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(  ω )千年の夢のようです

68 ◆3sLRFBYImM:2016/06/07(火) 23:21:35 ID:uoQSJDlE0

( "ゞ) 「しかし自分がどこから来たのか判らないなんてえ、まさか空から降ってきたぁわけもあるまいに」

( "ゞ) 「まあ安心しなぁよ、ウチで少し休んでから船着き場まで送ってやるさぁ。
なあんにもないけど、茶ぁくらいなら出してやれるからよお」


野趣に満ちた山の道。
右も左も分からないクーのために案内を買ってでた、デルタという青年。
彼はそののんびりした口調のわりに、よく口を動かすような男だった。


がに股で歩くその姿はいかにも男らしさを感じさせるものの、どちらかといえば華奢な体格に分類される。
細身のクーと同じか、もう少しだけ大きく見える程度に似通っていた。


彼は道行くところどころに生えた小さな木の枝から、天蚕の繭を選んでは葉ごと摘む。
そして満足げに頷きながら、背に担いだ籠へと無造作に放っていく。


( "ゞ) 「これはいい糸にぃなってくれそうだ。 …ところでアンタぁ、運が良かったなぁあ?」


なんのことか、クーは言葉の意味を尋ねた。


前者は "繊維の女王" とも呼ばれ、織物にとても重宝されること。
そして後者は────昔から、この辺りには人喰い獣が出るらしい。


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