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ξ゚⊿゚)ξツンちゃん夜を往くようです
182
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:38:03 ID:cBmGMB5A0
今でも鮮明に思い出せる。
同じように夜中に目が覚めてしまい、暇に耐えかねた私は自作MSで宇宙空間に出た。
宇宙コンビニまで行って帰ろうと思い、十分足らずの道をブースターで前進する。
その帰り道だった。私は道中のコロニーの真下に、異常な光景を見てしまったのだ。
コロニーの真下には既に息絶えたMSと、それに深々とビームサーベルを突き刺す別のMSの姿があった。
私は絶叫を飲み込んで息を殺した。しかし敵MS気付かれてしまい、そいつのモノアイがこちらを向いた。
音の無い真っ暗闇の中、コロニーの誘導灯に照らされた私達は、まるで舞台に立つ二人の演者のようだった。
私は目を合わせたまま後ずさった。巻き込まれてしまう、と思ったのだ。
殺されるという恐怖は一切無く、ただ、このMSと長く一緒に居たら駄目だと直感した。
通信も交わしてはいけない。目を合わせる事すら駄目だと思い、目を伏せる。
無関係で居なければ日常が壊されてしまう。その感覚に体を任せ、私は一目散に逃げ出した。
決して追われはしなかったが、私はとにかく全速力で逃げたのだ。
……そういう経験が、こんな夜にあった。
.
183
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:38:43 ID:cBmGMB5A0
ハハ ロ -ロ)ハ『――コンプリート。外敵ありません』
ξ゚⊿゚)ξ「オーライ、って所かしらね。……出るわよ!」
さりとて私は出撃した。
射出ユニットが機体脚部で火花を散らし、私は宇宙に飛び出した。
私はトラウマへの恐怖に負けず、勇猛にブースターを点火する。
顔付きは自然と険しくなっていった。
そう、この時点で私はなんとなく分かっていたのだ。
同じことをすれば、同じ場所で同じことが起きると。
ξ;゚⊿゚)ξ「――ッ! この感じ、奴か!?」
ハハ ロ -ロ)ハ『ツンデレ・ヴァルキュリアの索敵に敵影無し。
ですがサイド4の監視衛星が高速のMSを補足しています』
……現実は、私の思ったとおりになった。
.
184
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:39:36 ID:cBmGMB5A0
ξ;゚⊿゚)ξ「こっちに来てるの?」
ハハ ロ -ロ)ハ『イグザクトリィ。目標は単機でございます』
ξ;゚⊿゚)ξ「機体記録に一致するものがあれば出して!
あの時と同じ機体ならデータがあるはずよ!」
ハハ ロ -ロ)ハ『サーチ済みです。結果は、イエス』
ξ゚⊿゚)ξ「――なら早い! ファンネル展開、戦闘準備!」
私はレバーやらなんやらをガチャガチャしてすごい速度で敵に向かった。
あの日、あの時の屈辱を晴らすなら今しかない。
ツンデレ・ヴァルキュリアの機体性能は前に比べて遥かにパワーアップしている。ゆえに――
ξ#゚⊿゚)ξ「今なら落とせる! やって……みせるッッ!!」
その時、暗黒の宇宙空間に、一筋の光が流れた。(CV:銀河万丈)
.
185
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:40:44 ID:cBmGMB5A0
ξ#゚⊿゚)ξ(――見つけた!)
宇宙コンビニから程近い場所で、私は昔懐かしいMSを索敵に捉えた。
目前のデブリ郡を全速力で突き抜けてくる赤い機影。
その手に凶器は無かったが、かわりに、機体の周囲には無数のファンネルがあった。
敵のファンネルは的確にデブリの一つ一つを打ち落とし、機体が通る道筋を作っていく。
それを高速移動中に行うパイロットの技量など想像しきれたものではない。
ζ(゚ー゚*ζ「---- ・・- ・---・ ・-・-・ ・-・・ --・・- ・--- ・・-・・ ・・- 」
記号いっぱいのモールス信号。それはこの場からの逃亡を許された唯一の時間。
前回の私はここで目を伏せて逃げ出した。しかし、今回はそれをしない。
ξ#゚⊿゚)ξ「ハロー、ファンネル任せた!」
私はコンパネを弾いてビームライフルを外に射出し、それを機体に握らせた。
今の私に動揺が無いのは、私自身がパイロットとして大きく成長したからだ。
ニュータイプにも負けやしない。このツンデレ・ヴァルキュリアなら――!
.
186
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:41:34 ID:cBmGMB5A0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ξ-⊿-)ξ「……」
ξ;゚⊿゚)ξ「……はっ!」
ξ;゚⊿゚)ξ
ξ;゚⊿゚)ξ「なんだ夢か」
翌朝目覚めると、ツンちゃんは勘が鋭くなっていた。
.
187
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:42:55 ID:cBmGMB5A0
\
 ̄ヽ、 _ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
`'ー '´
○
O
. ,. -─‐- 、 と思うYF-19であった
/。 。 r\
/ ,.-─- 、 ヽ、.ヽ
!/ ヽ、._, ニ| 来週もツンちゃんと地獄に付き合ってもらう
. { ,'
ヽ /,ソ
. ヽ、.____r',/
188
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 07:34:28 ID:44XXNrE20
ボトムズじゃねーか!!乙!
189
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 07:38:07 ID:3HlB5CAs0
乙
覚醒したな
190
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 11:35:21 ID:R8tdI3MY0
乙
191
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 11:58:39 ID:TEA1mlbo0
おつ
192
:
名も無きAAのようです
:2015/11/05(木) 22:31:30 ID:NlPeMpPY0
おつ!
193
:
名も無きAAのようです
:2015/11/09(月) 13:30:02 ID:Zp39a2Fc0
なんだこの雰囲気wワロタ
194
:
名も無きAAのようです
:2015/11/09(月) 18:44:10 ID:DJ0xi.gUO
悔しい……でも笑っちゃう…/// ビクンビクン
195
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:39:51 ID:.5.1P20c0
九つの席が用意された円卓。
そこに集まったのは七人。空席は二つ。
暗闇の中、唯一照らされたその場所で、『王座の九人』は沈黙を保っていた。
( ・∀・)「……大失態と言えるな」
円卓に肘を突き、さも不機嫌そうな顔で沈黙を破った男。
モララーはその一言を、己を含めた全員に向けていた。
( ・∀・)「八人が出向いて成果無し。
ならばまだしも、こちらに死人が出ては弁明の余地がない」
彼は空席の一つに視線を送り、今は亡き戦友に思いを馳せた。
ツン強奪の晩、その席に座っていた【アルティメット歯車王Genesis】は死んだ。
ミサイルが5発も出せるすごい奴だったが、彼はハインリッヒとの戦闘でその命を散らした。
β ←ここからミサイルが出る
┌─┴┐
∪ |::━◎┥∪ ウィーン ガッシャン
V| |V
|:日 日:| ウィーン ガガガガ
└┬┬┘
亠亠
.
196
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:40:53 ID:.5.1P20c0
( ・∀・)「正直なぜアイツが円卓に居たのか分からないが、
正義といえばロボットだ。それを失ったのは大きい」
(,,゚Д゚)「フン。この中で一番弱いのが消えただけだろう。
気にするまでもない。居ても居なくても変わらん」
J( 'ー`)し「その道理なら、次に消えるのはギコちゃんになるわねえ」
(,,゚Д゚)「……順でいけばそうだ」
ギコと呼ばれた男はババアの言い分に言い返すことなく、静かにそれを認めた。
(,,゚Д゚)「だがな、次の相手は魔神ロマネスクだろうが。
誰が死んだっておかしくねえ。率直に聞くぞ、アレに勝てると思う奴は居るか?」
ギコの問いに挙手で応えたのは、八人中三人。
( ´_ゝ`)「うん勝てる勝てる」
(´<_` )「まぁいけるよな」
(,,゚Д゚)「コイツらバカだからノーカンだ。やっぱまだ分が悪いぜ、大将」
爪'ー`)「……想定内だ。問題ない」
王座の九人大将――挙手した最後の一人・フォックスはそっと手を下ろしながら言った。
.
197
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:42:07 ID:.5.1P20c0
爪'ー`)「諸君、もはや我々に計画と呼べるものはない。
所詮は敗残兵の集まりだ。しかし、魔王軍は大いに衰弱してくれた」
フォックスは円卓を一望する。
爪'ー`)「それでも強敵は多い。魔神ロマネスクとその子孫、魔王城ツン。
魔王軍総指揮・魔眼のワカッテマス、さらには魔界四天王と数万の魔物達……」
爪'ー`)「これを我々だけで打倒し、魔界を統治することは不可能だ。
だが今の我々には 『勇者』 がある。そして敵の核たる魔王は不在……」
爪'ー`)「……次だ。次の戦争で決着だ。用意は万全、死角無し。
正義の時代はもうすぐだ。不安など微塵もありはしない」
( ・∀・)「――とは言うがな、大将様」
誇らしげに言い切ったところで、モララーがフォックスの言葉に水を差す。
( ・∀・)「勇者の復活にはまだ時間が掛かると聞いているが?
いまさら急ぐ理由もないだろう」
(-@∀@)「グゲェーゲッゲッゲ! オゲェー!」
その時、露骨にマッド・サイエンティスト感を描写する笑い声が円卓に響いた。
.
198
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:43:13 ID:.5.1P20c0
( ・∀・)「……なにがおかしい? アサピー所長」
彼の笑いが癇に障ったのか、モララーは殺気立って彼に尋ねる。
(-@∀@)「ゲロゲロゲー!! 勇者復活だとォ!?
そんなもの、勇者軍の技術力が既に成し遂げているッッ!!」
(; ´_ゝ`)「なん……ッ」
(´<_`; )「だと……!?」
(-@∀@)「お前達のおかげだ! あの男、ハインリッヒのボディは及第点だった!
死体でなければ完璧だったが、いや勇者との適合率は想像以上だったぞ!」
爪'ー`)「この際だ、君達には早めに紹介しておこうか」
フォックスがそう言い、指をパチンと鳴らす。
すると、暗闇の中から音もなく人影が滲み出てきた。
爪'ー`)「諸君、新たな『勇者』を歓迎しよう」
从 ∀从「……」
αβ ←ここからいっぱいミサイルが出る
┌─.┻┐
∪ | ::━◎┥∪ ウィーン ガッシャン
V| |V
|日田日| ウィーン ガガガガ
└┬,┬┘
.┻.┻ ←冬なのでブーツ仕様
爪'ー`)「帰ってきた裏切り者・ハインリッヒ高岡と、復活の歯車王をね……」
(,,゚Д゚)「……お? おお……」
なぜか帰ってきた歯車王に気をとられ、王座の九人の面々は半端なリアクションをせざるをえなかった。
.
199
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:44:15 ID:.5.1P20c0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ξ;゚⊿゚)ξ「……おはよう……」
( ФωФ)「む、おはよう」
私ともあろうものが、規則正しい起床をしてリビングで挨拶をしている。
そして今、それ以上におかしい事が私の体に起こっていた。
,イ
/ | ゴゴゴゴゴ・・・
, ,r‐、λノ ゙i、_,、ノゝ
゙l ゙、_ 「……どうかしたか?」
<.j´ . .ハ_, ,_ハ (.
{ (ФωФ) /─
). c/ ,つ ,l~
´y { ,、 { <
ゝ lノ ヽ,) ,
ξ;゚⊿゚)ξ「……お母さん、え、お母さんだよね?
そんなオーラ纏ってたっけ?」
Σ(; ФωФ)「え、見えてる!? 抑えてたのに!」
ξ;゚⊿゚)ξ「……あれ? ていうか男……お母さんはフタナリだった……?」
(; ФωФ)「普通に男である! ブーン達に聞いたであろう、魔王城家は魔族の名門だ!」
ξ;゚⊿゚)ξ「ウソだ!! いやでもよく考えたらそうか……」
(; ФωФ)「納得が早い」
私はなぜか勘が鋭くなり、身の回りにあった違和感をことごとく看破していった。
お母さんは実はお父さんだったという衝撃的な事実を受け止めながら、私は淡々と登校の準備を進めた。
.
200
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:44:56 ID:.5.1P20c0
( ^ω^)「ツン! おはようだお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「……ああ、うん」
家を出ると同時にブーンの大声が鼓膜を叩いた。
しかし、気配? らしきものでブーンが居るのは分かっていたので、そこまで驚きもしなかった。
ξ;゚⊿゚)ξ(ホゲェーどうしたんだ私は……)
( ^ω^)「なんか魔力がすごい増えてるお!
なんかすごいお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「そうなの? 自覚ないんだけど……」
( ^ω^)「学校着いたら素直四天王に喧嘩売るといいお!
腕試しにはちょうどいい相手だお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「そこまで酷いことしないわよ。ほら、さっさと学校行きましょ」
( ^ω^)
( ^ω^)「……あ、あのツンが普通の事を言ってるお……」
( ^ω^)「あのツンが……バカなツンが……」
ξ;゚⊿゚)ξ「元々そんなバカじゃないってば」
でも、自分の中にあった楔のようなものが取れた感覚はある。
それがブーンの言うようなバカ要素だったなら、私はもうバカじゃないのだろう。
.
201
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:45:57 ID:.5.1P20c0
歩き出した私達は大した話もせず、昨日見たアニメや何やらの話で暇を潰していた。
ここに魔王や勇者の話は出てこない。多分これが、私に残された最後の日常なのだ。
ξ゚⊿゚)ξ「……ドクオって本当に私を見張ってたのね」
気配が分かるようになって、ドクオの言っていた事が本当なのだと分かった。
ドクオは今、私達を遥か上空から見下ろしている。
そこは人の視力では確認できない高度だったが、今の私は見上げて目を凝らすだけでドクオの姿を見つけられた。
ξ゚⊿゚)ξ「……ドラゴンよね、あれ」
( ^ω^)「そうだお。素直クールと戦った時に見てるお?」
そう、ドクオは魔物化すると肉体が龍に変化していく。
先日全カットされた戦闘中でも、ドクオは体を龍化して素直クールを撃退していたのだ。
( ^ω^)「魔物の中でも龍族は特に珍しいんだお。
純血の邪龍化が出来るのは、もうドクオくらいだお」
ξ゚⊿゚)ξ「カッコイイ……あのままなら好きになれるのに……」
( ^ω^)「……ついでだから、僕が魔族の変身能力について補足しておくお」
ξ゚⊿゚)ξ「魔物化とかの奴でしょ? で、魔王化が最上位」
( ^ω^)「そうだけど、もうちょいあるんだお」
.
202
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:46:52 ID:.5.1P20c0
( ^ω^)「まあ単純な話だお。
魔族の中には特異種が居て、魔物化でも凄いパワーがあったりするんだお」
( ^ω^)「最下位の魔人化でも、まぁ魔獣化くらいには匹敵するパワーがあったりNE!」
( ^ω^)「詳しくは下記図Aを参照せよ」
ξ゚⊿゚)ξ「急に教科書」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
図A:変身能力の種別、および戦闘力比較
魔人化≪魔物化<魔獣化≪≪≪≪≪≪原点返り≪≪≪魔王化≪魔神化≪≪
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
( ^ω^)「この中の原点返りがさっきの特異種のことだお。
いわゆる先祖返りって奴で、すごい強いんだお!」
( ^ω^)「ドクオも元々は混血の邪龍で、魔物化が精一杯なんだお。
でも生まれついて原点返りができるから、すごいんだお!」
ξ゚⊿゚)ξ「すごい」
( ^ω^)「あとは変身能力自体が進化の過程で消滅した例もあるお。
魔眼のワカッテマスさんがその最たる例だお」
ξ;゚⊿゚)ξ「……ちょっと、私に必要な情報だけちょうだい」
( ^ω^)「ツンは魔王化が出来るはずだお。頑張るお」
ξ゚⊿゚)ξ「よく分かった」
.
203
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:47:54 ID:.5.1P20c0
ξ゚⊿゚)ξ「……ところで、魔王化ってどうやるの?」
( ^ω^)
( ^ω^)「あの、あのバカなツンが話を進めようと……」
( ^ω^)「あのバカなツンが、あわわわ……」
ξ;゚⊿゚)ξ「あんたらの話はもう信じたわよ。
だからさっさと適応しようとしてるだけ。なんか変?」
( ^ω^)「……」
( ^ω^)(変っていうか、都合が悪いお)
( ^ω^)(お爺ちゃんが死んだか、ロマさんがなんかしたか、
とにかくツンもメス豚も刀の暗示がすごい弱まってるお)
( ^ω^)(……これじゃあもう、お爺ちゃん一人勝ちのルートはなさそうだお)
.
204
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:49:41 ID:.5.1P20c0
( ^ω^)「……ツンが真面目になってくれて嬉しいお!
魔王化のことは後でドクオとおじさんに聞くのがいいNE!」
ξ゚⊿゚)ξ「んー……まあそうよね、ブーンは勇者側の人だった訳だし。
えっと、そっちは何だったっけ……激化?」
( ^ω^)「すごい! よく覚えてたお!」
( ^ω^)「でもこのルートのツンには殆ど無関係だから気にしなくていいお!」
ξ゚⊿゚)ξ「えー気になる」
( ^ω^)「うーん。要はクスリでハイになってマジギレって感じだお。
激化は副作用のある薬物投与が必須で、けっこう危ないんだお」
ξ゚⊿゚)ξ「……なら、」
とまで言いかけて、私は言葉を切った。
激化がそれほど危険なものなら、今のブーンやハインさんは大丈夫なのだろうか。
ξ゚⊿゚)ξ「……そだ。こないだのハインさんの用事ってなんだったの?」
( ^ω^)
話をそらし、私はハインさんの事を尋ねた。
あの人は急に居なくなる事もよくあるので、そこまで深刻な聞き方はしなかった。
( ^ω^)「お爺ちゃんなら今はポルトガルに居るお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「またぁー!? ていうかこんな時に!?」
そこから先は、また当たり障りのない会話が始まった。
頭上で旋回するドクオの姿をたまに一瞥しつつ、私達は通学路をテクテク歩いていった。
.
205
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:50:21 ID:.5.1P20c0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,、,,..._
ノ ・ ヽ 紅いもタルトは、おいしいタルトである。
/ ::::: i 年間販売数が1000万個を超え、沖縄土産としても定着している。
/ ::::: ゙、 単純に食べたい(wikipedia)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
206
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:51:11 ID:.5.1P20c0
【interlude:5】
深夜、冷えきった空気に満ちた森の中。
市街を離れたその場所に呼び出された素直四天王は、方々に気を配りつつ短い言葉を交わしていた。
ノパ⊿゚)「なんの用だろうな」
川 ゚ -゚)「分からない。が、二度の失敗を咎められるのは確かだろう」
lw´‐ _‐ノv「済まぬ――――」
川 ゚ -゚)「シュールのせいじゃないさ。私の考えが甘かった」
o川*゚-゚)o「……」
しかし、一人沈黙を貫く素直キュート。
彼女の双眸は森の奥に向けられたまま微動だにしない。
四人の中で唯一、彼女だけが森の違和感に気付いていた。
.
207
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:52:31 ID:.5.1P20c0
――ガサ、と茂みがざわめいた。
とたん、四人の視線が一点に集中する。
間を置いて、暗闇の中から一人の男が歩み出てきた。
( ´∀`)「……お揃いのようで助かったモナ」
川 ゚ -゚)「モナーさん、二度の失敗を謝罪します」
モナーが現れた後、すぐに素直クールが前に出て口を開いた。
川 ゚ -゚)「次の襲撃には四人全員で掛かります。
信用ならないとあれば、作戦の仔細をお伝えしますが……」
( ´∀`)「いや、別にいいいモナ。今日は別件というか、戦力補強とというか」
川 ゚ -゚)「補強、ですか」
それはつまり、自分達の実力に不安があるという事。
素直四天王はモナーの一言に軽蔑を感じ取り、彼に対して僅かに敵意を見せた。
( ´∀`)「ああ、あ」
( ´∀`)「あの人が。君達より強い、あの人をね」
だが、モナーの口振りに異様さを覚えたところで彼女達は思いとどまった。
彼に向けていた敵意をふっと忘れ、再度周囲を警戒する。
冷たく静かな森が、彼女達を取り囲んでいた。
.
208
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:53:24 ID:.5.1P20c0
( ´∀`)「あぎ、逃げいや、なんでもないんだ」
( ´∀`)「洗脳をかけられ、ダメだ本調子じゃない」
( ´∀`)「刀までは復元、ハインリヒに気をつけろ、エサにする、されるぞ」
ゆるやかな風が森をすりぬけ、彼女達の足元を舐めるように這いずっていく。
これに似た感覚は魔法使いと対峙した時にも感じたが、彼女達はそれとも違う不快感を確かに味わっていた。
ノハ;゚⊿゚)「……姉ちゃん、どうすればいい」
川 ゚ -゚)「……私が前に出て対処する。
シュールとキュートで突破口の確保、ヒートは必殺の準備に」
瞬間、素直クールの体を淡い光が覆い包んだ。
それが収まると、彼女は白い鎧を身に纏い、片手に白銀の剣を構えていた。
( ´∀`)「……だ、だる、ま」
川;゚ -゚)「――ッ!?」
.
209
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:54:47 ID:.5.1P20c0
モナーという男は元々正義の側の人間だった。
しかし正しさを歪曲させた今の勇者軍を見切った後は、平凡に生きていくことを目標に頑張ってきた。
彼はハインとは顔見知りだったので、時折話をしては魔王の跡継ぎであるツンの動向を見守っていた。
ツンに素直四天王を差し向けた理由も、彼女を魔王として覚醒させるための一策に過ぎなかった。
その筈が、歯車は大きく狂っていた。
今のモナーは最早 『勇者』 の手駒に変わり果てていた。
薬物投与による超能力の発動――『激化』。
モナーの激化能力はシンプルだったが、それ故に今は、今だけは発動させる訳にはいかなかった。
それを知っていた素直クールは誰より先に飛び出し、四天王最速の名を持ってモナーを斬り殺しに掛かった。
( ´∀`)「さん、が――」
川;゚ -゚)(迷わず首を落とす――ッ!!)
一瞬でモナーとの距離を詰め、風を切って振り下ろされる銀の刀身。
刹那と経たずにモナーの首を切り落とすその斬撃は――
ζ( ー *ζ「――――」
ただの十徳ナイフを持った女に、阻まれた。
.
210
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:55:59 ID:.5.1P20c0
( ´∀`)「ころ……ころん…………」
川;゚ -゚)「くっ! みんな逃げて距離を――」
lw´;‐ _‐ノv「ねえさんはそいつ止めてて!」
背後を一瞥して叫びかけた時、クールの傍らをシュールが駆け抜けていった。
その行動は十徳ナイフの女も意外だったのか、彼女は一瞬の間にモナーの首に手をかける。
lw´;‐ _‐ノv(人形出してる場合じゃない、ワイヤーで直接切らなきゃ――!)
両手の人差し指に引っ掛けた極細のワイヤー。
それを神業染みた速度でモナーの首に括りつけ、シュールは一気に両手を引き抜いた。
途端、モナーの頭部と肉体がずれた。
行き場を失った血液が切断面から溢れ出し、その場に大量の血が飛散する。
川;゚ -゚)「間に合っ――」
( ´∀`)「だ」
否、あとほんの少し間に合わなかった。
体を離れて真っ逆さまに落ちていく頭は、確かに最後の一文字を発していた。
それと同時。
『だるまさんがころんだ』と言い切るのに掛かった時間、おそよ4秒間――
.
211
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:56:39 ID:.5.1P20c0
――――時間が、停止した。
.
212
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:57:26 ID:.5.1P20c0
川;゚ -゚)「――――」
lw´;‐ _‐ノv「――――」
ζ( ー *ζ「……」
止まった時の中で十徳ナイフの女が動き出す。
たった二秒の自由時間。しかし、身近な二人を刻み殺すには十分過ぎた。
次の瞬間、闇夜に無数の銀閃が走った。
停止解除二秒前、
ノハ;゚⊿゚)「――――」
一秒前、
o川;*゚ー゚)o「――――」
そして、時が動き出す。
.
213
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:58:16 ID:.5.1P20c0
ふと、とても弱い風がクールとシュールの体をなぞった。
しかし無数に切断された人型の肉塊は、たったそれだけの事で容易く形を失った。
ぐら、と揺れた瞬間、二人の体は、細切れになって地面に散らばった。
ノハ;゚⊿゚)「……え?」
o川;* ー )o「ヒート、逃げるよ!」ガシッ!
ヒートより早く状況を飲み込んだキュート。
彼女はヒートを抱きかかえて一目散に走り出し、鬱蒼とした森の中に飛び込んだ。
ノハ;゚⊿゚)「キュ、キュート? 今なにが起きた?
殺ったんだよな? 姉ちゃん達はモナーを……」
o川;* ー )o「……間に合わなかった……ッ!」
ノハ;゚⊿゚)「……二人は……」
o川;* ー )o「……後で泣こう、思いっきり……!」
ノハ;゚⊿゚)「…………」
唖然としたまま、ヒートはただ事実だけを脳内で反芻する。
刻まれた姉妹の最期を鮮明に思い出す。湧き上がるのは怒りと殺意。
今すぐ戻ってあの女を殺したい。
ヒートもキュートも思いは同じだが、それをすれば自分達も殺されかねない。
得体の知れない敵に目をつけられた以上、今は逃げる以外の選択肢はないのだ。
たとえ血を分けた姉妹が無残に殺られたとしても、今は感情を殺して生き残る事だけを考えなければならない。
その日、素直四天王はVIPの街から姿を消した。
【interlude:out】
.
214
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:59:54 ID:.5.1P20c0
\
 ̄ヽ、 _ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
`'ー '´
○
O
,、,,..._
ノ ・ ヽ と思う紅いもタルトであった
/ ::::: i
/ ::::: ゙、 秒数を直し忘れてたよ まあいっか!
,i :::::: `ー-、
| :::: i また次回
! :::::.. ノ
`ー――――― '"
215
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 01:12:11 ID:B/j2PW2o0
乙
急に始まる超シリアス
216
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 01:15:33 ID:5WsSh0bk0
乙!
217
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 01:41:57 ID:gZ/jeGPU0
この怒涛さがたまらん
218
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 02:58:10 ID:m0yJRzUM0
ツンがバカじゃなくなったからシリアスになったのか…!
219
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 03:11:27 ID:hzIWvYOE0
ツンちゃん急成長でびっくり
乙です
220
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 03:24:28 ID:BCAS2ujM0
四天王マジか……
221
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 16:09:54 ID:T407DI.20
紅いもタルトうまいよね
222
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 21:49:11 ID:KHJgTggc0
シリアスいいね
223
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 04:57:53 ID:pcCP1qPo0
今日の学校はなんだか物静かだった。
そりゃあ先生とクラスメイト四人が居なければ静かにもなるだろうが、事はそれだけではなかった。
ξ゚⊿゚)ξ(……なんだろ、変な気配がするぞ)
空気の色そのものが違うような、そんな感じだった。
私自身には特に影響はないのだが、どうやら一般生徒はそれのせいでゲンナリしているようだった。
ξ゚⊿゚)ξ「ちょっとドクオ」
('A`)φ「なんだよ、自習しろよ」カリカリカリ
ξ゚⊿゚)ξ「そんなの終わってるわよ。
それより勘付いてるんでしょ? アンタもこの気配に」
(;'A`)φ ピタ
モナー先生が来ないので自習となった一時間目。
大体の宿題も終わって暇になったところで尋ねてみると、
ドクオは 「は? お前マジ?」 と言いたげな顔をして手を止めた。
(;'A`)「は? お前、マジか?」
ξ;゚⊿゚)ξ(心まで読めるようになった!? なんてこった!)
.
224
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 04:59:55 ID:pcCP1qPo0
(;'A`)「……今日はちっと面倒臭いのが学校に来てんだよ。
これはそいつの影響だ。まあ敵じゃねえからいいんだけどさ……」
ドクオはペンを指の上でクルッと一回転させて言った。
いまいちハッキリとしない彼の物言いに、ブーンが小声で補足しにくる。
( ^ω^)「その人、敵でもないけど味方にするのも面倒なんだお。
一応魔王軍所属で戦力にはなるけど、いやもうマジ面倒なんだお」
ξ;゚⊿゚)ξ「面倒って、なにが」
( ^ω^)「……魔王にすごい心酔してるんだお。
多分ツンを見たら発情したのちアヘ顔で卒倒するお」
('A`)「お前、今の魔王軍では存在自体が超秘密なんだぜ。
危険が及ばないように極少数の魔物しかお前とロマさんが生きてんのを知らねえ」
('A`)「だからもし生きてることがバレたら……、特に今話したそいつにバレたら」
ξ;゚⊿゚)ξ ゴクリ・・・
私は隠し持っていた紅茶花伝を飲んだ。
('A`)「まぁ発情したのちアヘ顔で卒倒するだろうな」
ξ;゚⊿゚)ξ「もう死ぬほど会いたくない」
.
225
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 05:01:37 ID:pcCP1qPo0
('A`)「いやでももう詰んでるぞ。お前魔力抑えてねえし、垂れ流しだし」
ξ;゚⊿゚)ξ「え、そうなの?」
('A`)「ああそりゃもう大洪水だ。
多少は俺が相殺してっけど、学校内なら確実に気付かれるレベルだぜ」
ミセ*゚ー゚)リ「――おはようございます」ガラリ
その時だった。
見慣れない女教師が教室の戸を開け、私達の方を一望しながら中に入ってきた。
彼女は教壇に立つと、生徒達の注目が自分に向いていることを確認してから開口した。
ミセ*゚ー゚)リ「モナー先生は急病のため、しばらく学校には来られません。
その間このクラスを受け持つこととなりました、臨時教員の餓狼峰ミセリと申します」
ξ゚⊿゚)ξ(あっコイツだ)
勘が鋭くなった私はすぐに直感した。
というか、ここまで苗字がおかしければどんなバカでも気付けるだろう。
まったく魔王軍にはバカしかいないのだろうか。魔王家の者としてとても恥ずかしい。
(^ω^)
('A`)
ξ゚⊿゚)ξ「なんでこっち見る」
.
226
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 05:02:39 ID:pcCP1qPo0
ミセ*゚ー゚)リ「……魔王城さん」
私を呼ぶ彼女の言葉には、フォントの関係で表示できないハートマークが複数個ついていた。
ミセリ先生は自分の体をぎゅっと抱きしめ、一歩一歩私に近付いてくる。
なんだろうすごいフェロモンを感じる……
ξ;゚⊿゚)ξ「……え? あ、はい……」
ミセ*゚ー゚)リ「……ロマネスクおじさまは元気?」
ξ;゚⊿゚)ξ「え、はい元気ですけど……」
ミセ*゚ー゚)リ「ああ、そう……うふふ……そうなの……」
ξ;゚⊿゚)ξ
と、思わず答えてからハッと気付く。
こいつはまだ私が魔王の子孫だとは分かっていない。
なのにお父さんの事を聞いてきたとあれば、それは真偽を確かめる為の罠だ。
( ^ω^)「あー鎌かけられた」
('A`)「しばらく距離置くけど許せよな」
ξ;゚⊿゚)ξ(グゲェーやっちまった!!)
.
227
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 05:03:39 ID:qaBXQDHM0
きたーーーー
ペースはええwwww
228
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 05:03:55 ID:pcCP1qPo0
ミセ*゚ー゚)リ「……あっ」
それは確実に喘ぎ声だった。
うら若き生徒達が出揃った教室内、注目集う初登場時に朝っぱらから喘ぐこの女はマジでヤバイ。
ミセ*゚ー゚)リ「……もうダメかも」
ξ;゚⊿゚)ξ「なにが!?」ガタッ!!
瞬間、私はブーンとドクオの言葉を思い出した。
( ^ω^)「発情したのち」
('A`)「アヘ顔で卒倒する」
ξ゚⊿゚)ξ(こ、これは……)
恍惚して今にもアレしそうな餓狼峰ミセリを前に、私は決死の覚悟を固めた。
頭に浮かべた言葉はたった一つ――――私が守護る。
.
229
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 05:04:36 ID:pcCP1qPo0
ξ;゚⊿゚)ξ(うおお!! このスレのモラルは私が守護る! 守護らねば!)
今まで最低限の常識と作品の体を保ってきたツンちゃん夜が往くようです。
それがこんな真性メス豚の痴態でどうにかなってはスレの方向性が更に混迷を極めていく。
やっとの思いでシリアス展開を差し込んだのに、今ここで絶頂シーンを書くことになれば全て台無しだ。
::ミセ* ー )リ::「あの、ちょっとだけ触ってもいい……?」プルプル
ξ;゚⊿゚)ξ「触る!? やめて! いま対応考えてるから堪えなさい!」
::ミセ* ー )リ::「はい、我慢します……っ」
このメス豚は今にもアレをこうして(R18)しそうだった。
清廉潔白な見た目から想像もつかない発情振りは、エロ同人で言う所の水○敬マリみてシリーズに近いものがある。
ξ;゚⊿゚)ξ(ギャー!! 私の頭にもギャグ次元の情報が逆流してくる!)
ξ;゚⊿゚)ξ(急がなきゃエロギャグシリアスが混同した謎スレになりかねない!)
( ^σω^)「うーわ面倒くさそう」ハナホジ
('σA`)「なー」ハナホジ
ξ;゚⊿゚)ξ(AAの造形を無視したハナホジ描写までッ……!)
シリアスに圧迫されたギャグ要素がさらなる高波になって逆襲してきている。
私に残された時間はあと少しだ。打開策を、せめて地の文を元の調子に戻さなければ――――!!
.
230
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 05:05:40 ID:pcCP1qPo0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,、,,..._ ☆サブレアンケート☆(今日中で締め切るよ)
ノ ・ ヽ
/ ::::: i A・ツンちゃんミセリを抱く
/ ::::: ゙、. B・ツンちゃんミセリを気絶させる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
231
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 05:06:21 ID:pcCP1qPo0
\
 ̄ヽ、 _ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
`'ー '´
○
O
,、,,..._
ノ ・ ヽ と思うジャック・ハンマーであった
/ ::::: i
/ ::::: ゙、 また次回
,i :::::: `ー-、
| :::: i
! :::::.. ノ
`ー――――― '"
232
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 05:49:14 ID:qaBXQDHM0
超乙
まぁAだろうな
233
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 06:34:00 ID:a6Fn6Avk0
来てると思ったら終わってたおつ
234
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 07:07:12 ID:krKR9qsU0
ツンがすげえ常識人だ
B
235
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 07:47:24 ID:sYDCbHMc0
Aしかあり得ない……
236
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 08:45:36 ID:SuupDHlI0
A
237
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 08:54:19 ID:wvpX9i0k0
乙
同数になったら今度はボトムズかな?
Bで
238
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 09:07:57 ID:iVYVYDwE0
カオスorシリアスか……!
そんなもんシリアスに決まってんだろ
Aで
239
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 10:53:13 ID:V1CFLCog0
B乙
240
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 11:25:38 ID:1xiVTzKI0
同数狙いのB
241
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 11:34:30 ID:Lf3c2Q7sO
乙
せっかくツンちゃんがお馬鹿じゃなくなったのにAにしたらまたギャグになっちゃうな
Aでお願いします
242
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 11:51:43 ID:R20GNmKc0
どっちにしろ気絶しそう
B
243
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 17:07:22 ID:e/MOZ.Og0
BだBだ
244
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 18:08:56 ID:WOhb2wNk0
乙
同数狙いのAで
245
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 18:26:37 ID:yCDti2mA0
A
246
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 19:04:38 ID:aR1E4PeA0
A
247
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 19:44:58 ID:9PRSbrk.0
A
248
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 20:03:09 ID:Q88p5W2oO
B
249
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 20:12:24 ID:Ef7Q81KMO
おバカなツンちゃんはもう見れないんです?
Aでオナシャス!
250
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 21:29:59 ID:XyYdEKCs0
抱け!!抱け!!A!!
251
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 21:36:42 ID:fZ6V74rk0
>>250
ノスタル爺乙
252
:
名も無きAAのようです
:2015/11/13(金) 23:06:04 ID:4MlRHRog0
B
253
:
名も無きAAのようです
:2015/11/14(土) 01:55:59 ID:B7YWQR0Y0
A 11票
B 8票
成し遂げたぜ。
254
:
名も無きAAのようです
:2015/11/16(月) 13:05:25 ID:Bkhm/dLg0
追いついた
楽しみにしてます
255
:
名も無きAAのようです
:2015/11/16(月) 15:04:06 ID:JUeJLKp20
ツッコミ役ツンちゃんええぞ~
256
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:31:11 ID:DgMvPhKk0
――私は決心した。
この女を抱き、その上でシリアス展開に持って行く。
ぶっちゃけ私は非処女でレズなので特に問題ないだろう。
エロゲでもよくある感じの流れだろうから、それで作品の体裁は――
ξ;゚⊿゚)ξ(くそぉ! 私の一人称が捏造されていく!)
ξ;゚⊿゚)ξ(抱いてたまるか! 私は処女でノーマルなのよ!!)
ξ; ⊿ )ξ(チクショーなんとかしてくれ魔王パワー!!)ピカー
その時、不思議なことが起こった。
目の前の景色が暗転し、次の瞬間、私の視界は閃光に包まれた。
そして低く唸るような声が一言、私に向かって命令する。
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『――抗うな』
/ ::::: i
/ ::::: ゙、
限りなく広がる純白の世界。
そこはサブレ時空――ツンちゃんを司る神の領域だった。
.
257
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:31:52 ID:DgMvPhKk0
普段の教室から一転、意味不明な場所に来てしまった。
しかしこれも魔王パワーが成せる業であり、特に不思議ではない自然な流れだった。
ξ;゚⊿゚)ξ(……よし、地の文の支配権を取り戻した!)
ξ;゚⊿゚)ξ(明らかに不自然な流れでも、地の文さえ味方にできれば何とでもなる!)
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『我はサブレ――鳩サブレ。
/ ::::: i 魔王の子よ、よもやこの神域にまで手を出すとは――』
/ ::::: ゙、
ξ;゚⊿゚)ξ「魔王パワーが絶対無敵の世界観で、神様がなんだってのよ!」
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『その傲慢、まさに魔王の気質と見たり。
/ ::::: i なれば我が眼前に立ちはだかるも必然か……』
/ ::::: ゙、
鳩サブレはゆっくりと翼を広げ、鳩サブレの破片を撒き散らしながら飛翔した。
.
258
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:32:52 ID:DgMvPhKk0
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『剣を持て。ここで決着をつけようぞ、魔王の子よ』
/ ::::: i
/ ::::: ゙、
ξ;゚⊿゚)ξ「……え? 戦うの?」
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『無論だ。まさか、我が鳩サブレだから戦えぬとでも?』
/ ::::: i
/ ::::: ゙、
ξ;゚⊿゚)ξ「いや、ていうかそもそも鳩サブレじゃなくて――じゃない、それ」
瞬間、私は自分の口に手を当てた。
今確かにハッキリと――と言ったはずだ。
奴の真名である――を、確かに言った。
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『フハハハトサブレ』
/ ::::: i
/ ::::: ゙、
それは奴の笑い声だった。
.
259
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:34:32 ID:DgMvPhKk0
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『魔王の血であろうと台詞部分への介入は不可能だ。
/ ::::: i その名は既に破却した。故に我が鳩サブレである事は揺らがぬ――』
/ ::::: ゙、
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『さあゆくぞ魔王の子よ!
/ ::::: i その血肉、我が手中に収めてくれよう!』
/ ::::: ゙、
大きく羽ばたき、鳩サブレが咆哮する。
共鳴したサブレ空間が小刻みに震動し、ラスボス戦めいたBGMが流れ始める。
https://www.youtube.com/watch?v=8VDKVSXMas0
ξ;゚⊿゚)ξ(え、マジで戦うの!? これと!?)
,、,,..._ ビャクレンジン
ノ ・ ヽ 『――【冥火 白煉塵】』
/ ::::: i
/ ::::: ゙、
言葉の後、鳩サブレの周囲に無数の魔方陣が展開された。
魔方陣が灼熱を帯び、ツンちゃんに向けて巨大な火炎弾を連射し始める。
ξ;゚⊿゚)ξ(――ギャグシリアスか!!)
納得した私は魔王パワーを全開にして大きく後ろに飛び退いた。
しかし火炎弾は私を追って次々と発射された。その度に私は身体を翻し、奴の追撃から身を守る。
.
260
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:35:30 ID:DgMvPhKk0
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『さすがは魔王の血筋という訳か。
/ ::::: i まともな戦闘描写もなかったのに、よく避ける――!』
/ ::::: ゙、
ξ;゚⊿゚)ξ(アイツの言う通り、私にはまともな戦闘描写がない!
でも、私になくとも他のみんなにはある!)
思い出すのは全カットされたあの女の姿。
黒髪をなびかせた白い鎧の、素直四天王最速の剣士――!
『――私の動きに、ついて来れるか』
脳裏に響く声と、目の前に浮かび上がる素直クールの後ろ姿。
それは幻影だったが、私は彼女の幻影を必死で追いかけた。
他の事は何も考えなかった。
勝つ為には今まで見てきた他者の力を模倣するしかない。
正規ルートに入らず魔王化を覚えられなかった私に出来るのは、ただそれだけだ。
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『成程。地の文の記録を再生するか、小賢しい』
/ ::::: i
/ ::::: ゙、
鳩サブレの嘲笑など聞き流した。
火炎弾から逃げる為の道は彼女が示してくれる。
あとは、その背中に私が追いつくだけなのだから――――
.
261
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:38:51 ID:DgMvPhKk0
,、,,..._ スカーレット・サザンクロス
ノ ・ ヽ 『――【冥火 卍紅耀】』
/ ::::: i
/ ::::: ゙、
展開された魔方陣はそのままに、更に攻撃用の魔方陣が空中に出現する。
火炎弾に続いて始まったのは十字を描いた炎の弾幕。
幾重にもなったそれは火炎で編んだ網のように、私に向かってゆっくり前進してくる。
ξ;゚⊿゚)ξ(――――)
ここは無限のサブレ空間。逃げ場などいくらでもある。
足場の概念があるだけで、前後にも上空にも無限に距離をとれる。
逃げるだけならひたすら後ろに下がればいい。
だが、しかし。
川 - )
ついて来れるかと言った彼女の背中は、炎の弾幕に立ち向かっていく。
ξ;゚⊿゚)ξ(――――当然、追いかける!!)
私は固唾を飲み下して火炎弾に立ち向かった。
しかしその途端、視界を覆いつくすほど巨大な火炎弾が私の目の前に飛来する。
突然現れた火炎弾に私は思わず足を止め、一瞬前の決意を忘却してしまった。
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『終わりだ、小娘!』
/ ::::: i
/ ::::: ゙、
.
262
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:39:58 ID:DgMvPhKk0
ξ;゚⊿゚)ξ(――――)
避けられない、と思考停止した私の目の前には素直クールの背中がある。
瞬間、素直クールは剣をおさめて身構えた。
逃げるのではなく、この火炎を切り裂く為に。
ξ;゚⊿゚)ξ(なにそれ、見たことない……)
それはドクオ戦では決して見せなかった彼女の全力。
風を斬り、風を纏い、風と共に吹き抜ける必殺無双の抜剣術――
川 - )『――ついて来れるか』
構えたまま僅かに振り返った彼女は同じ事を呟く。
迫り来る隕石のような火炎弾を前に、私に出来ることは変わらず一つだけ。
ξ; ⊿ )ξ(――当然、追いかけるッッ!!)
その決意と同時、頭の中に知らない言葉が浮かび上がった。
私の口は、勝手にその言葉を囁いた。
.
263
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:41:10 ID:DgMvPhKk0
ξ ⊿ )ξ「――私の剣は此処に在る」
その時、固いスイッチがパチン! と切り替わるような感覚を帯びて、私の思考は一掃された。
身体は私ではない別の何かに突き動かされ、素直クールと同じ構えを取る。
一瞬前まで在りもしなかった剣を、その手に持って。
川 - )『八刀剣撃――――』
私と素直クールの幻影が重なり、同化する。
これから始まる技の名を、私は既に知っていた。
ξ ⊿ )ξ「――――八重小太刀」
抜剣の刹那、火花を散らして打ち出された八つの剣撃。
一瞬に凝縮された八回分の剣撃は、次の瞬間爆風を放って火炎弾に直撃する。
炎と風の激突――先に消滅したのは、鳩サブレの火炎弾だった。
.
264
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:41:50 ID:DgMvPhKk0
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『――バ、バカな!!』
/ ::::: i
/ ::::: ゙、
狼狽した鳩サブレの火炎弾が一点集中して私に降り注ぐ。
しかし、それが私の肌を焦がすことはなかった。
次の一撃で鳩サブレを斬る。
そのイメージを実現するため、私は――私達は疾走する。
ξ ⊿ )ξ「五刀剣撃――――」
,、,,..._
ノ ・ ;ヽ 『おのれ! 【冥火 紅いもタルト】!!』
/ ::::: i
/ ::::: ゙、
殺人的な紅いもタルトが飛び出してツンちゃんを襲う!
ツンちゃん死亡! 大勝利!
.
265
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:42:56 ID:DgMvPhKk0
ξ ⊿゚)ξ「今更地の文をとったところで――」
私は鳩サブレを無視し、剣を構えたまま空中に跳び上がった。
鳩サブレと同じ高さに到達したところで、私は決着の一撃を振り下ろした。
ξ# ⊿゚)ξ「――――轟断、燕殺し」
,、,,..._
ノ ・ ;ヽ 『や、やめろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』
/ ::::: i
/ ::::: ゙、
鳩サブレはなおも火炎弾を発射してきたが、私はそれらの隙間をすり抜けて奴に差し迫る。
五撃五方向から始まり一点に収束するこの技は、威力・手数よりも命中率に重きを置いている。
まさに必中必殺――たとえ相手が神であろうと、この一撃は確実に相手を斬り刻む。
,、,,..._
ノ ・ ;ヽ 『こうなれば本編ごと終わらせてくれる!
/ ::::: i 我が消えればギャグ要素は消え去る! そんな事、あってはならぬのだ!』
/ ::::: ゙、
音速を超えた五撃一刀の必殺剣が空中に奔る。
――瞬間、鳩サブレの肉体に五つの亀裂が走り抜けた。
.
266
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:43:50 ID:DgMvPhKk0
\
 ̄ヽ、 _ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
`'ー '´
○
O
,、,,..._
ノ ・ ヽ と思う鳩サブレであっ――――
/ ::::: i
/ ::::: ゙、 サクッ
,i :::::: / /⌒`ー-、
| :::::: / / i
! ::::::::../ / ノ
`ー―" "―――――‐ "
鳩サブレの言葉は、そこで途切れた。
己の行く先を知ったのか、その表情はどこか切ない。かなしい。
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『……もう、よいのか……ツンちゃん……』
/ ::::: i
/ ::::: ゙、
,i :::::: / /⌒`ー-、
| :::::: / / i
! ::::::::../ / ノ
`ー―" "―――――‐ "
ξ゚⊿゚)ξ「……ええ。今までありがとう。
私をギャグ時空で守ってくれて……」
ξ゚⊿゚)ξ「でももう往くわ。
年末年始は忙しいもの、早く完結させなくちゃね……」
私は剣をおさめ、サクサクと崩れ始めた鳩サブレを見つめる。
今まで誰よりも私を守り、傍に居てくれた銘菓――その最期を、私は見届ける。
.
267
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:44:31 ID:DgMvPhKk0
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『……ひとつ、本編のネタバレをしよう』
/ ::::: i
/ ::::: ゙、
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『本当の敵は正義でも悪でもない。
/ ::::: i 善悪を生み出すのは人間。真の敵は、人間なのだ』
/ ::::: ゙、
ξ゚⊿゚)ξ「……ありがちね……」
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『ふふ、せいぜいシリアス世界を生きるがよい。
/ ::::: i 伏線はある。貴様は世界の残酷さを思い知るだろう』
/ ::::: ゙、
,、,,..._
ノ ・ ヽ 『我はその姿を見ているぞ。
/ ::::: i いつでも、1,080円(9枚入箱)の鳩サブレとしてな……』
/ ::::: ゙、
https://hato.co.jp/toshimaya/
.
268
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:45:19 ID:DgMvPhKk0
鳩サブレは、やがて風に吹かれて消え去った。
粉々になり、広大なサブレ空間に散っていった。
私は一体どうして鳩サブレと戦っていたんだろう。
そんな疑問さえ、この感動的な別れの前に消えていく。
ξ゚⊿゚)ξ「さようなら、ひよこ饅頭……」
ξ゚⊿゚)ξ「……いいえ、鳩サブレ……」
奴が消えた今、きっとこれが最後のギャグシーンなのだろう。
私の頭上に悲しみの鳩サブレが降り注ぐ。
私はそっと手の平を差し出す。
そこに舞い降りた鳩サブレの破片を、私は静かに口に運んだ。
ξ゚⊿゚)ξ サクッ
ξ゚⊿゚)ξ「……やっぱ、もみじ饅頭だわ……」
その一言でサブレ空間は崩壊した。
私の意識は日常に戻っていく。
さて、あのメス教師の事が何も解決していないぞ――
.
269
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:46:34 ID:DgMvPhKk0
\
 ̄ヽ、 _ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
`'ー '´
○
O
スヤスヤ
ξ´⊿`)ξ という夢を見ているツンちゃんであった。
ミセ*゚ー゚)リ「よっ、と」
ツンに催眠術をかけたミセリは、清々しい顔で彼女を抱きかかえた。
ミセ*゚ー゚)リ「みなさんは自習を続けてください。
先生は魔王城さんを介抱するので保健室に行きます」
ミセ*゚ー゚)リ「あとドクオ君も来なさい。以上、みんな始めて」
さっぱりとした物言いで教師としての仕事を終えると、ミセリはドクオに一瞥を送って教室を出て行った。
('A`)「あー……?」
( ^ω^)
('A`)「……まぁとりあえず行ってくるわ。
マジであいつ襲われたらシャレになんねぇしな……」ガタッ
気だるそうに溜め息を一つ。
ドクオはミセリに続いて保健室に歩いていった。
( ^ω^)「……潮時かもNE」
静けさが戻った教室にぽつんと呟く。
育ての親をとるか、友人をとるか。
この時、ブーンはそういう選択を頭に浮かべていた。
.
270
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:47:14 ID:DgMvPhKk0
\
 ̄ヽ、 _ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
`'ー '´
○
O
と思う鳩サブレは、もう居ない
また次回
271
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 02:56:40 ID:lJz6VkHM0
乙!
鳩サブレ…
272
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 07:42:31 ID:DzeoVH.w0
サブレェ……
おつ!
273
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 10:06:45 ID:txSLJzAI0
話進んでねえwww
274
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 10:42:22 ID:C370Widk0
技名が恥ずかしすぎて悶えた
275
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 11:17:50 ID:VVvAB.pA0
ひよこーっ!!
276
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 18:43:04 ID:.gWkoInU0
鳩サブレでシリアスやってやがる...
277
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 19:22:38 ID:eUJefdfw0
鳩サブレはひよこ饅頭でもみじ饅頭でシリアルだったのか
278
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 19:31:04 ID:vAXKHS7Y0
もしや
>>1
は、昨今の和菓子の売れ行きの伸び悩みを解消すべく作品を投下している和菓子業界からの刺客……
279
:
名も無きAAのようです
:2015/11/20(金) 20:14:26 ID:NOBk8hno0
フハハハトサブレでツボった
280
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 22:58:24 ID:IabClKNc0
【interlude:6】
――VIP高校、保健室。
ミセ*゚ー゚)リ「連れてきたわよー」ガラリ
ξ´⊿`)ξ スヌーピー
('A`)「……」
川д川 「……おつかれ。そこのベッドに寝かせといて」
ミセリ達を保健室で迎えたのは白衣の校医、貞子だった。
ドクオが知る限り、身の回りに居る魔界関係の人物は彼女で最後だ。
しかし、なんだか違和感がある。
二人ともツンが魔王の子孫だと知らないはずなのだが、知った今でも存外に驚いていない。
どこかから情報が漏れた、とも考えたが、敵に知られて味方に知られていないのもおかしいなと合点する。
('A`)(なんか別の命令でもあったのか……?)
.
281
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 22:59:05 ID:IabClKNc0
('A`)「ミセリ、お前どこで知った?」
ミセ*゚-゚)リ「どこでって、ロマネスク様から直接聞かされたわ」
ミセリはツンをベッドに寝かせると、ツンの寝顔を見つめながらドクオに答えた。
彼女の表情は、ツンのことを憂うように暗く沈んでいる。
('A`)「……なんか冷静だな。
お前の事だから、すぐさまそいつに求愛すると思ってたが」
ミセ*゚ー゚)リ「……実際に会って気が変わったのよ。
そんな事をしてる場合じゃないって。ドクオは気付いてないみたいだけど」
川д川 「どいて。診るから」グイ
ツンとミセリの間に貞子が割り込む。
彼女はツンの頭に手をかざすと、瞑目してその手に魔力を集中した。
紫がかった陽炎が貞子の手に灯る。
貞子は魔力を帯びた手をツンの頭から喉元、胸部、下腹部、脚部爪先へと順に当てていった。
('A`)「……どこか悪いのか?」
ミセ*゚ー゚)リ「私でも分かるくらいにはね。
ドクオ、人間界に慣れて色々鈍った?」
.
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