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ロゼッタ「マリオカートに参戦…ですか?」

1Mii:2018/08/04(土) 23:26:40 ID:Mx6gHZLQ
マリオ「隠しキャラ、もとい隠しゲストとして任天堂から依頼が来てる。
    ギャラクシーと連動して、ミステリアスな女性ドライバーとして
    ブレイクしてほしいとのことだが…どうする?」テガミポイー

ロゼッタ「…ふむふむ。
     レースごとに観客の皆さんの投票で参戦するか否かが決まって、
     その時点で少なくない給料が発生。
     上位に入ったり総合成績が良ければ更に追加給金。
     至ってシンプルな給料体系ですね」

マリオ「…………」

602Mii:2018/12/16(日) 04:36:22 ID:dPGHwQFY
〜フェアリーランド〜

星の子、数十人……ごあんなーい。

飛んできたところはWorld1とかいう…一番さいしょのワールドみたい。
ママの言っていたことが確かなら、このあたりでステージを攻略しているはずなんだけど。

おかしいなぁ、ママの気配が全然感じられない。
まさか、ステージが簡単すぎて、もっと先のワールドに進んじゃったのかな。

とりあえず、少しでもママの情報が欲しくて。
見かけた人たちに手当たり次第、話を聞いてみた。



ブル「おっとここは通さねえ…え、チャレンジじゃない?なんだよ…。
   あん?青い服を着た背の高い女の人を見かけなかったかって?
   さあな、知らないぞ」

チコ「そっかあ、ごめんなさい」



でかクリボン「さあ、よくわかんないな。…いや待てよ?
        あー、なんか妖精に慌ただしく急かされて、女の人が
        どこかへ連れていかれていた気がするな」

チコ「ほんと?ありがとう!」

603Mii:2018/12/16(日) 04:38:51 ID:dPGHwQFY
カメック「ああ、ロゼッタ姫か。少なくともこのWorld3では見てないぞ。
     ただ…昨日、空の彼方からロケットが飛んできたな。妙に気になる」

チコ「…ロケット?」

カメック「ああ。そして、どこかに着陸した後しばらくして…
また轟音を上げて飛び去って行ったぞ。
方向からして、World1か2に一時着陸したんじゃないか?」



なんだろう、ものすごく怪しい。
それにママが乗せられたとしたら、行方不明の辻褄があうんじゃ?



チコ「ねえねえ、今回の冒険で、一番てっぺんにあるワールドってどこ?」

カメック「Worldフラワー、指差すとすれば…あちらの天空のさらに上だな。
     が、それがどうかしたか、星の子?」

チコ「ありがと!みんな、ちょっと大変だけど向かってみるよ!」ビュン!

チコ「おー!」ピュー

チコ「おー!」ピュー

カメック「おいおい、距離がありすぎるぞ…って、もう行っちゃったし…」

604Mii:2018/12/16(日) 04:41:27 ID:dPGHwQFY
〜WORLD花〜

空を駆け上がるなんて、ボクたちには朝飯前。
…もう、おやつの時間もとっくに過ぎたけどね。

ただ、距離が長いと、それだけ時間は掛かるし、体力も使う。
お腹がすいてることもあって、すっかりヘトヘト、ゲッソリ。
それでも、ようやくたどり着いた。

はるか下にフェアリーランドを見下ろすワールド。
フィールドが、ピカピカと輝いていて…とても綺麗だな。
おっと、そんなことよりママを探さないと…!

チコ(あれ?おかしいな?)

ママがいることは、なんとなく確信できてきた。
気配がかすかに感じられるもの。伊達に何百年と一緒に暮らしていないよ。
でも、その方向が…。

他のみんなも、戸惑っている。
ここ、カメックさんが言うには、頂上の…てっぺんのワールド、のはずなんだけど。

――どういうわけか、ママの気配を「更なる天空」から感じる。

チコ「…まだ、上に何か、あるのかな?」

目を凝らすと、かすかに何かが、浮かんでいる、ような…。

チコ「まあ、ママの気配を感じられる以上…行くしかないね!」

605Mii:2018/12/16(日) 04:43:16 ID:dPGHwQFY
〜WORLD👑〜

何十キロくらい飛んできただろう、まあ大したことは…割とある、しんどい。
ぽつんと浮かぶ浮島を、とうとう見つけた。
一気に、その上まで高度を上げて、一面を見下ろす。

その浮島の中央に、ママの気配!
ようやく…ようやく、見つけたんだ!

チコ「ママー!」

チコ「やったー!」

チコ「心配したよー!」

新参者のチコたちでも流石にわかったのか、気が滅入りそうだったみんなが一気に元気になって、
スピードをグングン上げる。やれやれ、ようやく笑顔が戻ったかぁ。



…ううん、違うか。何よりも、ボクが一番、ほっとしているんだ。
みんなを颯爽と追い抜いて…ママのところまで、ひとっとび!



チコ「ママ―!!やっと会え――」

606Mii:2018/12/16(日) 04:45:35 ID:dPGHwQFY
涙目になりながら、シュタッと降り立ったボクが、見たものは。






ロゼッタ「―――――――――」



チコ「……マ、マ?」




横倒れになり。

何か吐いたのか、口元と服をひどく汚して。

涙の跡がくっきりと残ったまま、焦点の定まらない目を、
のろのろとこちらに向ける、ママの姿だった。

607Mii:2018/12/16(日) 04:48:59 ID:dPGHwQFY
時間が、止まる。

チコ「ママ――!?どうしたの、しっかりして!?」

動転しつつ、ママの体をユサユサと揺するけれど。

ロゼッタ「――――――――――――」

ママの目に、光が全然灯っていない。無気力、無表情。
一体、何があったというの!?

それでも、一生懸命に、ユサユサと揺すっていると…
ゆっくりとした動作で、ママが起き上がる。
ああよかった、とりあえず命に別状はないんだ…と思った、次の瞬間。



むんず、と頭に掴まれた感触。
――あ、これってママの手か。



そう、理解すると同時に……



ロゼッタ「――――――――っ!!」

ボクは、冷え切った眼をしたママによって――あまりにも無造作に、
地面に叩きつけられていたんだ。

608Mii:2018/12/16(日) 04:50:56 ID:dPGHwQFY
うん、知ってる。ママって、力弱いもんね。
ボクって頑丈だし、このくらい全然ダメージはないよ。

でも…ボクは。
心にぽっかりと穴を空けられてしまった気がして。
生まれて初めて、ママに拒絶されてしまった気がして。
みるみるうちに痛くて、痛くて、苦しくなって。

チコ「……………………うわあああああああああん!!!!

たちまち大粒の涙が、次から次へと溢れてきた。



ママが、一瞬、ビクッとする。
ボクを見て、数秒。電流が走ったように物凄い速さで、ママ自身の手を見て、数秒。



ロゼッタ「――――っ!?あ、あぁぁ――――私は一体、何をっ――――!?
      嫌、いやあああああああああああ!!!」ポロポロ



取り乱して、ただひたすら取り乱して、頭を抱えたまま激しく泣いてる。
ボクは、みんなは、ますます悲しくなっちゃう。

でも、よかった。いつもの、ボクたちが知ってる、優しいママだ。
きっと、なんとかなる、はず。あの、マリオカート騒動の時も、なんとかなったんだから。

609Mii:2018/12/16(日) 04:52:33 ID:dPGHwQFY
そぅっと近づいて、ママの手にボクの手をポンと乗せる。

チコ「グズッ…へへへ、ボクは大丈夫だよ、この通り!
   だから、泣き止んでよ、ママ!そして、いっしょにほうき星に帰ろう?」

ロゼッタ「――――っ!ごめん、ごめんね、チコ……!こ…こんな、酷いママで…っ!」ポロポロ



強く、強く抱きしめられる。とっても温かい。ママの気持ちが。





――それに反して……物理的なママの体温は、恐ろしく低い。
どんな辛い目に遭ったら、ここまで追い込まれるの!?

610Mii:2018/12/16(日) 04:53:55 ID:dPGHwQFY
キャハハハハ!

周囲から一斉に、笑い声が聞こえる。

チコ「誰なの!?」

ボクの驚きに対して、数人のお客さんが姿を現した。妖精、だったっけ。

でも、様子が変だ。ボクが噂で聞いた妖精は、
こんなに人を馬鹿にしてあざ笑うような生き物じゃない。

妖精「ほんと、ブザマね!母親でありながら、子供たちに慰められるだなんて!」

妖精「愉快愉快!妖精を舐めてるから、こういうことになるのよ!
   まあこれで、私たちの怒りと憎しみが分かったでしょ!」ケラケラ

ロゼッタ「――――っ!」



ボクを抱きしめてるママの体が、強張る。

611Mii:2018/12/16(日) 04:56:53 ID:dPGHwQFY
妖精「私たち独自でコッソリ、ステージを仕上げておいてよかったわね!
   クッパ軍団員も報連相が上手くできていないおかげで、
   でっち上げの指示書でまんまと駆り出せたわ!
   あいつら、本来の配置と違ってることすら気付いてないだなんてお間抜けね!」

妖精「所詮、その程度ってことよ、キノコ王国もクッパ帝国も。
    こんなポンコツを冒険者に推薦する位だもの!
    お姫様はお姫様らしく、お城に篭って扇でも振るっていればいいのに」

ロゼッタ「――っ!」ポロポロ

ママは――たちまち俯いて、僕の頭の部分に顔をうずめて、泣き続けるばかり。
頭が濡れる感触が不快かって?まさか、ありえないよ。

……でも、あの妖精たちは不快でたまらない。

妖精「最初のセクションすら突破できないだなんてねー!」

妖精「動きは素人だし、体力はゴミだし、冒険者として終わってるわね!」

妖精「這いつくばって、1-1からやりなおせー!」



ロゼッタ「あ、あ、ああああ――――――――!」ポロポロ

たまらず、座り込んでしまうママ。一層激しく泣き腫らしたあと…
プツリと、糸が切れた人形のように、意識を失って倒れ込んじゃった。

612Mii:2018/12/16(日) 04:59:24 ID:dPGHwQFY
チコ「おまえたち、一体、ママに何をしたの!きっと乱暴したんでしょ!」

妖精「そんなことしないってば。私たち、弱いもんねー」

妖精「ねー」

妖精「私たちは、ちょーっと難しいステージに、彼女を案内しただけだよー?
   直接にはなーんにも手を出してない、これホント。
   
   まあ、ロケットを停止させて、『クリアしないと帰れない』ようには差し向けたけど?

   彼女ったら、陥った状況に気付いたとたん、すごく怒ってね?
   その後、私たちに土下座してまで頼んだのよ、『帰してください』って。
   それを無視したら、死に物狂いになってステージをクリアしようとしたんだけどね?
   なんと、本当に死にまくっちゃうんだから笑えるわ!

   落下死して、接触死して、撃墜死して。
   死んで、死んで、とにかく死んで。
   
   度重なる痛みに加えて、徐々にあとがなくなっていったこともあって、
   精神崩壊しちゃったみたい」ニヤリ

チコ「そんな…酷い、酷すぎるよっ!
   で、でも聞いたところによれば、残機がたっくさん…!」ミアゲ



Rosalina × 3 ピンチ!

チコ「」

613Mii:2018/12/16(日) 05:01:50 ID:dPGHwQFY
チコ「みんなっ!ママを…ママを、ほうき星まで運ぶよ!
   お腹がすいてると思うけど、頑張って、お願い!!」

チコ「……わかった!」グズッ

チコ「……もちろんだよっ!」グズッ

みんなで力を合わせて、ママの体を持って浮き上がる。
行き以上にしんどいけれど、ママには代えられないというみんなの気持ちは一つ。



ピーチ姫の話によれば、仮に残機が0になったとしても、残機バンクから残機がとっさに貰えるようになった。
だから、そこまで深刻に記憶を失っちゃうことはなくなったんだっけ。

それでも、ママはボクたちとの思い出を少しでも確実に残そうと、
必死に頑張ってくれたんだよね、きっと。ありがとう、ママ。



みんなに一言断っておいて、ちょっとママの元から離脱。
妖精たちに怒りの言葉をぶつける。

チコ「こんなことして、唯で済むと思ってるの?マリオやピーチ姫が黙ってないよ!
   もちろん、ボクだって怒ってる!こんなに腹が立ったのは初めてだよ!
   ただでさえママは冒険初心者なのに、マリオ専用みたいなステージに閉じ込めて!」

すると、妖精たちはますますおかしそうに笑った。
ボクの怒りは、ますます膨れ上がってくる。

614Mii:2018/12/16(日) 05:04:37 ID:dPGHwQFY
妖精「マリオ専用、ですって?何を馬鹿な事言ってるの?
   このステージ、マリオだってクリアできっこないわよ?
   難所を詰め込めるだけひたすら詰め込んだステージなんだから!
   ズルなしに、このステージをクリアできる人なんて存在しないわ」

チコ「…え?ちょ、ちょっと待ってよ!ってことは、おまえたちもクリアしてないの!?」

妖精「しないしない、できっこないしー。
   まあ、ゴールまで飛ぶのが有りならできないことはないけどね」

妖精「まともに挑むなんて馬鹿のやることよね!」

チコ「」

チコ「」

チコ「なんだって…!」ブチィッ

615Mii:2018/12/16(日) 05:09:20 ID:dPGHwQFY
チコ「……………………もう、怒った。ちょうどママの電話があるし、制裁、受けてもらうよ。
   ピーチ姫にこの前、直通電話を教えてもらったんだ」ピピピッ

妖精「生意気な星の子ね!私たちがノンビリ待ってあげると思う?」

チコ「もしもし……うん、実は。自分たちでクリアしてもいないのに、ステージを公開して
   ママを1000回以上も苦しませ続けた、極悪非道な奴がいるの。
   おしおきしてあげてください!どうか、お願いしますっ!」グズッ

妖精「私たちのフットワークは軽いのよ!ま、このあたりでトンズラさせていただくわ!
   それじゃ、さようならー!!」

妖精「バイバーイ、キャハハ!マリオやピーチが来たところで、もぬけの殻よ!」



シュバババババババッ!!  タッチッ!!!!

妖精「何よ、非力な貴方たちが何をしたところで、どうしようも……」







マリオメーカー企画中スタッフ達「「「「「「「抵抗するな。デリートするぞ」」」」」」」タッチペン

妖精「」

616Mii:2018/12/16(日) 05:13:48 ID:dPGHwQFY
スタッフ1「やれやれ、あぶないとこだった」

スタッフ2「こんなところで不祥事を表沙汰にされたら、2年後の計画がパーになるからな!」

スタッフ3「光の速さで駆けつけて正解でしたね。チコくん、通報ありがとう」

チコ「ど、どういたしまして(すっごく速いよ!)」

スタッフ4「そういや、3Dワールド企画スタッフから咄嗟に瓶を頂いてきたぞ」ホイ

スタッフ5「あ、これって本来クッパが囚われ役の妖精を捕獲しておく予定だった瓶じゃないか?
      いち、に、さん…全部で7本あるな」

スタッフ6「クッパが

       『囚われ役だからといって、そんなのは可哀想なのだ!』

       って拒否ったから、使われずじまいだったんだよな」

スタッフ7「ちょうどいいや、こっちの悪戯妖精も7人だしさ。
       罰として、こいつら閉じ込めて、筋書き通りお城ステージに配置しておこうぜ」

スタッフ1「いいね!救い出されるまで何年かかるか分からんがな!」

妖精「「「「「「「ちょ」」」」」」」

スタッフ7「いけっ! モンスターボトルー!」シュッ

妖精「「「「「「「うわあああ」」」」」」」

617Mii:2018/12/16(日) 05:16:17 ID:dPGHwQFY
瓶詰妖精「「「「「「「 」」」」」」」ダセー! ウワーン!

スタッフ1「よぅし、じゃあ1人ずつ受け持って城まで置いて来たら出張終了、
      各々帰宅するって流れでお願いします。

      …あと、チコくん。さっきのステージだがな。
      厳正な調査の結果、一応はクリア可能であることがわかったから。
      ステージまで消去する必要はないみたい」

チコ「え、そうなの?」

瓶詰妖精「「「「「「「 」」」」」」」ナンデスッテ! ダッタラ ダシテクレタッテ イイジャナイ! オニー!

スタッフ4「馬鹿言うんじゃない、勝手に未検証ステージを公開したっていうことが大問題なの!
      わかる!?しばらく瓶の中で反省してなさい!」

スタッフ1「それでは……散っ!」

シュバッ!!



チコ「……………………さ、さってと。ボクも急いでママやみんなと合流しなきゃ」ビューン!

618Mii:2018/12/16(日) 05:20:56 ID:dPGHwQFY
ママは、心に深い傷を負ったみたい。
急いで大量の星くずパンを作ってくれたはいいけれど、
作りがなんだか雑になっちゃってる。

でも、別に構わないから。はやく、元気になってほしい、ただそれだけ。


でも、ボクたちの想いとは裏腹に、ママの精神は優れない。
料理をして、突然泣いて、ときたま吐いて、死んだように眠るだけ。
見ていてつらいけど、ママが一番つらいんだから、我慢しないと…!



そして…1週間後。



チコ「ふわあぁ。おはよう、ママ。…起きてる?あれ、いない。
   なんだろう、机の上に、置手紙…」

619Mii:2018/12/16(日) 05:22:12 ID:dPGHwQFY










『旅に出たいと思います。しばらく帰ってきません。
 ピーチ姫から連絡が有ったら、できるだけ誤魔化しておいてください。

                                     ママより』






チコ「」

チコ「……ママァ!?」

ほうき星は、しっちゃかめっちゃかの大騒ぎになっちゃいました。

620Mii:2018/12/16(日) 05:23:44 ID:dPGHwQFY
〜WORLD 1-1 スーパーベルの丘〜

クリボー「――それでさ、俺はこう言ってやったんだ、
      『俺の拳を受けてみな、このザコが』って!」

猫クリボー「かっこいー…ってお前、拳ないだろーが!
       どうせ尻尾まいて逃げ出したんだろ!」

クリボー「尻尾だってねーよ、お前と違ってな!あっはっはー」



トテッ トテッ トテッ…。



クリボー「ん?」

猫クリボー「ん?」



ロゼッタ「ハアアアァァァァァ――!!」トテッ トテッ トテッ

クリボー「」

猫クリボー「」

621Mii:2018/12/16(日) 05:25:41 ID:dPGHwQFY
ロゼッタ(ええ!もう、吹っ切れましたよ!!
     そっちがその気なら、言われた通り1-1からこなしてみせますよ!
     愚直、愚直が私のモットーです!馬鹿にしないでくださいっ!
     寝泊りセットまで持ってきて、しばらくフェアリーランドで野宿生活ですよ!

     1-2で、100機ほど…当面の残機は確保してきました!
     タイムアップで死んじゃいましたけどね!
     ふわっと意識が遠のく、あの感覚は、気持ち悪いったらありません!
     でも、激痛よりはまだマシですっ!…うぷっ、また吐き気が…!

     と、ともかく!不運タイムとはいい加減にオサラバしますっ!
     World1をなるべく早くクリアして見せますからね!)





クリボー「…………なにあれ?」

猫クリボー「恐ろしく無駄な動きをしてるけど、新種の健康法かな?」

622Mii:2018/12/16(日) 05:29:33 ID:dPGHwQFY
ロゼッタ「ハアアアアァァァ――!!」トテッ トテッ トテッ


時計「残り300秒ッス」


ロゼッタ「ハァッ、ハァッ、ハァッ…」トテッ… トテッ… トテッ…


時計「残り200秒ッス」


ロゼッタ「ゼェ、ゼェ、ゼェッ…」トコ トコ トコ


時計「残り100秒ッスよ!」


ロゼッタ「ゼェ……ゼェ……ら、ラスト、スパートをば……!」トテッ…… トテッ……



時計「残り10秒ッス!!!」



ロゼッタ「……う、うそ、そん、な……!…ああっ!旗が、旗が見えてまいりましたっ!
      惜しい、本当に惜しかっ――」トテッ……… トテッ………

623Mii:2018/12/16(日) 05:30:55 ID:dPGHwQFY


中間フラッグ「ん?」





ロゼッタ「」

ロゼッタ「……せめて、そこまではぁ!!」



TIME UP!



ロゼッタ「あっ…………きゅぅ」バタリ





クリボー「だせぇ」アチャァ

猫クリボー「だっさいなあ」ウワァ

624Mii:2018/12/16(日) 05:33:26 ID:dPGHwQFY
残機―1、ステージの外へ
ロゼッタ「……………………」グズッ

ロゼッタ「はは、あのイジワル妖精の言った通りじゃないですかぁ。
     私、1-1すらまともにクリアできないじゃないです、か……」グズッ

ロゼッタ「……死にたい」ツー

ロゼッタ「いや、既に一杯死んでますか」



ゴシゴシッ…。



ロゼッタ「…………はははははははははははははははっ!
     …上等です、やってやりますよ!ええ!
     意地でもクリアして見せますから!!

     『1-1』さん!今日からあなたは私のライバルです!
     覚えておいてくださいよ!
     泣いたって許してあげませんからね!
     うおおおおおおおおおおおお!」ゴオオオオオオオオオ



妖精(善)「ねえねえ、あの人、何やってるの?」

妖精(善)「シッ!見ちゃいけません!おかしい人だから!」

625Mii:2018/12/16(日) 05:35:06 ID:dPGHwQFY
ロゼッタ「ハアアアアァァァァ!!」トテッ トテッ トテッ

MISS!



ロゼッタ「ハアアァァァ!」トテッ トテッ トテッ

TIME UP!



ロゼッタ「ハアアアアァァ…」トテッ トテッ トテッ

TIME UP!




ロゼッタ「……………………残機、増やしに行かねばなりませんね…」ショボン

626Mii:2018/12/16(日) 05:36:13 ID:dPGHwQFY
かれこれ1週間になりますが。
未だに、1-1が中間ポイントすら到達できません。うわぁい。



どうしましょう。
どす暗い感情が、どんどん増している気がします。
ちょっと、諦めたくもなります。

草地に手を付いて、バタリと倒れ込む。
そのままゴロンと転がって、仰向けに。
滲む涙を、風に乾かしてもらいます。



ロゼッタ「一生、クリアできないのでしょうか…」

「かもなあ」

ロゼッタ「!?」



慌てて飛び起きると、クリボーと…猫クリボー、でしたっけ。
ここまで接近していることに、まるで気付けませんでした。

ただ、敵意というものは感じられなかったので、殺伐とした雰囲気はありません。

627Mii:2018/12/16(日) 05:38:28 ID:dPGHwQFY
クリボー「1週間前から見てるけど、そんな動きじゃ、そりゃあクリアは無理だぜ。
     というか、アンタの素性が知りたい。冒険者って感じが全然しないんだが」

猫クリボー「そうだな。アンタ以外にチャレンジャーも来ないし、なんか訳アリなのか?」

ロゼッタ「えっと、どう説明したらいいのやら…」

クリボー「…なーんか、緊張してるのか固くなってるな。
     よーし、それじゃあ自己紹介タイムだ。
     名前、好きなもの、嫌いなもの、そして夢。
     これをお互いに言って行こうじゃないか」

猫クリボー「なるほど、コミュニケーションの基本は親近感、だよな!」

ロゼッタ「え…そんな、急に言われても」

タイマーだって、動いて……まあ、1回くらい、いいですか。
どのみち、この挑戦でゴールには間に合いません。TIME UP確定なのですから。
我ながら悲しくなりますが…。

628Mii:2018/12/16(日) 05:39:51 ID:dPGHwQFY
クリボー「俺はクリボー、1年くらいこのステージに赴任することになった。よろしくな!
     好きなものは甘くておいしいチョコレート、
     嫌いなものはヨッシーかな。…食われるの怖い。
     俺の夢は、踏まれても甲羅をぶつけられてもへっちゃらな体を手に入れることだ!」

ロゼッタ「わあ、素直でステキな夢ですね!」 

へへん、とクリボーが得意そうに胸を張ります。



猫クリボー「俺は猫クリボー、同じく1年くらいステージに配置されるな。
      好きなものはイチゴケーキ、嫌いなものはムササビ。
      夢、かあ。とりあえず、100メートルくらい優雅に滑空できる遊び場を手に入れることかな!」

ロゼッタ「いいですね、とても楽しそう!どんなに気持ちよいことでしょう!」

猫クリボー「だろ!姐さん、分かってるな!」

クリボー「そんじゃ、つぎは姐さんの番だぞ!」

ロゼッタ「は、はい」



――あんまり、考えた事なんてなかったですが。私の夢、なんて。

629Mii:2018/12/16(日) 05:44:19 ID:dPGHwQFY
ロゼッタ「私の名前は、ロゼッタ。

     嫌いなもの…というより、苦手なものなら沢山あるんですが、
     好きなものといったらほうき星での生活、親しい友人との関わり、
     あとは空間魔法の研究をしている瞬間くらいですか」

クリボー「十分あるじゃん、それだけあったら幸せだぜ」

ロゼッタ「ふふ、ありがとうございます」



クリボーにちょっと感謝。――いいえ、かなりの感謝。



ロゼッタ「それから――夢なんて言葉で終わらす気はありませんが、野望なら有ります。
     ほうき星とチコたちを、いつまでもいつまでも守り続けることと――



     とある妖精たちを、必ず――
     1人1発ずつ、ぶん殴ることですね」ニコーッ



クリボー「お、おう」

猫クリボー(…イタイ人なのかな?)

630Mii:2018/12/16(日) 05:46:14 ID:dPGHwQFY
クリボー「ま、まあ。そんな、でっかい?野望を持ってるロゼッタ姐さんに、
     一つ聞きたいんだけどさぁ」

ロゼッタ「はい、何でしょう?」











クリボー「姐さん、『ダッシュ』って知ってるか?」

ロゼッタ「……だっしゅ?」

631Mii:2018/12/16(日) 05:47:59 ID:dPGHwQFY
ロゼッタ「……………………!」タッ タッ タッ

ロゼッタ「凄い、凄いです!走り方を変えただけで、こんなに速く走れるだなんて!
      なるほど、歩く時とは骨格の動き、重心移動の様式を大きく変えればよかったのですね!」パァァァ



クリボー(やっぱり知らなかったかー)

猫クリボー(これまでどうやって生活してたんだろう)



クリボー「どうだい、これでこのステージはクリアできそうか?」

ロゼッタ「もちろんですっ!本当に、本当にありがとうございました!」ダバー

猫クリボー「いくらなんでも泣くことないだろ!」

ロゼッタ「泣きますよぉ!!」ウワーン

クリボー(幅跳びとか、ヒップドロップとか、壁キックはどうなんだろう?)ジトー

猫クリボー(やめてやれ)

クリボー(転がり幅跳びとかしゃがみジャンプとかクルクルジャンプって
     全クリした人でも知らない場合があるよね)

猫クリボー(やめてやれ!)

632以下、名無しが深夜にお送りします:2018/12/16(日) 12:23:14 ID:AeF3TfXc
今のロゼッタのパンチで妖精を害せるのか…?

633以下、名無しが深夜にお送りします:2018/12/18(火) 16:25:39 ID:TjaG2lmA
スマブラに参戦できるのはいつになるやら…

634Mii:2018/12/19(水) 08:44:44 ID:xxiSmmrk
〜さらに、1週間後〜

クリボー「姐さん、ガンバ!」

猫クリボー「今更よろけたりするなよー!」



ロゼッタ「もう、ちょっとぉ……たぁっ!」タッ… タッ… タッ…



ガシッ!ピュルル…!!



COURSE CLEAR!
マイベストタイム 483! ――NEW RECORD!

635Mii:2018/12/19(水) 08:45:51 ID:xxiSmmrk
ロゼッタ「……!!や、やりました!とうとう、とうとう1-1をクリアしましたよ!
     しかも、中間ポイントを使わずに!」

クリボー「それは当たり前やがな」

猫クリボー「これからも中間ポイントは使わないぞーって気持ちの方がいいんじゃないか?」

ロゼッタ「うっ……そう、ですね。2パートに分けてクリアしたところで、
     マリオたちにも笑われてしまいます、よね。わかりました、
     今後も中間ポイントはなるべく使わないように致します」

クリボー「その意気だぜ!いやあ、結構長い付き合いになったな。
     なんだかんだ言ってこの1週間…いや、2週間楽しかったぞ!
     次からのステージでも張り切っていけよ!」

猫クリボー「応援しといてやるぜ!」

ロゼッタ「ありがとうございます!では!」シュイン!

636Mii:2018/12/19(水) 08:47:33 ID:xxiSmmrk
〜WORLD1マップ〜

ロゼッタ「さて!それでは、次のステージへ!
     順当に行くのならば1-2ですが…まあ、そうしましょうか。
     新鮮味がないのはいいことなのか、悪いことなのか…では!」



〜WORLD 1-2 ノコノコ地下洞窟〜

ロゼッタ「とりあえず、これまでは無限増殖しか気にしていませんでしたが…」



ファイアフラワー「やあ」

ロゼッタ(ごくり)



ロゼッタ「何気に、ファイア状態にはなったことがありませんでした。
     …なって、みましょうか」

637Mii:2018/12/19(水) 08:48:56 ID:xxiSmmrk
不思議な形をした、赤い花にそっと、触れます。

たちまち私の体は、朱い服に包まれました。……ええ、登録した、あの。
髪形まで一瞬でポニーテールになるなんて、サービス精神がいいですね。

ちなみに、登録した服は…パワーアップ変身のたびに、何度でも…
新品同様に復活して、朽ちることがなくなるそうです。
そのかわり、登録状態のロックは一生外されず…通常生活で着ることはできなくなるらしいのですが。
まあ、ステージに潜れば何度でも着替えられるのですからいいですよね。



深呼吸をして――それでは、いざ。
右手に力を加え、炎のチカラを込め…!
ああ、なんだかワクワクしてきます!



ファイアロゼッタ「……ファイアッ!!」ボウッ!



直径30 cmくらいの、火の球が右手から飛び出しました!
バウンドしながら、壁の方へ飛んで行きます!

638Mii:2018/12/19(水) 08:50:32 ID:xxiSmmrk
ファイアロゼッタ「やった、やりまし――」



ジュウウゥゥゥ!



バックファイア!
ロゼッタは わざのはんどうで ダメージをうけた!▼

ロゼッタ「熱いっ!?」ティウン ティウン ティウン



突然のことに大層驚き、激痛の元となる右手の手のひらを見ます。
そこには――黒く、そして酷く爛れた火傷の跡が……!
右腕全体にも猛烈な痛みを感じ、痛みを堪えて袖をめくってみれば…
どこかに叩きつけられてしまったかのように血が滲んでいます。

炎のチカラの行使によって、魔力回路が。
炎との接触によって直接、手が。ダメージを受けてしまったようです。



世の中、そうは甘くないようです。
容赦なく実力不足の現実を突き付けてきます。

ロゼッタ(ファイア状態って、炎適性や炎耐性があるわけではないのですか…!?)

639Mii:2018/12/19(水) 08:52:34 ID:xxiSmmrk
予想だにしていませんでした。クラッと絶望しかけます。

ロゼッタ「とりあえず、またファイアフラワーを取らなければ…
     前と同じならば…取れば、怪我からも、回復できるはず…!」



そのとき。私は、ちっとも前を見ていませんでした。
そして――。





マリオがどう設定したのかは知りませんが。
『フレンドリーファイア:あり』が解除されていない、らしいのです。





ファイアボール「壁で跳ね返って戻ってきたぞ」ピョン ピョン

ロゼッタ「ぎゃふっ!?」

ちびロゼッタ「…………」プスプス

踏んだり蹴ったり、とはこのことですね。
このステージにいるノコノコのことだろ、とか言っちゃいけませんよ。

640Mii:2018/12/19(水) 08:53:51 ID:xxiSmmrk
ちびロゼッタ「…………」プスプス

たまらなく、痛くて、かなしい。
次のハテナブロックを早く見つけたくて、
私は一目散に走り始めました。

ちびロゼッタ「はやく、はやくファイアフラワーを…!いえ、スーパーキノコを…!」

ノコノコ「あ、ちょっと!そんなに走ると危ないぞ!
     その先、雲リフトで渡る奈落の底が…!」

ちびロゼッタ「あ」ツルッ

ノコノコ「あ」

ちびロゼッタ「いやああああぁぁぁぁぁ――!」ヒュー

641Mii:2018/12/19(水) 08:55:20 ID:xxiSmmrk
ロゼッタ「再挑戦ですっ!」フンッ

ロゼッタ「スタートしてすぐのハテナブロックからファイアフラワーを取り出し!」

ファイアロゼッタ「取得して、ファイア状態になって!」ググーン!

ファイアロゼッタ「集中して…壁とは逆方向に、ファイアを撃つ!」ボウッ!



ノコノコ「そしてダメージを受けてパワーダウンする!」

ロゼッタ「熱いっ!!それは要らないです!」ティウン ティウン ティウン



このステージには、フラワーが出るハテナブロックがいくつかあるみたいですが…
スーパー状態をなんとか維持してたどり着いたところで、
ひとつにつき1発限りというのは、練習するのにあまりにも効率が悪い…!
マリオたちは、ポンポンと矢継ぎ早に繰り出せるというのに…!

642Mii:2018/12/19(水) 08:57:01 ID:xxiSmmrk
ロゼッタ(あ、それならば…せめて!)

ファイアロゼッタ(ファイア状態で先にフラワーを回収し、ストックしましょう!
          こうしておけば、連続して練習できるうえに
          幾分安全になって気持ちが楽になり――)タッ



ボウッ!



ロゼッタ「熱いっ!?なんでですか!?」ティウン ティウン ティウン





※ファイア状態でダッシュしようとすると初動で必ず1発ファイアを撃ってしまいます。
 文句は任天堂に言いましょう。

643Mii:2018/12/19(水) 08:59:38 ID:xxiSmmrk
ロゼッタ「…はぁ」



透明土管をいくつもいくつも潜りながら。
とりあえず、ゴールにたどり着きました、が。
ファイアの練習は、あんまりできませんでした。

フラワーを取得できる最序盤ステージということで
もうすこし練習していきたいのはやまやまなのですが…
疲れたので、一旦は次に進みましょう。
どうせしょっちゅう、帰ってくることになりますし。



残機としては、死んだ以上に増やしました。無限増殖のおかげで。
まだまだ死ぬのは痛くて怖いですし、
悪夢にうなされて飛び起きることも頻繁にありますが。

644Mii:2018/12/19(水) 09:01:01 ID:xxiSmmrk
〜WORLD1-A とおせんぼ!ブル・・・のステージ前〜

ブル「ん?勝負するのか?ああ?ちなみにコンクリまでなら粉砕できるぜ」ギロッ

ロゼッタ「…………」

ロゼッタ「無理ですっ!」

ブル「いきなり逃げるな!この臆病者め!」ダダッ

ロゼッタ「ひぃっ、追いかけてきました!私では力が足りません!」タッ タッ

ブル「逃げる奴を追い打ちするのも楽しいよなあ――!そうは思わんか!」ダダッ

ロゼッタ「あわわわわ!怖いです――っ!」タッ タッ



敵を倒す方法の基本は、踏みつけることですがっ!
残念ながら、いまの私の実力では、あんなに巨体の、それも俊敏な敵に対して
十分上を取るジャンプを的確にすることができません!
壁に叩きつけられ続ける未来が容易に見えます!

ロゼッタ「ああ、ジャンプを鍛えられるステージとか、ないでしょうか……!」



1-3「ここにあるぞー!」

ロゼッタ「!?」

645Mii:2018/12/19(水) 09:03:07 ID:xxiSmmrk
〜WORLD1-3 てっぺんめざせ!ノッポ山〜

ロゼッタ「ハァ、ハァ、ハァ…………!」ノロノロ

ロゼッタ「1-1とは比べ物にならないくらいの高低差、なん、です、がぁ…!
私にはきつ過ぎる登山コースですっ…!
至る所に、危険な高山植物(パックンフラワー)が生えていますし!」

え?スーパーベルを取って猫状態になり、壁を登っていけばいいのではって?
もちろん、試してみましたよ。…無理でした。
というより、私と「スーパーベルによる猫状態」がこの上なく相性が悪いです。



……なんで運動能力向上効果がないんですか!
登っていくどころか、自重を支えられないんですけど!
壁との接着効果、だけじゃあ意味がないんですよ!!
普通に道なりに登っていったほうがよっぽどマシですよ!

引っ掻き攻撃にしたってそうですよ!
私の腕力だとろくにダメージを与えられていないんですけど!
踏んで1回で倒せる敵を、どうして5回も6回も引っ掻かなきゃならないんですか!

646Mii:2018/12/19(水) 09:05:12 ID:xxiSmmrk
ふと見上げると、ハンコがありました。
……あれ?白くないですね。取得されて…いない!?

ああ、もしかして。あの悪戯妖精たちのトリックが解除されて…
不足分の本物が、本来の場所に戻ってきたのですか!これは取っておかないと!

ロゼッタ「しかし、どうやって取るのでしょう…。
     一度上に上がってから、飛び降りて取るしかないのでしょうか。着地が痛そう……」

ハンコ「それでもまあええけど、壁キックでとるんやで」

ロゼッタ「そういえば、聞いたことがあります。
     投げつけた物でも、ハンコやグリーンスターを取得できる、と。甲羅を探してみましょうか」

ハンコ「ないで」

ロゼッタ「…ないです、ね。仕方がありません、
     とりあえず登って行って、それから考えましょう」

ハンコ「…これは忘れられるパターンやな」

647Mii:2018/12/19(水) 09:07:39 ID:xxiSmmrk
50機ほど、TIME UPで失って。
登って、登って、ひたすらに登ったところで。

足場が急に悪くなり、下には雲海。
いつぞやのトラウマが蘇る、一刻も早く通り過ぎたいところですね。

しかし…S字状の道の途中に、1体のパックンフラワーが陣取っています。
さらにその奥の行き止まりエリアには、巨大なパックンが…!
もしかして、中ボス、というやつでしょうか?…え、違う?



――さあ、困りました。いわゆる、難所というものです。
――私に、とっては。

648Mii:2018/12/19(水) 09:09:22 ID:xxiSmmrk
まず、手前のパックンフラワー。
マリオなら目を瞑りながらでも倒せそうな敵ですが、
私はここまで、噛みつかれるのが怖くてビクビクしながら倒してきたので…
狭い道に出て来られると、ちょっと……。

ダメージ1回で済むなら、最初から体当たり突貫を決め込んで突撃しても構わないのですが。
ちび状態で、奥の巨大パックンに勝てるかと言われると、
全く自信がありません。理由はブルさんと同じです。

ロゼッタ「こういうときこそ、ファイアフラワーが欲しい…です。
     ストックしてこられれば、よかったのに」

考えあぐねている間にも、時間はどんどん過ぎていく。
仕方なく、行動開始です。

ロゼッタ(奥の巨大パックンは、おそらく倒さなければゴールへの道が開かれない。
     そちらに全力を注げるように…とりあえず、手前のパックンフラワーは倒すことは考えない。
     できる限り高くジャンプして、飛び越える方針で行きましょう)





……後になって考えてみると。一見合理的そうなこの考えが、
あまりにも無策無謀だったのかもしれません。

649Mii:2018/12/19(水) 09:11:52 ID:xxiSmmrk
ロゼッタ(まずは、手前のパックンを!落下死にも気を付けて…!)ピョン

パックンフラワー「…!カブッ!」スカッ

ロゼッタ(よしっ、ギリギリでしたが、かわせた――!?)



――目の前には、青く広がる、奈落。



辛うじて着地したものの、落ちそうになるほど前につんのめり、慌てて体を後ろに戻す。
…後ろに、戻す。転倒を防ぐため、右脚を後ろに出して踏ん張って…。



激痛が、私を襲いました。



ちびロゼッタ「――――っ!?痛い、痛いっ!!」



骨まで達するか、と思えるくらい、右脚を強く、かまれた。
肉が喰いちぎられ、血がドクドクと。焼けるように…あつい。

650Mii:2018/12/19(水) 09:13:09 ID:xxiSmmrk
ちびロゼッタ「いたい、よぅ…」ポロポロ

考えてみれば、「進んじゃった」のが最悪手だった、かも。
戻っておけば、猫クリボーに体当たりするとかでMISSして
穏やかにステージ外に放り出されることができた、のに。



ちびロゼッタ「もう…巨大パックンを倒すしか、ない」ドクドク



――愚かにも、TIME UPを待つという行動を、取れませんでした。



血を流しながら、巨大パックンを時間ぎりぎりまで観察。
ゆっくり少しずつ近づいて、行動パターンを見る。

…そうか、ある程度近づいたら噛みついてくるから、
すぐに引いてから舞い戻って、踏みつければいいんだ。
うん、かんたん。かんたん、だよね。

時間もないし、やるしかない。

651Mii:2018/12/19(水) 09:14:30 ID:xxiSmmrk
敵の攻撃範囲まで近づく。巨大パックンが噛みついてくる。

すぐに、1、2歩下がる。巨大パックンの牙が空を切る。

体を翻して、巨大パックンの方向へ。巨大パックンは動けない。

さあ、ジャンプして踏みつけて、見事やっつけて……。



その夢物語は、弱り切った右脚のせいでバランスを崩して、終わりました。



地面に這いつくばって、痛みを堪えて顔を上げてみたら。
目の前に、大きく口を開けた巨大パックンがいて――。

652Mii:2018/12/19(水) 09:17:25 ID:xxiSmmrk
ブル「あんにゃろー、どこに行きやがった?
…ああっ!見つけたぞ!これ以上逃げるようなら、本当にギッタギタに――!?」キョロキョロ

ロゼッタ「――――――――」ポロポロ

ロゼッタ「よかった、からだ、つながって、る」ポロポロ

ロゼッタ「よかった、なあ。あは、はははははははは」ポロポロ

ブル「」

ブル「」



――すぐ近くに、ダレカガ、イルキガスル。
――ちらっとそちらを振り向き目を合わせると、相手はたちまち固まってしまいました。
――よく認識できませんが、一体、どなたでしょうか。



ブル「……………………居た堪れないから帰ります…」スゴスゴ

653Mii:2018/12/19(水) 09:18:52 ID:xxiSmmrk
どう歩いて、向かったのか…覚えていません。

とりあえず、私は、1-2に戻ってきました。
あと、近くにいた妖精(善)さんに、何か書くものを所望しました。
眼を赤く腫らした私に驚きながらも…ちょっと考えた後、どこかに一旦飛んで行って…

妖精「これでいいですか?」

と、書道用の大筆と長半紙を渡されました。からかっているのでしょうか。



――ああ、すごくピンポイントに、大歓迎ですね。
ちょっとしたノートに書き込んでおく、くらいのつもりでしたが。

654Mii:2018/12/19(水) 09:20:39 ID:xxiSmmrk
妖精のことはきれいさっぱり頭から除外し、
平らな地面を探して…おもむろに紙を広げます。
体中の水分がなくなってしまうのではないかと思えるくらい、
とめどなく涙を流し続けながら。

長半紙にも涙がぽたぽたと垂れ落ちる中、
達筆に…いえ、一心不乱に、書き殴りました。



妖精「わあ、綺麗な字ですね!でも……

    『ファイア完全習得まで進むべからず』……?

    どういう意味ですか、これ?」



どうせ、チャレンジャーは私だけなのですから、気にすることはないでしょう。
妖精が何か話していましたが…ステージの入口の掲示板に、
でかでかと張り付けて、飾っておきました。私自身に、見せ付けるために。





――精神崩壊など、してやるものか。
――絶望を上回る昇華と不屈の精神で、乗り越えて見せます。

655以下、名無しが深夜にお送りします:2018/12/20(木) 14:50:01 ID:9.Nrwsc.
衣装に耐熱手袋とか設定しておけば…

656Mii:2018/12/22(土) 16:56:18 ID:TsYlcl4U
ヒュウウウウウ……。



ここは、キノコ王国に属さない…
いや、どの国にも、どの自治区にも属さない、共営のエリア。

ここを理由もなく侵した者は、たとえキノコ王国の姫様といえどタダでは済まない。
もっとも、公平性を保ちながらボランティア精神で管理運営しているのはキノコ王国だが。

小国ならば余裕で収まるほどの土地に、
海が。川が。山が。谷が。平地が。崖が。

夏ならば緑の大地を太陽がさんさんと照らしつけ。
冬ならば一面白銀の世界、天然の氷のリンクが顔を出す。



季節ごとに千変万化する、ありとあらゆる地形が散りばめられる。

657Mii:2018/12/22(土) 16:58:04 ID:TsYlcl4U
その昔、一人の兵士が、過酷な峠道を越えて故郷へ舞い戻り、
自軍勝利の伝令を果たしたとともに命を落としたという。
その距離、現在の測量にして42.195 km。

この故事を偲んだある国の代表が言った。

「うちの国の兵士なら余裕で帰れたのに」と。



若干心無い言葉であったが、負けじと、他の国の代表も言った。

「うちの国の兵士こそ楽々帰れただろう」と。



あれよあれよと、同じような過酷なフィールドで争わせて決着を付けよう、ということになった。





これが、マラソ…ではなく、ここ『オリンピック地方』の生い立ちである。

658Mii:2018/12/22(土) 16:59:10 ID:TsYlcl4U
ピーチ「……以上を持ちまして、拙いですが開会の言葉とさせていただきます。
    それでは皆さん、スポーツマンシップに則り、正々堂々、白熱したファイトを!」



パン! パン! パパーン!
ワー、ワー!



ソニック「目指せ、世界一!今年もこのときがやってきたぜ!」

マリオ「久しぶりだなソニック!…あれ、そうでもないか?今回のオリンピックのタイトルは何なんだ?」

ソニック「なんと…ソチ・オリンピックだ!」

マリオ「ソチか!」

クッパ「ソチだと!」

ルイージ「ソチなんだね!」



4人(ソチってなんだろう…)

659Mii:2018/12/22(土) 17:00:52 ID:TsYlcl4U
ピーチ「…あなたたち、絶対分かってないでしょ?前回までもそうだったようにねっ!
    ペキンもバンクーバーもロンドンも、伝承に残る有名な都市の名前でしょうが!
    ちょっとは下調べしておきなさいよ、なんで毎回私が解説しなきゃならないのよ!」

マリオ「じゃあ、昔どのあたりにあったか教えてくれよ」

ピーチ「うぐっ…伝承しか、残ってない、けど」

マリオ「ほらみろ。頭脳明晰なピーチですら断片的な知識しか持ってないんだろ?
     これは理解しろというほうが無理でしょー」

ピーチ「普通は伝承でも興味を持って調べるものなの!
     ニュースに掲示にパンフレットに…知る機会は色々とあったでしょ!」

ソニック「俺は熱い勝負ができれば何でもいいぜ!」

クッパ「過去には拘らない主義なのだ!」

ルイージ「そうそう、後ろ向きの人生はつまらないよね!」

660Mii:2018/12/22(土) 17:02:40 ID:TsYlcl4U
ピーチ「もういいわよ…私も競技に出るし、切り替えていかないとやってられないわ…」

ヨッシー「ラージヒル!モーグル!バイアスロン!スケルトン!カーリング!!」

ピーチ「ええ!どれもこれも、度胸と技術が試される、とても――」

ヨッシー「とっても美味しそうな名前ばっかりですね!」ジュルリ

ピーチ「そのりくつはよくわからない」



デイジー「ふふふふふふふふ」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ルイージ「そして赤いオーラが見えるデイジーさん」

デイジー「違うわ…私は…超デイジーよ――!」シュインシュインシュイン

クッパ「かませってことか?」

デイジー「あ゛あ゛ん!?」

マリオ「解放されたはいい物の…よっぽど監禁生活で鬱憤が溜まってたみたいだな」

661Mii:2018/12/22(土) 17:14:15 ID:TsYlcl4U
ルイージ「反省して、日頃からしっかり政務こなせばいいのに…」

デイジー「何よ!ピーチだって割と遊んでるじゃない!どうして私だけ!!」

ピーチ「こさなきゃならない最低限の仕事量を100とするわよ?

    『私が片づけた方が早いわ!』って思った仕事が100、
    周りのトラブルを引き受けざるを得なくなって増えた仕事が100、
    合わせて300。これを、本来の期間の半分でテキパキ終わらせて、
    残り半分を趣味や遊びに使う。これが私。

    仕方ないからやっておきますよ、と部下にやってもらう仕事が25、
    指示を的確にしないおかげで有耶無耶になってしまう仕事が25、
    減った結果が50。これすらも、あれこれ先延ばし先延ばしにして
    10くらいしかやらない。これがあなた」

デイジー「すいませんでした、ぐうの音もでません」

ピーチ「わかればよろしい」

ルイージ「あ、そういえばロゼッタは呼ばなかったの?」

ピーチ「…一応、消極的な文面ではありながらも参加お誘いのメールは出しておいたけど。
    メールが返ってこないってことは、ロゼッタも自粛したのね。
    まあ、妥当だと思うわ。自信を無くすだけだもの。2年後に期待ね」

マリオ「まあ、な」

マリオ(今頃、どうしてるかなあ)

662Mii:2018/12/22(土) 17:18:34 ID:TsYlcl4U
〜WORLD1-2 ノコノコ地下洞窟〜

ロゼッタ「…………………………………………」

ロゼッタ「…………………………………………」

ロゼッタ「…………………………………………」



ノコノコ「……あれ、なにやってるんだろう」ヒソヒソ

ノコノコ「一見、おかしなことをやってるように見えるけど…
     不思議と、近寄りがたい神秘性があるよな」ヒソヒソ



――私、ロゼッタは、朝早くから。
――すこし凸凹が痛いかもしれない石畳の上で、靴だけ脱いで。
――正座をして目を瞑り、無心になって、瞑想中。
――呼吸は静かに、大きく、ゆっくりと。

周りのノコノコたちは、その気になればいくらでも攻撃できるでしょうが。
静観してくれているのか、特に動きは有りません。ちょっとした気配くらいなら…まあ、わかりますからね。

ロゼッタ(しかし、どういうわけかTIME UPになりませんね。
     …ありがたいので、そのまま利用させてもらいますが…
     ステージって…謎が本当に多いです)

時計(無意識だろうけど、アンタがPAUSE掛けてるからな!)ピタッ!

663Mii:2018/12/22(土) 17:22:23 ID:TsYlcl4U
ぴちょん。ぴちょん。
どこかで地下水の滴り落ちる音がします。
その音すら、穏やかな心に取り込むつもりで。
さあ、2時間くらいたったところで…問題解決の禅問答を、始めましょう。





問題は、何か。

全体的に実力が足りず、ちょっと数が多かったり強かったりする敵を倒せない。





――全面的な解決は難しいと判断。問題の噛み砕きと妥協を要求します。

664Mii:2018/12/22(土) 17:23:27 ID:TsYlcl4U
問題は、何か。

敵を倒す手段が、踏みつけの他は回数や威力に制約がありすぎる。





――猫化は完全に物理攻撃に頼ることになるので望み薄。



――分類上は魔法攻撃であり、まだ制御の余地があるファイアを、第二の攻撃手段にすべき。



――ファイアを使用するにも、バックファイアが辛すぎてまともに扱えない。
   問題の噛み砕きと妥協を要求します。

665Mii:2018/12/22(土) 17:24:32 ID:TsYlcl4U
問題は、何か。

私にとって、今のファイアは実用にも練習にも反動が大きすぎるため、工夫をしなければならない。





――魔法ならば、火球の大きさ、速度、温度などを適宜調整して負担軽減を試みるべき。



――具体性を持たない。問題の噛み砕きと妥協を要求します。

666Mii:2018/12/22(土) 17:26:05 ID:TsYlcl4U
問題は、何か。

ファイアについて、敵にまともなダメージを与えられるだけの威力を持たせながら、
パワーダウンしない程度のバックファイアに留めるようにしなければならない。





――まず、試し撃ちしながらファイアボールの大きさを微調整していき、
   魔法回路の損傷や手への熱的負担が許容範囲内になるポイントを探す。



――おそらく威力を下げ過ぎることになるため、今度は速度を持たせて物理的に威力を上げ、
   十分な攻撃力を確保する。



――それほどまで速度を持たせることができるとは思えない。解決案の提示を要求します。



――ファイア状態には拘らず、体力作りを最優先させる。
   たとえば、死なずにタイムアタックをひたすら行っていれば、頻繁に死ぬより効率もよい。



――ファイアの練習時間を失い、本末転倒。解決案の提示を要求します。

667Mii:2018/12/22(土) 17:27:48 ID:TsYlcl4U
――サヤカによれば、一流の野球選手でも、何千球もの投げ込みは続けないし続かない。


――つまり元々、休養日が必要。その日にたとえば「走り込み」を充てればよい。


 
――それに、体力が付くことは、ファイアボールによるヒットアンドアウェイを狙う上でも、
   ジャンプを織り交ぜた多彩な攻撃パターンを構築する上でも、決して無駄にはならない。

668Mii:2018/12/22(土) 17:28:39 ID:TsYlcl4U
ロゼッタ「…………………………………………」

ロゼッタ「…………………………………………」
    
ロゼッタ「…………………………………………」
    





ロゼッタ「どうやら、方針が決まりましたね」パチッ

669Mii:2018/12/22(土) 17:30:25 ID:TsYlcl4U
まず、これまでのようにファイア状態になります。

次に、込めるチカラに細心の注意を払いつつ、そーっとファイアーボールを形作ります。
もやもやと空間が燃え出した瞬間、魔法回路を制御……っ!

ファイアロゼッタ「ぐ、ぐぐぐっ……思った通り、大変な作業、ですがっ!
          魔法Lv.が高くて、助かりました、ねっ!」

一発で成功した自分を褒めてあげたいところです。
繰り返しますが、炎魔法の適性自体は私にはありません。
しかし、魔法全般の共通項にあたるテクニックならば、それなりに応用できるみたいです。

手のひらから、数ミリほど浮いた状態で――直径5cmくらいの大きさの火の球が現れました。



…そのまま、キープ。



魔法回路、無視できるほどの微々たるダメージ。
しかし、熱さによる手のダメージはそれなりに入ってきています。
チリチリと、手のひらが炙られている。放り投げたくなるのを、歯を食いしばって、なんとか堪えます。

30秒ほど維持したところで、「ダメージ1つ分」となったのか、ファイア状態が解けてしまいました。

670Mii:2018/12/22(土) 17:32:21 ID:TsYlcl4U
ファイアフラワーを取って仕切り直し。
お次は、先ほどの大きさのファイアボールを作り…すぐに、投げてみます。
投げたそばから、新しいファイアボールを製造し、また投げることを繰り返します。



…いい感じです。次の炎を呼び出すまでに手は十分に冷めてくれるらしく、
異常に熱くなることはありませんでした。半永久的に投げ続けられそうです。



しかし、繰り出すファイアボールは…とても威力がある様には見えません。
実際、ノコノコたちは…すこし慌てながらも、逃げるどころか踏みつけて遊んでいます。
…ねずみ花火扱いですか、すこし傷つきます。

671Mii:2018/12/22(土) 17:34:49 ID:TsYlcl4U
少し魔法の制御を弱めて、元の威力に近づけてみます。



――このくらい、でしょうか。

火の球は…直径20 cmくらいまで大きさを戻します。
威力が上がったのは確かでしょうが、5秒もキープしないうちにダメージを受けてしまいました。

また、最低でも30秒は間を空けないと、急激に温度が上がった手が冷め切る前に次の炎を呼び込んでしまうらしく。
とても使い勝手がいいとはいえません。

672Mii:2018/12/22(土) 17:36:37 ID:TsYlcl4U
――ならば。



直径を、少しだけ小さくし直します。直径…10 cmといったところでしょうか。
スターピースと同じくらい。私にとって、握りやすさで言うならかなり優れた大きさです。



25秒キープでダメージ。
半永久的に投げ続けるための、最低限必要なインターバルは10秒。
――おお、割とバランスがいいのではないでしょうか。



問題は威力、ですね。
ノコノコに頭を下げて、避けないでいてもらうことにしました。

ノコノコ「まあそのくらいなら、お安い御用ですよ」アハハ

――微妙に諦めモードも入ってませんか?マリオで慣れているのでしょうか。

673Mii:2018/12/22(土) 17:38:08 ID:TsYlcl4U
とりあえず……1発、投げてぶつけてみます。
バウンドしていく炎の球が、ノコノコに当たり…

ノコノコ「ぐっ…あ、でもなんとか耐えられるな」



2発目、3発目。4発目。

ノコノコ「あつっ!す、ストップストップ!」



さすがにダメージを受けたらしく、甲羅が外れてしまいました。
…なるほど。このくらいの威力ですか。把握しました。

ノコノコに礼を言うと、苦笑いしながら甲羅に入り直して去っていきました。
さあ、また一人で頑張ってみましょう。

674Mii:2018/12/22(土) 17:40:40 ID:TsYlcl4U
……それにしても、本当に投げやすかったですね。というより……。

ロゼッタ「ここまで投げやすいなら、バウンドさせる必要もないんじゃないでしょうか」

もともとファイアボールをバウンドさせて撃つのは、
予備動作が楽だとか狭い所でも投げやすいだとか、理由があるのでしょう。
マリオ達がそのように撃っているので、私も真似してきましたが。
まあ、そもそもファイアボールが大きいと、バウンド前提でしか投げられなかったんですけどね。

でも、整備された球場の芝とかならともかく、凸凹な地面が至る所にある中で。
こんな小さなファイアボールを投げようものなら…たちまち影響を受けて、
あらぬ方向に進んでいってしまう気がします。

では、純粋にぽーんと放り投げることにしましょうか。



ファイアロゼッタ「それっ!」

かつて模倣したサヤカの投げ方を必死に思い起こしながら、投げてみます。

ファイアボールは、5,6メートルほど飛んで、そのままバウンドしていきました。
――あんまり強く握れないこともあり、こんな飛距離になりましたが。



ロゼッタ「ほう、割としっくりきますね。これならば、私の努力次第で改善できそうですね!」

675Mii:2018/12/22(土) 17:43:44 ID:TsYlcl4U
〜オリンピック地方〜

デイジー「……ハアアアアアッ!!」クルクルクルクルクルクルクルクル

キノピオ「おおっと!デイジー選手の47回転半アクセル、見事に成功!
      これはかなりの高得点が期待できますね!」

キノピコ「ええ、さきほどのピーチ選手は回転不足評価でポイントを落としましたし、
     逆転したかもしれません!」

キノピオ「…あっ」

電光掲示板に、得点結果が表示され――!

ワアアアアアァァァ!

デイジー「よっしゃああああああああ!」ガッツポーズ

キノピコ「おお、やはり!デイジー選手、ピーチ選手の得点を越え…単独3位に躍り出ました!
      これで、銅メダルはほぼ確定か!ピーチ選手、惜しくも表彰台から滑り落ちました!」

キノピオ「…………」



キノピコ「あ、ピーチ選手から電話が入りました。
     『未だに公私混同するキノピオは後で罰ゲームね』とのことです。
     よかったね、キノピオ!」

キノピオ「!?」

676Mii:2018/12/22(土) 17:45:35 ID:TsYlcl4U
キノピコ「それにしても、マリオ選手とルイージ選手は凄いですねー!」

キノピオ「」

キノピコ「なんと、前人未到の128回転スピンと64回転スピンですよ!
     マリオワールドで鍛えられている人は違いますね!

     巷では『アイツら出禁にしろ』という冗談すら飛び出るほどですよ!」



観客(冗談じゃねえよ)

677Mii:2018/12/22(土) 17:48:11 ID:TsYlcl4U
〜WORLD1-2 ノコノコ地下洞窟〜

ファイアロゼッタ「えいっ」ボウッ! ポンッ!

ファイアロゼッタ「えいっ」ボウッ! ポンッ!

ファイアロゼッタ「えいっ」ボウッ! ポンッ!

ファイアロゼッタ「えいっ」ボウッ! ポンッ!

ファイアロゼッタ「えいっ」ボウッ! ポンッ!

ファイアロゼッタ「えいっ」ボウッ! ポンッ!

ファイアロゼッタ「えいっ」ボウッ! ポンッ!



ファイアロゼッタ(まあ、サヤカに投げ込みの常識範囲までは教えてもらわなかったので。
          数千球は多いらしいので、とりあえず――1日500球くらいにしておきましょう!
         それに、FPや精神疲労は無理ですが、HPならばTIME UPで死ねば元通りですからね!

         投げ込みをやった次の日は、腕を休めて骨、筋組織の増強に充て…1-1を走破し尽くす!
         とりあえず、300秒を切ることを目指しましょうか!

         こんな感じに、ひたすら交互にこなしていきましょう!
         しんどい、ですがっ。努力有るのみ、ですねっ!)

ファイアロゼッタ「えいやっ」ボウッ! ポンッ!

678Mii:2018/12/22(土) 17:50:43 ID:TsYlcl4U
〜オリンピック地方〜

キノピオ「レディー…  ゴー!」パンッ

ソニック「うおおおおおおおぉぉぉぉ!」ダダダダダダダダ

マリオ「なんのおおおおおおおおおおおぉぉぉ!」ダダダダダダダ

キノピコ「ゴーーーール!」



スピードスケート500 mリザルト!

1 st SONIC 0:03.290
2 nd MARIO 0:04.942



マリオ「だあぁ!また完敗だ、ちくしょう!加速もMAXスピードも全然勝てないぞ!」

ソニック「へんっ、実力が違うぜ!欠伸が出るぜ、まったく!」

マリオ「くっそー!」ジタンダ



キノピコ「リングが損傷激しくなったので氷を張り替えまーす。
     しばらくお待ちくださーい!」

679以下、名無しが深夜にお送りします:2018/12/22(土) 23:47:38 ID:5a1ly9w.
強い人が強すぎる

680以下、名無しが深夜にお送りします:2018/12/23(日) 23:20:24 ID:Ynrpad2g
優勝する人完全に固定化されてそう

681Mii:2018/12/24(月) 23:10:05 ID:Wq1m5AmM
〜夜、フェアリーランド〜

ロゼッタ「くー…」スヤァ

ロゼッタ「……」

ロゼッタ「……………………ふわぁ?」





ズキンッ!!





ロゼッタ「……!?」ガバッ

ロゼッタ「…がっ――――くぅっ!?」

ロゼッタ「ああ、あああ!?右腕が……いた、いたたっ!?
     ……どうしてしまったのですか、私の腕は!?」

ロゼッタ「がああっ――!!」ゴロゴロ

682Mii:2018/12/24(月) 23:11:25 ID:Wq1m5AmM
〜翌朝〜

ロゼッタ「…………」



きっと今の私は、魂が抜けたような顔をしていることでしょう。



ロゼッタ「……………………は、ははは。
     涙目になりながら右腕を抑えてうずくまるばかりで
     結局あれから一睡もできませんでした。
     これがかの有名な『筋肉痛』なるものですか。

     アスリートの皆さんは、冒険者の皆さんは――日頃からこのような痛みと戦っているのですね。
     本当に頭が下がります、ははは……」ズキズキ





――とりあえず、予定は遂行、しましょう。さあ、1-1へ。
――腕を振る動作などに影響がなければいいのですが。ほんとうに。

683Mii:2018/12/24(月) 23:14:22 ID:Wq1m5AmM
〜WORLD1-1 スーパーベルの丘〜

クリボー「それで戻ってきたのか……事情は分かったけど、300秒切るって姐さんには無理じゃね?」

ロゼッタ「無理でもやるのです!その心意気こそが大事なのです!」グッ

猫クリボー「じゃあ、幅跳びくらい覚えないとな!」

ロゼッタ「……幅跳び、ですか。そういえば。
      マリオ達が物凄い速さで幅跳びを繰り返しているのを見たことがあります。
      速すぎてよく連結動作が分からなかったのですが、どのようにするのか知っていますか?」

クリボー「えーっと、走って、シュッとしてドン、じゃなかったっけ」

猫クリボー「いや、走って、ザザーッとしてバーン、だろ?」

ロゼッタ「……無理言ってすいませんでした。自分で頑張ってみます」アハハ



――マリオ達に連絡をすれば一発解決するかもしれませんが、
――それだと現状がバレて…ちょっと面白くないですからね。

なんでしょう。こう……成長を見て驚いてほしい、という変な欲が出ていますね。
我が強くなったのでしょうか、あるいはふてぶてしくなったのでしょうか。

684Mii:2018/12/24(月) 23:15:51 ID:Wq1m5AmM
連絡と言えば。あまりほうき星を空けておくのもよろしくありません。
とりあえず、400秒を切ったら一度帰りましょうか。
…我ながら、酷い管理者ですね、ごめんなさい。



ロゼッタ「とにかく、最初に走るのは確定みたいですし…
     ひたすらゴールまでたどり着きながら、ちょっとずつ実験していきますか」

ロゼッタ「…………」タッ タッ タッ

ロゼッタ(右腕は痛いですが、なんとか持ってくださいよ…!)ズキズキ







スーパーベル「そんなアナタにパワーアップを!」リリーン

ロゼッタ「あ、ハートアップです!貰っておきましょう!」

スーパーベル「」

685Mii:2018/12/24(月) 23:18:02 ID:Wq1m5AmM
猫ロゼッタ「いっきますよー!」ニャー!

猫ロゼッタ「…………」タッ タッ タッ



猫ロゼッタ「……………………あー」ピタッ



猫ロゼッタ「基礎固めしようというときに、これはない、ええ。
      四つん這いとか…いつもと走り方が違いすぎますよね、うん。
      腕を痛める方針ともまるで合致していません。

      すいませーん!クリボーさん、
      ちょっと体当たりして猫状態解除してもらえませんかー!」

クリボー「…お、おう」トッ トッ トッ

ロゼッタ「どうもありがとうございます!
     今後は取らないように気を付けなければなりませんね」ティウン ティウン ティウン

クリボー「一部ファンがすっげー悲しむな」

猫クリボー「このシリーズ全否定だな」

ロゼッタ「???」ハテ

686Mii:2018/12/24(月) 23:21:03 ID:Wq1m5AmM
ロゼッタ「さあ、仕切り直しと行きましょう!」

クリボー「意気込んでるとこ、悪いんだが…
     もたもたしてる間にタイム進んでるぞー?諦める?」

ロゼッタ「ああっ!?しまった!」タッ タッ



時計「あと10秒ッスよ!!!」

ロゼッタ「ゴール、ポールへっ!飛びつきますっ!!」ピョンッ!

ゴオオオォォォォン…………!  COURSE CLEAR!



クリボー「おお、間に合ったのか!やったな!」

ちびロゼッタ「うあああああぁぁ…頭が割れるぅ……」ドクドク

ちびロゼッタ「あ、このままひどい状態だと継続ダメージ、があ…!」

ちびロゼッタ「」チーン

クリボー「…………」

猫クリボー「これ、クリアなのかな?MISSなのかな?」

クリボー「フラグ順番的にクリアでいいんじゃないかな?」

687Mii:2018/12/24(月) 23:23:22 ID:Wq1m5AmM
ロゼッタ「…………」タッ タッ タッ

COURSE CLEAR!



ロゼッタ「…………」タッ タッ タッ

COURSE CLEAR!



ロゼッタ「…………」タッ タッ タッ

MISS!



ロゼッタ「…………」タッ タッ タッ

COURSE CLEAR!

クリボー「凄い形相で淡々とこなしてるな」

猫クリボー「微妙に完璧じゃないのは御愛嬌ってやつかな」

ロゼッタ「とりあえず、1-1の死亡率0%も目指しますよぉーっ!!!はあああああぁぁっ!」タッ タッ タッ

クリボー「…やけっぱち?」

688Mii:2018/12/24(月) 23:25:20 ID:Wq1m5AmM
〜次の日〜

ロゼッタ「……困りました」



両脚が筋肉痛になったのは、まあ想定内として。
…あれ。これ、立てますかね…?が、頑張れば、なんと、か!



右腕の痛みが…少しは収まりましたが、治り切っていません。



も、もしかして…言いたくありませんが、言ってて悲しくなりますが、年なのでしょうか。
…あれ、年齢と共に遅くなるのは、治癒時間ではなく発症開始でしたっけ?

ともかく、このままではファイアボールをとても投げられそうにありません。
なんとか立つことは出来ましたが、走り込みも当然出来そうにありません。

689Mii:2018/12/24(月) 23:27:10 ID:Wq1m5AmM
ロゼッタ「もう、鍛えられるところなんて…」





ロゼッタ(…………)ジーッ

左手くらいしか残ってないですね。
鍛えたところで特に意味などない気もするので――。



……いや、ちょっと待ってください。その考えは早計かもしれません。



ファイアを第二の、そしてかなりのウェイトを持つ攻撃手段とする以上、
万が一右腕を負傷した時などの場合に備えて……
左腕でもファイアボールを撃てるよう鍛えておくのは、
それなりに…いえ、かなり意味があるのではないでしょうか。

体の左右バランスを保つ上でも、同じくらい鍛えておいて損はなさそうです。

そういうことなら、左手でも投げるようにしましょう。
右手、左手、走り込みの順でサイクルを回してやるといいかも知れませんね。

どうしてもきついなら、走り込みのあとに完全休養日を設けて4日サイクルとすればよいのです。
投球自体にも足腰は当然使いますからね。

690Mii:2018/12/24(月) 23:29:53 ID:Wq1m5AmM
あまりよくわかりませんが、ここで、人によってはツッコミを入れたくなるのでしょうか。

「左利きでもないのに、練習もしていないのに。そんなに簡単に左で投げられるようになるかよ!」と。





はい。
簡単ですよ?





ファイアロゼッタ「空間イメージング…『左右反転』だから…こんな感じですか?」



空間把握しながら、全ての動作を左右逆にして。振りかぶって…左手で、ぽーん。

ファイアロゼッタ「…………♪」ニヘラ

いまのところ、左右の筋力はほぼ同じですし。鏡像を再現する位なら楽勝です。



ファイアロゼッタ「では、今日は左手で500球投げますか!
           ――せぇーのー!」サッ

691Mii:2018/12/24(月) 23:39:48 ID:Wq1m5AmM










テーレッテレー!

ロゼッタの 基礎体力レベルが Lv.2に 上がった!▼







ロゼッタは スイッチピッチャーに なった!
利き腕とは 逆側で投げた場合でも 球速が落ちない!▼

692Mii:2018/12/24(月) 23:41:45 ID:Wq1m5AmM
〜3か月後〜

チコ「急がなきゃ、急がなきゃ!」



ママは旅に出る、と言ってたけど。
結局は、フェアリーランドでひたすら修業するってことだよね。
第一、ワープボックスで移動するしかないんだから。

慌てふためいていた僕たちも、そのことに気付いてからはようやく落ち着きを取り戻した。
チコの中には、ワープボックスを潜り抜けてママに会いに行こうとするコもいたけれど。
ママの集中力を削いじゃあ駄目だよ、と言って、我慢してもらった。

――僕だって、本当は会いたいよ。



でも、都合がいいというか、悪いのか。
ママにどうしても会いに行かなきゃならない用事ができたから、仕方ない。
急がないと、大変なことになっちゃうかも!

693Mii:2018/12/24(月) 23:43:58 ID:Wq1m5AmM
ワープブロックさんの先は、相変わらずのWorld1。
何処までママは進んでしまったんだろう…。



あ、こっちからママの強い気配がする!とりあえず元気そうでなによ――。





1-2「よっ」

チコ「…………」

チコ「…………へっ!?まだ1-2なのぉ!?」



――ママったら、そんなに苦労してるの、かな。
死にそうな目に遭い続けるよりは、よっぽどいいけど。



えっと、僕は「ザンキシンセイ」ってやつをしてないんだけど、ステージに入っちゃって大丈夫かな?

…きっと大丈夫だよね!えいっ!!

694Mii:2018/12/24(月) 23:48:35 ID:Wq1m5AmM
チコ「あ、ママー!元気にしてt」パァァ



ファイアロゼッタ「はあああぁぁっ!!」ボウッ! ブンッ!

ビュンッ!…ゴンッ!



チコ「……えっ」



ファイアロゼッタ「次は左手ぇっ!!」ボウッ! ブンッ!

ビュンッ!…ゴンッ!



ファイアロゼッタ「右手ぇっ!!」ボウッ! ブンッ!

ビュンッ!…ゴンッ!



ファイアロゼッタ「まだまだぁっ!!」ボウッ! ブンッ!

ビュンッ!…ドゴンッ!

695Mii:2018/12/24(月) 23:50:23 ID:Wq1m5AmM








テーレッテレー!

ロゼッタの 基礎体力レベルが Lv.9に 上がった!▼








ファイアロゼッタ「よし!安定して左右とも時速105 kmくらいは出てますねっ!いい感じですっ!
           しかし、先はまだまだ長いですよっ!この勢いで参りますっ!」サッ

チコ「」

696Mii:2018/12/24(月) 23:52:38 ID:Wq1m5AmM
チコ「マ、ママなの!?」

ファイアロゼッタ「はい?」

チコ「…………」

ファイアロゼッタ「チ、チコ!?一体どうしてここに…!?」

チコ「えっと、ママにどうしても伝えなきゃならないことがあって、それで…」

ファイアロゼッタ「……っ!いけないわ!このままだと、TIME UPで――
          残機申請していないチコの記憶が消えちゃう!?

          チコッ、ママに早く捕まりなさいっ!ゴールに向かうからっ!」

チコ「え、う、うん!…勝手にステージに入ってきちゃって、ごめんなさい!」ガシッ

ファイアロゼッタ「反省しているならいいわ。ママも今まで、ごめんね。…さあ、行くわよ!」タタタッ!



チコ(ママ、速くなってる!)パアァ

697Mii:2018/12/24(月) 23:54:44 ID:Wq1m5AmM
クリボー「仕事なんでな、邪魔するぞー!」トコ トコ トコ

ファイアロゼッタ「手投げファイアっ!」ポーン

クリボー「いてっ!」

ファイアロゼッタ「怯んだ隙に振りかぶって…っ!はあぁっ!」ビュンッ!

クリボー「ぐわぁ、やられたー!」コイーン

チコ「凄い、凄い!!」

ファイアロゼッタ「一杯、一杯特訓したのよ?ふふふ…」タタタッ





タワークリボー「「「「「「「それが油断に繋がるかもな!」」」」」」」

ファイアロゼッタ「っ!?」

チコ「クリボーが7体も!ぶつかるっ!?」

698Mii:2018/12/24(月) 23:56:34 ID:Wq1m5AmM
ファイアロゼッタ「…とみせかけ、てっ!イエェイ!」クルッ シュタッ

タワークリボー「「「「「「「おおー!」」」」」」」



チコ「……横宙返り!?」

ファイアロゼッタ「なんだか、ダッシュ反転直後に少しでも離れようとジャンプしたら…
          偶然使えるようになったわ!……ときたま失敗して頭から落ちるけど(ボソッ)」

タワークリボー「「「「「「「あはははは」」」」」」」

ファイアロゼッタ「そこ、笑わないっ!死にたくなかったら笑わないっ!
           ファイアボール撃ちますよ!
          
           …ああ、もう!とりあえずゴールを優先しますので!『また後で!』」

タワークリボー「「「「「「「おう!」」」」」」」

699Mii:2018/12/24(月) 23:58:36 ID:Wq1m5AmM
COURSE CLEAR!



ファイアロゼッタ「……ふう」

チコ「クリアできてよかったね!」

ファイアロゼッタ「ええ、そうね。じゃあチコは、ちょっとステージの外で待っていてくれる?」

チコ「……あれ、どうして?」

ファイアロゼッタ「私もそろそろ帰ろうと思っていたところだけど、『これ』を配ってからね?
           みんな、楽しみにしてくれてるから。うふふ…」サッ



ファイアロゼッタ「というわけで、はい、お待たせしました!
           沢山ありますから好きなだけ食べてくださいね!
           種類はちょっと少ないですが!」

クリボー「わーい!今日はサンドイッチか!」

クリボー「ムシャ…何度食べても飽きないな、姐さんのパン料理!すっかり虜になっちまったぜ!」

ファイアロゼッタ「パン料理くらいしかレパートリーがないんですけどね、ははは…
          む、そもそもサンドイッチって料理に入るんでしょうか」

ノコノコ「当たり前だよ!そもそもからして、パン自体が手作りなんだろ!いやあ美味い!
     食べ出したら止まらなくなるんだよな!」パクパク

700Mii:2018/12/25(火) 00:01:13 ID:ZJRkWJ8A
ノコノコ「あ、俺のやつ、トーストお願いします!」

ファイアロゼッタ「お任せください!…えいっ!」ボウッ!

ノコノコ「おお!見事な焼き加減!……うめぇ!
     すっかりファイアボール使いこなしてるじゃないっすか!」

ファイアロゼッタ「あ、よかったらマスタード使ってください。それと、こちらの…
          ホイップクリームと3種ベリージャムのスイーツサンドイッチも召し上がってくださいね」ハイッ

ノコノコ「うおおおおおお!さっすがぁ!」

ファイアロゼッタ「色々と皆さんにはお世話になっていますからね。
           無限増殖とかファイアボールの特訓とか」

クリボー「お互いさまってやつさ!うおお、俺、ここに配属されて本当に良かったぜ!」ムシャムシャ

ノコノコ「全くだな!」パクパク

701Mii:2018/12/25(火) 00:03:55 ID:ZJRkWJ8A
ワイワイ ガヤガヤ…!



ファイアロゼッタ「…あ!すいません、そろそろ行かないとTIME UPになるのでっ!
         あと、ちょっとしばらく来れなくなりそうです!」

軍団員「「「「えええええー!?」」」」

ファイアロゼッタ「ま、またそのうち顔を出しますから!それではっ!」タタタッ



チコ「ふふ、さすがママ。敵さんにも分け隔てなくご飯を振る舞っているなんて!
   すっごく優しくて、僕もすっごく誇りに思うよ!表情も明るいし、安心しちゃった!
   1-1のクリボーや猫クリボーたちにも配りに行くっていうし、僕の用事は待っててあげようっと!

   あれ…………僕の、用事?……………………えっと――」





ファイアロゼッタ「ふう。配り終えて、無事ステージクリアも間に合いました。
          さて、では1-1にも行きましょうか。チコ、あと500秒…いえ400秒だけ待っていてね?」

チコ「あわわわわ!あの、その、えーと!ちょっと急いだ方がいいんじゃないかなあ!?
   …って、ママったらステージに入って行っちゃったよ!あわわわわ…!」


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