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少女「私を忘れないで」
1
:
◆WRZsdTgWUI
:2018/02/17(土) 23:13:03 ID:SLrOQBwc
(プロローグ)
〜体育館裏・少女さん〜
男子「少女さん、わざわざ来てくれてありがとう!」
少女「……」
男子「えっと、その……明日から冬休みだね」
少女「そうですね」
男子「それでその……クリスマスの日は予定が開いてますか」
少女「クリスマスの予定?」
男子「は、はいっ!」
少女「ひとつ聞きたいのですけど、あなたと私は今日はじめて会いましたよねえ。それなのに、どうして教えないといけないんですか」
男子「それは少女さんのことが好きだからっ!」
少女「……?!」
男子「文化祭のときに笑っている少女さんを見て可愛いなって思って、それで一緒に話が出来たらいいなってずっと思っていたんです。だから、僕と付き合ってくれませんか!」
659
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/01(月) 23:35:17 ID:gnr0Nuk2
(3月9日)wed
〜自宅・部屋〜
少女「男くん、おはよう。朝ですよ」
男「……少女さん、おはよう」
水曜日の朝、いつもの時間に少女さんが起こしに来てくれた。
昨日は大変なことがあったというのに、いつもと変わらない表情で微笑んでいる。
やっぱり、少女さんは強い人だと思う。
それはそうと、何だか動く気になれない。
頭がぼんやりして、強い寒気を感じる。
男「……はっくしょん…………」
少女「もしかして、風邪を引いたのですか?」
男「そうかも――」
俺は身体を起こして、おでこに手を当てた。
何となく、少し熱い気がする。
マスクをしたり注意はしていたけれど、双妹から風邪をもらってしまったのかもしれない。
660
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/01(月) 23:38:48 ID:ekzoC0lU
少女「双妹さんのインフルエンザがうつったのなら、学校は休んで病院に行ったほうが良さそうですね」
男「でも、今は大切な時期だし寝ている訳にはいかないだろ」
少女「気持ちはうれしいけど、今は休んでください。私のことより、男くんの身体のほうが心配ですから」
男「少女さん、ごめん……」
少女「とりあえず、お母さんに話さないといけないですね」
男「……そうだな……へっくしょん…………。うぅ、さむっ」
外は強い雨が降っているらしく、部屋がいつもより薄暗い。
俺は暖房と明かりをつけて、部屋着に着替えた。
そして少女さんを見ると、何となく落ち着かない様子で何もない場所を眺めていた。
男「どうかした?」
少女「いえ……何となく見られているような気がしたので――」
男「何だかんだで、俺と双妹は有名人だからなあ。気にしないほうが良いと思うよ」
少女「……」
661
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/01(月) 23:42:10 ID:ilEmohKw
〜リビング〜
男「……うぅ、母さん、風邪を引いたかも」
母親「熱はあるの?」
男「今から測ってみる」
俺は救急箱から体温計を取り出し、熱を測ることにした。
ぼんやりする頭で待つこと3分。
男「……37度9分」
少女「やっぱり、双妹さんからもらってしまったみたいですね」
母親「かなり高いわねえ。とりあえず、部屋で暖かくして寝てなさい。朝ご飯を食べたら病院に連れて行ってあげるから」
男「……分かった」
662
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/01(月) 23:48:55 ID:gnr0Nuk2
〜部屋〜
俺は気怠い足取りで部屋に戻り、ベッドの中に潜り込んだ。
それからしばらくして、スマホに電話が掛かってきた。
俺は仕方なく身体を起こし、棚の上に手を伸ばしてスマホを取る。
どうやら、友が心配して掛けてきてくれたようだ。
男「もしもし、友?」
友『もしもし。そろそろ電車が来るんだけど、どうかしたのか?』
男「実は風邪を引いてしまったみたいで、これから病院に行くんだ」
友『マジかよっ!』
男「悪いけど、今週は休むことになりそうだ」
友『大丈夫だとは思うけど、一応気を付けろよ。何かあったら、すぐに連絡してくれ』
男「ああ、そうする。じゃあな」
663
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/01(月) 23:59:18 ID:gnr0Nuk2
電話を切ると、ノックの音がして双妹が部屋に入ってきた。
どうやら、俺の様子を見に来てくれたようだ。
双妹「男、おはよう。私の風邪をうつしちゃったね」
男「おはよう。結構、気を付けていたんだけどな――」
双妹「熱はあるの?」
男「さっき測ったら、37度9分だった。双妹はもう大丈夫なのか?」
双妹「私は36.98だったよ。後で普通の体温計でも測り直すつもりだけど、熱も下がってきたし体力が出てきたかも……くしゅん」
少女「まだ大人しく寝ていたほうがいいですよ」
双妹「はいはい。じゃあ、部屋に戻るわね」
男「そうだな。来てくれてありがとう。双妹もゆっくり寝てろよ」
双妹「……うん//」
664
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/02(火) 20:13:34 ID:bMV6LAuM
〜かかりつけの病院〜
朝ご飯を食べた後、俺は母さんに連れられてかかりつけの病院に行くことになった。
俺と双妹は異性一卵性双生児として研究協力をするために、大学病院で精密検査を受けている他に既病歴やカルテなども管理されている。
だから新しい病院に掛かる時は大学病院に連絡をしないといけないし、風邪などを引いたときは協力関係にあるかかりつけの病院に行かなければならない。
看護師「男くん、どうぞ〜」
かかりつけの病院に着き、待合室で待つこと30分。
ようやく、俺の名前が呼ばれた。
そして診察室に入ると、医師は問診表を片手に俺を見た。
医師「熱が高いみたいですね。インフルエンザの検査をしてみましょう」
男「……はい」
検査の結果、インフルエンザウイルスに感染していることが判明した。
やはり、双妹からもらってしまったようだ。
665
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/02(火) 20:23:21 ID:5ly4mtX2
〜自宅・部屋〜
薬局で吸入粉末剤を2本吸入し、家に帰ってきた。
治療はこれで終わりで、他には解熱剤を少し処方されただけだった。
たくさん薬を渡されると思っていたので、ちょっと拍子抜けだ。
少女「私がばっちり看病して見せますから、今日はもうゆっくり寝てくださいね」
男「……はあ、そうするか」
俺は意気込む少女さんを見遣り、パジャマに着替えてベッドに潜った。
すると少女さんの手が毛布をすり抜けて来て、俺の手に触れた。
こうして近くにいてくれるだけで、すごく安心する。
男「少女さん。風邪が治ったら、また一緒に遊びに行こうか」
少女「そうですね。楽しみにしています♪」
666
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/02(火) 20:25:50 ID:5ly4mtX2
母親「男、ちゃんと寝てる?」
しばらくして、母さんが様子を見に来てくれた。
今からどこかに出掛けるらしく、冬物のコートを着ている。
男「うん、寝てる」
母親「それなら良いんだけど……ひとつ聞いていい?」
男「聞くって何を」
母親「少女さんのことで、何か隠してない?」
少女「……!」
男「隠すって何をだよ」
母親「先週の金曜日、学校で集団パニックがあったでしょ。その後から、家に何かがいるような気配を感じるのよね。気のせいかと思っていたんだけど、男なら知ってるんじゃないかと思って」
母さんは若い頃に友の家の神社で働いていた。
少女さんの姿は見えないようだけど、低級霊の気配は感じることが出来るのだろう。
だけど、低級霊に俺たちが気付いていることを気付かれる訳にはいかない。
667
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/02(火) 20:27:58 ID:QTev1Qv2
男「今は風邪を引いてだるいから、治ってからにしてくれるかな」
少女「本当のことを言わないんですか?! お母さん、きっと私のことも知ってますよ」
母親「そう……まあいいわ」
男「……」
母親「それじゃあ、買い物に行ってくるから大人しく寝てるのよ」
男「分かった」
母親「あと……何かあったら、すぐに連絡しなさい。急いで帰るから」
母さんは言い含めるように言うと、部屋を出て行った。
きっと、これで良かったのだ。
明日になれば、低級霊たちをすべて除霊出来るのだから――。
668
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/02(火) 20:31:55 ID:.tt/dfC.
少女「ねえ、どうして本当のことを言わなかったんですか」
男「言える訳ないだろ。少女さんが死んでいる人だなんて」
俺はそう言いつつ、少女さんに目配せをした。
この会話も低級霊たちに聞かれているかもしれない。
少女「あ……ああ、そうですよね」
男「ごめん」
少女「それじゃあ私、双妹さんの様子を見てきます。そっちも気になるので――」
少女さんは取り繕うようにして言うと、壁をすり抜けて双妹の部屋に入っていった。
そしてそれと同時、少女さんの悲鳴が聞こえた。
669
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 05:20:11 ID:/ZWkaV6E
何があった
670
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/08(月) 19:17:32 ID:qAA63VlY
少女『きゃあああぁぁぁっ!!』
男「な……なんだ?!」
俺は何事かと思い、壁を見る。
すると、少女さんが青ざめた表情で俺のベッドに飛び込んできた。
そして声を震わせる。
少女「見える……見えるのっ!」
男「見えるって、何のことだよ」
少女「低級霊が双妹さんの部屋にいるの。あ……あああ、こっちに入ってきた」
男「低級霊が見えるって、どういうことだよ。少女さんには見えないんじゃないのか?!」
違うっ!
友が言っていたはずだ。
少女さんは俺の守護霊が守っている範囲の中にいるから、他の浮遊霊の姿が見えないのだ――と。
つまり、俺が風邪を引いて守護霊の力が弱くなってきたから、低級霊の姿が見えるようになったのだ。
671
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/08(月) 19:21:13 ID:rD8RnIkY
少女「どうしよう。友くんに電話をしたほうがいいんじゃないの?!」
男「そ……そうだな!」
俺はそう言いつつ、重たい身体を起こす。
そしてベッドに腰をかけ、棚の上のスマホに手を伸ばした。
なぜ、急に低級霊の姿が見えるようになったのか。
それは見えるようになっていたけど、俺の近くに低級霊がいなかったからだ。
なぜ、俺の近くにいなかったのか。
それは、俺が母さんと一緒にいたからかもしれない。
巫女をしていた母さんならば、低級霊を追い払うことが出来るのだ。
そうだ。
電話をするなら、今は学校にいる友ではなくて母さんだ。
男「うぐっ?!」
少女「うそ……いやっ…………中に入ってくる。だめっ、だめえっ!!」
672
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/08(月) 19:26:21 ID:ku1ArhBA
男「少女さん、俺にも見えるようにしてくれ!」
少女「えっ?!」
男「前に友が言ってただろ。少女さんが見ているものを、俺にも見せてくれ!」
少女「い……いいの?!」
男「早くっ!」
まるで金縛りにあったかのように動かない身体。
この状況を打開するためには、まずは見えるようにならないといけない。
そう思った次の瞬間、どす黒くただれた不定形の化け物が何体も俺にまとわり付いているのが見えるようになった。
男「うあああぁぁっ!!」
少女「男くんっ!」
男「だらくそっ! こんなやつらが俺たちに――!!」
673
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/08(月) 19:29:31 ID:gFr08i/o
双妹「ねえ、何を騒いでるの?」
ふと声が聞こえた場所を見ると、いつの間にか双妹が俺の部屋に入っていた。
俺たちの声に驚いて、様子を見に来てくれたのだろう。
だけど、最悪のタイミングだ。
いや……。
すでに双妹は若い男の低級霊に憑依されていた。
男「双妹っ!」
少女「あっ……あああ…………少年くん……」
男「何だって?! こいつが少女さんを!」
674
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/08(月) 19:34:45 ID:gFr08i/o
少年「少女さん、やっと会えたね!!」
少女「そんな……どうして、こんなことを――」
少女さんは及び腰ながら、声を振り絞った。
図書館に本を返しに行ったときのように、顔を上げて向き合おうとしている。
少年「僕がどんな気持ちだったのか、人殺しのキミには分からないんだね。少女さんのことが好きで好きで好きで好きで、好きで好きで好きだからずうっと探していたんじゃないか!!」
少女「私は……人殺しなんかじゃありません。自分の弱さを、わた……私のせいにしないでくださいっ!!」
少年「でも、周りの人はどう思っているだろうね」
675
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/08(月) 19:39:36 ID:qAA63VlY
男「俺は少女さんが人殺しだなんて思ってない!」
俺は少年と向かい合い、声を張り上げた。
失恋したショックで自殺をしておいて、それが人殺しだなんて一方的な逆恨みじゃないか。
男「少女さんのことが好きなら、どうして自殺したんだ。そのせいで少女さんがどれほど苦しんできたのか、お前には分からないのかよっ!」
少年「お前は僕のことが見えるのか。良いだろう、冥土の土産に教えてやる」
少年「そう! 僕は少女さんの永遠になったんだ!! 少女さんの心の中に僕を刻み込んで、世界中の人間に僕と少女さんの絆を刻み込んで、僕は自殺をして呪い続けることで永遠の存在になったんだ!!」
少年「でもさあ……死んでも世界が続いていくことを知ったんだよお。死んでも生きていくことが出来るんだ。だから殺した」
少年「少女さんが自殺をしてくれれば、僕と少女さんの絆をもっと深く刻み込むことが出来るじゃないか。そして、こっちの世界で一緒にいられるじゃないか!」
676
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/08(月) 19:43:17 ID:ku1ArhBA
男「そんなことのために、少女さんを殺したのか?! ふざけんなっ!」
少年「そんなことだとっ! 好きな人と一緒にいたいと思って何が悪い!! 好きな人をお前から取り戻そうとして何が悪いっ!!」
少女「少年くんっ! あなたの気持ちはよく分かりました」
少年「じゃあ、僕と付き合ってくれるんだね!」
少女「いいえ。私は……死んでもあなたとは付き合いませんっ!」
少女さんは、その言葉をきっぱりと言い切った。
そして、鋭い視線を少年に向ける。
少年「どうして、どうして僕の気持ちに応えてくれないだよおっ! こんなに少女さんのことが好きなのに!!」
少女「少年くんは自分の気持ちを押し付けようとしているだけです。私のことを苦しめることしか考えていないし、だから嫌なんですっ!」
677
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/08(月) 19:50:31 ID:rD8RnIkY
少年「僕は少女さんのことが好きなのにっ! う゛あ゛あ゛あ゛ああぁぁっっ!!」
少女「きゃああぁぁっ!」
男「少女さんっ!!」
少年の雄たけびと同時、浮遊していた低級霊たちが少女さんを取り囲んで羽交い絞めにした。
そして、俺の中に次々と闇が入ってくる。
息が苦しくなり、意識が朦朧としてきて俺はベッドに倒れ込んだ。
少年「全部お前のせいだ! お前がいなくなれば、少女さんは僕だけを見でぐれるんだあぁっ!!」
男「うっうううぅっ――」
少女「いやっ……いやあっ…………男くんの中に入ってこないで!」
少年「僕から少女さんを奪ったお前は絶対に許さない!!」
少女「……渡さない! 男くんは渡さない、絶対に死なせたりなんてしないんだからあっ!!」
男「……はあはあ…………」
少年「なんで! なんで、少女さんがこいつを守るんだよ!!」
少女「だって、好きな人だから!」
678
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/08(月) 20:05:12 ID:ku1ArhBA
双妹「……はくちゅん…………」
双妹「もう話は終わった? 早くしないとお母さんが帰ってくるんだけど」
緊迫した状況の中、双妹は場違いなテンションで俺たちを見た。
そして畳んでいたミニテーブルを広げて、部屋の中ほどに設置する。
双妹「この辺かなあ//」
少年「ぶはっ! ぶははははっ!! まあいいや、お前の弱点が妹だってことはもう分かってるんだ」
男「……! 双妹に何をさせるつもりだ!!」
少年「言っただろう、お前は絶対に許さないって」
679
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/08(月) 20:13:49 ID:gFr08i/o
少年は禍々しい笑みを浮かべると、双妹の中に入り込んだ。
くそっ!
すぐ近くに除霊が出来る手袋があるというのに、まったく身体の自由が利いてくれない。
このままだと除霊をするどころか、双妹に殺されてしまう。
――殺される?
双妹が俺を殺したいほど憎んでいなければ、少年が憑依しても俺を殺すことは出来ないはずだ。
それじゃあ、一体どうやって俺を殺すつもりなんだ。
そう考えていると、双妹はポケットからスマホを取り出して床に座った。
そしてミニテーブルの上にスマホを置いて、真剣な表情で画面を覗き込む。
やがて納得したのかピロリ〜ン♪という電子音が鳴り、用意していたスタンドにスマホを立てかけた。
680
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/09(火) 20:54:19 ID:wQSEOu2.
少女「双妹さん、まさか――」
双妹「ふふっ♪」
双妹が俺とスマホの間に回りこんで、スマホの背面に顔を向ける。
そして、可愛い声を作って話し始めた。
双妹「私は、奇跡のミックスツインと呼ばれている異性一卵性双生児の双妹です。今から大好きなもう一人の私、双子のお兄ちゃんと一緒にラブラブセックスを始めます」
双妹「もちろん、それが許されないことだということは分かっているつもりです。だけど、私のことを分かってくれる人は男しかいないんです。そのことは、もう嫌になるほど思い知らされました」
双妹「だから、認めてください。これを見ているあなたに……くしゅん…………うぅ、私たちの関係を認めてもらいたいです//」
681
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/09(火) 21:01:48 ID:Wejf5glM
双妹「えへへ、大切なところでくしゃみをしちゃった//」
双妹は苦笑いをすると、羽織っていたガウンを脱いで床に置いた。
そしてネグリジェのボタンを外し、誘うような視線を向けてきた。
淡いベージュのぬくぬくインナーがあらわになり、肩先からネグリジェがするりと脱げ落ちる。
やっぱりこれが双妹の攻撃衝動、俺に対する気持ちなのか――。
男「双妹……本気なのか?! 今のお前は操られているだけなんだ!」
少女「双妹さんは双子の妹なんだよ! こんなの間違ってる!!」
双妹「そんなの、もう関係ない! 私は今まで、双子の兄妹だから好きになってはいけない人だと自分に言い聞かせてきた。でもね、少女さんに出会って気付いたの」
双妹「生きている人と死んでいる人の恋愛を認めれば、私の気持ちを認めてもいいんじゃないかって――」
少女「えっ?!」
少女「じゃあ、双妹さんは自分の気持ちを否定するために……」
双妹「私を認めないなら、私も少女さんを認めない。そう、私と少女さんは同じなんだよ。でも、私には少女さんには出来ないことが出来る。男とひとつになることが出来る!」
682
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/10(水) 00:38:08 ID:Ri1bK6EM
男「双妹の気持ちはうれしいけど、俺は今、少女さんと付き合っているんだ。だから、そういうことが出来るわけないだろ」
双妹「そうかもしれないけど、お願いしたら受け入れてくれるんでしょ♪ 最近はオナニーをしていないみたいだし、もう我慢なんて出来るわけがないもん」
双妹はそう言って微笑むと、ぬくぬくインナーに手を掛けた。
そしてゆっくりと裾をめくり上げ、豊満な乳房が見えそうになったところで手を止めた。
すると伸縮素材のインナーが乳房に張り付き、乳首の形がくっきりと浮かび上がった。
双妹「ほらね、私から目を離せない//」
双妹は挑発的な声で言い、誘うような視線を向けてきた。
その性的な雰囲気に心がざわつき、苦しくなってきた股間を楽に整える。
そんな俺に気を良くしたのか、双妹はインナーを脱ぎ捨て、さらに3分丈のぬくぬくボトムを下ろし始めた。
すると足の付け根くらいで生地が裏返り、陰毛があらわになって割れ目から透明な粘液がつうっと糸を引いた。
そして双妹は色っぽい仕草で前屈し、谷間を見せつけながらボトムから足を抜いた。
683
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/10(水) 00:44:05 ID:by.zDGbY
少女「……どうして!」
少女「どうして、双妹さんは男くんのことを異性として好きになってしまったの?!」
双妹「少女さんには話さなかったっけ」
双妹「男子はみんな、私が男と100%同じ遺伝子だから気持ち悪いと言ってくるの。男はいつも、そんな悪口を言ってくる男子から守ってくれた。すごくうれしかった。そして、集団パニックで襲われたときに思い知らされたの」
双妹「ああ、やっぱり私には男しかいないんだ。男が一番好きなんだ――って」
中学2年生のとき、双妹が失恋して少し様子がおかしい時期があった。
そのときにいろいろと話し合い、双妹は気持ちの整理をすることが出来た。
しかし、先日の集団パニックで再認識させられてしまったのだろう。
少女「男くんは兄妹なんだから、双妹さんに何かあれば守るのは自然なことでしょ。それに対して恋愛感情を募らせるのはおかしいと思う!」
双妹「人が人を好きになるっていうのは理屈じゃないんだよ。双子の兄妹だとしても、私は男が好き。それだけで十分なの!」
684
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/10(水) 00:46:30 ID:4PYpDRcg
男「悪霊なんかに取り憑かれてこんなことをしたら、俺は双妹が傷付くだけだと思う! 今ならまだ引き返せるから、正気に戻ってくれ!!」
双妹「……」
双妹は口をつぐみ、わずかに眉を寄せた。
そして、スマホの背面を見詰めた。
双妹「……もう引き返せないよ。だって、SNSで生配信してるもん」
男「はっ?」
少女「生配信って、どういうこと?!」
双妹「もうみんなに見られてる。だから、何をしても同じなんだよ//」
685
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/10(水) 00:51:07 ID:4PYpDRcg
これは間違いなく、ただの動画撮影だ。
それに双妹はSNSによるデートDVに対して、とても嫌悪感をあらわにしていた。
だから、撮影した動画をSNSに投稿するようなこともしないはずだ。
そう思っていると、双妹が俺のパジャマを脱がせてきた。
低級霊に身体の自由を奪われ、なすすべなく裸にされていく。
双妹「男のおちんちん、すごく大きくなってるよ♪」
少女「……!」
双妹「ヌルヌルも出てるし、いやらしいことを期待しているのかなあ//」
双妹は指先で我慢汁に触って糸を引き、鈴口の周辺をぬるぬると弄ぶ。
そして、カリ首に被っている包皮をゆっくりと剥き始めた。
亀頭が完全に露出し、双妹はそれでも包皮を引き下げていく。
やがてピンと伸ばされてキノコのようになり、双妹はそれを見ると満足そうに口元を緩めた。
686
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/10(水) 01:12:40 ID:YHISsWKY
男「SNSに生配信をしているなんて、ウソなんだろ! こんなやり方で俺とセックスをして、双妹は本当に満足できるのか?!」
双妹「もういいよ、そういう話は。男が口で何と言っても、身体は反応してる。私とやりたくて興奮してる」
双妹「ねえ、私たちはどうして性別が分かれちゃったんだろうね//」
双妹はにんまりと笑い、俺のスマホをミニテーブルの上に持っていった。
そして笑顔で戻ってくると、唇を重ねてきた。
そのぷるんとした柔らかさに心を奪われ、俺は双妹と舌を絡ませる。
男「んんっ……」
双妹「えへへ、キスしちゃった//」
男「……なんだ、これ…………」
ぼんやりとした頭に、何かが入り込んでくる。
そして、心の奥底に押し込んでいた感情が何かに引きずり出されていく。
少女「だめっ……少年くんが入ってくる…………。男くん、双妹さん。負けないで、少年くんなんかに負けないでよおっ!!」
687
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/13(土) 07:56:03 ID:96EUWPNw
エロくていい
688
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/15(月) 21:29:56 ID:9TUleZmU
(12月13日)thu
〜大学病院・男13歳〜
教授「――という訳で、今回から採精検査を実施します」
母親「ちょっと待ってください。その検査は本当に必要なんですか?!」
教授「同じ遺伝子を持つお二人の成長を詳細に記録することは、小児内科医療や遺伝子学などの進歩に必ず貢献します。それによって、成長障害をともなう子どもたちを救うことが出来るようになるんです。それは性発達も例外ではありません」
母親「そのことは承知していますけど、母親として戸惑いがあるというか……。男と双妹はもう中学生ですし、本当は恥ずかしくてしたくない検査もあると思うんです」
男「お母さん、俺は別に平気だから。俺たちにしか出来ないことだし、これからも頑張っていきたいと思う」
双妹「そうそう、私も男と一緒だよ。病気で苦しんでいる小さい子どもたちの力になれるのがうれしいし、もっといろんな検査に挑戦したい。それに女医さんが悩みを聞いてくれるから、専門の先生に相談できて助かるねってお母さんも言ってたでしょ」
689
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/15(月) 21:35:11 ID:9TUleZmU
教授「お母さん。お二人は本当に頑張ってくれていますし、我々スタッフもお二人の成長が楽しみでいつも元気を分けてもらっているんです。お子さまの健康管理のためにも、ぜひご協力お願いします!」
母親「……」
母親「ずっと継続していくのですよね」
教授「はい、それは変更ありません。18歳までは2ヶ月毎の調査研究で、その後は段階的に調査回数を逓減し、23歳から年1回の定期調査に移行する予定です。ただし成人後にお二人の合意を得られれば、何らかの双子研究にご協力をお願いすることがあると思います」
母親「……分かりました。でも、わたしは男と双妹の気持ちを尊重する姿勢を変えるつもりはありませんから」
教授「ありがとうございます」
690
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/15(月) 21:49:02 ID:PaJp4j8A
教授の面談と問診表の記入が終わり、12月の双子調査が始まった。
まず最初は基本的な身体検査で、身長や体重などを測定しタナー分類に関する写真撮影をして性成熟度の判定を受けることになっている。
その次に体力測定を行い、外来患者の隙間を縫うようにして精密検査を受けていく。
検査項目は調査する月によって違っていて、血液検査や尿検査のように毎回するものもあれば、頭部と骨盤のX線撮影やMRI検査など調査する月が決まっているものもある。
そして、最後に経腹・陰嚢超音波検査を受けて男性器の診察が終われば、俺の双子調査はすべて終了だ。
しかし今回から生殖機能の検査項目に追加があるので、診察が終わった後にトイレを済ませるように言われ、検査室の中待合の通路を歩いて別室に移動することになった。
691
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/15(月) 22:02:48 ID:38RTeEbU
看護師「この部屋を使うときは、必ず最初に手を洗って消毒してくださいね」
検査室に入ると看護師さんに手を洗うように言われ、まず手指消毒を行った。
そして、新しい検査をするための場所を見渡す。
そこはカラオケBOXくらいの広さで、椅子やマットに座ってテレビを見たり漫画を読めるようになっていた。
どちらかと言うと、検査室ではなくて休憩室といった雰囲気だ。
そのことに少し戸惑っていると好きな場所に座るように言われ、俺はマットの上に座ることにした。
看護師「説明を始める前に聞きたいことがあるんだけど、前回実施した双子調査で保護者の問診表に『9月28日に夢精で精通した』と書いてあったのね。それなのに今回、男くんの性行動についての調査でマスターベーションの頻度を『したことがない』と回答しているでしょ」
男「はい」
看護師「もしかして、男くんがマスターベーションをしたことがないのは、自分の手で刺激をして射精する方法が分からないからなのかなあ」
男「えっと……はい、よく分からないです」
看護師「そっか。じゃあ、まずはこの部屋の使い方から教えてあげるわね」
692
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/15(月) 22:28:04 ID:PaJp4j8A
俺は看護師さんに小冊子を渡され、それを読みながら説明を聞いた。
この検査室は採精室と言って、男性特有の病気を検査するときや赤ちゃんを作りたい夫婦のお手伝いをするときに使う部屋らしい。
本棚にはお母さんに買って欲しいとは言えない漫画や写真集が並んでいて、エッチなシーンがある深夜アニメもいくつか見られるようだった。
看護師「――それで勃起したペニスをしこしこしていたら気持ちよくなってくるから、失敗しないようにこの容器を被せて射精して欲しいの。そのときに必ず精液を全部入れて、採精した時刻を記入してください。もしこぼれてしまったら、そのときは必ず教えてくださいね。そして、培養室の窓口まで持って来てくれたら採精検査は終了です。あと、お風呂で洗うときと同じで、包皮を剥いたら元に戻すのを忘れないでね」
看護師「どう? 初めてだけど、一人で出来そうかなあ」
男「看護師さんは手伝ってくれないんですか」
看護師「ごめんね。お姉さんが手伝ってあげられると良いんだけど、そういうことが出来ない決まりになっているの」
男「……分かりました」
看護師「それじゃあ、1時間が過ぎても終わっていなかったら様子を見に来るから、それまでにリラックスをして採るようにしてくださいね♪」
693
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/15(月) 23:38:42 ID:9TUleZmU
看護師さんが採精室を出て行き、俺は適当に漫画を手に取ってペラペラと読んでみた。
するとどのページを開いても下着姿の女の子やおっぱいがいっぱいで、恋人同士でキスをしたり裸で抱き合っているシーンもたくさん描いてあった。
これって、たぶんアレをしているんだよな――。
俺はすごくドキドキしてきて、夢中になってページをめくり続ける。
そして2冊目をじっくり読んでいると、ふいにドアをノックする音が聞こえてきた。
俺は何となく双妹が来たのではないかと感じ、漫画を片付けてドアを開けた。
双妹「やっぱり、ここにいたんだ。男は今、何をしてるの?」
男「今日から始まった新しい検査をしてるんだ。双妹はもう終わったのか?」
双妹「うん。それで男が検査室に入ったまま出てこないから、どこにいるのか心配になって探しに来たの。そうしたら通路の奥にも部屋があったから、そこにいるような気がして……」
男「ああ、そっか」
双妹「私も一緒にいていい?」
男「良いけど、ここに入るときは必ず手を洗って消毒しないといけないんだ」
双妹「うん、分かった」
694
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/15(月) 23:49:51 ID:38RTeEbU
双妹「それで、新しい検査ってどんなことをしているの?」
男「男性だけの検査で、詳しいことはその小冊子に書いてあるよ」
双妹「どれどれ? 私も読んでみたい!」
双妹は小冊子を手に取ると、俺の隣に座ってじっくりと読み始めた。
そして読み進むに連れて赤面し、興味津々な様子で俺を見詰めてきた。
双妹「今から、男もこれに書いてあることをするんだよねえ//」
男「それはまあ、そういう検査だし。でも、初めてでよく分からなくて……」
双妹「じゃあ、一緒に頑張ろうよ! 男はもう一人の私だし、私もちゃんと知りたいから!」
男「ああ。俺も一人で不安だったし、双妹がいてくれたらうれしいよ」
双妹「やったあ〜。ここの漫画、私も読んで良いんだよね♪」
双妹はそう言うと、本棚を物色し始めた。
俺も本棚を漁って写真集を取り出し、双妹と二人でマットに腰を下ろす。
そして、俺たちは一緒に本を読むことにした。
695
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/16(火) 00:40:58 ID:xPFwf616
双妹「ねえっ! この漫画、セックスをしてるんだけど//」
男「こっちはほらっ、あの巨乳アイドルの下着姿とか裸の写真ばっかりだぞ」
双妹「ほんとだ。もしかして私たち、ものすごくえっちな部屋に入ってるの?!」
男「間違いなく、ものすごくえっちな部屋に入ってる」
双妹「そ、そうだよね。私たち、これからえっちな事をするんだもんね//」
双妹は恥ずかしそうに言うと、もじもじと太ももを擦り合わせた。
そして、うっとりとした表情で吐息を漏らす。
俺はそんな双妹から目を逸らすことが出来なくなり、心の奥底から期待感が込み上げてきた。
双妹とえっちな事をしてみたい――。
それが伝わったのか、双妹と視線が交わる。
しかも、その瞳はまるで何かを求めて待っているかのように潤んでいて……。
俺たちは気持ちが舞い上がり、完全にその場の雰囲気に飲まれていた。
696
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/16(火) 06:51:01 ID:.XXWDOC6
エロいの頼む
697
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/16(火) 23:43:30 ID:xPFwf616
双妹「男、どうしよう。検査もしないといけないんでしょ。やっぱり、そっちのほうが大切だよねえ」
男「あ、ああ、そうだよな。分かってる」
双妹「それで思ったんだけど、私が……してもいい?」
その言葉を受けて、俺たちはお互いに見詰め合う。
そして数秒後、双妹がいやらしい笑みを浮かべて、俺の股間に目を向けた。
双妹「うふふ、もう大きくなってるよ//」
双妹「早く脱いで。脱いでくれないと検査が出来ないし♪」
どうやら、双妹は俄然やる気になっているようだ。
俺はその期待に応えてパンツを脱ぎ、元の場所に座り直す。
そして双妹が俺の後ろに座ると、勃起した陰茎に手を伸ばしてきた。
698
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/17(水) 00:24:10 ID:6eea0UUY
双妹「そういえば、消毒をしないといけないんだっけ。確か、おちんちんの皮を剥いて中身を出してから拭くんだよねえ」
男「そうそう。それで看護師さんが、亀頭だけじゃなくて包皮も根元まで剥いてしっかり消毒するようにって言ってた」
双妹「うん、分かった。それじゃあ、痛かったら教えてね」
双妹は陰茎を指で挟み、包皮をゆっくりと引き下げた。
ピンク色の亀頭が露出し、裏返った包皮がさらに引き伸ばされていく。
そして、双妹は俺の背中に柔らかい膨らみを押し付けながらウエットティッシュを手に取ると、弛んで戻った包皮を左手で下ろし直して亀頭を拭き始めた。
男「ぬおっ?!」
双妹「ご、ごめん。痛かった?!」
男「まあ、ちょっとだけ痛かったかも。そういうので擦られると、本当に痛くて絶対に無理な感じだから――。でも、剥くときに触られたときはすごく気持ち良かった」
双妹「そっか。おちんちんの中身って、すごく敏感なんだ。じゃあ、しこしこするときは元に戻したほうが良いのかなあ」
男「そうしてくれたほうが痛くないし、剥いたら戻すように言われているから」
双妹「ふうん、そうなんだ。もう少し成長したら、お父さんみたいに中身が出たままになって平気になるんだろうけど、それまではちょっと痛くても我慢しないとだね」
男「んなっ?! ちょっ! だから、そこはマジで無理、むりぃっ!」
699
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/17(水) 00:35:29 ID:6eea0UUY
双妹「はい、終わったよ♪」
男「はあはあ、やっと終わった……」
双妹「ふふふ、よく頑張りました♪ それじゃあさあ、今度は男が私のおっぱい、触ってみない?」
男「えっ、双妹のおっぱいを?」
双妹「うん。男にも私のことを知ってもらいたいから//」
双妹はウエットティッシュを捨てると、セーターとブラウスを脱いでソフトブラを外した。
着替えのときやお風呂に入ったときにいくらでも見られる、膨らみが目立ち始めた双妹のおっぱい。
それがとても魅惑的なものに見えて、俺は立ち上がると双妹と向かい合い、そっとおっぱいに触ってみた。
すると想像していたよりも弾力があり、何かこりこりとした硬いものがあることに気が付いた。
双妹「……どんな感じ?」
男「おっぱいの中に硬いものがあるんだけど」
双妹「その硬いものは乳腺で、おっぱいが膨らむサインなんだよ。これから少しずつ丸く膨らんできて、柔らかくなるのはその後なんだって。あまり触ると痛いから、強く揉んだりしないでね//」
男「へえ、とにかく揉めばいいって訳じゃないんだ」
700
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/17(水) 00:53:36 ID:gw368WfI
双妹「そう、そんな感じで触ってくれたら気持ちいい……//」
男「じゃあ、これはどうかな」
さっきまで読んでいた漫画のようにおっぱいを包み込み、優しく円を描く。
すると、双妹があまい声を漏らして身体を震わせた。
双妹「……はうんっ……んんっ…………//」
男「……双妹?」
双妹「変な声、出ちゃった//」
男「あははっ、何だよそれ」
双妹「だって、すごく気持ち良くなって急にびくんってなったんだもん//」
男「そうなんだ。でも今の声、初めて聞いたけど、俺は可愛いと思ったよ」
双妹「ええっ、そうなの? 私はちょっと恥ずかしかったんだけど……」
男「そんな事ないって。だから、もう一回やってみようか」
双妹「だ、だめだめ! 検査のほうが大切だし、おちんちんをしこしこしないといけないでしょ//」
701
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/17(水) 01:51:20 ID:gw368WfI
双妹はマットの上に置いていた容器を拾うと、上目遣いで俺を見詰めながら手をしこしこと動かし始めた。
すると、その動きに合わせて半分くらい剥けては戻りを繰り返し、今まで経験したことのない心地よさに包まれてきた。
男「……双妹、気持ちいい…………」
双妹「これって、そんなに気持ちいいんだ」
男「もう、ずっと双妹にしこしこされていたいくらい気持ちいい」
双妹「ふうん、そうなんだ。いいよ、私がいっぱい気持ち良くしてあげるわね//」
双妹はお姉さんっぽい口調で言うと、手の動きを早くした。
そのおかげなのか急激に気持ち良くなってきて、俺は夢中になって双妹のおっぱいを触り続けた。
そしてキスをして、おっぱいを触って、割れ目がある大切なところを撫でてみて。
もう双妹のことを考えただけで気持ち良くて、心の奥底から愛しさが込み上げてくる。
兄妹でしてはいけないことをしているけれど、そんな事はどうでもいい。
今までお互いに知らなかった一面が次々と見えてくることが楽しくて、もう感情が溢れ出してしまいそうだ。
そんな中、抑えることが出来ない何かが押し寄せてきた。
702
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/17(水) 02:10:48 ID:fryOy3pA
男「双妹……何だか、ヤバイかも…………」
双妹「ヤバイって、何が?」
男「きゅぅって締まってる感じがする」
双妹「おちんちんがすごく硬くなってるからかなあ//」
男「ううぅっ、双妹…………もう我慢できないっ!」
双妹「もしかして、精液が出そうってことなの?! わわっ! いいよ、ちゃんと受け取ってあげる、いっぱい出してっ//」
双妹は亀頭の先端をを容器の中に入れ、陰茎を扱きながら好奇の眼差しを集中させた。
もう我慢できない。
双妹のおっぱいと募っていく快感、それ以外のことはもう考えられない。
そして限界まできゅぅっと引き締まると、一気に絶頂感が駆け抜けてきた。
男「ぅくっ……!!」
どぴゅっ
どぴゅどぴゅっ・・・
703
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/17(水) 02:22:37 ID:fryOy3pA
双妹「きゃあっ// 白いのがぴゅっぴゅって出て来たよ!」
男「はあっはあ……」
射精と同時、今まで感じたことのない高揚感に全身が満たされた。
頭がぼんやりとして、言い知れない幸福感に包まれている。
それは双妹も同じなのか、瞳をキラキラと輝かせながら容器の中の白っぽい液体を見詰めていた。
そしてお互いに目が合い、初めて見る双妹の表情が愛おしくて、俺たちは求めるようにして唇を重ね合った。
双妹「男って、こんな顔も見せてくれるんだ……//」
男「双妹、ありがとう。びっくりするくらい気持ちよかった//」
双妹「ふふっ、気持ちよくなれる検査もあるんだね。私たち、えっちな事をしちゃったのかなあ//」
男「一緒にえっちな事をしちゃったな//」
双妹「だけど、検査なんだから悪くないよね!」
男「そうだよな。検査だから悪いことじゃないと思う」
704
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/17(水) 02:32:03 ID:6eea0UUY
双妹「それじゃあ、容器を渡しに行ってくるわね。これで終わりなんでしょ」
男「そうなんだけど、その前に採精した時刻を書かないといけないんだ」
俺はそう言って、時計に目を向ける。
すると、いつの間にか1時間が過ぎていた。
男「あっ! もう約束の時間を過ぎてる!!」
双妹「じゃあ、急がないといけないんだ」
双妹は採精した容器に時刻を書き、俺たちはダッシュで脱いだ服を着た。
そして採精室を出ると、ちょうど様子を見に来た看護師さんが立っていた。
705
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/17(水) 04:16:47 ID:n.U5TMMY
いいぞ
706
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/18(木) 00:27:50 ID:wDQCGUN2
男「あの……今、終わりました」
看護師「終わったんだ、お疲れさま。ところで、双妹ちゃんも一緒に出て来たということは、もしかして二人でえっちな事をしちゃったの?」
男・双妹「は、はい……」
俺たちは怒られるのではないかと思い、恐る恐る返事を返す。
しかし、看護師さんは俺たちに変わらない笑顔を向けてくれた。
看護師「そっか、そういうことに興味が出てくる年頃だもんね。正直に答えてくれてありがとう。ただね、ここは男性の患者さんが多く出入りする場所だから、双妹ちゃんは外来患者さんのご迷惑にならないように気を付けてね」
双妹「は、はいっ。分かりました」
看護師「それで、初めての検査だったけど、精液は正しく採れたのかなあ。まさか、双妹ちゃんがお口を使ったりしてないよねえ」
男・双妹「おくち……ですか?!」
看護師「うん。採精検査をするときにお口を使ったりするとね、滅菌されている容器の中にお口の雑菌が入って検査が出来なくなってしまうの。だから、必ず清潔な手で採精しなければならないのよ」
男「ちゃんと綺麗な手でしたし、それは大丈夫です」
看護師「それなら良いんだけど、これからも気を付けてね」
707
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/18(木) 01:24:58 ID:wDQCGUN2
双妹「看護師さん。清潔な手ですることは分かったんですけど、お口を使ったりする人が本当にいるんですか?」
看護師「んー、まあ、それも性行為のひとつだからね。オーラルセックスとかフェラチオって言うんだけど、興味があるなら女医さんに相談してみたら? 私たちも双妹ちゃんの性行動や性意識について悩みがあれば素直な気持ちを聞かせてほしいし、産婦人科の先生だから詳しく教えてくれると思うよ」
双妹「そうですね。今度、女医さんに相談してみます」
看護師「それじゃあ、培養室まで案内してあげるわね」
俺たちは看護師さんに連れられて、培養室の窓口に容器を提出した。
そのときに優しい声で「大人になったね」と言われ、気恥ずかしいと思いつつとてもうれしい気持ちになった。
双妹「男ももう大人だね♪ さっきの精液には精子がいっぱいいて、セックスをしたら赤ちゃんが出来るのかなあ」
男「たぶん出来ると思う。双妹も生理が始まってるし、セックスをしたら妊娠するんだろ」
双妹「そっか。じゃあ私たち、赤ちゃんを作れるんだ。何だか信じられないけど、こうして大人の身体になっていくんだね」
男「そうだな。俺も双妹も、大人の身体になろうとしているんだよな」
708
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/18(木) 01:33:31 ID:ZBpkJKMg
今日は13歳の誕生日。
俺は射精が出来るようになったし、双妹はおっぱいが膨らんできてすでに生理が始まっている。
そして、これからも大学病院の双子調査を通じて実感していくのだと思う。
身体が成長していくことを、双妹と二人で一緒に――。
双妹「これからも私たちは二人一緒だよ♪」
男「ああ、これからも二人一緒だな」
俺たちは手をつなぎ、お母さんがいつも待っている喫茶店に向かうことにした。
そして検査結果を聞いた後、研究スタッフの人たちが誕生日のお祝いをしてくれて楽しい時間が過ぎていった。
709
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/18(木) 19:31:54 ID:VsbMl0ZM
いいぞ
710
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/22(月) 22:57:31 ID:LuamWNcg
・・・
・・・・・・
〜自宅・部屋〜
俺と双妹にとって、お互いの性欲を満たしあうことは普通のことだった。
一緒に性的な経験をしてしまい、それが気持ちいいと知ってしまった俺たちを止めるものは何もなかった。
毎日のようにお風呂で洗いっこをしたり、ベッドの中でいちゃいちゃしたり。
双妹と過ごすそんな時間はとても心地良くて、今まで知らなかった一面を発見出来たときはとてもうれしかった。
俺たちは異性一卵性双生児だから、双妹は性別が違うもう一人の自分自身。
きっと、性別が分かれてしまったのは双妹と愛し合うためなのだ。
だから今は赤ちゃんが出来るようなことさえしなければ、それ以外のことは何をしてもいい。
二人で一緒にえっちな事をしてもいい。
そして、もっともっとお互いのことを大切に想い合いたい。
少年(そうだ。これがお前たち兄妹の本当の姿なんだ!)
男「双妹……」
双妹「あんっ……ああっ、男……やっとその気になってくれたんだ//」
少女「男くん、どうして?! こんなのいやだよ、いやだよぉっ!!」
711
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/23(火) 03:13:38 ID:VyR3PDuA
おつ
712
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/26(金) 01:27:54 ID:sAL38Hs6
俺は双妹とベッドの上で向かい合い、唇を重ね合った。
そして、舌を絡めながらおっぱいに手を伸ばす。
そのFカップもある膨らみは手に余るほどのボリュームで、程よい弾力と張りがあって形がいい。
しかも、円を描くようにして愛撫すれば手のひらに吸い付き、おっぱいを揉んでいる充実感とともに興奮が湧き起こってくる。
俺はそんな半球型の膨らみに魅了され、その感触を楽しみながら双妹の性感を高めていく。
そして指先で乳輪をなぞると、双妹があまい吐息を漏らした。
双妹「……んんっ、んっ…………」
双妹は乳首を触ってほしいらしく、焦れったいような表情を浮かべている。
俺はその表情を見ながら、おっぱいを弄んで焦らし続けた。
そして、ツンと勃起した乳首を軽く弾いてあげると、双妹は可愛い声を出して身体をびくんと震わせた。
双妹「あんっ……ああ、いぃ…………//」
双妹「私たち、兄妹なのにえっちな事をしていて、すごくドキドキするよね」
男「そうだな。双妹は可愛いし、俺もすごくドキドキする」
双妹「えへへ♪ 男……好きだよ//」
713
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/26(金) 02:29:06 ID:ds1CJqMc
双妹は顔を赤らめながら言うと、上目遣いで見詰めてきた。
俺はそれで察して、仰向けになり脚を広げる。
すると双妹はその間に移動して座り込み、上体を倒してフェラチオを始めた。
まずは唇と舌を使って陰茎を横から舐めまわし、口の中に亀頭を入れてカリ首をくわえ込む。
そして頭を動かして亀頭を出し入れし、再び陰茎を横から舐めまわす。
しかも歯が当たることがないので、気持ちいい快感だけが脳髄へと駆け抜けていく。
男「双妹……それ、ヤバすぎる…………」
双妹「もっと、きもひよくひてあげふね//」
双妹が陰茎をくわえたまま声を出したので、それがくすぐったくて笑みがこぼれてしまった。
すると双妹はそんな俺を見て、機嫌よく竿をしごきながら頭を動かし始めた。
そしてその瞬間、急激に射精感が込み上げてきた。
舌が這うようにして裏スジを舐めまわし、ぷるんとした唇がカリ首に引っ掛かる。
さらに頬の内側まで亀頭が吸い付いて、温かい粘膜でねっとりと包み込まれているかのようだ。
じゅるじゅる、じゅぽじゅぽ――。
いやらしい音を響かせながら、よだれが溢れ出るほどくわえ込んでいる双妹。
俺はそんな双妹の姿が愛おしく感じ、右手を伸ばして頭を撫でる。
714
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/26(金) 02:57:51 ID:ds1CJqMc
双妹「男のおちんちん、はむはむ美味ひい//」
双妹はふいに動きを止めて扇情的な表情で見詰めてくると、舌先でチロチロと裏スジを舐めてきた。
そのおかげで射精感が治まり、程よい刺激をゆっくりと楽しむ。
しかし、そのタイミングを見計らっていたのか、双妹は頬をすぼめて根元近くまでしゃぶり付いてきた。
髪の毛を乱しながら激しく頭を振り、唾液で滑りが良くなった竿も手でしごく。
しかも上下だけではなくて頭を左右に回転させているので、敏感な場所のすべてが絶頂に向けて追い込まれていく。
男「うあぁっ、ちょっ!」
男「双妹……それヤバい!!」
男「いくっ! もう、いきそうっ!!」
どうすることも出来ない快感が全身を駆け巡り、ギンギンに勃起した陰茎に射精感が押し寄せてきた。
もう我慢出来ない!
そう感じたと同時、双妹は上体を起こして小悪魔っぽく微笑んだ。
715
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/26(金) 03:13:45 ID:IblpxyV2
男「はあはあ……」
双妹「ふふふっ、まだ射精したら駄目なんだからね//」
双妹はお姉さんぽい口調で言うと、俺に起き上がるように目で合図を送ってきた。
そして俺が身体を起こすと、双妹はヌルヌルになっている陰茎を優しく握って、俺たちは求め合うようにしてフレンチキスをした。
それは何となく甘酸っぱい味がして、官能的な刺激が蓄積して意識がとろけてしまいそうで。
俺はそんな快感を双妹にも味わわせてあげたくて、少しだけ腰を引いて双妹の乳首に吸い付いた。
双妹「あふん……//」
双妹「んんっ、あうぅん……」
双妹はもう一人の自分だから、俺の気持ちいいところを察して的確に責めてくる。
どこが気持ちよくて何をされたら嫌なのか、お互いの身体のことをよく分かっている。
だから、俺も双妹の気持ちいい場所を的確に愛撫してあげることが出来る。
716
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/26(金) 03:24:52 ID:sAL38Hs6
双妹「ひゃうんっ! んんっ……あぁっ…………//」
乳首を舌で転がし、右手は太ももを撫でながら陰裂へと向かわせる。
やがてふっくらとした大陰唇にたどり着き、割れ目に中にそっと指を滑り込ませた。
内側はすでにぬるぬるになって、小陰唇がぬるりと絡みつき、指の腹で膣前庭を優しく弄ぶ。
そして、濡れた指先でクリトリスの滑りを良くして、包皮の上からふわっと撫でてあげた。
双妹「あううぅっ!」
双妹「あふっ、あああんっ!! あぁっ…………それ、いぃっ//」
双妹が喘ぎ声を部屋中に響かせ、快感に身を捩らせる。
俺はそんな双妹の姿に興奮し、少しずつ刺激を強めながら執拗に責め立てる。
すると愛液が次々と溢れ出してきて、熱ささえ感じる膣口に指を入れるとくちゅくちゅと卑猥な水音が鳴り響いた。
717
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/26(金) 03:32:21 ID:sAL38Hs6
男「双妹、いやらしい音が聞こえる」
双妹「そんなこと……言わないでよぉ…………//」
双妹は恥ずかしそうに顔を逸らし、陰茎への刺激を止めて手を離した。
そして身体を仰け反らせ、両脚をやや閉じる。
男「いっぱい感じて、気持ち良くなっていいんだぞ」
双妹「あうぅっ……だめだめっ、それはだめえぇ…………//」
双妹「ぁん……あぅっ、ああぁぁっ…………いっちゃう、いっちゃうぅっ!!」
双妹「んんっっ//」
双妹は嬌声と吐息を漏らし、身体をびくびくっと震わせる。
そして恍惚の表情を浮かべて、押し寄せる快感の波に飲み込まれていった。
718
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/27(土) 08:42:10 ID:mHQ6HNCI
おつ
719
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/29(月) 21:45:01 ID:uF1rdSfs
・・・
・・・・・・
〜男くんの部屋・少女さん〜
双妹「はあはあ……」
双妹「すごく久しぶりで気持ちよすぎて……すぐいっちゃった…………//」
双妹さんが男くんとセックスをして、快感に身を委ねている。
なまめかしい声を出して、淫らに喘ぐオンナの顔になっている。
それは兄妹でしてはならないことのはずなのに――。
いくら叫んでも二人には声が届かない。
低級霊たちに取り押さえられ、それをただ見ていることしか出来ない。
少女「少年くん、こんなことはもう止めてよっ! これ以上、二人を傷付けないで!」
少年「うひゃっ! うひゃひゃひゃひゃっ!!」
必死に声を振り絞ると、少年くんが姿を現して高笑いをした。
そして蔑むような視線を向けてきて、にたりと笑った。
720
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/29(月) 22:03:06 ID:etenrXfA
少年「少女さんは憑依しているんだから、直に感じているはずだろ。こいつの欲望を――」
少女「それは……少年くんがそう思わせているだけでしょっ!」
少年「違う、これがこいつの本性なんだっ! 毎日のように妹とセックスをしていた変態野郎なんだっ!!」
少年くんが男くんから引き出した、双妹さんとの馴れ初めの記憶。
その日を境に、男くんと双妹さんはお互いに対して性的な関心を向けるようになってしまった。
しかし、今の双妹さんは男くんの恋愛を積極的に応援していたし、性的な関係を持つことよりも共感して分かりあうことを大切にしているように感じる。
だから、男くんと双妹さんがツインセストをしていたのは思春期の一時的な過ちで、すでに終わっていることなのだろうと思う。
それに、セックスをしたいという欲求は誰でも持っているものだ。
私が自殺をさせられたときと同じように、歪んだ感情を引きずり出されただけなのだと思う。
憑依されても無い袖を振ることは出来ないので、その気がなければ、男くんと双妹さんは最後の一線を越える前に思いとどまることが出来るはずだ。
そう信じたい――。
721
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/29(月) 22:08:21 ID:uF1rdSfs
少年「さあ、ここからが本番だ」
少年「一卵性双生児の兄妹がセックスをしているなんて、いろんなサイトで拡散されること間違いなしだぜっ!」
少女「――!!」
男くんと双妹さんの痴態は、すでにネット上に配信されている。
思いとどまってくれたとしても、もう取り返しが付かない状態になってしまっているんだ。
少女「私のせいだ」
少女「私が、男くんと双妹さんの人生を狂わせてしまったんだ――」
私がいなければ、双妹さんが少年くんに憑依されることはなかった。
集団パニックで男くんへの気持ちを再認識することもなかっただろうし、それを認めてもいいんじゃないかと考えることもしなかっただろう。
つまり、私さえいなければ男くんと双妹さんは普通よりも少し仲が良い兄妹でいられて、普通の高校生活を送っていけたはずなのだ。
少年「その顔だよ、少女さん。僕が見たいのはっ!」
少年「ああ、僕の想いがキミの魂に刻まれていく。僕だけが少女さんを永遠に愛することが出来るんだ!!」
722
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/30(火) 22:47:12 ID:27/mocLQ
・・・
・・・・・・
〜自宅・部屋〜
双妹「ねえ、男。ひとつに……なりたい//」
双妹はあまい声でささやくと、仰向けで寝転がった。
そして脚をやや開き、熱っぽい表情で微笑んだ。
俺と双妹は世界中でたった一組しか存在しない異性一卵性双生児。
誰よりも分かり合うことが出来て、誰よりも一緒にいたいと思える大切な女性。
その双妹が俺のすべてを受け入れ、『ひとつ』になろうとしてくれている。
だから、俺は双妹のすべてを感じたい。
それなのに、
心の奥底で何かが引っ掛かる――。
723
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/30(火) 23:11:08 ID:CPbYqU2o
双妹「どうしたの?」
男「そういえば、今は低温期だろ。今日は危険日じゃないのか?」
双妹「うん、そうだよ。風邪を引いて遅れているかもしれないけど、今日か明日が排卵日なの。膣内で射精したら、私たちの赤ちゃんが出来ちゃうかもしれないわね//」
男「それなら、ちゃんと避妊をしないと不味いよな」
双妹「それじゃあ、少し待ってて。部屋からコンドームを持ってくるから♪」
双妹はそう言うと、おもむろに上体を起こした。
そして、はっとした表情で俺を見詰めてきた。
双妹「……」
男「……」
コンドーム。
その言葉を受けて、俺と双妹は無言で見詰め合う。
それから数瞬後、心の隙間に何かが入り込んできた。
724
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/30(火) 23:32:30 ID:LB4E3nY2
男「……双妹」
双妹「もしかして、また少女さんを選ぶつもりなの」
男「あ、ああ……ごめん。俺は今は……そう、少女さんと付き合っているんだ」
双妹「少女さんはもう死んでいる人なんだし、私は別れたほうが良いと思う」
男「それでも約束があるし、勢いに任せて抱いてしまうと双妹を傷付けることになってしまうと思うんだ。だから、俺は今の双妹とは……しないんだ!」
そう気持ちが固まった瞬間、身体の中から大量の闇が噴き出してきた。
俺に憑依していた低級霊たちが強制的に弾き出されたのだ。
それと同時、全身の力が抜けて意識がすうっと落ちそうになった。
少女「男くん!」
身体の中に少女さんの気配を感じ、必死に意識を繋ぎとめる。
まだ落ちる訳にはいかない。
双妹と少女さんのために落ちる訳にはいかないんだ!
俺は気力を振り絞り、おぼろげな頭で少女さんの姿を探した。
すると混乱状態に陥っている低級霊たちの中から、少女さんが飛び出してきた。
725
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/30(火) 23:38:15 ID:MsP.tDV2
少女「良かった……。思いとどまってくれたんだっ!!」
男「少女さん、その……ごめん。俺は双妹のことが――」
少女「その話は後でいいから、今はまず双妹さんを助けないと!」
そうだ、双妹はまだ憑依されているのだ。
少年を除霊するまで安心することは出来ない。
少女「双妹さん、もうやめてっ! これ以上、自分を傷付けないでっ!!」
双妹「あなたが男と出会ってさえいなければ、あの日、私は男とひとつになれたはずなのに――」
少女「あの日?」
双妹「……負けたくない。もう死んでいる人なんかに負けたくないっ!」
726
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/30(火) 23:46:12 ID:MsP.tDV2
双妹は強く言い放つと、俺を押し倒した。
そして、そのまま覆い被さってきた。
双妹「私が気持ちよくしてあげる。少女さんには出来ないことを、私がいっぱいしてあげる//」
少女「双妹さんは本気なんだ。少年くんを除霊しないと、双妹さんは絶対に止まらないんだ――」
少女さんは苦々しい表情で言うと、少年を睨み付けた。
そして、棚の上に置いている除霊が出来る手袋に手を伸ばした。
男「少女さん、何をっ?!」
くそっ。
全身が脱力しているせいで上手く力が入らない。
そんなもどかしさを感じると同時、双妹の手が陰茎に触れた。
727
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/31(水) 00:38:56 ID:Jonf0YqE
双妹「男……挿入れるよ//」
少女「うぐうぅっ! ううっ……うううぅぅっ!!」
双妹がゆっくりと腰を下ろし、困惑した表情で俺を見る。
そしてその一方で、少女さんの呻き声が部屋中に響き渡った。
少年「ついに、ついにヤリやがった!!」
双妹「……」
双妹「ねえ、さっきまで硬かったのに小さくなってるんだけど」
騎乗位での挿入に失敗し、双妹はぬるぬるになっている割れ目をむにむにと押し付けてきた。
お互いの粘膜が擦れ合い、亀頭がぬるりと包まれる。
その感覚はとても温かくて、やっぱりどうしようもなく気持ちがいい。
しかし、陰茎が勃起しないので双妹は不満そうに頬を膨らませた。
双妹「……はくちゅん…………むうぅっ、元気がなくなっちゃった」
男「これで分かっただろ。俺はしないんだ」
双妹「こうなったら、本気ではむはむしちゃうもん。男がすぐにイっちゃう敏感な場所、私はぜ〜んぶ知ってるんだからね//」
728
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/31(水) 00:56:56 ID:awOX6XCA
少女「だめっ……だめえぇっ!!」
少女さんが声を張り上げると、双妹は不快そうな顔で少女さんを見据えた。
俺も少女さんに視線を向けると、彼女は手袋を嵌めて苦悶の表情を浮かべていた。
双妹「うざいから、私たちの邪魔をしないで欲しいんだけど」
少女「私に出来ることは、もうこれくらいしか残っていないと思うから……」
少女「だからっ、少年くんだけは絶対に許さない!!」
少女さんが怒声を飛ばすと、どす黒い低級霊たちが一斉に飛び掛かってきた。
少女さんは必死の形相で身構え、それを思いっきり払いのける。
すると低級霊たちが手袋に触れた瞬間、弾けるようにして身体が砕け散った。
少年「なにっ?!」
少女「ぜったい、絶対に除霊してやるんだからっ!!」
低級霊が少女さんに襲いかかり、次々と砕け散っていく。
まるで波紋が広がっていくかのように、闇が弾けて消えていく。
そして、ついに少女さんが少年を捕らえた。
729
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/31(水) 00:59:06 ID:Jonf0YqE
少年「く゛あ゛あ゛あ゛ああぁぁっっ……!!」
人の体をなしていた闇が不定形になり、どろりと崩れ落ちた。
少女さんはその様子を険しい表情で見届けると、力なく微笑んだ。
少女「やった……これで双妹さんは――」
少女「……!?」
双妹がゆらりとベッドから降り、少女さんに歩み寄る。
そして正気とは思えない言語を発しながら、少女さんの右手袋を掴んだ。
まさか、双妹はまだ憑依されているのか?!
そういえば、友が『少女さんクラスの力を持っている怨霊が相手の場合は、動きを抑えるだけで精一杯だ』と言っていたはず。
つまり、少年を除霊するにはその手袋では力不足だったのだ。
730
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/31(水) 01:02:30 ID:awOX6XCA
少女「うぐぅっ、ううぅぅっ……!」
双妹『&J%FVSB`_DQ`z!!』
男「くそっ! 少女さん、双妹っ!」
俺は何をやってるんだ。
少女さんが苦しんでいるときに、双妹が苦しんでいるときに――。
動いてくれ、俺の身体っ!
少女「……こっちも…………除霊しなく、ちゃ……」
少女「出来るっ! 私にも少年くんと同じことが出来るっ!!」
少女さんは力強く言い放つと、自分の身体を双妹と重なり合わせた。
すると、少女さんの身体が双妹の中に溶け込んでいった。
731
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/01(木) 10:11:05 ID:4SkcN7M6
おつ
732
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/05(月) 19:07:48 ID:DrzIvfzY
(2月17日)sun
〜兄妹の部屋・双妹13歳〜
とてもよく晴れた日曜日の夜。
お風呂から上がって部屋に戻ってくると、男がベッドの上でニヤニヤと妄想を膨らませていた。
買い物に行って帰って来たときから、ずっとそんな調子だ。
双妹「ねえ、今日は何か良いことでもあったの?」
男「本屋さんに行ったら、偶然、少女さんに出会ったんだ」
少女さんって、誰なんだろう。
そんな名前の人は、今まで聞いたことがない。
双妹「へえ、そうなんだあ。それで、少女さんって誰なの?」
男「隣のクラスの女子なんだけど、すごく可愛くて。今日、ついに一言だけ話すことが出来たんだ!」
双妹「ふ、ふうん……」
733
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/05(月) 19:58:06 ID:EO838fY6
男「そう言う双妹こそ、今日は何か良いことがあったんじゃないのか。ずっと落ち着かない感じだし」
双妹「やっぱり、そう見える? 実はね、凄いモノを買ってきたの!」
男「凄いモノ?」
双妹「ふふん// お父さんとお母さんには、絶対にナイショだからねっ」
私は念を押して、バッグから紙袋を取り出した。
そして、二段ベッドの上段に上がる。
男「それ、ドラッグストアで買ってきたのか。ということは、生理用品?」
双妹「いいから、開けてみて//」
私は男に紙袋を手渡し、開けるように促した。
すると、男は紙袋を開けて中身を取り出し、それを見て不思議そうに首を傾げた。
734
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/05(月) 20:49:18 ID:DrzIvfzY
男「これがそんなに凄いの?」
双妹「そうだよ。それがあれば私たち、セックスが出来るんだから!」
男「ええっ?! どういうことだよ!」
双妹「しーっ、声が大きいわよ」
想像以上に驚いてくれた男をたしなめて、得意げな顔で箱を受け取る。
そして、震える手で開封して中身を覗き込んだ。
箱の中には、連袋が2つと紙切れ1枚が入っているようだ。
私は3連袋を取り出し、1袋だけ切り離す。
それにはピンクいゴムが入っていて、触ってみるとぷにぷにしていた。
男「ごめん。それで、どういうこと?」
双妹「13日に大学病院に行ったとき、女医さんにセックスをして妊娠したらどうすればいいのか相談してみたの。そうしたらね、『自分の身体を大切にして新しい命に責任を持ちなさい』って注意されたんだけど、避妊法とか性感染症のことをいろいろと教えてくれたの」
男「あっ、ああ! あの話、本当に聞いたんだ」
双妹「うん。だって、したいんだもん。それでね、この『こんどーむ』を使えば妊娠する心配がほとんどないんだよ。ねっ、凄いでしょ!」
735
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/06(火) 02:39:51 ID:jsKJP1M2
男「へえ、そんなものが売ってるんだ」
双妹「すっごく緊張して、死ぬほど恥ずかしかったんだからね//」
男「でも、どうやって使うんだろ」
双妹「おちんちんに被せるらしいんだけど、どこかに使い方を書いていないのかなあ」
男「それに説明書は入ってないのか?」
双妹「ああ、そっか」
紙切れを取り出すと、ちゃんとそれに図解されていた。
どうやら、勃起しているおちんちんの皮を根元まで剥いて被せるらしい。
そして、こんどーむを巻き下ろしたら被せた部分を亀頭方向に引き寄せて、根元で余っていた皮がぴんと張ったら再びこんどーむを巻き下ろして被せれば良いようだ。
何だか、すごくドキドキしてきた。
これがあれば、6回もセックスが出来る。
6回も男とひとつになれるんだ。
そのとき、私はどうなっちゃうんだろう――。
私は好奇心を満たすために、あまい表情で期待の眼差しを向ける。
すると、男は一人の世界に入り込んでいた。
736
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/06(火) 21:58:41 ID:MZzSa1AQ
男は今、何を考えているの?
こんどーむを使えば、洗いっこよりも凄いことが出来るんだよ。
一人でオナニーをしなくても、私と一緒にセックスが出来るようになるんだよ。
あそこが大きくなっているし、男もひとつになりたいと思っているはずだよね。
双妹「ねえ、男……」
声を掛けると、男が無言で顔を上げた。
お互いの視線が交わり、私はいやらしく微笑む。
そして、こんどーむの袋を開けた。
双妹「今から一緒にセックスしようよ//」
男「……そうだな。俺もセックス、してみたい」
737
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/06(火) 22:01:08 ID:MZzSa1AQ
双妹「……」
男の言葉を聞いて、私は直感的に温度差を感じた。
なんとなく、私を見てくれていないような気がする。
双妹「その言い方、少し冷たいね」
男「どうしたんだよ、急に」
双妹「男がセックスをしてみたい人は、私じゃなくて少女さんなんじゃないの?」
男「それは……」
双妹「やっぱり、少女さんとしたいんだ。男はその人のことが好きなの?」
男「そ……そんな訳ないだろっ」
男は慌てた様子で否定し、耳まで真っ赤にしながら俯いた。
なんて分かりやすいんだろう。
男は今、少女さんのことが好きなんだ――。
738
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/06(火) 22:04:42 ID:jsKJP1M2
双妹「ねえ、男。私たちって、一卵性の双子でしょ」
双妹「だから私たちの間に隠し事をせずに、本当の気持ちを私に教えてほしい」
男「……分かったよ。誰にも言うなよ」
男はぶっきらぼうに言うと、恥ずかしそうに少女さんのことを話してくれた。
男が少女さんのことを知ったのは、先々週の土曜日に授業の一環で行った日帰りのスキー実習。
そのときに、ひと際目を引く女子がいることに気が付いたそうだ。
彼女は笑った顔がとても可愛くて、ゲレンデを滑る姿が妖精のように可憐だったらしい。
しかし隣のクラスということもあり、話をする機会がないまま今日の日曜日。
本屋さんで偶然、少女さんと同じ小説を取ろうとしてしまい、「すみません」と一言だけ話しかけてもらうことが出来たそうだ。
そのときにもっと話をすれば良かったのにと思ったけれど、少女さんが家族の人と一緒にいて、話しかけることが出来なかったみたいだ。
739
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/06(火) 22:06:59 ID:MZzSa1AQ
双妹「少女さん……か」
双妹「そういうのって、ゲレンデマジックって言うんじゃないの?」
男「そうかもしれないけど、とにかくスキー実習のときに少女さんと仲良くなりたいって思ったんだ」
双妹「ふうん、そうなんだ……」
双妹「もし……もしもね、少女さんが毎日のように家でお兄ちゃんや弟とセックスをしていたら、男はどう思う?」
男「少女さんがそんなことをしている訳がないだろ」
双妹「私はどう思うのか聞いてるの」
男「……それは…………嫌だな」
双妹「私たちは今、少女さんがしていたら嫌だなと思うようなことをしようとしているんだよ。もし少女さんにそのことを知られたら、私たちはどう思われるんだろうね」
男「……!!」
740
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/06(火) 22:08:10 ID:kn/BqMFY
双妹「私はそれでも男とひとつになりたい。だから、選んでほしい」
双妹「今から私とセックスをするか、それとも少女さんに告白をするか」
男「俺は少女さんに告白しようと思う」
双妹「そっか……そう答えると思ったよ…………」
男が乗り気ではないのならば、それは仕方がない。
だけど、このままだと昂ぶった私の気持ちが治まらない。
私は興奮した面持ちで、こんどーむを弄ぶ。
左手の人差し指と中指を寄せて、陰茎に見立てて被せていく。
そして新たに袋を開けて、上目遣いで男を見詰めた。
双妹「ねえ、私たちはどうして性別が分かれちゃったんだろうね」
男「……」
双妹「私は男とセックスをしてみたい。私たち二人だけの秘密にして、えっちなことを楽しもうよ//」
男「……ごめん。少女さんに告白するって決めたから」
741
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/06(火) 22:09:58 ID:jsKJP1M2
双妹「別に我慢なんてしなくていいのに。高かったんだからね、これっ!」
昨日のうちに勇気を出して買っていたら、男とひとつになれたのにな。
だけど、これで良かったのかもしれない。
セックスがどんな感じなのか興味はあるけど、今はまだ中学生だし不安もあったから――。
男「それじゃあ、来週の日曜日、お詫びにあまい物を食べに行こうか」
双妹「やったあ〜。もちろん、男の奢りだからね♪」
男「分かってるって」
双妹「じゃあ、私はもう下りるわね」
私は満面の笑みを浮かべてみせて、二段ベッドの上段から下りた。
そして開封したこんどーむをゴミ箱に捨てて、未開封のものは引き出しの奥に隠すことにした。
742
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/06(火) 22:11:32 ID:wWxBJFM2
双妹「ところでさあ、いつ少女さんに告白するの?」
男「今日会うことが出来た流れで、明日の放課後、体育館裏に呼び出して告白しようと思ってる」
双妹「え〜っ、それはやめたほうが良いんじゃないの? 少女さんは隣のクラスなんでしょ。ほとんど話をしたことがない人に突然告白をされたら、びっくりして困るだけなんじゃないかなあ」
男「言われてみれば、そうかも」
双妹「話す機会を増やすのが一番確実だと思うけど、クラスが違うから難しいし、2年生になったときに同じクラスになれるとは限らないよね」
男「そうだよな」
双妹「そうだっ、3月14日なら告白できると思わない?」
男「いいんじゃないか、それっ!」
双妹「でしょっ! びっくりされるかもしれないけど、ホワイトデーなら告白される理由がないこともないし。少女さんもそのほうが気持ちが楽なはずだから、気負わずに返事をすることが出来ると思う」
男「双妹、ありがとう。ホワイトデーに告白してみるよ」
双妹「うん。私も応援しているから、告白が成功するように頑張ろうね♪」
743
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/07(水) 09:54:38 ID:h61dnR66
おつ
744
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/12(月) 21:52:13 ID:f2Gv9jLc
・・・
・・・・・・
〜自宅・部屋〜
少女さんが双妹の中に入り込んですぐ、双妹が苦しみ始めた。
少女さんは戦っているのだ、双妹の中で少年と――。
俺は気力を振り絞って、身体を起こす。
全身に虚脱感が残っているけれど、そんなことは言っていられない。
少女さんは除霊が出来る手袋をはめ続けているので、想像を絶する苦しみを感じているはずなんだ。
双妹「コレいジョウ……」
双妹「これ以上、私の気持ちに入って来ないでよおっ!」
双妹が悲痛な声を上げた瞬間、少女さんが双妹の中から弾き出された。
そしてそれに続いて、禍々しい闇が噴き出してきた。
745
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/12(月) 21:59:54 ID:NlOyea7M
もしかして、少年が強制的に離脱させられたのか?!
そう思うと同時、双妹がずしりと倒れ込んできた。
全身が脱力していてぴくりとも動かない。
少年が離脱したので、双妹は意識を失ったのだ。
少女「うぐっ、うぅっ…………」
男「少女さん!」
少女さんの姿を探すと、彼女はミニテーブルの下に倒れていた。
苦悶の表情で丸くなってうずくまり、両腕を不自然に直立させている。
俺は急いで双妹をベッドに寝かせ、少女さんの介抱に向かった。
746
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/12(月) 22:05:14 ID:kJi0RCSg
少女「……少年くんを…………」
男「分かってる。でも、その前に少女さんを!」
手袋を嵌めている限り、少女さんは霊的なダメージを受け続けることになる。
俺は目に付いた双妹のスマホを伏せて、ミニテーブルの上にある手袋を手に取った。
すると、女の子らしい細い指と華奢な手のひらの感触を感じた。
少女「あ゛あ゛あ゛ああぁぁっっ……!!」
男「ご、ごめん! すぐに外すからっ!」
俺は引き抜くようにして手袋を脱がせてあげて、少女さんの様子を窺った。
彼女は力なく崩れ、虚ろな表情でぐったりとしている。
少年――。
お前だけは許さない!
俺は手袋をはめて、少年を見据えた。
747
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/12(月) 22:06:12 ID:NlOyea7M
お前さえいなければ、少女さんと双妹が苦しむようなことはなかった。
お前さえいなければ、少女さんは看護師になる夢を叶えることが出来ていたんだ!
男「うおりゃああっ!」
俺は力強く踏み込んで、拳を繰り出した。
確かな手ごたえを感じて、脇腹をえぐる。
それと同時、蠢いていた闇が弾け飛んで土手っ腹に風穴が開いた。
少年「グオオオォォォッ……!」
少年にダメージが通った?!
もしかしたら、これはいけるかもしれない。
748
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/12(月) 22:07:37 ID:AJeh2fm6
少年「……ミンナ……ミンナ、コワシテヤルッッ!!」
男「これ以上、俺たちに関わるな! 一人で死んでろっ!!」
俺は声を張り上げて、少年を睨み付けた。
今まで友が霊的な力を使うときには、相手の鳩尾に触っていることが多かった。
おそらく、そこに霊的な何かがあるのだろう。
ならば、次は鳩尾に叩き込む!
少年「オマエサエイナケレバ、ボクハッ!」
少年が吼えると、右腕が触手のように伸びてきた。
それを左手で受け止めて砕き、懐に入り込む。
そして、鳩尾に拳を抉り込んだ。
少年「ク゛ア゛ア゛ア゛アアァァッ!!」
少年「・・・ボク゛ハシ゛ナ゛ナインタ゛アァッ!!」
全身が総毛立つような怨恨に満ちた断末魔。
少年はどす黒い闇を撒き散らし、音もなく砕け散った。
749
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/12(月) 22:11:39 ID:kJi0RCSg
男「終わった……のか?」
気配を探ってみたが、特に何も感じない。
低級霊たちも少年が除霊されたからか、まったく姿が見えなくなっていた。
これでもう少女さんが狙われることはないだろう。
俺は覚束ない足取りでミニテーブルに歩み寄り、双妹のスマホを手に取った。
それは背面が異様に熱くなっていて、液晶画面に『温度上昇を検知したためカメラを終了します』と警告が表示されていた。
どうやら、思った通りSNSには配信されていなかったようだ。
俺は手袋を外して動画を削除し、スマホをミニテーブルの上に置いた。
これで全部終わりだ……。
男「少女さん。これでもう――」
男「……?!」
男「少女さんっ! 少女さんっ!!」
呼びかけても返事はない。
ミニテーブルの下で倒れていたはずの少女さんは、いつの間にかその姿が見えなくなっていた。
750
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/13(火) 22:28:51 ID:2Lnkh.ds
男「急にいなくなるなんて、どういうことだよ……」
少年を除霊したから、思い残すことがなくなって成仏をした?
それとも、霊的なダメージが大きすぎて除霊されてしまったのか?!
俺は少女さんのぐったりとした姿を思い出す。
虚ろな眼差しと苦渋に満ちた声。
きっと今は危険な状態にあるはずだし、少しでも早く友に相談するべきかもしれない。
――ガチャッ!
そう考えていると、突然ドアが勢いよく開け放たれた。
俺は驚いて顔を上げると、そこにはなぜか巫女服姿の女性が立っていた。
女性は唖然とした表情になり、その視線が俺の下半身と裸の双妹に向かう。
そして後ずさり、勢いよくドアが閉められた。
751
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/13(火) 22:33:35 ID:d0pJtdi.
巫女『きゃあああぁぁっっ!』
巫女『どうしよう、どうしようぅっ!!』
ドアの向こう側で女性が取り乱す。
どうしようって言いたいのは、俺も同じだし。
今の女性は、たしか友の家の神社の巫女さんだよな。
どうして俺の家に――。
そう思っていると、ノックの音がしてゆっくりとドアが開いた。
その隙間から巫女さんが顔を覗かせて、恥ずかしそうに部屋の様子を窺っている。
そしてミニテーブルの下に目を向けると、真剣な表情に変わって部屋の中に入ってきた。
巫女「えっと、あなたは少女さんだよね!」
巫女「……私が分かる? そう、そうなのね」
姿が見えなくなった少女さんは、どうやらそこに倒れているらしい。
俺はなりふり構わずに、巫女さんに声を掛けることにした。
752
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/13(火) 22:42:05 ID:d0pJtdi.
男「あのっ、少女さんは無事なんですか!」
巫女「えっと、それはその……詳しく霊視してみないと分かりません」
母親「巫女ちゃん、さっきの悲鳴は何なの?!」
母親「……!」
母さんが部屋に入ってきて、俺の姿を見ると目を見開いた。
そして裸で横たわっている双妹に目を向け、うずくまっている巫女さんに目を向ける。
男「か……母さん…………」
男「これはその――」
俺はその先の言葉を飲み込んだ。
こんなの、どうやって説明すれば良いんだよ。
753
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/13(火) 22:46:19 ID:2Lnkh.ds
母親「……まあ、いいわ。話をするのは今度にしましょう」
母さんは溜め息混じりで言うとベッドに歩み寄り、双妹に毛布を被せた。
そして、巫女さんに真剣な眼差しを向けた。
母親「巫女ちゃん、悪霊の姿は?」
巫女「どうやら、男くんがその霊具ですべて除霊してくれたみたいです」
母親「男が……?」
巫女「はい。集団失神の件に関連して、友くんが護身用に渡されていたみたいですね。低級霊の気配がこの一帯から消えています」
ああ、そうか。
母さんは買い物に行く振りをして、神社に行っていたのか。
家に寄り付いている低級霊を祓ってもらうために――。
巫女「ただし男くんと双妹さんには強力な霊障が残っているみたいなので、それは祓ったほうが良いと思います」
母親「そうね。それじゃあ、申し訳ないけど今からお願いします」
754
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/13(火) 23:05:19 ID:SHRyY4gw
巫女「今からって、私はただの巫女ですよ?!」
母親「本当は宮司さんにお願いするべきなんだろうけど、今日は地鎮祭でお忙しいでしょうし。霊具を使えば、巫女ちゃんでも祓うことが出来るはずでしょ」
巫女「そうですね……分かりました。でも、その前にお召し物を着ていただけたらなあと//」
母親「ほら、男。若い女性がいるんだから、早く服を着なさい」
母親「巫女ちゃん、ごめんなさいね。うちの子たち、人前で裸になっても平気だから」
男「その言い方、微妙に誤解をされそうなんだけど……」
巫女「そ、そんなことはないです。その……ご立派だと思いますよ//」
巫女さんはよく分からないフォローを入れて赤面し、恥ずかしそうに顔を俯けた。
俺はそれを見て何だか申し訳ない気持ちになり、急いでパジャマを着ることにした。
男「すみません。服を着ました」
巫女「それではお祓いをするので、楽な姿勢になってください」
俺はそう言われ、ベッドに腰を下ろした。
そして、巫女さんが俺と双妹に残っていた霊的な痕跡を祓ってくれた。
755
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/13(火) 23:11:40 ID:SHRyY4gw
双妹「ん……んんっ……」
しばらくして、双妹が意識を取り戻した。
ぱちくりと瞬きをして、身体を起こす。
双妹「あっ、ああ……そっか…………」
母親「双妹、身体は大丈夫?」
双妹「……うん」
双妹は力なく答えると、ミニテーブルの下に目を向けた。
そして、少し不安そうな顔で巫女さんの様子を窺う。
どうやら、双妹には少女さんの姿が見えているようだ。
母親「巫女ちゃん。宮司さんには私が説明しておくから、ここで見たことは他言無用でお願いします」
巫女「そうですね、分かりました。では、私は帰らせていただきます」
756
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/13(火) 23:16:05 ID:SHRyY4gw
男「あのっ、少女さんは大丈夫ですよね!」
巫女「彼女はまだ四十九日を迎えていない幽霊ですし、しばらく休めば霊的な力が回復すると思います。それまで依り代への憑依を解いて、うちの神社で預からせていただきますね」
男「お願いします」
母親「それじゃあ、神社まで送って行きましょうか」
巫女「ありがとうございます」
母親「男、双妹。二人ともインフルエンザなんだから、ちゃんと温かくして寝てなさいよ」
母さんは言い含めるように言うと、巫女さんと一緒に部屋を出ていった。
そして裸の双妹と部屋で二人きりになり、気まずい空気が広がった。
外は相変わらず、ザーザーと強い雨が降っている。
やがて双妹は何か言いたそうな顔で俺を一瞥すると、ベッドから下りて脱ぎ散らかした下着とネグリジェを着始めた。
757
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/13(火) 23:19:40 ID:2Lnkh.ds
男「なあ、双妹……」
双妹「なに?」
男「中学2年生のときのことなんだけど、あの夜のことを覚えてるか?」
双妹「……覚えて…………いるよ」
男「俺は双妹のことを、もう一人の自分だと思ってる。どんなことがあっても俺たちは一緒だし、楽しいことも苦しいことも二人で分かち合いたいと思ってる」
男「今は双妹の気持ちに応えられないけど、それだけは絶対に変わらないから」
双妹「……」
双妹「私も男のことは、もう一人の私だと思ってる。かけがえのない存在だと思ってる。私もどんなことがあっても、その大切な気持ちだけは失いたくない」
男「ああ、俺もだ」
双妹「うん……男、好きだよ…………」
双妹は不安そうな様子で言い、俺の隣に座ってきた。
俺はそんな双妹の腰に腕を回し、気持ちが落ち着くまで優しく抱き寄せてあげた。
758
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/14(水) 23:26:47 ID:i9hQ0UrA
おつ
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