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みんなで文才晒そうぜ part2

1以下、名無しが深夜にお送りします:2014/01/18(土) 18:14:17 ID:mNOcI4dM
ここはお題に沿った地の文込みのSSを晒すスレッドです

・主に地の文の練習や批評・感想の場として使ってください
・次スレは>>990が(規制等の際には有志が)必ず『宣言』して立てる事
・気楽な雑談がしたい方は酒場や休憩所でどうぞ

【注意】台詞形式のSSは受け付けておりません

前スレ
みんなで文才晒そうぜ
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1352992635/

お題>>2

138以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/13(木) 10:33:57 ID:RY4evkPM
初めてやってみたが、お題というわりには「プリクラ」の印象が弱かったかなと反省はしている。

139以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/13(木) 10:39:29 ID:RY4evkPM
連投してすまんが見直したら最悪な事に気付いた。
一人称が俺→僕になってるわ。
最初の「俺」を「自分」に置換して見てほしい…いや、やっぱり出直してくるorz

140以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/13(木) 16:02:38 ID:KcXSJHK6
>>137
一人称のケアレスミスは特に気ならず
男女互いに恋愛に不得手な雰囲気が好き。
こういう体が痒くなるほどに純な話しを持ってこられると発狂するわ。

一番気になったのは
>「…剥がすんじゃ、無かった」
ってあるけども、その後悔のしかたが後の展開と反するものに感じた。
「もっと早くに剥がしておけばよかった」
とかの前向きな後悔の方がしっくりくるんじゃね?

全体的に『副題:不器用』みたいな感じで面白かったから次のお題で出直してこい

141以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/14(金) 21:19:31 ID:RMwqI0xQ
>>137だけど評価ありがとう。うん、やっぱそう思うよなー。

ほんとは「後ろ向きな意見ばっか言い訳にして、面倒くさがりで、なんもしてこなかったダメ男」をもっと表現できればよかった。
見なければよかった、は 「知らなければこんな罪悪感を感じたりしないでよかったのに」ってつもりだった。
でも催促されたから「仕方なく」を「言い訳」に女に復縁を願いにいくって感じが出したかった。
女とやり直してようやくちょっと変われた、みたいな。
やっぱり短くまとめようとすると、大事なところまで削れがちだわ…。
どうやって表現するか難しいと再確認できたよ。
心情描写のあたりに集中してもう少しがんばる。ありがとう。
他にも気になったとこあったら指摘してくれ。次回は注意する。

次のお題いつからだっけ?

142以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/15(土) 00:19:08 ID:rnzVa32w
一週間たつし、そろそろお題を次のにかえない?
>>123 でいいのかな

143以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/15(土) 00:20:57 ID:rnzVa32w
手が滑って途中のままあげちゃったわ。ごめん

144以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/15(土) 11:52:38 ID:dfBNe78A
 己より小さな体を抱きよせると、彼女は体を強ばらせながら俺の肩に顔を乗せる。
 ヒクつく頬のヒゲがくすぐったい。栗毛を撫でればくすぐったいのか彼女は俺の顎したにもぐり込む。
 抱っこが嫌いな彼女も、俺が抱く時は大人しい。本当は怖いのかもしれない。
 チョンチョンと俺の頬を彼女が頬をつける。愛しい彼女の小さな頬はひんやりとした毛に覆われていたが、とても暖かった。

145以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/15(土) 21:54:24 ID:Vr6TARCI
出だしの己の威力がすごいけども他はまったりとしてて雰囲気好き
彼女とのほのぼのいちゃいちゃを行数が許す限り見たいと思った
俺も髭のある小動物チックな彼女が欲しい

146以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/15(土) 22:51:39 ID:px39WxlA
>>144
おぅ、シンプルでいいね。ザラッとした舐めキッスに発展しそうな頬ずりだわ
確かに最初の『己』という表現はちょっと浮いてる気もするが、彼女側の視点で描かれた某文豪の作品出だしの『吾輩』を意識してる…とは深読みしすぎか

147以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/15(土) 22:58:00 ID:px39WxlA
親が我が子に頬ずりをする。その温もりを、絆を確かめるように。子がある程度の歳にもなれば、父親の頬ずりは「髭が痛い」だとか文句を言われる対象にさえなるが、それでも頬ずりをできる親子の関係は決して希薄なものではない筈だ。

血の繋がりはなくとも、愛すべき家族の一員たるペットに頬ずりをする事もあるだろう。多くの種では人のそれとは違う、ふさふさとした毛に覆われた彼らの頬。しかしそこで確かめられるのは、やはり互いの心の絆に違いない。

有機質か無機質かに関わらず、何か思い入れのある物に頬ずりをする事もあるかもしれない。例えば丹精込めて作った野菜や、ずっと憧れ続けた楽器や車。冷たく硬い感触の素材で出来ていようと頬を寄せてしまうのも頷ける。

若き恋人達が、結ばれて家族となったばかりの二人が、それぞれの居場所を確認するように頬を併せるのは、当たり前を過ぎて本能とも思える事だ。長く連れ添った熟年の夫婦がそうしていても、微笑ましいばかりで何ら不自然さなど感じない。

頬に覚える感触や温度がどうであろうとも、その行為により心に伝い湧き上がるのは愛しさや喜びといった、優しい感情。
頬ずりとは、幸福や充足感を得るためにとる仕草である筈だ。

だから今、私の頬に触れているごつごつとした皺だらけの冷たい肌から届く感情も、悲しみでは無いと信じたい。


「ありがとう」

母が私にくれた、最後の言葉。


絞り出した掠れ声は、とてもそれを唱える唇が私の耳元にあるとは思えないほど小さく弱々しいものだった。

心拍の途絶を告げる機械音が部屋に響き、付き添っていた医師が母の手首に指を当てる。

私の目から零れ落ちた温かい雫が、互いの頬の隙間を濡らしてゆく。

「ありがとう、おふくろ、ありがとう」

幼な子が母を真似るように、私はただ彼女が遺した言葉を繰り返した。

冷たくてごつごつした感触の、優しい頬ずりと共に。

148以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/15(土) 23:53:18 ID:Vr6TARCI
>>147
珍しく随想かなと思ったらいきなり死別してた
序盤が父さんで後半がママンってのがしっくりこなくてもったいない
どっちかのエピソードに偏ってくれるともっと面白くなったんじゃないかと

頬ずりの持つ性質を語るのは面白い発想でいいなって思った

149147:2014/03/16(日) 00:10:03 ID:WBySr/l.
>>148
批評ありがとう
言われてその通りだと感じて悔やんだ、糧にする

150以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/16(日) 00:25:38 ID:TsX4oYdc
我が家には賢い妹がいる。なんでもしたがるし、わりとなんでもできた。
兄妹一緒にお母さんから教わった一度きりのカレー作りで、材料と計量を
まるっと暗記してしまったのはまだまだ序の口。

料理が得意で家庭的なところが長所、ということではなく、勉強もそれなりにこなせた。
小学生の頃なんか学年が違うのに、担任から、「お前の妹は――」と
耳にたこができるくらい何度も聞かされたのをよく覚えている。

それでも運動がからっきしでいてくれれば、まだ兄である僕の立場があった。
昔はあった。今はない。情けない。でも憎めない。それが妹なのだ。
三点倒立を練習する横で華麗に逆立ちを決められてしまえば、もう認めざるをえなかった。

なんでもできるのが妹。なんでもできないといけないのが妹。それが皆にとっての妹。
本質満点から少し下がってしまった成績表を両親が憂うと、妹は僕を羨ましそうに見つめた。
僕は順調に成績を伸ばしていける余地があったから褒められる。その差が羨ましかったようだ。

「お兄ちゃんと一緒がよかったから真似してきたのに、今はなんだかとってもつまんない」

訊ねた僕の部屋で珍しく愚痴をこぼしたのは、妹が県内の有名進学校の高校を受験した晩のことだった。
眉を下げて寂しげにする妹を知っているのは僕だけであり、妹も僕にしかその表情を見せなかった。
隣に腰を降ろすと、肩にこつんと頭をぶつける。どちらからともなく手を重ねて握り合う。
妹の喜びは称賛だけではない。その感情は声には出さなくてもきちんと感じとれた。

「I want you to rub me.」

おねだりに応えて朱色に照った頬に手を添える。手のひらに口づけをされたのは、僕にすきがあったから。

「I rub you.」

残念ながら妹に愛はささやけない。愛おしいとだけ伝えると、それでも満足そうに微笑んだ。

151以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/16(日) 01:02:40 ID:WBySr/l.
>>150
言葉遊びは面白い。妹が言ったのは本当にrubだったか、兄がそうすり替えて捉えただけか、兄はrubに何も忍ばせなかったか…どうとも取れる憎い作りだと思った。

ただ、お題の頬ずりに対して描写は掌で頬に触れるのみに留まっている点と、『妹の喜びは称賛だけではない』の一文が気になった。

これだけ優秀で、僅かな成績の低迷でも親に渋い顔をされる妹にとって、称賛は喜びというより退屈で鬱陶しい当たり前のものになっているのでは…と

俺がそう思ったというだけだけど

152以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/16(日) 07:04:07 ID:rY7AmQRs
 突然の事で誠に申し訳ありませんが、私は今、複数名の宇宙人と同棲しています。

 わかります。お気持ちはわかります。まだ年端も行かない小娘でありながらこんなふしだらな行いをしている私に対して、きっと貞淑で良識的な皆様方はさぞかし軽蔑の眼差しを向けられる事でしょう。

 ですが、私と彼らとは一緒に住んでいるというだけで、非常にプラトニックなお付き合いをさせて頂いておりますし、お互い、一線を越える様な行為は一切致しておりません。また、もしその様な事になった場合は責任を取ると彼らは私に明言しております。

 いえ、明言というのは正確には正しくありませんが、とにかくそうはっきりと私に伝えております。というのも、彼らと私との意志疎通は全て体を触れ合わせる事によって行われておりますので、どうしても言葉にはならないのです。

 なので、それを証拠として提出する事は出来ませんが、しかし、それに一体何の問題があると言うのでしょうか。私と彼らはお互いに愛し合っておりますし、それはお互いによく伝わっております。愛さえあれば、などと陳腐な台詞を言うつもりはいささかもありませんが、少なくとも私と彼らとの同棲を淫らで破廉恥な行為などと何も知らない方から決めつけられたくはないのです。

 彼らは皆、私を抱き締めたり、私の頭を優しく撫でたり、私に頬ずりをして永遠に変わらぬ愛を誓ってくれておりますし、私も彼らの側で一生を添い遂げたいと切に願っております。愛に国境はないとよく申しますが、ならば種族の垣根を飛び越えても良いのではないかと私は強く思っているのです。

 もちろん、私の言葉は彼らには理解出来ませんし、私も彼らの言葉を理解する事は出来ません。ですが、愛や慈しみ、優しさなどというものは、言葉によって語るのではなく行動によって語るものではないでしょうか? 少なくとも、私はそう思うのです。万の言葉を用いて愛の言葉を囁かれるよりも、たった一回の抱擁や頬ずりの方が遥かに気持ちが伝わるのではないでしょうか。

 私は今、彼らの側で一生を添い遂げたいと切に願っております。ここまで聞いた上で、それでもはしたない女だと蔑まれるのならば私はそれでも結構です。何を言われようとも、今の私の気持ちは一切変わる事はございませんので。

 もちろん、こんな重大な事を今まで黙っていた私を皆様方が責めるのは当然の事かとも思いますし、この様に身勝手で一方的なメッセージを送るだけで何もかもが済まされるとは私も思ってはおりません。ですが、何も伝えないよりは、わずかながらでも伝えた方が良いのではないかと愚考し、ここにこうして書き込みする次第でございます。

 この星にいる猫族を代表し、皆様方にお伝え申し上げます。

 愛しております。

 名無しの猫より。


 追伸。

 カツオブシが好きです。もっとちょうだい。

153以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/17(月) 19:01:44 ID:Yc6cCQz.
>>152 話の始まりかたが、武者小路実篤をおもいだした。古風な物言いで文芸的な演出をするなら、プラトニックみたいなカタカナは気になるかも。平仮名にするか日本語にするかのが締まりはいいかなと。感覚的にエロティックな文面に対して内容が猫との同棲というのは面白いかな。ただ後半にいくにつれて段々とその文学的表現のこだわりが薄れていくのがあまりに残念。せっかくならば最後まで通してほしかったなと。嫌いではないです。

154以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/18(火) 01:14:07 ID:fGsk3fFM
一人の帰り道、頬にできたニキビをポリポリと掻く。
ニキビを掻くと悪化することはわかっている。でも、やめられないのだ。
ニキビが気になって仕方なくて、つい掻いてしまう。

ふと、暗いところばかり見ている僕にはお似合いのクセだと思った。
これからも僕はニキビをポリポリと掻いて、そして嫌われ続けるのだろう。

ふと、道端に二匹の猫を見つけた。
猫たちは仲睦まじく頬ずりしてじゃれていた。

僕の頬を掻いていた指に目を移すと、ニキビから出た血で汚れていた。

155以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/18(火) 01:16:27 ID:fGsk3fFM
推敲途中で投稿してしまった、すごく恥ずかしいorz

156以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/18(火) 06:43:14 ID:fw4djVEk
>>155
ドンマイ

つかお題が猫くらいの勢いになってきたな(笑)

157以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/18(火) 08:38:20 ID:fw4djVEk
「可愛いげのない奴」
不器用で後ろ向きな性格をした僕の口は、そんな言葉を捻り出した。それを聞いた女は不機嫌に顔を歪ませ、何も言わずに立ち去った。
――またやってしまった。
この間も下らない喧嘩をして、ようやく素直になると誓って復縁したばかりだというのに。素直になりたいと思っているのに、どうして僕の口はそれを理解してくれないのか。
構内で何重にも設置された放送機材が次の講義時間を教えてくる。力強く反響する鐘は、僕の間違いを指摘する警告に聞こえた。だからと言ってこの口が一緒では巧く弁解などできないだろう。
――仕方ないか、それに講義に遅れてしまうし。
自分の口を言い訳に行動を起こさない僕は、以前から比べて進歩したのだろうか。相手に責任をなすりつけて言い訳にしていた頃よりはマシだと信じたい。誓いを立てたからといって、人は簡単に変われないのだ。講堂で女を見かけた。見かけたといってもいつもの席にいるだけだ。600人収容・自由席のこの講堂においては誰もが自分のテリトリーを持って着席する。毎回ほぼ決まってそこの範囲へ足を運ぶ。目に見えなくともそれがわかるのだ。だから僕もそれに従う。女の横。僕のテリトリーはあまりに狭い。唯一の指定席だ。
はぁ、と大きな溜め息が横から聞こえる。見ることはしない。面倒に関わっていくのは苦手だから。
『私の台詞だわ』と聞こえて来ると、目は僕の意に反して女を見る。そして僕が『睨んでも無駄よ』と言われる。僕は口だけでなく目まで素直じゃないらしい。退屈な講義の最中、女の言葉を反芻する。意味はわかる。可愛げの無いのは僕だと言いたいのだ。しかしどうすれば可愛げが出せるかなど知らない。知っているなら教えてくれ。
教授はまだ鐘もならない内に終了を告げた。寒い寒いと手を擦り合わせて帰り支度をする女を見る。仕方がない。聞くなら今しかない。僕は女の冷たい手首を掴んで引き寄せる。驚いて抵抗する女。また勝手に語り出しそうな口と目を閉じさせ、その冷たい掌に僕の頬を擦り付ける。動物に見られるおねだりのボディランゲージだが、目と口を閉ざした僕にはもうそれしか語る術はなかった。意図に気付いてくれるだろうか。
『やればできるじゃない』。女の声と同時に終業の鐘。講堂の唯一の放送機材は今度こそ正解の鐘の音を響かせた。自分の行動を振り返り、正解を認めたくなくなる。やはり素直じゃないのは僕だった。

158以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/18(火) 08:44:57 ID:fw4djVEk
前回(プリクラ)のリベンジしようと同じキャラをつかって挑戦したけど
やっぱり主題が弱いっていう連敗っぷりだ
泣きたくなるな

159以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/18(火) 18:59:18 ID:5LNXdPsI
そう卑下するほど悪いもんでもないと思うよ。
謙虚すぎるのも良くないし、もうちょっと自信持っていいと思う。

ただ三行目の『顔を歪ませ』は『眉間に皺を寄せて』とか『口をへの字に曲げて』とかのほうが不機嫌の表現としては適切かと。

あと改行する時、時々一段落あけた方が見た目すっきりするかもね。

160以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/18(火) 19:36:43 ID:5LNXdPsI
 頬擦りとは、愛情表現である。

 他人がどう考えているかは知らないが、少なくとも僕はそう考える。それはきっと、過去にそれを認識したその時から。或いは物心つかぬ頃、母や父からそうしてもらったその時から、ずっと変わらない価値観なのだろうと思う。当時の心境など知る由もないが、きっと。

 頬擦りとは、愛情表現である。

 つまり頬擦りをする相手には、少なからずそのような感情を抱いている、ということなのだろう。それは愛玩動物であり、我が子であり、愛する人であり、時に無機物ですらある。相手の意志はどうあれ、憎むべき敵に頬擦りはしないだろう。

 頬擦りとは、愛情表現である。

 僕はしてみたい。無性に。頬擦りを。抱き締めて、体温を感じて、顔を寄せて、頬擦りをしたい。何故かと聞かれたら、答えることは出来ない。これは欲求というより、衝動。そして衝動とは、理由が存在しないからこそ衝動たりえるのだ。

 してその相手とは、僕が握りしめる携帯電話の、その画面に映る電話番号の、その持ち主。彼女は僕が愛する人だ。僕を養ってくれる家族には悪いが、それ以上、僕の最上の愛を注ぐ人である。
 彼女の側は──

 ──程度は知れずとも、愛してくれてはいるだろうと思う。ならば。頬擦りを行うのに過不足は無いだろう。
 受話器のマークを押す。


 僕が握りしめる携帯電話の、その画面には、通話終了の文字が映っている。通話時間、十秒。つまりはそれだけで会話は終了したという事であり、それ以上の発言を許されなかったということでもある。

 頬擦りとは愛情表現である。

 何故断られてしまったのだろう。彼女は僕に愛情を抱いてはいないということだろうか。
 わからない。
 もしや、頬擦りという行為自体に問題があったのか。ならば、頬擦りという行為についてもう一度考えてみようか。

 頬擦りとは愛情表現である………

161144:2014/03/18(火) 20:02:01 ID:VedbIUi.
>>145
 評価ありがとう。
 自身とか自分とかあるけどやっぱり一人称って統一したほうがいいのか。
 実際モデルがいるからちょっと走りすぎた気がする。

>>146
 評価ありがとう。
 うさぎの舌はザラザラしてないし、彼女は抱っこ中は服しか舐めないんだ(泣)

>>147
 すまん、ガチ泣きした。
 前半と後半の雰囲気の落差にちょっとついて行けなかったごめん。

162147:2014/03/19(水) 09:17:50 ID:u1b34bsU
>>160
最初、繰り返す『頬擦りとは〜』があまりにくどいと思ったが
最後の展開と再度繰り返させる事で主人公の思考感覚がずれている(病んでる?)事の
表現だったんだなと感じた。読んでて「ん?…んん……ん?…おぉ」って感じだった
面白いと思ったよ

ただちょっと読点が多すぎるか
それも思考の特異性を表現するための事かもしれないが

>>161
うさぎだったんかい、それならちょっとでも『長い耳』とかのキーワードが欲しかったかな
俺の文で泣いてくれてありがとう

163>>154の改訂:2014/03/20(木) 15:04:34 ID:Id1Lbu7Q
一人の帰り道、僕は道端で歩いている二匹の野良猫を見つけた。
灰色の猫と、茶黒のシマシマの猫だった。
なんとなく足を止め、それを見つめた。

猫たちは木陰に入ると、頬をすりよせあいはじめた。灰色の猫はゆったりとした動きで右の頬を擦りよせ、次に左の頬擦りよせ、それでも満足せずに再び右の頬を擦りよせた。嬉しそうに目を細めていて、それがやけに目についた。

僕は右の頬のニキビを掻いた。
ニキビを掻くとひどくなるってわかっていた。それでもお構いなしだった。
仲良さげな猫を見ていると、掻きむしらずにはいられなかった。
自分の悪いところを気にせずにはいられない。それが僕なのだ。

頬にジンワリとした痛みが広がった。
ニキビを掻きすぎたのだ。
頬を掻いていた右手の指を見ると、点々と血が付いていた。
人さし指の腹で血の出たニキビをなぞると、指に血がべったりと付いた。

猫は相変わらずじゃれあっていた。当然、その頬にはニキビなんてない。

僕には頬ずりなんて無理だ。そう考えると、猫を見るのがつらくなった。

猫がこちらに気づいたらしく、頬ずりをやめて僕の方を見た。
僕は猫から目を背け、再び歩き出した。
後ろで猫がにゃあと鳴くのが聞こえたが、振り向く気にならなかった。

164以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/20(木) 22:33:24 ID:IWLapErQ
>>160
恐くて好きだ。
単にフラれたとかいろいろ考えたけど…
やっぱりこいつは病んでるって思える。
書き方うまいとおもう。

165以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/22(土) 03:00:41 ID:y95FWOOk
一週間たったけどお題の方どうする?

166以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/22(土) 09:35:53 ID:KHS.0N0E
変えてもいいんじゃない
お題↓で

167以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/22(土) 09:54:57 ID:HeUEr4XE
暖気

1681/2:2014/03/23(日) 22:22:55 ID:c5H3HFTs
 古い街の公園の中で焚き火をしている。
 私は焚き火を、ただボーっと見ていた。灰まじりの炭がほのかに赤く染まっているが、その赤もいずれ消えるのだろう。そう考えると寒くなった気がした。とりあえず焚き木を追加した。

「暖をとってもいいかな」という声が聞こえた。顔を上げると明るい茶色のコートを来た温和そうな若い男がいた。
「いいですよ」と答えた。一人でいる理由も、断る理由もなかった。
 男は正面から少し外れたあたりに座った。

 男の方を見ると、焚き火をぼんやりと見つめていた。
 あまり話しかけなくてもいいのかな、と思った。気さくに話せるほうじゃなかったのでありがたかった。私も火に見入ることにした。
 焚き木を追加したおかげか火は勢いを増し、わずかながら炎も上がっていた。パチパチと鳴る音が心地よかった。

 突然、ポンッ!っと大きな音が鳴った。私は驚いて体を委縮させてしまった。
 目の前の男もビクッと委縮したようだった。
 思わず、コートの男の方を見てしまった。男と目があった。
 しばらく見つめあっていると、男が照れ笑いをした。私もつい笑いをこぼした。
「びっくりしました」と話しかけてみた。
「あまりにも大きい音がするんだから。驚くしかないよ」
 私は、軽くあははと笑って返した。

1692/2:2014/03/23(日) 22:25:43 ID:c5H3HFTs
 私たちは再び焚き火に見入った。相変わらずパチパチと音が鳴っている。
 男の方を見てみると、やはり温和そうな様子で火に見入っていた。
 不思議と暖かい。

 そうやって、どのくらい時間が経ったのか。火の勢いも弱くなった。
「もう少し当たりますか」と男に話しかけた。男は時計を見て、少し目を見開いた。どうやら、このコートの男は長居しすぎたらしい。
「そろそろ行かなくちゃ。焚き火の片づけを手伝おうか」と聞いてきた。
「いえ、お急ぎのようですから私がやっておきますよ」と答えた。
「ありがとう」男は少し安心したような笑みを浮かべた。若い紳士は立ち上がり、軽く身支度を整えた。

「今日は、良い時間をありがとう」男は言った。温かい笑みを浮かべていた。
「こちらこそ」と答えた。

本当にありがとう、と心の中で呟いて男を見送った。

170以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/23(日) 22:30:19 ID:c5H3HFTs
訂正 男もビクッと委縮したようだった→男もビクッと縮こまったようだった

2レスになっちゃったけど、あんまり良くない?

171以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/24(月) 00:46:09 ID:qHGxqpZE
そこまで長い気はしないし、いいんじゃないかな

文の方は、後半の地の文が動作を描写してばっかりにみえたから、もう少し心象の描写を入れても面白いかな、とは思った。

172以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 01:05:50 ID:0IDQVj3E

>>152
後半の力尽きた感が微笑ましい
できれば同じ調子で最後まで続いてもらいたかった
雰囲気が好き

>>157
終盤のお題部分ってもしかして無い方がしっくりくるんじゃね?
面白いけれども本当に必要か疑わしい説明が多い気がしなくもない
いらぬ場所を削ってもうちょい男の心情を書き足してくれると理解しやすいくなるんだろうけど……

文才に関係ないけども短文が横にずらりと並ぶと読みにくい
改行をいれてくれると読みやすくて助かる

>>160
こいつは携帯電話に頬ずりをしたのか?
既に頬ずり済みで嫌われてるストーカー体質が電話越しに頬ずりをする天然かで悩む

同じ一文を繰り返し使うならそこでもうちょっと遊んでもらいたかった
内容が面白いだけにそこが残念

>>163
生き物あいてに「それ」とかマジ冷血
文末がもうちょっと一人称らしくなるとすんなりと文が入ってきそう
日常の上辺をすっとなぞるような空気が好き

173以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 01:15:48 ID:0IDQVj3E
>>168
もうちょいヒントが欲しいなあとは思った。

>灰まじりの炭がほのかに赤く染まっているが、その赤もいずれ消えるのだろう。
これが血液の表現で

>「こちらこそ」と答えた。
>本当にありがとう、と心の中で呟いて男を見送った。

これが後片付けを辞退してくれてありがとうって意味ならば、
男は死体を燃やしてるってことになるうだろうけども
深読みだったら物騒なことを書いてすまん

台詞の直後の地の文は私には不要な気がした。
男の描写は嵌って面白いけども、私のは改行して専用に地の文を入れた方がいいなあとは思った
誰かの文章をリスペクトして書いてたんなら見当違いスマソ

174以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 10:19:03 ID:OsnFK7ZI
>>168
たぶん>>173の見解はさすがに深読みなのでは、もちろんそう解釈できなくはないけど

俺は素直に焚き火の情景と、それがもたらした思いがけない他人との交流を描いただけと受け取る
全体的に人物の動作や表情なんかはよく伝わってくる
人同士の心の交流という部分は、割と表現できてると思う

ただ舞台である焚き火のまわり、さらにその周囲の様子・風景の情報はもう少し詳細に欲しいかな

それからあとは文章が綺麗に、スムーズになるように推敲だ
文章の中間、締めに『〜した。 〜た〜』が多いように思う

例えば

「暖をとってもいいかな」という声が聞こえた。顔を上げると明るい茶色のコートを着た温和そうな若い男がいた。
「いいですよ」と答えた。一人でいる理由も、断る理由もなかった。

…を

不意に届いた「暖をとってもいいかな」という声に顔を上げると、そこには明るい茶色のコートを纏う男が立っていた。
まだ若いであろう彼の顔立ちは、いかにも温和そうに見える。
一人でいる理由も断る理由も特には思いつかず、私は短く「いいですよ」と答えた。

とすれば、幾分スムーズではないか

175以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 13:03:08 ID:T4KYOhRE
>>171
言われて気がついたけど、最後の方完全に燃え尽きてるね……。「と聞いてきた」「と答えた」のとってつけた感が半端ないorz

>>173
東野圭吾さんの文の改行の仕方を参考にしてみた
といっても、描写が下手なので全然近づかないけどorz
個人的にはこの改行の仕方が好きなんだけど、やっぱり好みが別れるのか

あと、個人的にはそういうホラーは大好物です。気が向いたら書きなおしてみますね。

>>174
読み直してみると、序盤の説明・情景描写が決定的に足りないですね……
地の文のテンポの悪さは自分でも課題だと思っていたので、すごく参考になります。

176以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 20:52:44 ID:Vd96F/2A
「寒いね」

 少女が言う。

「暑い」

 と少年が負けじと言う。

 まるで夏のような日差しに目を細めれば、不意に吹く冷たい風に身を縮める。

 この時期暑くなったり寒くなったり忙しい。

 まさにそんな季節。天気予報は晴天を告げ、晴れやかな旅立ちの日。

 暖かな空気は子供たちを祝福しているよう。

 皆薄着とも言える服だが大丈夫だろうか。体育館へと続く廊下。

 どこからともなく嚔が聞こえた。

177以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 21:15:51 ID:5P/zrSqc
シンプルに卒業式に向かう子供達を描いてて微笑ましいと思う

『この時期〜』と『まさにそんな季節』、『晴天を告げ』と『晴れやかな〜』みたいに被ったイメージの言葉が気になる

暖かな空気が祝福してるなら、薄着を心配する必要は無い気もする

『体育館へと続く廊下』は、どこからかのくしゃみとセットと捉えるべきなら改行が少しおかしいか

ダメ出しをたくさんしてしまったが、このシンプルさで文をもっと纏めれば、実に好印象な出来になりそうなだけに惜しいと思ったんだ

178以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 23:03:53 ID:O6IJw846
>>176
暑がりの少年 と 寒がりの少女
夏のような日差し と 不意に吹く冷たい風
薄着 と くしゃみ

せっかく対立構造を作って文を整えているのだから、これを生かすといいと思う。
特に最後の対立構造がわかりにくいから、
「薄着になるほどの暖気 と クシャミをするほどの寒気」というように対立構造を明確化させるとよくなると思う。

対立構造のある文を書くと、たいてい「暖気→寒気→暖気→寒気」の繰り返しになって単調になりがちだけど、それを自然に崩せているからセンスは良いと思った。

179以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/26(水) 00:41:57 ID:DERz0tVk
>>177
評価ありがとう
確かに被ってて諄いな。
薄着と書いてしまったが、制服のない学校は着てる服がバラバラでなんて書いたらいいかわからなかった。
ふと、誰かのクシャミが にした方がよかったかもしれない

>>178
評価ありがとう
暖気にすると前の暖かな空気と重ならないか
本格的に暖かくなるまでの不安定な感じを出して見たかった。
参考にする

180以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/27(木) 02:44:32 ID:X2vecogw
冬が開けると、「春の陽気に誘われて」という文句を耳にする機会が増えた。
雪国の春を体感温度で探るのは非常に難しいもので、春一番が吹こうものなら
コートの襟を締めて歩いてしまう。路辺にツクシが生えていても季節を受け入れるのは厳しい。
肌が外気に慣れ始める頃には、暦上では夏の香りを感じ始める時期に入っていたりする。

「それはだって、不毛な我慢大会じゃなければ、半袖でいられるのは夏くらいなものでしょ」

窓越しに空を見上げながら姉が言った。確かにそうかもしれない。
なるほど。一理ある。首を縦に振って同意をする。

窓の端で大と小の一対の雲がのんびりと流れていた。
歩幅が違うのか小さい雲がなんとか大きい雲についていこうとしているようで、
無生物ながらもなんとも微笑ましい光景に思わず頬が緩む。

しばし二人で顔を寄せて別々の空を眺めていると、姉が飽きて窓辺から離脱をしてしまった。
膝を立てていたベッドにころりと仰向けになる。それで何をするかと思えば、
上方にぴんっと伸ばした右腕の人差し指を立てて、天井にむかって小さく動かしはじめた。
眼鏡を外している姉では木目は数えられないだろう。案の定、細い腕はすぐに布団へと落ちた。

「暇なのよ。悪い?」

悪いことはない。暇を持て余していたから揃って青空を気にしていた。
外への興味だけが時間の有効活用ならば、それこそ不毛な我慢比べである。
本棚から一冊を取り出して娯楽を提供する。姉は受け取ると感謝の言葉もなく表紙をめくった。

どこかに冬の気配が残る姉の性格はいつものこと。ここで礼を催促する方がおこがましい。
再び空に視線を送る。中央に並んでいた大小の雲の大きいものだけどこかへ流れてしまったようだった。

なんとなく。それを見てなんとなく寂しい気持ちになった。姉の隣にころりと横になって本を覗き込む。
脇から腕を抱かれても姉は何も言わなかった。ただ自分の速度でページを進めていくだけだった。

181以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/27(木) 08:33:34 ID:55gp3rYo
個人的には所々少し分かりにくいと思った。冬の気配が残る姉の性格〜の辺りとか。二回読んできちっと理解できた感じ。まあ、自分の読解力がないだけなんで参考にならないと思いますが…。
文章自体はどうやったらそううまく書けるのか教えてほしいくらいですわ。

182以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/27(木) 09:59:57 ID:2sWBq4.Y
>>180
とても綺麗な文だけど、暖気というキーワードの再現はちょっと薄いかな

もしかしたら姉妹(姉弟?)は季節を擬人化したものなのか
姉は冬で、自分の出番は終わり
本をめくる仕草と同じ、自分のペースで去ってゆく
春?の妹は自分達を雲に見立て、足早に消えていった大きな雲を姉に重ねて…
そう捉えると、妹自身が暖気なのかもしれない

ミュシャの四季の女神の絵、綺麗だよね

183以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/28(金) 23:25:43 ID:Wy9TYtok
春の陽射しが頭上からさしこむアパートの窓辺に、ぱらり、またぱらりと音が響いていた。
開け放たれた窓から春の息吹が投げ込まれてカーテンを揺らし、それに乗じて咲き始めた桜の花びらが一片、しおりのように紙面に落ちる。
部屋の中では男が一人、窓際にもたれかかって一心不乱に頁をめくっていた。
右上から左下へ、次の頁へ。紙をめくり、また頁の右上から。
時にリズミカルに、時にゆっくりと、時には前の頁を読み返しながら。
何度も何度も頁をめくり、ついには終端にたどりつき、それでも足りぬとばかりにカバーを外し、表紙裏に描かれた内容にも目を通す。

「次……あった」

好き勝手に私物が散らばった部屋の中に、男の両足を谷底として深いV字の谷が出来上がっていた。
読み終えた本と、まだ読んでいない本。
微動だにしない男は時間がたつのも忘れて、本を読みふける。

やがて太陽は西に傾きはじめ、男は自分の手元から失せた光に、やっと顔を上げた。
残り一冊となった右手側と、うずたかく本が積まれた左手側。
それを見比べて苦笑した男は、最後の一冊に手を伸ばした。

15分。それだけの時間をかけて最後の一冊を読み終えた男は、知らず知らず頬を伝う涙をシャツの袖で乱暴にこすり――――

本の山の頂に置いた。

勢いをつけて立ち上がると、3時間もじっとしていた体をほぐすように伸びをする。
長い長い休息を経て、目の前の困難に立ち向かう力を蓄えた男は、肩をぐるりと回して息を吐く。

「さってと、荷造り再開しなきゃな!」


そう言うと男はダンボール箱に今しがた読み終えたマンガを詰めこみはじめた。

184以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/28(金) 23:26:25 ID:Wy9TYtok
age忘れた

185以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/29(土) 07:30:23 ID:QQKE4LB.
>>183
なんだかひとつの文章に内容を詰め込みすぎてる気がする。
読み耽る男の描写とか、その周りの風景とかのあるあるは想像できて面白いけども
もうちょい文を切り離して書いてくれるともっと理解しやすくなると思う。
あと微妙に単語の意味を間違って覚えてる可能性とかは、まあ……がんばれ。

その穏やかな雰囲気はけっこう好き。

186以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/29(土) 10:59:16 ID:Gq99BXaI
お題変える?

187以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/29(土) 11:18:19 ID:mCMWKnAk
一週間たったしね

お題↓

188以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/29(土) 11:24:52 ID:SNEk6RHY
くじ引き

1891/2:2014/03/31(月) 04:59:49 ID:Zh3cX/ms
息子は重要な決断をくじ引きで決める癖がある。
ハンバーグとカレー。車とブロック。ミカちゃんとリエちゃん。
そのやり方にもこだわりが出てくる。
握った二本のひも。サイコロ。コイン。目をつぶって最初に見た時計の秒数。
彼が言うには、「自分がどうにもできないこと」が大事らしい。
ある日、ひっこ抜いてきた花の根のどちらが長いかを比べていたので、拳骨を頭に当てた。
「突然ここに鬼がやって来て、『おまえと隣のタクヤ、どちらの舌が長いか切り取ってくじ引きをする』と言ったらどうだ?」
息子は青ざめて、翌日久しぶりに「おねしょ」をした。

それから三日後、息子が同じクラスの女の子を泣かせたらしい。
理由を聞いて驚いた。息子は花占いをしていた女の子のもとへやって来て、いきなり怒り出したという。
これは私の責任であるので、女の子の親に謝りに行った。子供同士のことと笑って許していただいたが、理由を話すと、「お互

い大変ですねぇ」と苦笑いを浮かべていた。

息子からしてみればなぜ怒られたのかわからないだろう。父親としても迂闊であった。
「しっかり納得のいく説明をしないとね」妻が言った。「間違ったことは言ってないと思ってるんでしょ?」
確かにその通りで、間違ったことを教えたという気はない。だからこそ説明が難しい。
「ごまかそうとか、しちゃ駄目よ。もう一人前の男の子だからね」
生意気なことである。

1902/2:2014/03/31(月) 05:00:54 ID:Zh3cX/ms
その日の夜に、息子を呼び出して伝えた。
「おれがお前を叱ったのは、おれがおまえのお父さんだからだ」
お父さんだから叱ったの、と聞くので、そうだ。と答えた。
「他の子がしていても、おれは叱らないだろう。おまえがおれの息子だから叱るんだ」
「お父さんの子供だから殴られたのは、不幸だな」
「なら別の家の子供になるか」
そう聞くと、しばらく考えたあと、「他の家の子は間違ったことを知らないから、不幸だな」とのたまった。
「それは違うぞ。他の家には他の家の考えがあって、その中にはここじゃわからないこともたくさんある」
「どんなこと?」
「わからないことだから、わからない。まぁ、次からは友達のやることはなるべく大目に見てやれ。いいところを探すほうが何倍も

いい」
息子は、「わかった」と言って、次の日女の子に謝った。

その後、「世のお父さんはこうやって信用を落としていくのね」と妻が笑った。
「くじ引きもお父さんも、同じよ。こうやって痛い目を見るうちに自分で考えるようになるんでしょうね」
「生意気だ」
私は、割り切れないまま焼酎をあおった。

191以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/05(土) 18:44:57 ID:Ir2fnszk
一週間経った訳だがお題変える?
まだ一つしかネタが投稿されてない訳だけど

192以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/05(土) 19:44:37 ID:RbRqQW2w
変えちゃおう安価↓

193以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/05(土) 19:49:22 ID:czzk.NeQ
捕食者

194以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/09(水) 18:27:32 ID:7zCyWxLM
飽きることなく降りしきる雨の中で、夜さえ遮る黒雲を背に、遠雷をその巨躯に照り返す。足元に佇む残骸はそれの持つ質量をしかと伝え、元が何であったかを判断する要素は既に無い。

その鉤爪、余りに大きく。
立ちはだかる障害の悉くを残骸に砕き、尚も鋭さを保ち続けるそれを一体何が止められよう。
その牙、余りに恐ろしく。
ぬめりを伴った凶悪はこれまで幾度大地を噛み砕き、星を、命を喰らい続けてきたのだろう。例えそれらが失われようと、その体だけで多大な破壊をもたらす事は想像に難くない。

過剰にして苛烈。故に絶望。どれだけの言葉を並べようと過不足ということはない。それほどに強大な。

最悪の捕食者は今、幾億の光を見つめる。

だが。人々は、闇夜に映える無数の光は。
何度爪が振るわれようと、巨体が星を揺らそうと、深い瞳を覗き込もうと。一縷の希望を胸に抱き、掴み、捉えて離さない。

彼等は知っている。
遠雷が照らすもう一つの影を。地を駆ける猛き姿を。空に翻る雄々しき姿を。怒りを抱く鋼鉄の剛腕を。期待を支える偉大な豪脚を。勇気を湛える戦士の鼓動を。闇を弾く堅牢なる紅を。
彼等は信じている。
鋭い剣閃が明日を斬り開く事を。煌めく光条が未来を紡ぐ事を。必殺の拳が恐怖の権化を打ち砕かん事を。

呼べ。讃えろ。嘯け。吠えろ。呟け。叫べ。彼の者の名を。さすれば希望は顕れん。

闇夜に輝く双眸ふたつ。
人の、友の、愛の為。
今日も、今こそ、正義の紅蓮が燃え上がる。

195以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/09(水) 20:10:40 ID:YszagbAw
>必殺の拳
このフレーズでイメージがサイタマ先生とワクチンマンになってしまった

196以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/09(水) 21:27:34 ID:aI79f0b2
家に帰るとカマキリがいた。
もちろん本物のカマキリがこの季節に自由かっ歩できるわけではない。
脅威になりえない姿鏡を相手に、その威嚇姿でかまえている彼女のことである。
肩の高さと同じ位置にいる肘は横へ開き、約八十度の鋭角で立てられたその先は、
手の峠が頭よりも高くならない場所で上手く固定されている。

『上手く』というのは、石膏像のようにぴしっと固まっているの意味ではなく、
彼女の手が鎌イタチの腕を思わせる見事なカマを連想させるからである。
向かい合う鏡に無表情を映す彼女の真剣な姿につられて、ごくりと唾を飲む。
闘の姿勢を基準に採点をするならば、肘から上がやや内側に潜り気味なのが減点対象か。

それでも色の乏しい顔と鋭い狩人の眼差しが働き、しっかりと及第点を支えている。
学生時代を鉄仮面で過ごしていたと言うだけあって、沈黙が作り慣れた圧を生んでいる。
ドアの僅かな隙間からでもその重々しい空気がじりじりと伝わってくる。

「……ぁ」

声に気付いて慌てて鏡の中の口を確かめる。僅かに唇が動いていたかもしれない。
聞き逃してしまった要因は、ひとり言にしても音量があまりに小さかったという点もあるが、
動きに期待しすぎて彼女の後姿ばかりを注視しすぎてしまった失態が大部分を占める。
千載一遇の機会を失った悔しさに拳を強く握しめる。冷静さを欠いてしまうとはなんとも恨めしい。

彼女が壁の時計にちらりと視線を動かす。間違いなく待ち人の帰宅時間を気にしている。
ここまでか。唇を噛む痛みで怒りを押し沈める。何も知らないていで扉を開くしかない。
そう諦めを受け入れてドアのノブに手かけたとき、あろうことか彼女の手のカマが頭に添えられた。
鏡に映る口も今度ははっきりと動き――

「にゃあっ」

我慢できずに音を立てて扉を開け放つ。告白以来に見た動揺の顔は、出会い頭の車に驚く猫のようだった。

197以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/09(水) 21:34:08 ID:aI79f0b2
>>194
壮大すぎる比喩と味のある言い回しとが相まって勢いがすごい
テンポいいから読みやすいけども、読みやすいんだけども……

198以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/10(木) 18:40:42 ID:ksinvPqU
>>196彼女の行動に対するひねりを加えたような表現に魅力を感じた。
その表現の割にやっていることが実に下らない所も個人的に好き。
こういうボキャブラリーは持ってないから、参考にしたくなる文章でした。

>>197言い淀む事は無い。言いたまえ、ここはそういうスレだ。

自分で反省するなら途中リズムが崩れちゃった所をどうにかするべきだったな。
後これだけで俺の日本語の引き出しが限界を迎えたのも改善したい。

199以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/11(金) 01:31:01 ID:bOeuWkog
私は昔から鷹が好きだった。
具体的に言うと、小学4年生の夏休みの中頃からだ。
市民プールからの帰り道、太陽の熱で視界が淀むアスファルトの上を、叔母から貰った麦わら帽子を被って、歩いていた時のことだ。
自分の住む町では比較的大きめの川の脇に鷹が居た。居たというより食していた。カエルを。
その光景が純粋な私の目には強く映った。
生物の食物連鎖の中で、上位に居座る鷹が下位のカエルを圧倒的な力の強さで掴み、貪る姿はグロテスクではあったが、自分が自然の中で生きている事を実感できた。
私は鷹が好きだ。今も昔も。

200以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/11(金) 18:49:00 ID:gTpx0jDE
>>199
簡潔で読みやすくていい
読点の多用と伸びた文章を半分にちぎってくれるともっとよかった
もうちょいボリューム増やしてもらうとさらに楽しめたかもしれない

201以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/11(金) 21:37:04 ID:bOeuWkog
捕食者と言えば何かを食べる者だと一般的には思うだろう。しかし、私はそうは思わない。捕食者というのは何かを食べるだけではなく、何かを従えさせる者でもある。と、私は考える。従えさせる者。つまり、捕食者であり絶対的強者である。強いが故に捕食者になるのだ。人間には強いところや弱いところもある。だからこそ、人間には優劣はなく、差別というのはおかしいものだと私は思う。
話がそれてしまったが、結局のところ言いたい事はというと、人間は捕食者にはなってはいけない。ということだ。

202以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/12(土) 11:14:30 ID:9w4SfHd6
なんか最近過疎ってんな
俺は書いてないけど

203以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/12(土) 13:41:25 ID:rFl6fZQM
まぁ、冬休み終わったし

204以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/12(土) 15:04:47 ID:BPZAi2J2
ロシアンルーレットには必ず不幸のタネが仕込まれている。
鉄板は具の内部にカラシを潜ませることで、もう一段階強い刺激を求めるならば大量のワサビだろうか。
亜種としてラー油や七味を用いることもあるが、瞬間的な破壊力と持続する苦しみは前者には遠く及ばない。

平たい皿に乗せられて出てきた人数分の一口サイズの肉まんを前にして、冷や汗が噴き出る。
最初に訪れる人生の難所と言われた受験番号探しだって、ここまで息苦しくならない。
張り詰めた場の空気と尖った視線がチクチクと急かす。誰かが、「運試しか」と口を開く。

運試しは答えが見えていないから面白い。予測不可能が生む滑稽が楽しいのだ。
目に見えた地雷を踏んで喜劇が生まれると思うな。そもそも試させる気なんて無いクセによく言う。

「冷めちゃう前にみんなに食べてもらいたいんです」

若き同級生兼料理人兼指導者が苦笑いに汗を滑らせる。

「そうよ。その……だから早く食べなさいよ」

肉まんに紛れ込めていないダークマターの製造者が、照れと恥ずかしさを隠そうと言葉に棘を作る。
知っている。プライドの高いお前に惚れられてしまったのは、同級生だって知っている。
加えて料理下手なのも周知の事実。家庭科での惨劇は、伝説入りと同時に七不思議への参入まで果たした。
薄い皮に包まれたカラシを弾けさせないように、知らぬフリで全員が優しく接してきたのは優しさだ。

そして今日、皮肉なことにそのツケが回ってきた。肉まんは五つ。中央に添えられしは暗黒物質。
みんなが先に肉まんを食べてしまえば諦めがつく。そうしないのは、やはりプライドを守る優しさだった。
数ある中から彼女の料理を『偶然選んでしまう』のが大団円への近道なのだ。

舌打ちも混じりそうな重苦しい空気に耐えかねて、とうとう異形の肉まんを手に取る。
これがロシアンルーレットでカラシならばいい方だ。残念。カラシはカラシでもこれはカラシニコフである。
弾薬を仕込んでリロード。もう逃げられない。口を開けて一思いに放り込む。そしてカラシニコフのトリガーを引いた。
賭けに負けてもいい。その後のおみくじは大吉であれ。

205以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/12(土) 15:08:54 ID:BPZAi2J2
新しいお題がくるまえにひとつ前の「くじ引き」

お題がもっと解釈の幅が広いものじゃないと集まらないな
捕食者よりも捕食の方が自由が利いてやりやすいと思うとかそんな感じ

206以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/13(日) 01:27:06 ID:AtQenQDo
僕は胸の高まりを押さえつつそこへ向かう

学舎への扉、まぁただの学校の玄関である。
中学校の2年生の春というのは、大げさに言うならその一年間を左右するものだ
修学旅行、二泊三日もの間無事に帰路につけるわけがない
口が重い自分ならなおさらだ

運に見放された去年は淋しいものだった、事実孤独へ一方通行だった。

もちろん友達は一人出来た
去年の中学校生活初めて出来た友達は給食のおじちゃんだ。
彼とはその豊富な年の功から人生観についてよく興味深かい話をすることが出来た、つまり孤独に生きるとはなんたるかを
彼はすばらしい、結婚相手も探さずに仕事に打ち込む彼を僕は本当に尊敬する

だが今年はそういうわけにもいかないようだ
二泊三日給食のおじちゃんを同行させることも許されず、自由に生きることをも出来ない
修学旅行に何の楽しみを見いだせるだろうか...否、ない

その去年の哀しみを苦しみを知っている僕だからこそ、今年は変われる気がしていた
積極的になれるわけでもないが、相手の気持ちを汲み取ることはできる

出来ることなら、騒がしいクラスではなくこんな僕でも一人の友人見つけられる...そんかクラスを...
...息が激しくなる、いよいよ紙の目の前だ

息を飲んだ、目を凝らす

目の前が白くなる

そして淡い期待はあっけなく泡になりいつのまにか弾けていった

207以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/13(日) 01:28:29 ID:AtQenQDo
めっちゃ長文になった
お題の「くじ引き」に挑戦してみた難しいな

稚拙ですまそ

208以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/13(日) 08:10:21 ID:1IjW.kmA
いや、長文でもないだろ。
このスレなら皆そんなもんだよ

209以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/13(日) 11:50:00 ID:AtQenQDo
>>208
ありがとう
それならよかったばい

210以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/13(日) 17:05:36 ID:jyRyPrlk
>>206
修正のし甲斐がある文章だな
内容は面白いから表現だけ気を付ければかなりよくなりそう

過疎っぽいけどお題どうするよ

211以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/13(日) 17:16:58 ID:OGzNcIP.
ぶっちゃけ捕食者って思い付かないんよね
まあ、くじ引きも思い付かなかったんだけど、それは秘密だ

212以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/13(日) 17:27:06 ID:jyRyPrlk
前スレみたいにもうちょい大雑把なのがくればまだな
そもそも人がいないんだろうけども

213以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/13(日) 17:28:44 ID:Ymzr9PAw
ずっとあげ進行いこー

214以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/13(日) 19:44:47 ID:8oA2vO1U
場面と人物を限定しなくて、遊び心を入れやすそうなお題の方がいいよな。「挑戦」とか「嘘」とか「根性焼き」とか

そろそろ一週間なので
↓お題一つ

215以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/13(日) 20:04:34 ID:OGzNcIP.
三分

216以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/15(火) 15:57:48 ID:9CxHV89o
>>210
いっそのこと自分だったらこういう風に書くとか、添削してくれたらうれしす
表現の仕方とか場面がわかりやすくなりそう

217以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/15(火) 17:47:14 ID:53mm20dY
>>216
お前は文章校正を求めるよりも句読点の徹底からな
文才には関係してない部分でもイロハが崩れてると読んでもらえないぞ

ぱっと見だけど思い付いた文章を繋げただけって感じる
内容の整理と文章の整頓をしてくれ
手元にある小説かもしくは教科書に載ってるやつと見比べれば違和感たっぷりだろうよ

218以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 02:54:56 ID:yH5Bm1bM
「三分間だけ、時間をあげる」

ベッドに押し倒されて、僕はすぐ目の前の彼女の顔を見つめざるを得ない。彼女は薄く笑みを浮かべていた。

こうなってしまった以上、もう逃げられないのはわかっている。手はがっちり押さえられていたし、足は既に手際良くタオルで縛られていた。馬乗りになった彼女の体をこの状態からどかすには、僕の筋力は全然足りない。

「好きな方を選んで。このまま私に犯されるか……」

ぺろりと小さな舌を出して、乾いた唇を軽く舐める彼女。まるで獲物を前にした子猫といったところだ。だけど、小さくたって牙はきちんとあるし、獲物を逃がさない爪だってある。

「それとも、あなたが私を犯すか……。どっちがいい?」

結局、また僕は彼女のペースにすっかりはまってしまっているのだ。いや、本当はそれを望んでいたのかもしれないけど。

「時間切れの場合は、私があなたを焦らしながら犯すから」

そう言った後に、彼女はいかにも肉食獣といった、それでいて可愛らしい笑みを浮かべた。

「どっちでも美味しく食べてあげる。貴方の体を余すところなく、ね」

僕は形ばかりの抵抗を示して、時間切れまで粘った。カウントダウンが終わると同時に、彼女は嬉しそうに僕の唇にむしゃぶりついた。

219以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 02:55:45 ID:yH5Bm1bM
「三分」のつもりで書いてたら、いつの間にか「捕食者」になってた。今年一番のミステリーだわ(棒)

元ネタは某薄い本より。漫画を文にするってのは難しいなと改めて実感。


>>206
内容は面白いと思うけど、文としてまとまりがないというか、言い回しや使い方がおかしい点がちらほら

ざっと挙げるだけでも、以下の通り
無事に帰路につける訳がない→帰れないという意味に
口が重い→無口という意味ではない
豊富な年の功→豊富な、はおかしい。年の功だけで十分

まあ、そんな事を文才ない自分が偉そうに言うとります。失礼

220以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 10:37:45 ID:CFTQmPsk

彼女のマンションに来たのは初めてだった。
緊張している。ゆっくりと息を吸って、時間をかけて吐きだした。
それでも心臓は早鐘を打っている。
本当に、どうしようもないなぁ。
意を決して靴を脱いで一段上がった。
なんの連絡も無しにここまで来てしまったが、彼女は驚いてくれるだろうか。

そういえば、三分前にも同じことを考えてたな。
少し落ち着いた方がいいかもしれない。
冷たい風を浴びながら再び大きく深呼吸をして、ゆっくりと一歩を踏み出した。

221以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 10:57:40 ID:S8mv.ZdI
>>220

前半では靴を脱いでいる→屋内
後半では冷たい風を浴びている→屋外

つまり前半と後半との間の三分間でナニか心穏やかでない事象に遭遇したと解釈すればよろしいか?
で、理由は別であっても三分前と同じく心を落ち着けようとしている…と

そうだとしたら構成はなかなか面白い
せっかくなら文章にもう少し凝ってみて欲しい

特に『本当にどうしようも〜』の一文は、本来なら()があった方がしっくりくる
主人公の思考そのものだと思うので、他の文からはちょっと浮いてる気がしたんだ

222以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 12:14:51 ID:WBriOngI
>>220 最初は>>221かと思ったけど、もしかして違う?
文章が短くて色んな解釈が出来そうだけど

捉え方によっては三分間の意味が変わってきそうだ
出来れば解説が欲しい

223以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 12:37:42 ID:5Hjxx8GQ
>>219
無口って意味も含んでるらしいよ
使いどころが正しいかどうかはおいておくとして

>>218
えっちなのはいけないと思います!
文章に脅迫感とか切迫感があったらよかったなと思った

のののも気になったから自分なりの修正をちょっとだけ
>ベッドに押し倒されて、僕はすぐ目の前の彼女の顔を見つめざるを得ない。
→ベッドに押し倒されてしまい、すぐ鼻の先にまで彼女の顔が迫る。

それとむしゃぶりついたはやめてください怖いです

>>220
本当に続きが欲しい
深読みをすれば彼がストーカー
涼しい風は玄関扉が開きっぱなし
短文すぎて謎が深まる
早鐘は知らない言葉だったから胸がときめいた

224以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 12:59:59 ID:gjBcTN/g
>>220

飛び降りってことかと思った。3分前に驚かせようとして連絡せずに行ったら浮気が発覚してって感じかな
文章の初めからマンションの屋上にいて靴を脱いで1段上がった→屋上のへりにたった
一歩踏み出した→落ちた
って妄想したらぞっとした

225以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 13:02:15 ID:9FejV25U
>>224
ああ、そう見たらそうとしか思えなくなったわ
ただそれなら飛び降り前に心を落ち着けるというのは違うような、いいような…

226以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 13:11:22 ID:5Hjxx8GQ
満開よりもつぼみに見ごたえを感じるのが梅の花よ、と彼女は言った。
枝先に宿るふくらみを見つめながら白ワインの入りのグラスを揺らす。
日本の美に説得力をもたせたいのならば、そこは日本酒ではなかろうか。

彼女は疑いの眼差しも涼しげに、水面に浮かぶ梅のつぼみに口をつけた。

「素晴らしいじゃない、和洋折衷。やっぱり梅には赤よりも白だわ。度数も最高」

最後の酒好きな言葉が情緒や風情を根こそぎ吹き飛ばす。ただの呑兵衛に呆れのため息が出た。

日付上では春かもしれないが、体感温度では冬に区分してもいい。間違っても花見の気温ではない。
悲しき現実から逃げようと頭上に視線を逸らすと、青空を背負う閑散とした梅の枝が目に映った。
植物と言えども、あまりにも薄着な様相に体がふるえた。肌寒い風を流して春も同意をしめす。

「もう帰りませんか。どこを見たって他に人はいませんし、それに季節外れですよ」

彼女の審美学には申し訳ないが、個人的な意見としては、花見は満開に限ると思っている。
人影の見当たらない公園が、まだ見どころでないことを肯定している気さえしてくる。
それでも彼女は眉をピクリとも動かさず、口に含んだワインの風味に頬を緩ませた。

「人がいないからいいの。冬眠する熊だって専用の穴場を見つける。賢いってのはそういうことよ」

つまりどういうことなのか。言葉の意味が全く理解できないで、疑問符ばかりが頭に浮かんだ。
熊の冬眠は本能であって、知性が絡んでいるとは思えない。冬眠だけを取り上げても、熊に限らず他にもいる。
ハムスターや、はたまた天道虫だって葉の裏に身をひそめて厳しい冬を乗り越える。けれど人は起きて過ごす。

「人間は冬眠なんてしませんから動物の都合に嵌められても困ります」

梅はつぼみから数えて二分三分の開花具合。やはり花があるとは言いがたい。
携帯電話が震えた。上司からの着信だと彼女に伝えると、すぐさま没収された。なるほど、冬眠か。

227以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 13:21:58 ID:222pnGcs

>>220ですが
批評ありがとうございます
解釈は2つのつもりで書いていたので、違和感のある描写になってしまったかもしれません……。
ここに書くのはあまり良くないと思いますが、解説を書いておくと

1. 連絡をしなかったため彼女の浮気をドア越しに確認。どうしようもないと絶望し、屋上から飛び降りた。

2.浮気を確認。前半は彼女がシャワーを浴びている間に間男を鈍器で殺害。血を拭き取り可能な限り証拠を隠滅。後半は間男の靴を履いて屋上へ。冷静になりつつ死体を運んでいる。
という感じです。

228以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 17:04:20 ID:Iz3W7NU6
>>217
まじサンクス
安っぽいなって感じてたからありがたいわ、また再挑戦しにくる

229以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 17:11:20 ID:nOAYsirs
一分。
柔らかな感触。
暖かな体温。
穏やかな風が口元を撫でる。

二分。
お互いを噛み合う二匹の蛇。
咀嚼に似た水音が、四つ。
水面下の攻防が激しさを増す。

三分。
僅かに、呼吸困難。
意識の混濁。
懇願する、声音。

そこから始まるのがいつものディナー。

230以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 18:19:28 ID:E/1/V0l6
ディナー……
二つの意味で意味深だな

231以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 18:44:33 ID:nOAYsirs
うん。ごめん
ちょっといろいろあって書いたら、こんなんになった

232以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 19:57:24 ID:A3tWppR.
>>226
大人の男女を描いた、なかなか大人な文だと思う

わざと人のいない時期を選んだのかな?
女はたぶん主人公に気があって、酒の力を借りようとしてるのかな?
二分三分開きなのは梅の花だけでなく、二人の関係を比喩してるのかな?

…など、ニヤニヤできる要素がたくさんあると思った

ただ、わざとかもしれないがところどころスムーズに読ませるためには言い回しを変えるべき点がある気もする

『彼女は疑いの眼差しも涼しげに → 疑いの眼差しを向けるも彼女は涼しげに』

『最後の酒好きな言葉が情緒や風情を根こそぎ吹き飛ばす。ただの呑兵衛に呆れの〜 → (酒好きと呑兵衛が被ってる気がするので)最後の余計なひと言が情緒や風情を根こそぎ吹き飛ばす。ただの呑兵衛に呆れの〜』

…などの点かな、偉そうにすまんかった

233以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/16(水) 20:50:40 ID:HH2IkReI

「今日は本当、楽しかった。思い出に残る日だね」

彼女は屈託の無い笑顔を見せて僕に言った。しかしその心の内には、果たして一点の曇りさえ無いものか。

僕の転勤はもう来月に迫っている。

同期の仲間からは「栄転だな、憎いぜ」と肩を叩いて野次られたが、向かう先は県境をいくつも越えた土地。車も持っていない彼女にとっては、僕のもつ感覚以上に遠いところに思えるに違いない。

だからこそ今日という日を『思い出に残る』と、自分に言い聞かせたのではないだろうか。

「そろそろ帰らなきゃ、明日は月曜だよ」

時間は残り少ない。

今日一日のプランは、まずまず良かったらしい。
何度か通った店だけに、食事もいつもの気に入った味だった。
その店の化粧室で最後に確認した限り、髪型の乱れも目につかなかったと思う。
ポケットの中なら、さっきから何度も確認した。
昨夜の内に言葉も決めた、用意したはずだ。

仕事も遊びも段取り七分とはよく言うが、それは済ませた。

「大事な話、聞いてくれるか」

「なあに、改まって。良い話? それとも悪い話?」

僕は踏み出す。
今日をただの思い出に残る日ではなく、二人の記念日にするための最後の三分を。

234以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/17(木) 00:46:42 ID:GkRE09Lc
>>233
なんとなーく文章がにぶいというか、すっきり飲み込めないというか
目立った欠点がないだけにところどころ違和感がね
気になった部分の一部だけちょいと手直し

>彼女は屈託の無い笑顔を見せて僕に言った。しかしその心の内には、果たして一点の曇りさえ無いものか。
→彼女は屈託のない笑顔で言った。けれども心の内には、本当に一点の曇りもないのだろうか。

一人称視点なら僕を削る方向に努力すると文中のくどさが消えていいかもしれない
そんで「しかし」と「はたして」は同居させない方がしっくりくる

『今日一日のプランは〜用意したはずだ。』は釣り糸が絡まってる感じで逆に面白い
30行以内の短い物語なら単語の重複を気にしながら書くと楽しくなるぞ
俺が気にしすぎなだけかもしれないけど、「確認」と「最後」の被りが引っ掛かった

235以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/17(木) 02:08:22 ID:Djk5ds4Q
 幼い頃と言えば一袋のおやつを兄弟で分け合うのは当たり前だった。三人でも長子と末子は少し多めにもらう。なんて不等な三等分か。

 三と言う数字はとても不安定だ。三分に分けたケーキは歪でボロボロ。一番大きなケーキは末子の元へ。
 大好きなチョコの飾りを楽しみにケーキを口に運ぶもチョコレートは横へと浚われた。
 なんて不等な三等分。

 大きくなってカップラーメンを一人で食べられるようになった。けれど三人では一つ困った事がある。
 三分と書いたパッケージは3つ。やかんとタイマーは1つ。柔らかめが好きな長子、固めが好きな次子。
 ようやく三分できた。そうして電子音と共に三人一緒に蓋を捲った。

236以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/17(木) 16:34:21 ID:JS/pQ672
 三分間という時間は、あまりにも多くの場面で活用されている。

 例えば特撮。光の巨人がその姿を維持できる時間。

 例えばアニメ映画。ある有名な作品に、土壇場で三分間の猶予を与える場面があったことを記憶している。

 して、私にとっての三分間とはカップヌードルの完成を待つ時間に他ならない。

 ──手元にある文の羅列に、とある仕掛けを見い出し、思わず頁を巻き戻す。

 この三分間とは、何とも悩ましい時間である。
 半開きになった蓋に熱湯を定量注ぎ込むことで始まるその時間は、──簡素とはいえ──何かしら手を動かしていた直前までとは違い、こちらからカップヌードルに対して何も働きかける事が出来ない。つまりは手持ち無沙汰なのである。

 ──仕掛けに確信した私は一種の感慨を持って、先程の頁に戻る。

 かと言って、潰すと言うにはあまりにも短いその時間は、その手段を読書しか知らない私からすれば何と半端な事か。
 それでも本を手に取ろうが、カップヌードルに釘付けにされた私の思考は、濃密な文章を理解するには散漫が過ぎる。
 何もする事が無く、しかし頭のみを縛られた、自由であり、同時に不自由でもある時間は、或いは澄み切った寒空の下、目印の前で想い人を待つようだ、というのは言い過ぎなのだろうか。
 とても切なく、もどかしい時間。
 されど、愛おしい時間。
 私はこの時間に一つの縛りを設けている。
 時計を見ないのだ。体のどこかにある体内時計と、立ち上がる湯気だけを頼りにこの時間を待つことで、せめてもの刺激を与えようと。それはなかなかいい加減で、思い通りにはいかないもの。
 しかし、完璧な時間で蓋を開けたときは当然のこと、未だ形を保ったカップヌードルと対面するもまた一興。
 そして──

 ───胸の高鳴りを栞ごとページに挟む。


 そして、暇潰しにかまけて伸びきってしまったカップヌードルを啜るも、また一興。

237以下、名無しが深夜にお送りします:2014/04/17(木) 17:50:31 ID:03RCtGng
>>235
読点を使う文章を書け
中身はいいけどもあえての短文で勝負ならもうちょい文章の難易度下げれ
一文が児童書並の短さだからそれに合わせて書くと逆にイケメンに見えて発狂して死ぬ
「浚(さら)う」と「捲(まく)る」は誰かが詰まることを考慮して平仮名にな
算用数字と漢数字の混在は知らん
末っ子が好きです下さい

>>236
空行と全ダッシュが多すぎて禿る
かと思えば途中から空行縛りで頭が追いつかない
平均化させろ

部分的な読点ラッシュが気にくわないから使わない文章の繋ぎ方を考えろ
そんでテキストにコピって読むから気付いたけども頭一文字下げるのは必要箇所だけでいい
変なところが出っ張って読みづらいったらありゃしない

ウルトラマンバロスwwwは安っぽいから削除して
別の方法で時間と人間の関係を掘り下げると賢く見える
中身に関しては頭のみを縛られて自由すぎて同時に不自由でやばい
恥ずかしさと向き合ってきちんと直せば面白くなると思う

シーフードか味噌


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