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(  ω )千年の夢のようです

25 ◆3sLRFBYImM:2016/02/19(金) 21:31:19 ID:WEBAMmVw0
モナー工房に静寂は滅多に訪れない。

クーの知る彼は、灯りをつけっぱなしで眠りこける癖など無いし、
まして依頼人を待たず、更に迂闊に工房を留守にするような意識の低い者ではない。

舞い込み続ける依頼の陰で、
余暇があれば職人としての技量を研ぎ澄ませるような…良くも悪くも堅物だ。


クーは扉をゆっくり押し、その身体ごと進入すると中の様子を窺う。


(゚- ゚ 川 「…」


そうやってエントランス、客間を順番に開け放ち、工房奥の扉に手を伸ばした直後のことだった。
    《ガダ
         ダッ!!》
強い衝撃が建物全体を襲う。
異物を排除するかのような人為的振動。


::川 ゚ -゚)つ:: 「…【フォース】!」
             《ギィン!》

崩れ落ちようとする脚に力を入れ、
クーは伸ばしていた手のひらをそのままに魔導力を解き放った。
もう一方に握る錫杖のリングからは耳障りな金属音が鳴り響くも、
先の衝撃で既にひび割れていた壁の倒壊に紛れた。

しかし、クーの身を離れた魔導力はそれだけに止まらない。
収まりつかぬ暴力へと変換され、残る内部の物質を砕く。


川 ゚ -゚)つ 「何者かは知らないが表に出ろ。 ここはモナーだけの聖域だ」


声に呼応するかのようにひらけていく風塵…。

ぶら下がる鎖や竈に傷はなく、
しかし横殴りに吹き飛ばされた工具が反対側の壁へと散らばっていた。


見れば部屋の隅でうつ伏せに倒れたモナーの姿。
����同時、その傍らに佇む男の姿があった。


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