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(  ω )千年の夢のようです

126 ◆3sLRFBYImM:2016/07/20(水) 20:01:22 ID:RYml97060

国のために働けるならば──、そう名誉に思えたのも最初の一ヶ月のみ。

先人の悉くは精神を病んで離れていった。
脱走は許されないため、例外なく死体となって。

おかげで日を追うごとに増え続ける処刑は以来、すべてクマーの手で行うことを余儀無くされてしまった。


まず朝一番に目にするのは、自身の机に置かれた犯罪者名簿。
氏名、罪名と続いて罪状が連なる。
一枚の用紙に上から下までビッシリと文字の書かれたそれは、決して枚数が減ることのない、執行官用のチェックリストだった。


     『ΟΟΟΟΟΟΟ』


犯した罪の重さによってカウント数は異なるが、書式は統一されている。


     『ΘΟΟΟΟΟΟ』


一日に一つずつ、収容所を見回りする警官がチェックマークをつけていく。


     『ΘΘΘΟΟΟΟ』


三日で3つ、五日で5つ。 …時には仲良くしていた知人の名前を見つけることもあった。


     『ΘΘΘΘΘΟΟ』


…そして確定していく。
このチェックが最後まで付けられたその日、該当犯罪者に対して下される結末だけが。


     『ΘΘΘΘΘΘΘ』


         ────それは、死刑。


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