪美「言葉選びが……Pっぽくは……なってる……」
晴「責任取れP」
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モバP「それはそうと、ガムも最近食べないねえ。俺は口寂しい時は飴派だし」
晴「オレの好感度が2ポイント減って杏の方に行ったぞオイ」
モバP「ガムは味なくなるとペッしないといけないのがなあ。チョコと一緒に食べると溶けてくれるが」
雪美「……初耳」
晴「どっからそういう知識を仕入れてくるんだアンタは」
モバP「大人の雑学だよ。尚、口の中はあまり愉快なことにはならない」
晴「だろーな」
晴「……Pは、バレンタインはチョコレート以外でも貰えたら嬉しいもんか?」
モバP「うれしいよ! 晴がくれるものは何でもうれしい!」
晴「あげるとは言ってねーだろ。……そっかー良いこと聞いたぜ」
モバP「世間では贈るお菓子によってそれぞれ意味があるらしいが、細かいことを気にし過ぎてもな」
モバP「後でフォローが要るならそれはそれでお互いをよく知り合うきっかけになるってもんさ」
雪美「……ポジティブ……すてき」
モバP「よせやい、照れる」 オイマネスンナ
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薫「おにはーそとー!」
仁奈「ふくはーうちー!」
モバP「マッチ一本火事の元ー!」
ちひろ「それは違うやろ」
雪美「鬼は……どこ……?」
モバP「鬼とはな、我々人間の心の中に潜むものだ」
雪美「私の中にも……いるの……?」
モバP「ああ。そして心が弱った隙に雪美を乗っ取って悪さをするかもしれない」
薫「大変だー!」
仁奈「一体どうしたら良いんでやがりましょーか?」
モバP「節分豆は体の中に投げる、つまり食べて鬼を追っ払えば良いのだ」
ちひろ「何か慣習を曲解しているように見えますけど」
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モバP「という訳で小袋入りの炒り豆どうぞ」
ちひろ「……いただきます」
雪美「……」ポリポリ
モバP「よし、これでこの二人は救われた。次行くか小鬼一号二号」
薫・仁奈「世直しじゃー!」
ちひろ「想像を遥か超えてフリースタイルだった……あなたたち鬼側だったんですか」
モバP「鬼に身を窶して鬼気迫る感をですね……うっ!」ガクッ
薫「せんせぇ!」
仁奈「隊長!」
モバP「二人ともすまない。ここまで頑張ってきたが……オラもう力が出ねぇ……」
薫「死なないでせんせぇ!」
仁奈「あなたが死んだら一体誰がこの星を守りやがるんですかリーダー!」
雪美「薫、仁奈……これを……食べさせて」
薫「分かった!」
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仁奈「はい、あ〜んしやがりください」
カリッ モグモグ ゴクン
モバP「……」
モバP「……ふ」
モバP「ふっかあああああつ!」
薫「せんせぇ!」ガバッ
仁奈「ボス!」ガバッ
雪美「……」ポリポリ
ちひろ「茶番グダグダですけど。あと呼称統一しましょう仁奈ちゃん」
モバP「仙豆食べてる気持ちになるでごぜーますよ」
ちひろ「やかましい」
薫「はいはーい! 次はかおるに食べさせてー♪」
仁奈「その次は仁奈にもおねげーします!」
雪美(……仙豆?)ポリポリ
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ナターリア「P! エホウマキという訳でもナイ、ノリマキ食べヨ!」
雪美「一緒に……作ってきた」
モバP「お、ありがとう。どれどれ……?」
モバP「……すごく……太くて長いです……」
ナターリア「男の子はタクサン食べテ、大きくならないとネ! ムフフ」
モバP「最後の笑いが意味深だな。では早速いただこうか」
モグモグ
モバP「美味い。この具は、納豆、アボカド、玉子に穴子? か」
モバP「ちょっと変わった取り合わせではあるが、即効で元気が出るようだよ」
雪美「……ふふ」モクモク
ナターリア「Pに元気になってもらいたいからナ!」ニコニコ
ちひろ「地味に精の付く物を詰め込んでますね……あ、おいしい」
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今日はここまで
まだふみも見ず天橋立
-
乙
虫が苦手じゃないデレマスアイドルといえばコハルチャーン
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モバP「……」(-_-)
雪美「……」(-_-)
ちひろ「ちょっと、額と額くっつけて何してるんですか!」
モバP「静かに……」
雪美「…………」
モバP「…………」
雪美「……ん……同期……完了……」パチッ
モバP「良し。これで例えどちらかが斃れたとしても、心は共にある」
雪美「……P……行ってくる」
タタタ
モバP「ちょっとしたSFごっこです」
ちひろ「真顔で言わないでください」
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モバP「雪美」
雪美「何……?」
ツン
雪美「……?」
モバP「雪美の頬、柔らかいな」
雪美「……P」
グニグニ
モバP「あっあっ、ほっぺた引っ張らないで」
雪美「Pのも……やわらかい……楽しい」グニグニ
モバP「止めないのならこっちからももう一度だ」
雪美「……だめ。……大人しく……して……」グニグニ
ちひろ「雪美ちゃん、意外とやり返しますよね」
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雪美「……P」
モバP「おっ、どうした雪美」
雪美「……あげる」
モバP「チョコレートかぁ! 嬉しいな、ありがとう……って」
タタタタッ
モバP「何も恥ずかしがることはないと思うが、行っちゃったよ」
ちひろ「受け取り方が普通過ぎてつまらない-346点」
モバP「どうしろと」
ちひろ「捕まえてハグしてキスの一つでもすれば良いじゃないですか?」
モバP「して良いんですか?」
ちひろ「勿論早苗さんには通報しますけどね」
モバP「まあ、また後で会うでしょうからそこでしっぽりと」
ちひろ「置き早苗さんしておきましょうか?」
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ちひろ「しかし、見れば可愛らしい手作りですねえ」
モバP「本当ですよ。俺はつくづく幸せ者です」
ちひろ「大人はあまり相手に渡す為に手作りを、とはなりませんからね」
ちひろ「市販の高給なやつや珍しい物をチョイスして、それをどうぞと渡す感じです」
モバP「例えは変ですが自由課題みたいなもので、センスが試されますね」
ちひろ「作るにしても買うにしても、か」
ちひろ「……で、食べないんですか?」
モバP「雪美に貰った手作りチョコレートですよ? あまりに尊くてどう手を付けたものか」
ちひろ「勿体無くて食べずにいつまでも持っておく……ベタですね」
モバP「……ちょっとだけ」
――
モバP「……食べちゃったぁ」スッカラカン
ちひろ「自制心そんなに無かったですね」
-
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モバP「雪美さんや」
雪美「……どうした……の?」
モバP「宮本フレデリカ直伝のビズをしても良いかい」
雪美「……? ビズ……知らない……」
モバP「ヒントは挨拶の一種だ。何をやるかはお楽しみ。やるかい?」
雪美「…………」コク
スッ
チュッ チュッ
モバP「ビズはフランス語、英語ならチークキスとも言うかな」
モバP「正面から相手の左頬に右頬を、右頬に左頬をそれぞれ合わせる。That's it!」
雪美「……///」ポー
ちひろ「明らかにキスまでしていましたよね?」
-
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巴「強くなったのう、雪美」
雪美「……ありがとう……巴」
モバP「おっ、将棋教えていたのか」
巴「おう、Pか。見ての通りじゃ」
モバP「若いもんは上達が早いけぇの」
巴「何言っとるん、うちもまだ若いわ」
モバP「しかし教える側ってのも良いもんだろ? 自分にもフィードバックされるというか」ポン
巴「人の髪を気安くさ・わ・る・な・や」バシッ
モバP「まあ教えるのも良いけど後輩として可愛がられる経験も良いよなー」ワシャワシャ
巴「やめろ言うとるんに……雪美、こいつ取り押さえてイタズラするか」
雪美「する……!」
ちひろ「若いっていいものですね。参加はしませんけど」 チョマッ ドコサワッテンデイ!
-
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モバP「ただいま戻りましたー」
モバP「あれ? 電気消してあるし誰もいない? でも戸締りしていないとは不用心だな」
ガサガサ ガサガサ
モバP「ん、何の音だ? まさか泥棒じゃないよな?」 カチッ
カチッ
モバP「蛍光灯が切れているじゃないか。参ったな」
ガサガサ
モバP「俺の机の方から聞こえるな」
モバP「――そこにいるのは誰だっ」
クルッ
ペストマスクの怪人「……ミタナ」
モバP「ひっ!?」
-
モバP「! お、おい……そこに倒れているのは、雪美……か?」
怪人「……」
モバP「お前がやったのか? 畜生、何てことだ。そこをどけっ!」
ダッ
モバP「あっ、おい!」
ガシャーン!
モバP「待て! ここは五階だぞ!」ダッ
モバP「……!」
モバP「いない……窓の外には、誰も……一体どこに……」
モバP「いや、とりあえず雪美だ。……雪美!」
モバP「――う、う、う、う、嘘だろ……血だらけ……体っ……冷たい……」
モバP「雪美いいいっ!!」
-
――
モバP「うわあっ!」ガバッ
チク タク チク タク
モバP「……ここは……俺の家か」
モバP「生々しい夢だったなあ。ここ何年かあんな類のは見ていなかった」
トットットッ
カラス「カー」
モバP「うへっ!?」
ビクッ
モバP「あっ、驚かせてすまん」
モバP「……おいおいおい、どうして家の中にカラスが入り込んでいるんだ。どっから入ってきた?」
モバP「アイドルの誰かが手引きしたとも思い難いし……」
pipipi
-
モバP「ん? 朋からのメールか」
身近な異性の友人が大切な人の死に目に会うかもしれない
今朝の占いだよ。
こんなのが出てきたの初めてで、あたし嫌な予感がしたから一応Pに教えておくね。
モバP「……ゾッとするな」
カラス「……カー」
モバP「おっと待ってろ、今外に出してやるから」
ジッ
モバP「空きっ腹か? しかし野生のカラスに餌付けなんてして良いものか」
ジーッ
モバP「……みんなには内緒で、一回きりだぞ?」
カラスくんはリンゴを食わせてからベランダに出すと何事も無かったように飛び立っていった。
妙な胸騒ぎがしていた俺は、その後すぐに身支度をして家を出た。
冬ながら春さながらの陽気に恵まれた、そんな朝だった。
-
モバP「おはようございます」
ちひろ「プロデューサーさん、おはようございます」
モバP「ちひろさん、何かおかしなことはありませんでした?」
ちひろ「いえ。どうかしたんですか?」
モバP「無かったなら良いんです。今朝からちょっと奇妙な目に遭っていまして」
ちひろ「あなたは年がら年中奇妙ですからね。さあ、仕事しましょう」
それから、プロデューサーとしての仕事に追われながら何事も無い一日が過ぎていった。
何か引っかかる感覚がありながらも時間が経つごとにそれも薄れていく。
夕方になり、雪美が事務所に顔を出す。
雪美「……P」
モバP「どうした? 雪美」
雪美「……」プイッ
スタスタ パタン
モバP「おっ、おい雪美っ!」
-
ちひろ「どうしたんですか? 構い過ぎて遂に嫌われました?」
モバP「……」ダッ バタン
モバP「雪美! 待ってくれ!」
モバP「はぁ、はぁ……一体、どうしたんだ?」
雪美「……」
雪美「……P……怖い……来ないで」
モバP「なっ……!?」
初めて見る冷たい目だったかもしれない。
俺の足は一歩踏み出そうとしたままで動けず、彼女が視界から去るのを見送る以外に出来ることは無かった。
事務所に戻るとちひろさんが備品が足りないが手が離せないと言う。
俺は外までひとっ走り買いに行くこととなった。
モバP「……考えても分からん」
カーカーカー
モバP「まだ冬やのにカラスが仰山飛んではるわ」
-
バサバサバサッ!
モバP「わっ、何だ一斉にこっちに!? 鳥葬か? 鳥葬なのか!?」
カーカーカー
『……オモイダセ』
モバP「う、うわあああああっ!」
――
ハッ
モバP「……あれ? カラス……」
気づくと俺は、店の中で買い物かごを持って立っていた。
白昼夢を見るとはいよいよどこかおかしくなったのだろうか。
とりあえず買うものを買って戻る。
モバP「ただいま戻りましたー」
モバP「あれ? 電気消してあるし誰もいない? でも戸締りしていないとは不用心だな」
-
ガサガサ ガサガサ
モバP「ん、何の音だ? まさか泥棒じゃ……待て、……俺は知っている」
モバP「夢だ。あれと同じことが……雪美!?」ダッ
ガサガサ
モバP「――おいっ!」
クルッ
雪美「……どうして」
モバP「えっ……!?」
雪美「どうして……ペロを……殺したの……」
モバP「! お、おい……そこに倒れているのは、ペロ……か?」
雪美「……」
モバP「違う! 俺がペロを殺したりなんかするものか!」
雪美「……」ツー
モバP「雪美、口から血が……あっ」 ドサッ
-
「な、何かの間違いだ。こんなの……俺は……俺は……!」
「……!?」
俺は窓ガラスを見た。
反射して自分の姿が映っていた。
黒づくめの、ペストマスクをした怪人だった。
「俺は……Pでは……無かっタ……?」
「俺は……ダレダ……?」
「オレ……? ワタシ……?」
「コレハ……ナニ……? アアアア」
「――そこにいるのは誰だっ」
クルッ
「……ミタナ」
「ひっ!?」
-
「! お、おい……そこに倒れているのは、雪美……か?」
「……」
「お前がやったのか? 畜生、何てことだ。そこをどけっ!」
ダッ
「あっ、おい!」
ガシャーン!
「待て! ここは五階だぞ!」ダッ
「……!」
「いない……窓の外には、誰も……一体どこに……」
「いや、とりあえず雪美だ。……雪美!」
「――う、う、う、う、嘘だろ……血だらけ……体っ……冷たい……」
「雪美いいいっ!!」
-
私はどこかの草むらの上にいた。
目の前にある澄んだ湖が、私の姿を映し出す。
黒づくめでペストマスク、そして黒い翼を持った、小さな体。
「……」
煩わしくなり、マスクを外す。
宵闇の帳が下りる前の僅かな光が、私の貌を見せてくれる。
……そうだ……私は……佐城雪美だった……。
「……ふふ……ふふふ……」
――
モバP「こうして哀れなPは夢と現実の境を見失い、佐城雪美に変貌してしまったのでした。続く」
雪美「怖く……ない、よ……? まかふしぎ……ただ……それだけ……」
紗南「プレイグナイト風の雪美ちゃんかあ……そのイベントどうすれば発生するの?」
光「Pは闇堕ち怪人マスクだったか! 安心しろ、アタシがきっと救い出してみせる!」
飛鳥「迷宮に囚われたヒトはやがて自我崩壊する……山月記の様だね」
ちひろ「中学生たちにもいいかげんな話をするな」
-
134
裕子「むむむ……む〜ん……きえええぇいっ!」
シーン
モバP・雪美「……」サクサク モグモグ
裕子「……」
裕子「サイキック・ツッコミ!」ピシッ
モバP「あたっ! 何だよー」
裕子「お菓子食べながら見ていないでプロデューサー、何か助言をください!」
モバP「そうだな……音楽をかけながら作業をすると仕事の効率が良くなることがある」
モバP「こいつでリズムに乗りながらパワーを高めてみたまえ」カチッ
エッビバリダンスナーウ!
裕子「おっ? おっ? 何だかノッてきたかも? しれません!」
裕子「行きますよー、ムムムムーン……サイキック・Everybody Dance Now!」
早苗「何? ポールダンスでもしてるの?」
【さなえがしょうかんされた!】
-
135
モバP「雪美さんマジ天使」
雪美「……」キラキラ
モバP「比喩ではなく本当に天使のような衣装なんだよな」
モバP「白で統一されたドレスにふわふわの翼、足は白タイツ、頭にはご丁寧に輪っかまで」
雪美「……天使って……何をすれば……良い……?」
モバP「人の側にいて加護を与えるのはどうですかね」
雪美「……かご……分かった……」
ポスン
雪美「これで……私は、どこへも……行けない……」
雪美「あなたを……守る……」
モバP「ははは、頼もしい奴じゃ……おふっ」
雪美「……?」
ちひろ「輪っかがプロデューサーさんの顔に当たってますね」
-
今日はここまで
明日になればきっと言える
-
136
モバP「世のお菓子には割とアルコールが含まれている物が多い」
雪美「……」クンクン
モバP「例えばこの美味しいラムレーズンサンドとかもな」
雪美「……」プイッ
モバP「幸い雪美さんはアルコールに敏感でこういうものには口を付けない」
モバP「児童が興味本位で食べて体調を崩すようなこともあるから、自分の判断で忌避してくれるのは助かる」
雪美「……」
モバP「でも一度酔った雪美さんを見てみたいと思ったこともない訳ではない」
雪美「……えっ」
モバP「……十年後な」
雪美「……うん……。それまで……一緒にいて……ね?」
ちひろ「志希ちゃんなら疑似的に酔う薬とか作れそうですけど、そこは言わぬが花ですね」
-
137
モバP「志希は最近失踪しないよな」
志希「正直キミから逃げ切れる気がしないんだよねー。すぐ捕まる」
モバP「またまたご謙遜を」
志希「確かにヒントは残すし遠くには行かないし本気で逃げてる訳じゃないけどさ〜」
モバP「完璧に逃げようと思えばいつでも可能だが、それじゃつまんない! だろ」
志希「そーゆーこと。縛りの中で導き出すから楽しいのだ。……それ、どう?」
雪美「イチゴの……フレグランス……いい」
志希「それは良かった♪ にゃはは」ナデナデ
志希「こうして雪美ちゃんとキミをのんびり観察してるだけで、満足な最近のあたし。焼きが回ったねー」
モバP「じゃあ、発想を変えて新しいことにチャレンジしようぜ。筋トレとかさ」
モバP「志希がそういうこと言い出すのは、退屈になってきて現状打破したい時だろ? 知ってるぞ」
志希「そういうとこ分かってるからキミはズルいんだよねー。でも、よりによって筋トレ推すー?」
ちひろ「インテリ脳筋に目覚めた志希ちゃんは見たくないですねえ……」
-
138
モバP「雪美さんはトレンチコートも似合うんですね。実にオシャレさんです」
雪美「……」キラキラ
モバP「帽子と合わせるとアンニュイな表情が実によく決まるな」
モバP「しかしおてては」
雪美「……猫の手」
モバP「ここにきて肉球手袋がカジュアルな方向に突き抜けているな」
雪美「これ……あったかい……」
モバP「触ってみても?」
雪美「うん……」
モフモフ
モバP「やだ柔らかい……」
-
モバP「でも指が使えないのが不便だな。どうやって抜くんだ?」
雪美「…………がんばる」
モバP「まあ押さえて抜くしかないか。手伝おうか?」
雪美「まだ……このままで、いい……」
モバP「そっか。……それにしてもトレンチコートはベルトで腰をきゅっと見せるのも良いが」
モバP「こうやって前を開いて、ミニスカートとコートの裾の長さの対比に耽るのも――」
ちひろ「思春期かお前は」
雪美「……そんなPは……こうする……」バッ
モバP「うおっ、肉球手袋で対面目隠しとは! ありがとうございます!」
ちひろ「Mの素質ありかお前は」
雪美「……ふふ……これで私は……見えない……」
モバP「肉球がプニプニして面白いっすねこれ」
雪美「……じゃあ……もっと……してあげる……」グイグイ
ちひろ「日常エンジョイ勢かお前は」
-
139
ちひろ「あら、チョコレートを食べているんですね」
モバP「バレンタインにアイドルから貰ったりイベントで配られたりで山とありますよ」
モバP「チョコレートなどは幸い日持ちしますから、ゆっくり消費しています」
ちひろ「大人の方たちとかは配慮してチョコレート以外を渡されたりもしたようですね?」
モバP「違うお菓子であったり、日本酒、ワイン、焼酎。食べ物以外をくれた方もいました」
ちひろ「責任持って、平らげる訳ですか?」
モバP「勿論。男モバP、出されたものは残さず食べる!」
ちひろ「モテる男はお辛いですねぇ」
モバP「自分もアイドルだったならそれこそトラックいっぱい貰えたりするんでしょうか?」
ちひろ「まあチェック入ってそれらが口に入るかは知りませんけどね」
まゆ「プロデューサーさぁん。チョコレートが減らないようなら、加勢しましょうか?」
モバP「やぁ、まゆ。イベントで配られた奴なら良いが、アイドルから貰った物は俺が食べきるよ。ごめんな」
まゆ「いえ。貴方に渡したチョコレートなのに、食べてもらえない立場はまゆも嫌ですからね」
-
ちひろ「それにしても、プロデューサーさんがアイドルから貰う分にも、どうなんでしょう?」
モバP「どうと言いますと?」
ちひろ「疑うつもりはないんですけど、例えば媚薬とか毒とか入れられていたりしませんか?」
まゆ「割とはっきり言いますねぇ」
モバP「毒……効かない体質なんだよね、俺」
ちひろ「キルアじゃないんですからそんなところで特異体質を発揮しないでください」
モバP「まゆ。これはA社からのだけど……はい、あーん」
まゆ「あーん……ん……おいひい」
ちひろ「話の合間にイチャつくのも止めてもらえませんかねえ……」
モバP「さて、俺はこれを……」パク
モバP「……ふむ。――うまい。だが毎年調合を変えて精力剤を入れてくるのはやめようね? と」カキカキ
まゆ「誰ですかぁ?」
モバP「志希」
ちひろ「バレンタインに託けて人体実験されていませんかね?」
-
ちひろ「しかし、手紙に一枚一枚、貰ったチョコレートの感想を書くんですね」
モバP「そして怪盗のようにアイドルの枕元にこっそり置いてきます」
ちひろ「アイドルの寝床に忍び込んでいるんですか!?」
まゆ「ロマンチックじゃないですか」ウットリ
モバP「まゆには気づかれましたけどね」
ちひろ「本当に警察呼ばれてもおかしくない事案ですよ」
まゆ「そんなことしませんよぉ。プロデューサーさんは紳士ですから……うふふ」
ちひろ「含みがありますねえ」
雪美「P……アナトール……みたい」
モバP「やぁ雪美。……ネズミがチーズの味を鑑定してくれる話か。あれ良いよなあ」
モバP「まあ基本は感謝と、どこが良かったかを素直な気持ちで書き綴ります」
ちひろ「本当、マメですね。暇な奴とも言いますけど」
モバP「お酒なら一緒に宅飲みして直接感想を言いますので無駄がありませんが」
-
ちひろ「二人とも、手紙貰えるのは嬉しい?」
まゆ「はい♪ 褒めてもらえれば張り合いが出ます」
雪美「次はもっと……おいしいのを……作ろうって……思える」
モバP「( ;∀;)イイハナシダナー」
ちひろ「ソウナノカナー?」
まゆ「まゆも最初は、惚れ薬とか入れていました。今は味にこだわるようになりましたけど」
雪美「ほれ薬……Pには……効かない」
ちひろ「雪美ちゃんは既に知っているのか……」
ちひろ「あ。ちょっと疑問なんですけど、惚れ薬と媚薬ってどう違うんですかね?」
まゆ「惚れ薬は惚れるだけ、媚薬は……ちょっぴり如何わしい意味も含む、という理解ですね……」
モバP「まゆの口から如何わしいなんて言葉が……変な気分だ。チョコレートのせいかな?」
まゆ「あっ……貴方に意識してもらえた……」
雪美「私も……意識して……」
ちひろ「よく考えたら何でドリンクは効くんだろうこの人」
-
140
りあむ「うう……」
モバP「新人は最初はなかなか上手く行かないよなあ」
りあむ「ぼくはクソザコナメクジのスローロリスだよ! もうダメぽ」
モバP「少しは開き直れそうかい?」
りあむ「りあむちゃんのガラスハートはクラック。10代終わりかけでこれだよう。やむ!」
モバP「なに、年齢幅広いアイドルの子たちと接していれば自然と強心臓になれるよ」
りあむ「ここのPサマが言うとめっちゃ不安だけど大丈夫かな? かな?」
モバP「困ったら助けになるよ」
モバP「ただ油断しているといつの間にか常識人枠に入れられているかもしれないから気を付けて」
りあむ「えっなにそれこわい。ぼくが冷静にツッコミに回るとか、草も生えない! よ!」
雪美「こんにちは、りあむ……。私を……すこれ」
りあむ「早速やみ感染者がいる!? ぼくみたいになっちゃいけないよ! でも真似されたい!」
ちひろ「……また一人アイドルが変な方向に捻じ曲がった音がした気がする」
-
141
あかり「あきらちゃん! りんごをあげるんご!」ハイ
あきら「自分に? ありがとう」クイッ
ガブガブガブ シャクシャクシャク
あかり「丸かじりとはワイルドですね! だがそれがいい!」
あきら「ごちそうさまデス」フキフキ クイッ
あかり「マスク戻しちゃうなんてそんなぁ、みんな大好き顔出しタイムが」
あきら「持ち芸みたいに言うなし」
ンゴ! デス
雪美「……仲、良さそう……。……あきらは……クール?」
モバP「ああ。……ギザ歯をマスクやマフラーで隠してるのって立派な属性だよねえ」
モバP「兄ぃくんと会ったことあるんだが彼いわく、懐くと指とかガジガジしてくるらしいぞ?」
雪美「あまがみ……愛情表現……」
あきら「こらPサン! それはガセ、いいね?」
-
142
モバP「冬は夏が恋しいもんだね」
雪美「……そう?」
モバP「そう言いつつ夏になると冬が恋しくなるという逆もありきか」
モバP「様々なことに当てはまるが、気温的な意味でね」
ちひろ「現代は以前より夏はより暑く、冬はより寒くなっている実感がありますからどちらもしんどいです」
ちひろ「気温なら過ごしやすい春や秋くらいを望むべきでは?」
モバP「それが正解なんですが、やっぱり冬と対になるのは夏って認識がありまして」
モバP「こんな日に都合良く夏の時の暑さを借りてきて、打ち消し合うことが出来たら良いのになあ、と考えます」
雪美「……P……たまに……変なこと……考える……」
ちひろ「小学生でもしないような発想ということです。残念でしたね」
モバP「あっ、そっかぁ……」
雪美「でも……良いと思う……がんばれPくん……」 ガンバリマス
-
今日はここまで
お金なんかはちょっとでいいのだ
-
>>280
クソ甘ァ!!!
志希にゃん以外からも薬盛られてるの草
-
143
雪美「ふふっ……つかまえて……ごらんなさーい……」
モバP「あははっ、雪美、待て待てー」
雪美「こっちよ……はやくはやくー……」
モバP「お転婆な奴めー、逃がさないぞー」
雪美「……ふふっ」ギュンッ
モバP「……っ!?」
モバP「雪美っ! ちょっ、まっ! 速いって! 足速っ!」
モバP「ふんぬっ! 負けるものかぁああ!」ダッ
モバP「ぬおおおおおおおおお!」
――
モバP「夢の中って上手く走れませんよねえ。いつも雪美に追いつけません」
ちひろ「夢でまでいつも雪美ちゃんに会えるなんて羨ましい」
-
144
モバP「おや……雪美、おはよう」
雪美「……うん……おはよう……」ポー
モバP「ぼんやりしているなあ。珍しく髪がハネているし」
雪美「えっ……本当……?」
モバP「おっちょこちょいさんめ。待ってろ、髪様を鎮めてあげよう」
――
モバP「はい。これでいつものクールに決まった雪美だ」
雪美「ありがとう……でも……」
モバP「何だ?」
雪美「Pも……髪が……はねてる……」
モバP「……あらー」
雪美「……座って……。Pのは……私が……鎮める……」
ちひろ「私の心も鎮めてほしいなあ」
-
145
モバP「バニーガールは欧米だと性の象徴とされ場によっては規制対象だ」
モバP「ましてや未成年にバニーの衣装なんて着せていたら」
モバP「日本ってクレイジーやな、と外国の人は思うのだろうか?」
雪美「……猫と……そんなに……違わない……」キラキラ
モバP「しかし雪美は着たがりさんだった」
モバP「頭にウサ耳、バニースーツの上に薄手のスラックスを重ね穿き……何か鼻がツンとするな」ムー
ちひろ「ちょっと刺激感じ過ぎじゃないですか? でも前髪の横分けでグッと大人っぽくなりますねえ」
雪美「……ドキドキ……してきた」
モバP「雪美が爆発しないか不安だ……これ一体どこから持ってきたんですか?」
ちひろ「コスプレ好きを侮るべからず。私のルートですよ。いろんなサイズあります」ジャン
モバP「あんたも好きやのう……」
ちひろ「あら、でも雪美ちゃんで見られて嬉しいでしょう?」
モバP「本当に感謝しかないです。一体何を企んでいる?(錯乱)」
-
モバP「これ、スラックスの下は普通にレオタードなんですか?」
雪美「……見る……?」
ちひろ「ダメですよ〜。愛梨ちゃんのような直レオタードはお見せできません。想像で補完してくださいね」
雪美「……ダメ……だって。……ふふっ」
モバP「ぐぬう」
モバP「しかしアイドルと言えど小学生、お仕事であまり煽情的な衣装は風紀上NGな訳で」
モバP「これは実質、激レア雪美だな。よく目に焼き付けておこう」
雪美「……これを見た……あなたは……ラッキー……♪」クルン
ちひろ「ドリンクなど買っていただければ後で写真送りますよ?」
モバP「商売すな! ……言い値で買います」
千秋「私にもください」
ちひろ「千秋ちゃんいつの間に……」
雪美「千秋……! ……千秋も、一緒に……バニーに……なろう……」
千秋「えっ……それは……///」
-
146
モバP「雪美さん雪美さんあそぼじゃないか」
雪美「……今は……ダメ」プイッ
モバP「……しょぼん」
千秋「誰だって一人になりたい時はあるものよ。仲睦まじい人でも例外ではないわ」
モバP「そうだな……」
――
雪美「P……かまって……」
モバP「雪美すまない。今はどうしてもこの作業を終わらせねばならんのだ。今度にしてくれ」
雪美「……分かった……」
雪美「……」ジッ
モバP「……ここをこうして……ああ、いかん。やり直しじゃないか……」
雪美「……またね……」 パタン
-
――
モバP「話をしようと思ったが、ハードスケジュールでくたびれて寝てしまったか」
雪美「……すー、すー」
モバP「こんな社用車ですが、家まで送っていきますよお姫様。ゆっくりお休みになられてください」
モバP「ふわぁあ……っと、いかんいかん。俺も疲れているのかな。気を付けよう」
――
ギィ
雪美「……P……?」
ちひろ「あら、雪美ちゃん。もしかしてプロデューサーさんに用があるの?」
ちひろ「残念ですけど、打ち合わせに付き添いにで、今日も夜まで帰って来ないと思いますよ」
雪美「……」
ちひろ「そんな悲しい顔をされると辛いです……」
ちひろ「そうだ、お菓子でも食べていきませんか?」
-
――
杏「最近雪美ちゃんの相手してる?」
モバP「それが近頃は間が悪くて、なかなかね」
杏「雪美ちゃん、気を抜くと自分のことは後回しで良いからって遠慮し始めるからね」
モバP「最初の頃はそうだったな。分かっているつもりではあるんだ」
杏「分かってるつもりで相手の気持ちの確認を怠っていると、すれ違いが起きるよ」
モバP「疲れや忙しさに気を回しすぎず、俺から話しかけるべきだったか」
杏「でもボタンのかけ違いに気づいた時には、大切な人は寝取られていた」
モバP「鬱展開の王道はやめてくれ」
りあむ「Pサマ〜! めっちゃやむ! 本当にやんじゃうぞ! 良いのか!?」
モバP「おーよすよすどうした」
杏「……うちのプロデューサーって替えが利かないのがシステムとしては致命的だよねえ」
モバP「システム言ってやるな」
杏「ここは杏が面倒見るから、行ってあげなよ。――りあむ、一緒にサボろうぜ!」 オイコラ
-
――
雪美「……」
ガチャ
ちひろ「はい、あとは若い二人でね」 エッ
バタン
モバP「いきなり休憩室に連れて来られた……雪美か?」
雪美「……P!」ダキッ
モバP「おお……不安がらせていたみたいだな。ごめんな」ナデナデ
雪美「違う……私が……Pの誘い……断ったのが……」
モバP「そんなことで雪美と距離を置いたりしないよ。後でフォローしなかった俺の慢心だった」
モバP「雪美は俺が思っている以上に、俺のことを考えてくれているんだな」ギュッ
雪美「……」ギュー
モバP「……」ヨシヨシ
-
雪美「………………ふぅ……ありがとう」
モバP「いい顔だねえ。解決したら気持ちの切り替えが早い、さすがだ」
雪美「……でも……Pに、かまってもらいすぎ……良くない……?」
モバP「どうかな……雪美は俺に構ってほしいんだな?」
雪美「……うん」
モバP「良かった。俺もよく雪美に構ってほしくて誘ったりしているから、お互い様だ」
雪美「……なるほど……」
モバP「そして今はお互いに受け入れる余裕もある。このままゆっくりしよう」 ウン
――
ガチャ
モバP「……戻りました」
雪美「……///」ポーッ
ちひろ「事後っぽい雰囲気を醸し出すのやめましょうね」
-
147
モバP「美味しそうなドーナツがいっぱいだな」
雪美「……カラフル」
法子「おひとつどーぞ♪」
モバP「このグリーンはメロンチョコかな? それともアイシングかな? いただきます」ヒョイ
法子「雪美ちゃんも、選んでね?」
雪美「ピンク色……貰う……」
モグモグ
モバP「美味しいなあ。こんな見て良し味良しの市販ドーナツ、幼い頃はたまにしか食べられなかった」
法子「じゃあ、反動が来ていたりする? よくドーナツを大人買いしちゃうとか」
モバP「いや、代わりにカーチャンがよく揚げドーナツを作ってくれていたから満たされていたよ」
モバP「ホットケーキミックスか何かを使っていたのかな? 型抜きした穴の部分の丸ドーナツも食べたなぁ」
法子「家庭の味ドーナツ……何だかそれはそれで羨ましいかも」
ちひろ「もしかして:アメリカンドッグ」モグモグ
-
148
モバP「たまにボウリングに行くと筋肉痛になりません?」
ちひろ「……本格的に歳ですかあなたは」
モバP「普段使わない所を動かしているせいなんでしょうが、人間の体って面白!」
ちひろ「客観的に言いますねえ」
モバP「それとはまた違いますが、昨日は雪美と張り切り過ぎまして若干腰が痛いのです」
ちひろ「……」チラッ
雪美「……?」キョトン
モバP「ダンスのことなんですが、何を想像して雪美の方を見たんですか」
ちひろ「いや何しでかしたのかと。まあプロデューサーさん、身持ちが堅いと身内から評判ですからね」
モバP「それは女性に対して使う言葉な気が」
ちひろ「それにしても破天荒な存在のあなたでも人並に体を痛めたりはするんですね」
モバP「いや〜それほどでも〜」 ホメテナイ
雪美「……Pの腰使い……激しいから……」 イミシンデスネ イミシンイウナ
-
149
こずえ「ぷろでゅーさー……だっこしてー」
モバP「……すまないこずえ。見ての通りだ」
杏「おっす」
仁奈「えへへ」
モバP「右に杏、左に仁奈と小脇に抱えていて俺の手は塞がってしまっているのだ」
雪美「……」ヒソヒソ
こずえ「……んー……なるほどー」
こずえ「だったらー……かたぐるまで、たのむー」
モバP「よっしゃ、それだったら良いぞ!」
【合体】
モバP・杏・仁奈・こずえ「わっはっはっはー」
雪美「P……とても……立派……」パチパチパチパチ
ちひろ「アイドル三刀流とは腕を上げたなあいつ……」
-
150
雪美「私は……Pにとって……どんな存在……?」
モバP「一つに絞れないが、とりあえず神様みたいな側面はあるな」
雪美「……神様……?」
モバP「膝の上に御座す神様――膝神様とでも言おうか」
雪美「……」
モバP「徳の高い神様だよ。雪美さんが俺に乗ってくれていると、何もかも上手く行く気にさせてくれる」
雪美「させてくれる……だけ?」
モバP「神様はきっかけをくれるだけ。人は最後は自らの手で切り開かなくてはならない」
モバP「でも、だけでも心強い。ここで護ってもらっているという安心感があるというかね」
雪美「……私の方が……護られて……いるのに……変なの……」
モバP「まあそれで言うと俺の膝は神様を祀る神棚ってことになるのかな」
ちひろ「プロデューサーさんには榊の代わりにイチゴの葉でも飾りましょうか」
-
今日はここまで
俺たちに明日はない
-
乙
モバマスは未成年どころか年齢1桁台の薫ちゃんに白ビキニ着せたりするからなぁ
-
151
モバP「雪美。クッキー作ってきたんだが一つ食べるか?」
雪美「うん……」
サクッ
雪美「おいしい……形も……P……上手……」
モバP「些細なことでも褒められると本当に嬉しいな〜このやろ〜」クネクネ
ちひろ「トナカイかな?」
雪美「……でもP……失敗……しない……」
モバP「それは表に出さないからそう見えるだけだよ。お仕事も多くは本番の成功のみを見せる」
モバP「裏で多くの失敗や過程があっても、身も蓋もない言い方をすれば結果だけが残るんだ」
雪美「……みんな……努力、してる……Pも……」
モバP「そう。人の見えない所まで想像して理解するのは難しいが、そうなれたら立派だな」
ちひろ「でも私には訳ありの割れクッキーいっぱいくれますよね」サクサク
-
152
雪美「……どう……?」キラキラ
モバP「雪美さんはどうして何を着させても、俺のハートを射抜いてしまうのかしら?」
モバP「ノースリーブとミニスカートのチア衣装、良いぞ。ロングポニーでステージでも必ず目立つ」
雪美「……私が……チア……。……変な……気分……」
モバP「チアリーディングをやっている女子はアメリカのスクールカーストでは上位とか聞いたことがある」
モバP「海外学園ドラマによくいる勝気系ボンキュッボンな子がこれだったりそうじゃなかったり」
雪美「……Pは……私より……智香みたいな……体……好き……?」
モバP「本場を理想としてチアを追い求めるなら成長して鍛えられた体の方が見映えする」
モバP「ピラミッドを組んだり、跳ね上げたり、受け止めたり、アクロバティックなことをするからな」
モバP「だが、今の雪美は雪美として出来るチアをやれば良い。それが一番だ」
雪美「……了解……私のチアを……やってくる……」
雪美「……がんばれ……がんばれ…………と、がんばる……」フレフレシャンシャン
モバP「この独特のローテンションが好きなの」
-
153
モバP「……俺は今、夢の中か」
雪美「……P」
モバP「お、雪美だ。何の用事かな」
雪美「……今日こそ……私と……契りを……交わして……」
モバP「そうだったな。何がそうなのか知らんが夢はそういう設定で動くもんだからな」
モバP「うーむ、こんな明晰夢を見るのはいつ以来か」
雪美「……キス……して」
モバP「夢とはいえ知り合いとストレートなキスをするのは気が引けるが……流れに従うか」
チュッ
モバP「……」
チュチュ
雪美「……もっと……んっ」
-
雪美「ん……んん……」
モバP(うわあ、何か罪悪感と情けなさを自覚する)
モバP(でも柔らかくて悪くない心地だ……)
雪美「……ぷは……」
ガバッ
モバP(雪美、俺に乗りかかっているのに軽いなあ。俺の頭の中にある仮想の存在だからか)
雪美「もっと……深く……繋がりたい……」トロン
モバP「! ……ごめんよ。俺はもう――」
――
モバP「……」パチリ
モバP「――目が覚めてしまったんだ」
晶葉「おはようP。夢の映像化実験、終了だ……雪美が好きなのは分かるぞ? だが……」
モバP「うわ、よりによってこんな時にあんな夢を見たのか」
晶葉「……雪美に扮したショゴスを愛でるのはどうかと思う」 エッナニソレハ
-
154
モバP「ひな祭りイベントもこれにて一段落。皆さんお疲れ様でした」
モバP「……ふぅ……春の陽気が一気にやって来て活気づくとはこのことか」
雪美「……P」ヒョコッ
モバP「何だ雪美さんか。どうした? 私をさらって一緒に遠くまで逃げてくれるとか?」
雪美「……変なこと……言わない。……Pも……おつかれさま……」
モバP「基本的に自分たちは裏方だから最後もアイドルの皆を労う立場だ」
モバP「じゃあ裏方は誰に労ってもらえば良いのか? という時にアイドル側から一言でも声をかけてもらえるのはとても嬉しい」
モバP「ありがとう、佐城雪美さん」
雪美「……P……まっすぐ……見てくれるから……好き」
モバP「……雪美」
雪美「……P」
ちひろ「先に恥ずかしくなって目を逸らした方が負けなのか、ずっと見つめ合っていますね」
-
155
モバP「ちょっと早いが春はイチゴの季節だな」
雪美「……イチゴ狩り……行きたい……」
ありす「良いですね。行きましょうよ、Pさん」
モバP「イチゴガールズよ、その手のお仕事はしっかり受けてあるぞ」
雪美「……ノー、お仕事」
ありす「イエス、家族サービス」
モバP「俺はお父さんじゃないから。……まあ、誘ってもらったら行かなくてはな」
ありす「さすがPさん、話が分かりますね。下調べは任せてください」
雪美「……勝負下着……何にしよう……?」
モバP「堂々と勝負下着言うな。オフで一泊遠征はさすがに時間が取れないので近場日帰りでお願いできませんか」
ありす・雪美「……残念」
ちひろ「お父さん、仕事してください」
モバP「あ、今の”お父さん”は熟練度高いですね」 ハ?
-
156
モバP「……」テキパキテキパキ
美優「Pさん、今日はいつにも増して真剣ですね……」ポー
ちひろ「普段から真剣みたいな言い方ですけど、最近暖かくなってきたせいかポンコツ化していましてね」
ちひろ「ちょっとコレで気合いを入れてもらいました」
早苗「ちひろさん特製ドリンクを授けたと。あらま献身的だこと」
ちひろ「私もたまには楽をしたいんです。他意はありません」
早苗「そんなこと言って随分と仲良いじゃあ〜りませんか」
ちひろ「まあ日常で異常なハードワークをこなしている友人ではありますね」
美優「基本ほぼ二人で二百人アイドルの事務所を回しているって非常識ですよね……」
ちひろ「鬼や悪魔の方がもう少し良い職場にいるんじゃないかと思いますよ。見たことないですけど」
美優「少し、手伝いますね……」 アリガトウゴザイマス
早苗「確かにそれで相方に気を抜かれちゃうと死活問題だわね。でも、気候の問題かな?」
-
ちひろ「と言いますと?」
早苗「P君って暖かくても寒くてもアイドルたちとよく遊んで食べて眠ってない?」
美優「ふふっ……そう言えば」
ちひろ「食う寝る遊ぶの三大欲求に正直なのは羨ましいことです」
早苗「でも大人向けの”遊ぶ”だったらシメなきゃいけないんだけどね」
ちひろ「じゃあ、あれは片桐判定としてはどうです?」
雪美「……P……お仕事……?」
モバP「……雪美……ちょっと懐に来い」ヒョイ
雪美「えっ……あ……」ポスン
雪美「…………仕方ない、にゃー……」
美優「カンガルーの子どもみたいですね」ホワホワ
早苗「満更でもなさそうなのがなー。でもあれはなー」
早苗「あたしもやってもらったことあるからアウトにできない……」 オオ、モウ……
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157
モバP「紗南の番組にゲストとして出るからゲームに慣れたい?」
雪美「……」コク
モバP「なるほど、雪美はテレビゲームの類はやらないタイプだよなあ……わかるわ」
モバP「じゃあ、畳部屋だがここで、少しマリオカートでもやってみるか」
雪美「……じゃあ……Pが……私の……コックピット……」ポスン
モバP「雪美は大胆だなあ」
【レース中】
モバP「…………ふふふ」
雪美「……何……笑って……」
モバP「コーナーで体が傾くタイプか。親近感が湧いてつい。すまん」
モバP「俺の体まで一緒に傾いてしまった。そういう特徴は好きだぞ」
雪美「……それなら……許す。……♪」
ちひろ「女の子を乗せているとはいえ、胡座でゲームしている後姿は何とも哀愁が」
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今日はここまで
夕食はドン勝だ!
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しょご……
初めての出番で他人がちゅっちゅしてる夢を見せられた晶葉ェ
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158
モバP「日常の一風景」
モバP「ボルダリングをする雪美さん」
雪美「んっ……」
雪美「……ほっ……」ヒョイッ
雪美「……うう」
雪美「…………よっ」パシッ
雪美「やった……P……見て……!」
モバP「見てるぞー。雪美さんは今日も絶好調だな」ニコニコ
雪美「……ふう」
ストン
雪美「……これ……伝わりにくい……」
モバP「でも雪美さんの掛け声を聴いているだけで耳が幸せ」
ちひろ「ここの社内ジム何でもあるな」
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159
モバP「雪美さんは水着でも薄着でもあまり気にせず俺の上に座るじゃないですか?」
雪美「……うん」
モバP「俺も何でもないかのように平然と座らせているじゃないですか?」
雪美「……うん」
モバP「……毎回理性を保っている自分が怖い」
雪美「……怖くない、よ……? 大丈夫……」
雪美「……あなたは……私の……Pだから……変なことは……しない」
モバP「雪美は俺を誘惑するがな。しかも俺はそれを楽しみにしてしまっている」
雪美「……でも……この繋がりは……もっと……崇高な……ものだから」
モバP「崇高、か。難しい言葉を知っているなあ」
モバP「ちなみに今日の、チュニックワンピース&スパッツという格好も、結構クるものがあるね」
雪美「……それは……ほめてるの……?」キラキラ
ちひろ「変に溜め込む人は破局的な爆発をしたりしますからね」
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160
モバP「温水プールで雪美を見ていて思ったんだがな」
雪美「……うん?」
モバP「ゴーグル女子って良いね。陳腐な言い回しをするなら、萌えるってやつだ」
雪美「萌え萌え……?」キョトン
モバP「雪美にそれをやられると感情が芽吹くというより燃え滾ってしまうな」
雪美「P……気をつけて。……燃えすぎると……灰になる……」
モバP「ハイにはなっても灰にはならんさ」
雪美「……はい?」
モバP「……それはともかく、ゴーグルだ。スイマー系、ライダー系、スノースポーツ系、エンジニア系など様々だが」
モバP「目を保護する装備感、それを女性が着ける凛々しさ。何かに立ち向かう感じがする」
モバP「ちょうどここにバイク用のがあるんだ。良かったら着けてみたまえ」
雪美「……」スチャッ
モバP「雪美はこっちのゴーグルも似合うね」
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雪美「でも……外した方が……Pは……見やすい」
モバP「普段は外す、そのオンオフがまた魅力だな。……いつか二人でバイク旅しない?」
雪美「……Pは……バイク……乗れるの……?」
モバP「お恥ずかしながら、免許は持っているが趣味のレベルにまでは昇華出来ていない」
雪美「……免許……いいな……」
モバP「でも自分の為じゃなくて誰かの為に趣味に入れ込めるのってちょっと憧れなのよ」
雪美「……Pの場合……ただ旅を、したいだけ……かも……」
モバP「見透かされているな。……二人で旅する時は、雪美さんが運転、俺は喋るモトラドかな」
雪美「運転するの……私……?」
モバP「冗談だよ。でも雪美に運転や整備してもらえるのなら俺はエルメスになっても良いや」
雪美「……P……バイクに、なると……困る」
雪美「抱きしめて……もらえない……」
モバP「……そういうことをさらっと言っちゃう雪美にはかなわんな。悶えるぞ?」
ちひろ「そういうとこだぞ」
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161
みく「Pチャン、また袋ラーメン食べてる」ガサガサ
モバP「ゴミ箱を調べるでない。猫かお前は」
みく「心配なの。アイドルのセーフハウスと化したPチャン家だけど、独りの時は食事が雑だもん」
モバP「孤食はつい作るのも手抜きをしてしまいがちだな。社会問題とされるのも分かる。健康に悪そう」
みく「他人事みたいに言わないの。……これはチキンラーメンだね」
モバP「同じラーメンでも鍋汚して洗わなくて済むから楽なのよ。最悪お湯入れずに齧っても良いし」
みく「想像以上に酷い不精だにゃ……早く何とかしないと」
モバP「外食でなく自宅で孤食という機会自体はそんなに多くないんだがな」
モバP「男メシとか、やる気がある時は作るんだよ。キャベツの千切り丼とか」
みく「それは男メシじゃなくて貧乏飯!」
モバP「李衣菜には、ロックですね! と言われたぞ」
みく「ロックされるのはこっちの食欲にゃ。ええい、今からみくがご飯作る!」
-
モバP「……」
みく「あ、サカナ料理は作らないよ」
モバP「まだ何も言っていない。……でも以心伝心って凄いなー」
みく「図星かっ!」
雪美「……みく。……Pも……どうしたの?」
みく「雪美チャン! 聞いてよ〜、またPチャンが堕落してるの!」
雪美「いつものこと……」ニコ
モバP「」ガーン
みく「人をもてなしてばかりで自分を大切にしないPチャンにはおしおきが必要にゃ!」
モバP「何か理不尽」
雪美「おしおき……プロレス……?」ワクワク
みく「いや、ご飯を作ってあげたいんだけど……Pチャンは普段お嫁さんに何を仕込んでいるの」
モバP「雪美さん意外とアグレッシブなの……」
-
――
みく「という訳で買い出しに出た訳だけれども」
未央「みくにゃんの手料理楽しみだなあ。不肖本田未央、ご相伴に与らせていただきます!」
卯月「未央ちゃんったら。私たちも手伝うんですよ?」
凛「働かざる者食うべからずってね。ただしプロデューサーは台所に立つの禁止」
みく「何か増えた」
モバP「仕事終わりのニュージェネに出くわすとは、犬も歩けば棒に当たるもんだ」
雪美「……にぎやか……楽しい……」
みく「みくがPチャンにご飯作ってあげる予定が、何か趣旨がズレて行きそうだにゃあ」
藍子「あっ、一際目立つ集団がいると思ったら、Pさん御一行じゃないですか!」
響子「また何か面白いことでも企んでいるんですね? 私たちも乗りますよっ!」
みく「どんどん増えるよ!?」
雪美「……町は……アイドルで……いっぱい」
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162
ちひろ「今日は一日、忙しそうでしたね」
モバP「ホワイトデーの贈り物を皆さんに渡して回っていまして」
ちひろ「数が多いのに手渡しにこだわるところが律儀ですね」
モバP「そこが自分の唯一の取り柄ですから」
ちひろ「勉強できる子がテスト日に全然勉強してないよって言うのに似た嫌味に聞こえますけど」
モバP「では、嫌味ついでにお菓子も受け取ってください」ハイ
ちひろ「ありがとうございます。……手作りなんですね。まさか全員に?」
モバP「基本はそうですね。知り合いの櫻井君の屋敷の大きな厨房を借りて作りました」
ちひろ「櫻井……屋敷……あっ」
雪美「……P……やっぱり……ここにいた……」
モバP「おっと雪美さん! 実はな、雪美さんに渡したいものがあって」
雪美「……! ……えっ……なぁに……?」 ハイコレ ワァ
ちひろ「……私の扱い軽くないですか?」
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163
モバP「先日他所の事務所のプロデューサーと話す機会がありまして、情報交換などしたんです」
モバP「何でもあちらさんは家が頻繁に燃えるらしいですね」
ちひろ「それは尋常じゃありませんね」
雪美「……どういうこと……?」
モバP「車が突っ込んできて炎上したり、延焼に巻き込まれたり、火の玉が降ってきたり、とにかく運が悪いと」
モバP「憐れんだアイドルの家に居候するようになってからはそんなことも起きなくなったそうだ」
雪美「……良かった……火事……怖い」
モバP「別のプロデューサーも対人運が悪いようで、よく担当アイドルに刺されるとか」
ちひろ「よく刺されるってその方のアイドルは蚊か何かですか」
モバP「でも強靭な肉体と豪運で事なきを得て、今では壁を乗り越えてハーレムを作っているそうです」
ちひろ「……プロデューサー界は魔境ですね。それらの話が本当であるならですけど」
モバP「まあ自分もアイドルと懇ろになるなんてオチは都合が良すぎるとは思いますが」 ソッチジャナイ
雪美「Pは……Pだから……良い……」
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164
モバP「本格的に温かくなってきましたねえ」
ちひろ「エルニーニョ現象のターンでは暖冬冷夏だとか言いますね」
モバP「厳寒猛暑は辛いのでその方が助かると言えば助かりますが」
雪美「……同意」
モバP「ただ温暖化の影響で冷夏も冷夏になりきらないんじゃないかって天気予報士が言っていました」
ちひろ「次にまたラニーニャ現象のターンが来た時を考えると憂鬱ですねえ」
モバP「それはそうと沖縄では三月からもう海開きだそうで」
ちひろ「へぇ、早いですね。私も一度はプライベートで泳ぎに行ってみたいものです」
雪美「……いっしょに……行く……?」
ちひろ「うん、行く」
モバP「即答か」
ちひろ「何だったら有給取りますよ? アイドルと一緒に素の旅行なんて贅沢は滅多に味わえません」
雪美「……でも……Pも……いっしょに……来てもらう……」
ちひろ「二人して休んだら会社回らないですね……」 カナシイナァ
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165
ペロ「ニャー」
モバP「おうペロっち。元気にしていたか? 良い気候になってきたな!」
ペロ「フシャー!」
雪美「……ペロっちは……馴れ馴れしい……だって」
モバP「それはすまなんだ。では改めて……ペローンちゃんおっは!」
ペロ「ンギャギャ!」
雪美「……ぼくを……ドローンみたいに……呼ぶな……」
モバP「分かった。……ペロお嬢様、湯浴みなどなさいませんか? どうぞこちらへ」
ペロ「…………うー」フイッ
ペロ「……」チラッ
雪美「……普通に呼んでよ……ばか……」
モバP「ペロ」 ニャ!
ちひろ「通訳雪美ちゃんが割と迫真なんですよね」
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今日はここまで
今日も今日とて
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>>321
お嫁さん……仕込む……プロレス……よし閃いた!
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