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企画されたキャラを小説化してみませんか?vol.3.5

10えて子:2012/03/05(月) 23:08:05
>スゴロクさん
ありがとうございます。
いろいろ迷った結果こんな感じになりました。



ほんの一瞬の出来事だった。
ずたずたになった相手の左腕、飛び散る赤い液体。
飛んできたそれが佑の顔を染めた瞬間、


――――世界が、色を変えた。


「――――――!!」


心臓の音がやけに大きく聞こえる。
意識には靄がかかったようだが、やけにクリアに感じる。

佑は、この感覚を前にも味わったことがあった。
調理実習で、怪我をしたコトムの手を取ったときにだ。
自分が自分ではなくなっていくような、そんな感覚。

その感覚が何なのか、佑には分からない。
しかし、戸惑っている暇はなかった。

「………っ!!」

何かに突き動かされるように、足元の小さな瓦礫を拾い上げる。
そして、理人の背後から思い切り投げつけた。

「………なっ!?」

石は機械兵に直撃して弾けた。
欠片が関節部に入ったのか、機械兵の動きがさらに鈍くなる。
理人が驚いたのも、見えた。

目の前の出来事に一瞬呆気に取られたが、色の変わった世界が体に馴染むにつれて、佑の心の奥底にある本能は唐突に理解した。
これが、理人が説明してくれた“性質付加”という特殊能力なのだろうと。

何故彼の力を自分が使えるのかは分からないが、そんなことを考えている暇はない。
まだ機械兵は動いている。倒さなければ。
何か奴を倒すために使えるものはないかと辺りを見回し、

「………これだ!!」

突然大声で叫ぶと、佑はいきなり持っていた鞄をひっくり返して、中身をぶちまけ始めた。
教科書やノート、筆箱、裁縫道具などがばらばらと地面に散らばる。

「………?」

まったく何の脈絡もない行為に理人は驚いたように佑を見ているが、佑はそんなことお構いなしだ。


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