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反省会スレ

720名無しの厨二能力者:2016/07/23(土) 04:30:34 ID:gJjXNR4E0
【気が付けばビルの隙間からは暁光が漏れる】
【遠巻きに聞こえる鳥の声。街を縫って駆ける風は涼しく、音も無く二人の間を抜けて行く】
【……ほんのりと明るむ淡い空が、横たわったままの少女の門前に広がっている】

【この痛みも、この色も、この朝焼けも……全てが少女にとっては刺激的なものだった】
【何よりも、夜の街の鬼ごっこ。この鬼ごっこはきっと、大人になったとしても忘れ得ぬものだろうと刻み込んで】

ん〜、やっぱ経験の差なのかな……
やっぱり能力って難しいね!私ももっと使い方を勉強しないと!

【頭をさすりながら立ち上がり、軽く背中を払っては、既に痛みは引いたと言いたげに笑みを見せた】
【訓練と実践の違い、と言うべきか。やはりこうして誰かと相まみえ戦う時、最後にモノを言うのは経験なのだ】
【と、少女は結論付ける。まさか男の作戦が、偶然に偶然が重なった結果だとは思わずに】

【見上げた男の顔は、自分と同じように無邪気な表情で、釣られて少女もまた笑い】

…………私も楽しかった!
すごく、すごーく楽しかった!走ることって、こんなに楽しいんだね!
それに……うん、この能力の扱い方もちょっと分かったし、えーっと……勉強になった!

【歳相応の言葉を並べて大げさにはしゃいでみせると、再びフードを被り直して男を見上げる】
【覗く瞳はやはり淡い赤色。念力に応じて灯る真紅の瞳―――それは少女が、“生粋の”能力者であることの表れで】

【そのままくるりと踵を返して少女は歩き出した。手にスマホは持っていない、それはきっと、この余韻を味わう為】

あ、そうだ!私の名前!
私の名前…能力の名前はねー……【念力操作】!
覚えやすいでしょ?忘れないでね!私のことと、私の能力!

【思い出したかのように振り返れば、遠くの山より昇る朝日を背にして少女は告げた】
【己の名前を。能力者にとっては本名と同義、或いはそれ以上に重要な、己の能力の名を】
【念力―――超能力というカテゴリの根底に位置する能力。オリジン、始祖ともされるこの能力は、この街に於いても希少】
【だからこそ、少女は「大事に」扱われている。きっとこの後も、厳重な病院の一室で、淡い日常へと戻るのだろう】

【……まあ、それでもまた少女は抜け出して、今宵のように歩きまわるのだろうけど】
【飛び交う鳥が朝を告げる。やがて人通りも増え、能力者の街はまた新たなる一日を迎えるのだ】


それじゃあ――――

【彼と共に過ごした夜はその日常の一幕で、大衆にとっては単なる夜に過ぎないのだろう】     END
【二人の能力者が邂逅し、一つの夜が幕を閉じる。だから、その最後の言葉は、終わりを告げる『さよなら』では無く】



――――――またね!

【念力操作】 ――――――To be continued.


/書いてたら落ちてしまった……のでひっそりとこのスレを再利用
/ロールありがとうございました!能力を存分に活かせたロールが出来て個人的にもめっちゃ楽しかったです!


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