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ξ゚⊿゚)ξツンちゃん夜を往くようです
101
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:22:13 ID:OmzQ/CLU0
【interlude:2】
かつて『勇者』と定義された物質があった。
その物質は思考能力を持ち、自我も十分に発達した完璧な生命だった。
しかし人工物である以上、それが純然な生命として認められることはなかった。
人間にとって、人間から生み出されるもの以外はすべて『物』として定義される。
ゆえにその『勇者』はただの物であり、人間が使役する道具の一つでしかなかった。
勇者が誕生したことにより、『正義』は物質としてこの世に受肉した。
これまで形を持たず、単なる思想・法則・所属の名前でしかなかったものが形状を得た。
最早、それは神を人造することと同じだった。
正しくあろうとする意思は、全人類が共通して持っている『野性』。
人類の野性は遂に理性を超越し、あらゆる行為を正当化する物質を完成させた。
人間は、自分の正しさを主張・実行する時にこそ、理性を捨てて他人を傷つける。
ならば正義は野性の別称に他ならないと、かつての魔王は一考していた。
【interlude:out】
.
102
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:22:58 ID:OmzQ/CLU0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
放課後、私達はハインさんの屋敷に集まった。
しかし私は屋敷に着くなり、彼に一言釘を刺されてしまった。
从 ゚∀从「ここから先は命に関わるな話だ。今日ばかりは、誤魔化すなよ」
――誤魔化し。
確かに、ここ数日の私にはそれがあった。
認めざるを得ないが、私は少し、怖かったのだ。
正常であるはずの自分の日常は、その真逆のものに包囲されていた。
数日前までの平和は、私の勘違いと非日常の暗躍で構築されていた。
そんなことを受け入れるには、やはりまだ、時間がかかる。
.
103
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:23:38 ID:OmzQ/CLU0
ハインさんの和室に腰を下ろし、私達は出されたお茶に口をつける。
今日ばかりは私もお茶を飲んだ。お茶請けは鳩サブレだった。
从 ゚∀从「で、さっそく襲撃があったと」
('A`)「ああ。よく分からん奴が一人来た」
从 ゚∀从「素直四天王だったな。グーグルで調べた感じ、ただの雇われだ。
ツイッターの呟きからして間違いない」
そのソースは貧弱すぎる、と私は声を大にして言いたかった。
しかし今日ばかりは真面目に徹すると決めたので、ぐっと堪える。
从 ゚∀从「あとあいつらバカだから大して気にしなくていいぞ。
次の襲撃予告もツイッターでやってるしな、マジのバカだ」
( ^ω^)「ツンに負けず劣らずのバカだお!」
ξ゚⊿゚)ξ「……次って、いつ来るの?」
私が真剣な面持ちで尋ねると、ハインさんは簡潔に答えた。
从 ゚∀从「あと30分くらいだな。素直シュールが来る。
情報源はツイッター。素直クールのアカウントからだ」
ξ゚⊿゚)ξ「……これって真面目な話なの?」
从 ゚∀从「当たり前よ。敵がバカなだけだ」
.
104
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:24:18 ID:OmzQ/CLU0
从 ゚∀从「んで、30分後の襲撃に向けて俺達がすること」
話を区切り、ハインさんは私達をそれぞれ一瞥した。
从 ゚∀从「ツンちゃんに戦い方を教えて、素直シュールを迎撃させる」
ξ;゚⊿゚)ξ「――えっ?」
突拍子もないセリフに思わず声を漏らす。
何より文句をつけたいのは時間だ。たった30分で私に何を学べというのか。
从 ゚∀从「安心しな、つってもやる事は単純よ。
ツンちゃんは魔王の血筋、能力回路は既にある。
あとはそこに神経をつなぐだけ。要領は、耳を動かす練習と同じだ」
ξ;゚⊿゚)ξ「……私、耳は動かせるけど超能力は無いわよ」
从 ゚∀从「言っただろ、要領は同じだ。
お前はどうやって耳を動かせるようになった」
ξ;゚⊿゚)ξ「……自分の体なんだから、動かせて当然だと思って……」
从 ゚∀从「それが入り口。あとは欲しい力を想像して、体に反映させるだけ」
ξ;゚⊿゚)ξ「えぇ……」
.
105
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:24:58 ID:OmzQ/CLU0
ξ;゚⊿゚)ξ「うーん……」
いきなり欲しい力と言われても、特に無い。
そもそも戦闘行為を知らない私に戦闘を想定した能力を考えろという方が無理だ。
もう真面目に考えているのが辛くなってきた。帰って寝たい。
( ^ω^)「ツンは足早いから身体強化でいいと思うお!」
ξ゚⊿゚)ξ「あーそれでいいやもう」
横から飛んできた名案を取ってつけた私は思考停止して自己暗示を始めた。
ξ゚⊿゚)ξ(アシハヤーイ、アシハヤーイ、スゴーイ)
多分こんな感じでいいだろう。
というか、何がダメなのかも分からないのでこれ以外にやりようが無い。
(;'A`)「……やっぱすげぇな、魔王の一族は」
(; ^ω^)「さ、さすがにやりすぎだお……?」
すごく適当にやっているのに、二人はなぜかすごく驚いていた。
私はまったく無自覚だったが、なんだか周囲の空気が震えているような気がする。
ちゃぶ台の湯飲みもカタカタ震えているし、なにやら魔力的なものの高まりも感じる。
ξ゚⊿゚)ξ(スゴーイ、モットスゴーイ)
脳内で唱えるともっとすごくなった。すごい。
.
106
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:25:38 ID:OmzQ/CLU0
从 ゚∀从「よしよしツンちゃん、その調子で続けてな。
この分なら素直四天王程度は全カットできそうだ」
そう言いながらハインさんは立ち上がり、和室を出ようと歩き出した。
从 ゚∀从「あとはおめぇら二人で見守っててやんな。
俺は野暮用を済ませてくるからよ」
('A`)「ウス」
( ^ω^)「……分かったお!」
ξ゚⊿゚)ξ「スゴーイ、アシガハヤーイ……」
その時、私は見逃していなかった。
ハインさんが腰にしっかりと刀を携え、戦いに赴く剣客の意気を纏っていた事を。
ξ゚⊿゚)ξ(スゴクスゴーイ)
しかし、私はハインさんを止められなかった。
私はどこかでまだ誤魔化し、油断していたのだ。私を取り巻く平凡な日常は、決して欠けたりしないのだと――。
ξ゚⊿゚)ξ(スゴーイ)
.
107
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:26:45 ID:OmzQ/CLU0
【interlude:3】
ハインリッヒ高岡は刀一本を持って屋敷を出た。
夕日に背を向け、夜に向かって前進する。
夕方の住宅街にはまだ人の往来がある。
ここで戦いを始めてしまうのは、彼らにとっても不都合が多かった。
彼ら――それに含まれる人物は十人。
ζ(゚ー゚*ζ「……いいの? あっち放っておいて」
从 ゚∀从「適材適所よ。後の事はブーンに教え込んである」
ハインリッヒ高岡と洗脳調教済みのデレ。
残る八人は、すべて正義側の刺客だった。
敵は既に戦闘可能範囲に居た。
いつでもどこでも戦いを始められるよう、早くもハインを包囲していたのだ。
都合の良い戦場さえ決まってしまえば、この戦闘は一呼吸の間に幕を開ける。
.
108
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:27:51 ID:OmzQ/CLU0
从 ゚∀从「……デレ、敵の情報はあるか」
ζ(゚ー゚*ζ「……言う必要ある? どう見ても総力で潰しに来てるじゃない」
デレの言う通り、敵は全員が主力級の怪物達だった。
敵は戦時中 『王座の九人』 と呼ばれた戦士達。
勇者不在の正義の一団が、形式上あえて勇者に近い存在として認めた最強の九人。
そして今、ハインのもとには 『王座の九人』 から八人が来ている。
その意味が分からないハインではなかったし、戦えばどうなるかも、彼は十分に自覚していた。
あえてツン本人には告げなかったが、正義の側は本気でツンを奪いに来ている。
本来なら今日中に魔王化まで教えたかったが、今の彼女にそれをするだけの精神力はない。
物事には順序がある。時間は無いが、少しずつやっていくしかないのだ。
从 ゚∀从「んなこたぁ分かってる。目的は時間稼ぎだ。
そんで、できれば生きて帰る」
ζ(゚ー゚*ζ「できれば、ね……」
デレは含みのある言い方をして、ハインの顔を覗き込んだ。
ζ(゚ー゚*ζ「私は貴方の精神操作で恐怖なんか消されてる。
けど貴方は怖くないの? 敵は元上司だし、最強だし」
从 ゚∀从「怖くねぇよ。恐怖なんざ、この刀を持ったときに自分で消しちまった」
.
109
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:28:31 ID:OmzQ/CLU0
从 ゚∀从「――しかし、まあそろそろ場所を決めねえとな」
ハインは枯れた声で周囲の住宅を一望した。
屋根には人影。別段隠れる訳でもなく、淡々とハインを追ってきている。
从 ゚∀从「おい、死ぬならどこがいい」
ζ(゚ー゚*ζ「……海かな。逃げやすいし、戦いやすい」
从 ゚∀从「オッケー決まり」
そう言い、ハインが立ち止まって膝を折る。
目的地が決まった今、これ以上だらだらしている理由もない。
戦いが遅くなってツン達が追ってきた場合、それこそ全てが台無しになってしまう。
从 ゚∀从「海まで飛ぶぞ」
――瞬間、ハインの姿が平凡な町並みから消え去った。
それを追うようにデレが、そして『王座の九人』の面々が、戦場に向かって地面を蹴った。
【interlude:out】
.
110
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:29:11 ID:OmzQ/CLU0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
なんやかんやあって私は身体強化が出来るようになった。
序盤の遅刻シーンの走りがまさかこんな形で回収されるとは私自身も驚きだった。
('A`)「そろそろ30分経つな。ホントに来るのか?」
( ^ω^)「3分前に『がんばれ妹!応援してるぞ!』って呟いてるから多分来るお」
('A`)「もーマジでバカだな」
( ^ω^)「うん」
ξ゚⊿゚)ξ「まったくね」
私達は庭先に出て敵襲を待っていた。
作戦と呼べるものは無かったが、とりあえず私が前に出て頑張る感じだった。
ξ;゚⊿゚)ξ「……やっぱり、殴る蹴るをするのよね」
だが、私の中にはまだ戸惑いがある。
私は日常系作品の主人公だぞ。こんな安易にジャンルを飛び越えていいのか。
くそぉ帰ってアニメ見たい。戦ったら絶対疲れるよ……。
.
111
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:30:17 ID:OmzQ/CLU0
( ^ω^)「……ツン、分かるかお?」
ふと、ブーンが意味不明なことを尋ねてきた。
意図が読めなかったので、私は真顔で首をかしげる。
('A`)「……気配読みはまだ無理だ。もっとも、今やられると色々面倒だけどな」
( ^ω^)「……そうだおね」
二人は今までにない冷たい表情で言葉を交わす。
友人としてあんまり言いたくはないが、その様子は先日のハインさんとメス豚に近い。
つまり、殺し殺される世界に生きる人達の威風。
私の知らないことを多く知る二人は、何かを憂うように揃って遠くを見つめている。
その視線の先で何が起こっているのか、私には分からなかった。
lw´‐ _‐ノv「ククク私は人形使いの素直シュール……」
ξ゚⊿゚)ξ「出たな素直シュールおりゃ」
lw´‐ _‐ノv「くそぉ」
('A`)「魔王すごい」
( ^ω^)「ツンすごいお」
激闘の末、私は素直シュールに勝利した。
そして帰って寝た。今日も一日大変だった。
.
112
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:31:49 ID:OmzQ/CLU0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
素直シュールを撃退した翌日、学校は休みだった。
本来なら惰眠の限りを尽くしあらゆる自己研鑽を放棄するこの休日に、
私はまたしてもハインさんの屋敷に呼び出されていた。
しかしその事をすっかり忘れて約束の時間を6時間ほど過ぎて寝ていると、ブーンとドクオが我が家に来た。
午後6時。夕飯前に迷惑な男達だ。
@@@
@@@@
( ФωФ)「いらっしゃいね、ブーンちゃんドクオちゃん」
ξ゚⊿゚)ξ「おえー」 (ツンちゃんは眠すぎるとまともに話せない)
( ^ω^)「こんばんはだお! おじさん相変わらずすごい魔力だお!」
('A`)「やっぱ次期魔王はすごいっすわ」
@@@
@@@@
(; ФωФ)「ドギクゥ!! ききき貴様ら、我輩が魔王な訳なかろう!
夕飯出してあげるからツンちゃんの部屋で遊んでなさい!」
( ^ω^)「ここまで魔王感が滲み出てる人も中々居ないお!」
('A`)「やっぱスケールちげーわ魔王」
.
113
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:32:29 ID:OmzQ/CLU0
お母さんが魔王一派な訳がないのに何を言ってるんだろう。
私は訝しんだ。そして二人を自室に招き、ふたたびベッドに横たわった。
ξ´⊿`)ξ「話があるなら適当にお願いね……。
なんかもう眠くて眠くて……」
( ^ω^)「そりゃ仕方ないお!
初めて魔力使ったんだから、大体そうなるお!」
ξ´⊿`)ξ「そうなの? あーどおりで」
('A`)「地の文にする暇がないくらいの圧勝だったからな。
あれだけの魔力ぶっ放せばこうもならあ」
ξ´⊿`)ξ「……じゃあ次からは加減しなきゃね」
私はゆっくりと起き上がり、二人の話にちゃんと集中する事にした。
何にせよ敵が来ているのは本当なのだし、まあとりあえず聞いてやるかというスタンスだった。
.
114
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:33:09 ID:OmzQ/CLU0
( ^ω^)「今日はドクオが先生だお!
先生、今日のテーマはなんですかお!」
('A`)「えー今日は魔族の特徴と戦い方です、はい」
起きるなり、ブーン達は早速本題を切り出した。
私はうとうとしながら話を聞いた。
('A`)「いい加減、事情をちゃんと説明しないとゴチャゴチャして面倒ですからね。
今日は情報を整理しつつ、ツンちゃんに現状を把握してもらいます」
( ^ω^)「イェ〜〜」パチパチ
ξ´⊿`)ξ「つまり説明回ね……」
('A`)「元も子もないことを言うとその通りだ」
.
115
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:33:49 ID:OmzQ/CLU0
||
|| ('A`) ☆その1 魔王軍について
||_ (o□o_______________________
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| |
||三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
116
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:34:58 ID:OmzQ/CLU0
('A`)「二人とも、数十年前に戦争があったのは知ってるな?」
( ^ω^)「知ってるお! 正義と悪の戦争だお! お爺ちゃん大活躍!」
('A`)「そうだ。その二つの集団に特に決まった名称は無いが、それだと面倒だから一応名前がある。
『勇者軍』と『魔王軍』。分かりやすさ重視だ」
ξ´⊿`)ξ「なんて分かりやすい……」
('A`)「こないだのメス豚は勇者軍、俺達は魔王軍になる。
それぞれ組織体系に違いはあるが、まずは魔王軍について教えていく」
ξ´⊿`)ξ「……ねえ、この話って長い?」
('A`)「ああ、そこそこ長いけど?」
\
 ̄ヽ、 _ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
`'ー '´
○
O
,、,,..._
ノ ・ ヽ なので次回持ち越しを決めた十万石まんじゅうだった
/ ::::: i
/ ::::: ゙、 また次回
,i :::::: 十 `ー-、
| ::::. 万 i
! :::::. 石 ノ
`ー――――― '"
117
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 06:55:37 ID:GzyE9wac0
スゴーイ、オツ
118
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 07:10:47 ID:DSUsy/CE0
>>103
、単刀直入に言うがクソワロタ
119
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 08:09:01 ID:Qgd25EQY0
スゴーイオツ
モットスゴーイオツ
120
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 08:12:11 ID:i5HpjTUc0
埼玉銘菓きたな
121
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 08:27:50 ID:PDpk8ryU0
乙
122
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 09:24:16 ID:r9tUk70I0
おつん
123
:
名も無きAAのようです
:2015/10/29(木) 13:01:12 ID:lP2v6Ufk0
ワースゴーイ、ナンカスゴーイ
124
:
名も無きAAのようです
:2015/10/30(金) 15:00:21 ID:4ni/3yd.0
お母さんじゃなかったのかwww
スゴクスゴーイ乙
125
:
名も無きAAのようです
:2015/10/30(金) 16:09:14 ID:tugaYgiQ0
お母さんでおじさんなんでしょ
ズゲーナスゴイオツ
126
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 14:23:00 ID:rkuYIrQM0
||
|| ('A`) ☆その2 魔王軍についての続き
||_ (o□o_______________________
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| |
||三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
127
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 14:23:41 ID:rkuYIrQM0
ξ゚⊿゚)ξ「私のターン! 私はモンスターをセット、リバースカードを二枚セット!」
('A`)「とりあえずざっくり言うと、魔王軍はその大半が魔族に分類されてんだ。
で、魔族は共通した一つの能力を兼ね備えてる」
ξ゚⊿゚)ξ「マジック発動、手札抹殺! 互いのプレイヤーは手札を全て捨て、その枚数ドローする!」
つと シャッ!
□
∩ξ゚⊿゚)ξ「ドローカード! 太陽の書!
さっきのセットモンスターをリバースさせる! メタモルポット!」
ξ゚⊿゚)ξ「互いのプレイヤーはさらに手札を捨て、五枚ドロー!」
(; ^ω^)「ツンお得意のクソゲーだお! 環境無視だお!」
('A`)「それが変身能力。下の方から言うと、魔人化、魔物化、魔獣化とかがある」
.
128
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 14:24:24 ID:rkuYIrQM0
ξ゚⊿゚)ξ「私はさらにリバースカードを一枚セット、ターンエンド!」
( ^ω^)「よし、ブーンのターンだお!」
('A`)「待って話を聞いて」
私とブーンはドクオを無視して遊戯王を始めていた。
私のデッキは【運バーデストロイ】。かつては全盛期クジャドを沈めたこともある私の相棒だ。
デッキ破壊、バーン、遅延プレイの三要素から相手を煽り殺す友情破壊デッキなのでもうブーン以外誰も相手をしてくれない。
一番気持ちいい勝ち方はリバースモンスターと油断して低攻撃力でD-HEROディフェンドガイに突っ込んできたモンスターに
牙城のガーディアンとクロスカウンターを叩きつけるパターンである。本当に気持ちいい。
('A`)「今すごく大事な話をしているよ」
伏せた三枚は無差別破壊・死神の巡遊・運命の分かれ道。
どれもクソゲーを演出する最高のカード達だ。
もしハーピィが来たとしても手札には速攻のかかしがある。
カップ・オブ・エースという名の強欲な壷もあるのでアドは無視でいい。もしダメでもギャンブルさえ発動できれば元通りだ。
('A`)「あのねツンちゃんはね、変身能力の最上位のね、魔王化がね」
( ^ω^)「ドロー!」
ξ゚⊿゚)ξ「ドローフェイズにトリプルトラップ発動!
無差別破壊・死神の巡遊・運命の分かれ道!」
ξ゚⊿゚)ξ「サイコロ! コイン! コイン!
無差別破壊は失敗、あとは成功!」
(; ^ω^)「クソゲー乙!」
ξ゚⊿゚)ξ「まず死神の巡遊! 正位置により、相手はエンドフェイズ時まで召喚・反転召喚ができない!
続いて運命の分かれ道! ブーンは2000ポイントのダメージ、私は2000ポイント回復!」
これでブーンのライフは残り6000。ダイス・ポットの爆殺圏内に捉えた。
.
129
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 14:25:20 ID:rkuYIrQM0
(; ^ω^)「僕の【ゴリ押しDD】が止まったお……」
(; ^ω^)「あんまりやりたくないけど、仕方ないお!
早く決着つけないと泥沼化してクソゲーが悪化するお!」
('A`)「これ終わったら話聞いてくれる?
ていうかブーンお前も話す側だったよな?」
( ^ω^)「僕はDDD反骨王レオニダスとDD魔導賢者ケプラーでペンデュラムスケールをセッティング!」
ξ;゚⊿゚)ξ「くっ! なにが止まったのよ、バーンメタを張りおって!」
(; ^ω^)「うるさいお! まだデッキ破壊があるから変わらんお!」
( ^ω^)「――と、これでレベル4から9のモンスターが同時に召喚可能!
これで死神の巡遊の効果からは逃げ切ったお! いくお!」カーン!!
( ^ω^)「揺れろ、魂のペンデュラム! 天空に描け光のアーク!」
( つと
/\
゚゛ "゚ ←振り子のAA
( ^ω^)「ペンデュラム召喚! 来い、僕のモンスター達!」
.
130
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 14:26:00 ID:rkuYIrQM0
( ^ω^)「DDケルベロス、DDナイト・ハウリング!」
( ^ω^)「そしてシンクロ召喚! 漆黒の花よ開け! ブラック・ローズ・ドラゴン!」
ξ゚⊿゚)ξ「定番ね」
(; ^ω^)「三回限りの仕切り直しだお!
これナシでそのデッキの相手なんかできないお!」
(; ^ω^)「即、効果発動! フィールド上のカードを全て破壊!」ドヒューン!!
(; ^ω^)「ブーンは手札のレオニダスをもう一回Pスケールにセッティング。
これでターンエンド。ここからが泥沼だお……!」
('A`)
('A`)「……さきにメシ食ってくるわ……」
その時、ドクオは一人部屋を出て行ってしまった。
あんまり話に入れないから拗ねてしまったのだろうか。
あとでレアカードをあげよう。それより今は、目の前のデュエルに集中する――!
ξ゚⊿゚)ξ「いくわよ! 私のターン!」カーン!!
(; ^ω^)「来いお!!」コーン!!
.
131
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 14:26:40 ID:rkuYIrQM0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,、,,..._
ノ ・ ヽ 【D-HERO ダッシュガイ】は、ツンちゃんお気に入りのカード。
/ ::::: i これで【アルカナフォースXXI-THE WORLD】を出すのが好き。
/ ::::: ゙、 適当に突っ込んだ大型モンスターをダッシュガイで出すクソデッキを所持している。(wikipedia)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
132
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 14:27:59 ID:rkuYIrQM0
【interlude:4】
@@@
@@@@
( ФωФ)(……共に暮らして十五年余り、騙しきるのも限界か……)
適当に選んだテレビ番組を見つめながら、ツンの母親(父親)は酷く憂いていた。
眉間をすぼめ、切実な現状に深い溜め息をもらす。
昨日、ハインリッヒ高岡が消息を絶った。
連れの女は確保できたが、あの男はおそらく死んでしまった。
今の魔王軍にとってそれは看過できない損失であったが、何よりツンを失う以上の事があってはならない。
今後も犠牲は増え続ける。しかし、我らに出来る事は限られているのだ。
@@@
@@@@
( ФωФ)(……王座の九人を相手に十分やってくれたぞ、ハインリッヒ)
('A`)「……ロマさん、ちょっといいっすか」
不意にドクオの声がした。
彼は表情を整えてから振り返り、ドクオに尋ねた。
@@@
@@@@
( ФωФ)「おや、どうした」
('A`)「ちょっとツンのことで。真面目な話です」
.
133
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 14:29:23 ID:rkuYIrQM0
@@@
@@@@
( ФωФ)「……夕飯を出そう。それからでも遅くあるまい」
( 'A`)「いえ、話したら俺は帰ります。なんか滅入ったんで……」
よそよそしく申し出を断り、ドクオは軽く頭を下げる。
そして、ドクオは静かに話し始めた。
('A`)「……そろそろマジにならないとヤバイですよ。
魔王軍は現状確かに磐石ですけど、今度は立場が逆なんすから」
逆、というのは先の戦争を指しての言葉だった。
あの戦争では勇者が不在で魔王が健在、しかし今はその逆。
勇者が居て、魔王が居ない。
本来その状態こそが平和をなす形であるが、今の形骸化した勇者軍は狂人達の集まりだ。
彼らが魔王軍を滅ぼした後、世界平和という名の管理社会を作るのは目に見えている。
('A`)「いずれあの勇者……化け物は復活します。
そのとき魔王化を扱えるのが貴方一人なら、今度こそ負ける」
('A`)「ハインの爺さんは一つずつ順にやってくつもりでした。
でも分かるでしょう。そんな余裕、まったくありませんよ」
並ぶ言葉はすべてが事実。猶予などとうに使い果たしている。
ツンには今すぐにでも魔王化を習得してもらいたい――
@@@
@@@@
( ФωФ)(だが、しかし……)
と、ためらう台詞が連続してしまう。
まだ年端も行かない少女に戦争の最前線に立てと、いったい誰が告げられようか。
それが自身の娘であるなら尚更だ――次期魔王・ロマネスクの内心は、混迷を極めている。
('A`)「俺が言えたことじゃないですけど、決断の時じゃないっすかね。
王座の九人が初っ端から出てきた訳ですし、次も誰かが死にますよ」
.
134
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 14:30:10 ID:rkuYIrQM0
('A`)「……先代が殺された時、誰よりも悔しかったのは貴方だと思います」
@@@
@@@@
( ФωФ)「……ああ」
('A`)「正しさに殺されるなら本望だ。
そう言って戦い抜いた先代は、この世全ての悪に踏み躙られた。
魔王と勇者の戦いは、とっくに人間の欲に染まりきったんすよ……」
@@@
@@@@
( ФωФ)「……親父も言っていたよ、前の勇者は真の戦士だったと。
それに比べれば、この戦いのなんと下劣なことか……」
('A`)「……それでも俺は戦いますよ。でも魔王が居なければ俺達は動けない。
だから魔王軍の誰もが貴方の魔王継承を待っている……って、今更ですかね」
@@@
@@@@
( ФωФ)「……プレッシャーだな。一度逃げた身にはよく染みる」
('A`)「……今度の隠居は正しかったと思います。ツンの事もあったし。
でも、それを終わる時が来たんだと、俺は思います……」
.
135
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 14:31:33 ID:rkuYIrQM0
('A`)「ツンは貴方を信じてる。だからもしツンを変えられるとしたら貴方だけだ。
現実逃避で遊戯王やってるアイツを変えてください」
@@@
@@@@
(; ФωФ)「……えっ遊戯王? 修行は?」
('A`)「まったくです。昨日すこし身体強化を教えましたけど……」
@@@
@@@@
(; ФωФ)「……思ったより全力で逃げているな、現実から」
('A`)「逃げ足速いっすから、あいつ」
ドクオはそう言い、もう一度頭を下げてから家を出て行った。
一人残されたロマネスクは、彼の言葉を反芻しながら自問する。
@@@
@@@@
( ФωФ)(……このヅラを外し、実は母じゃなくて父だったと伝える。
そして、本格的に魔王としての教育をする、か……)
@@@
@@@@
( ФωФ)(……キツイな……)
【interlude:out】
.
136
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 14:33:04 ID:rkuYIrQM0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,、,,..._ ☆サブレアンケート☆(好きな方を選んでね)
ノ ・ ヽ
/ ::::: i A・ロマネスク、ツンちゃんに色々打ち明ける
/ ::::: ゙、. B・やっぱりまだ無理。秘密にしとこ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
137
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 14:33:44 ID:rkuYIrQM0
〜特に必要のない1レス〜
( `ω´)「ツンとはもうデュエルしないお」
ξ;゚⊿゚)ξ「おこんないでよー」
@@@
@@@@
(; ФωФ)(こいつら本当に遊戯王やってたのか……)
お母さんに呼ばれて一階に行くと、ホカホカのご飯がテーブルに並んでいた。
私は拗ねてしまったブーンをチヤホヤしつつ席に着き、ありがたく夕飯を食べ始める。
( `ω´)「わざと回復させて自爆スイッチ使うなんてクソもいいとこだお。
しかもそれを三回全部やるとか、もう相手しないお」 パクパクモグモグ
ξ;゚⊿゚)ξ「だってレオニダス相手なら使えると思って……」パクパク
( `ω´)「怒ったお。牙城アステカ事件以来の怒りだお」モグモグモグモグ
ξ;´⊿`)ξ「ゆるしてー……またデュエルしてよー……」
@@@
@@@@
(; ФωФ)(ここまで気が抜けるのか、普通……)
.
138
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 14:34:24 ID:rkuYIrQM0
\
 ̄ヽ、 _ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
`'ー '´
○
O
,、,,..._
ノ ・ ヽ と思うポンデリングであった
/ ::::: i
/ ::::: ゙、 また次回
,i :::::: `ー-、
| :::: i
! :::::.. ノ
`ー――――― '"
139
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 15:06:55 ID:QyJjG0gw0
乙
フリーで自爆スイッチって完全に試合放棄じゃねーか
140
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 16:03:40 ID:0vmEwwNE0
乙
ここまで魔王丸出しでどうやって母親だと思わせてたんだ
>>136
打ち明けてほしい
141
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 16:04:08 ID:i3eWzHGo0
サブレアンケートわろた
B!Bだ!!
142
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 16:51:31 ID:BPcu2VJ20
Aで
143
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 19:02:50 ID:6hc3PZqQ0
ぼくも、ゆうぎおうがすきです
どろーれん で わーるどとらんす できなくなったので、かなしいです
144
:
名も無きAAのようです
:2015/10/31(土) 23:53:00 ID:XgoqLJQcO
遊戯王のせいで開いたスレ間違えたかと思ったじゃねーか!スゴイスゴーイ乙!
サブレアンケートB
145
:
名も無きAAのようです
:2015/11/01(日) 15:41:23 ID:8vm1hrCg0
サブレはAで
146
:
名も無きAAのようです
:2015/11/01(日) 15:45:09 ID:YE94fGks0
サブレBで
それを教えるなんてとんでもない
147
:
名も無きAAのようです
:2015/11/01(日) 16:05:34 ID:QECQIX6U0
Aで
148
:
名も無きAAのようです
:2015/11/01(日) 16:35:21 ID:LhD5D3Do0
Aだっ!
149
:
名も無きAAのようです
:2015/11/01(日) 17:57:17 ID:Xcbse6Ss0
B
150
:
名も無きAAのようです
:2015/11/01(日) 18:37:18 ID:wn.CxIC60
b
151
:
名も無きAAのようです
:2015/11/01(日) 23:18:42 ID:tyu52b0w0
A
152
:
名も無きAAのようです
:2015/11/01(日) 23:32:03 ID:uCjTXQ/A0
いずれ打ち明けるだろう
今はまだB
153
:
◆9mGdTa8gSo
:2015/11/02(月) 10:42:11 ID:CVNtffdY0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,、,,..._ ☆サブレアンケートは今日まで☆
ノ ・ ヽ
/ ::::: i 票数が同じだった場合、
/ ::::: ゙、. ツンちゃんをガンダムに乗せるよ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
154
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 10:54:32 ID:/oBQKDf.0
A 6票(
>>140
含)
B 5票
ガンダムには乗らないようです
155
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 10:55:13 ID:/oBQKDf.0
違う、B6票だ!ガンダム!!
156
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 12:23:06 ID:TyWCieNs0
A!!!
157
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 12:27:56 ID:xGedzFPQ0
むしろガンダムに乗ってほしいからB
158
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 14:12:24 ID:dJ2Qy8q.0
ツンちゃんにはガンダムファイターじゃなくてデュエリストでいてほしいからA
159
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 16:17:33 ID:xKw18kzg0
B!!
160
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 16:57:54 ID:CXJESXKE0
いたちごっこじゃねーか
俺はもう投票しちゃったので投票なし
161
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 19:15:14 ID:1pgd8q2A0
Aで
162
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 19:43:23 ID:CeXqkadM0
じゃB
163
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 19:49:38 ID:Z4FTkOjU0
Aだ!
164
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 19:56:57 ID:kwE1.PB60
A
165
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 20:11:59 ID:VBHDmTxU0
Bで
166
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 20:35:07 ID:cHoC2Sws0
じゃあCで
167
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 20:47:39 ID:c9/9cqmE0
もうCガンダムに乗るって選択肢を作った方が早いレベル
168
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 20:56:27 ID:.QHLU1qg0
Bだ
169
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 22:10:34 ID:vQEPgWJU0
Cのガンダムで
170
:
名も無きAAのようです
:2015/11/02(月) 23:32:49 ID:SoxpSLqE0
ガンダム打ち切りエンドとかありそうで怖い
171
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 00:01:43 ID:ERDl3TCM0
A 10票
B 11票
172
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 00:11:56 ID:SU/KXOaY0
>>171
今同点じゃないか?
173
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 00:31:38 ID:ERDl3TCM0
>>172
見逃してたわ、11対11で同点
ガンダムか……(畏怖)
174
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 00:35:37 ID:6Z5/glVQ0
ガンダムきたー
175
:
◆9mGdTa8gSo
:2015/11/03(火) 00:35:49 ID:cBmGMB5A0
,、,,..._
ノ ・ ヽ アンケートの結果、ガンダムに乗せるよ
/ ::::: i 遊戯王くらいの扱いなので安心してね
/ ::::: ゙、.
176
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:31:48 ID:cBmGMB5A0
夕飯が済むと、ブーンは顔をしかめたまま私の家を後にした。
残された私はすみやかにベッドに向かう。が、その途中でお母さんに呼び止められた。
( ФωФ)「ツン、少し話がある」
ξ;゚⊿゚)ξ「お、お母さん……髪の毛が……!」
(; ФωФ)「……それも含めてだ。ちょっとこっちに来い」
お母さんは一瞬の間に巨大なパーマヘッドを刈り尽くしていた。
今のお母さんは、そう、まるで壮年男性のようだった。
ξ゚⊿゚)ξ(まあ男な訳ないんだけどネ)
ξ゚⊿゚)ξ(……あれ? でも声とか体格とかも、女には見えな――)
瞬間、砂を擦るようなノイズが私の思考を掠め取る。
私には、それを自覚する術がなかった。
ξ゚⊿゚)ξ(――まあ、そんな事ありえないんだけどね)
私はお母さんに歩み寄り、ひとつ大きなあくびをしてみせた。
.
177
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:32:28 ID:cBmGMB5A0
ξ´⊿`)ξ「それで話ってなーに? 早寝しときたいんだけど」
( ФωФ)「熱をはかる。おでこを出してくれ」
そう言って差し出されたお母さんの手に、私はそっと額を差し出した。
最近生活が荒れているから心配されたのだろう。
ここで反抗期を見せるほど、私は幼稚ではないのだ。
ξ-⊿-)ξ「熱なんてないよ。ただ眠いだけ――……」
( ФωФ)「悪いな。すぐに済む」
ξ-⊿-)ξ「……お母さんの手、冷たくて気持ちいいね」
季節は冬。
本当なら跳ね除けたいはずの母の冷たい手は、なぜか拒むことができなかった。
それに、なんだか眠気がどんどん増していく。安心感とは違う、不自然な睡魔が……。
ξ-⊿-)ξ「あー……寝ちゃう……」
( ФωФ)「布団に運んでおいてやるから、今は眠りなさい」
ξ-⊿-)ξ「……やったー……」
私は脱力感に負けてお母さんの懐に倒れこみ、そして、意識を失った。
.
178
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:33:08 ID:cBmGMB5A0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ロマネスクの自問には選択肢が二つあった。
ツンに魔王としての自身を見せるか、それともまだ秘密にしておくか。
彼はそれぞれの答えから進展しうる状況を想定し、その両方を吟味した。
結果、そこには新たな疑問が生じることとなる。
(; ФωФ)(いや、なんでバレてないんだ……?)
その疑問とは至極シンプルなものだった。
よく考えれば彼はヅラと服装以外に大した変装もしていない。
しかもブーンやドクオに目の前で魔王呼ばわりされているのに、なぜか未だに気付かれていない。
ツンのバカは彼譲りだが、そこに違和感を覚えないほどロマネスクはバカではなかった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.
179
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:33:56 ID:cBmGMB5A0
一通りの確認を済ませた後、ロマネスクはツンを部屋に運んでベッドに寝かせた。
しばし、彼女の寝顔を見つめる。
( ФωФ)(……現実を誤謬させる精神操作。
恐らくはハインの仕込んだ毒であろうが、これが諸々の原因か)
( ФωФ)(効力があるという事は奴はまだ生きている。
だが姿を見せず、あの女を置いてどこかに消えた……)
ロマネスクは窓を覗き、夜空を一望した。
( ФωФ)(……どこかから監視しているはずだ。
今はまだ、気付いていない振りで通すべきか)
( ФωФ)(しかし、もう手を拱いている場合ではない。
心苦しいが、無理矢理にでも魔王化を覚えてもらわねば……)
彼はツンの額に人差し指を当て、そこから少量の魔力を送り込んだ。
これが切欠になり、ツンが魔力という概念を体感してくれれば御の字だ。
あとはドクオとブーンがこの子を強くするであろう――と、ロマネスクはピタリと動きを止めた。
( ФωФ)(……ハインの立ち位置が分からぬ以上、ブーンが敵ではない保証はない。
ドクオに監視をさせ、……いや、別の者を呼ぶべきか)
思案しながら、彼は最後にツンの頬をツンツンしてから部屋を出た。
上の一文はただの思いつきギャグだった。
.
180
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:34:37 ID:cBmGMB5A0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,、,,..._
ノ ・ ヽ ガンダムは、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器。
/ ::::: i 有人操縦式の人型ロボット兵器「モビルスーツ」の一つ。
/ ::::: ゙、 現在、鉄血のオルフェンズが放送中である。(wikipedia)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
181
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:36:10 ID:cBmGMB5A0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
パキン、と音が鳴ったのが分かった。
私はその音で目を覚ます。時計を見ると、時刻は午前三時を回っていた。
またか、と溜め息をこぼす。
中学生の私にトラウマを与え、私を非日常に連れ込んだ最大の切欠。
体内時計が壊れて夜中にスッキリと目覚めてしまうこの現象は、これで三回目になる。
ξ゚⊿゚)ξ「スリープ解除。コード、【ツンデレ・ヴァルキュリア】」
私は機体のメインシステムを起動させ、暖房をつけた。
機体の中とはいえ冬場の格納庫はかなり冷え込んでいた。
ハハ ロ -ロ)ハ『グッモーニン。お目覚めですか』
その声と同時に、全面360度に展開されているモニターに擬似人格のモデルデータが表示された。
彼女の名前はハローといい、パイロットのサポートプログラムを兼ねた私の友人だ。
ξ゚⊿゚)ξ「おはよう。三分したら肉まんを買いに行くわよ」
ハハ ロ -ロ)ハ『よろしいので? この状況には心的外傷を負っているはずですが』
ξ゚⊿゚)ξ「機体性能に自信がないの? 何かあれば守ってちょうだい」
ハハ ロ -ロ)ハ『オフコース。最寄コンビニへの最短経路算出、および武装のアンロックを実行します』
.
182
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:38:03 ID:cBmGMB5A0
今でも鮮明に思い出せる。
同じように夜中に目が覚めてしまい、暇に耐えかねた私は自作MSで宇宙空間に出た。
宇宙コンビニまで行って帰ろうと思い、十分足らずの道をブースターで前進する。
その帰り道だった。私は道中のコロニーの真下に、異常な光景を見てしまったのだ。
コロニーの真下には既に息絶えたMSと、それに深々とビームサーベルを突き刺す別のMSの姿があった。
私は絶叫を飲み込んで息を殺した。しかし敵MS気付かれてしまい、そいつのモノアイがこちらを向いた。
音の無い真っ暗闇の中、コロニーの誘導灯に照らされた私達は、まるで舞台に立つ二人の演者のようだった。
私は目を合わせたまま後ずさった。巻き込まれてしまう、と思ったのだ。
殺されるという恐怖は一切無く、ただ、このMSと長く一緒に居たら駄目だと直感した。
通信も交わしてはいけない。目を合わせる事すら駄目だと思い、目を伏せる。
無関係で居なければ日常が壊されてしまう。その感覚に体を任せ、私は一目散に逃げ出した。
決して追われはしなかったが、私はとにかく全速力で逃げたのだ。
……そういう経験が、こんな夜にあった。
.
183
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:38:43 ID:cBmGMB5A0
ハハ ロ -ロ)ハ『――コンプリート。外敵ありません』
ξ゚⊿゚)ξ「オーライ、って所かしらね。……出るわよ!」
さりとて私は出撃した。
射出ユニットが機体脚部で火花を散らし、私は宇宙に飛び出した。
私はトラウマへの恐怖に負けず、勇猛にブースターを点火する。
顔付きは自然と険しくなっていった。
そう、この時点で私はなんとなく分かっていたのだ。
同じことをすれば、同じ場所で同じことが起きると。
ξ;゚⊿゚)ξ「――ッ! この感じ、奴か!?」
ハハ ロ -ロ)ハ『ツンデレ・ヴァルキュリアの索敵に敵影無し。
ですがサイド4の監視衛星が高速のMSを補足しています』
……現実は、私の思ったとおりになった。
.
184
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:39:36 ID:cBmGMB5A0
ξ;゚⊿゚)ξ「こっちに来てるの?」
ハハ ロ -ロ)ハ『イグザクトリィ。目標は単機でございます』
ξ;゚⊿゚)ξ「機体記録に一致するものがあれば出して!
あの時と同じ機体ならデータがあるはずよ!」
ハハ ロ -ロ)ハ『サーチ済みです。結果は、イエス』
ξ゚⊿゚)ξ「――なら早い! ファンネル展開、戦闘準備!」
私はレバーやらなんやらをガチャガチャしてすごい速度で敵に向かった。
あの日、あの時の屈辱を晴らすなら今しかない。
ツンデレ・ヴァルキュリアの機体性能は前に比べて遥かにパワーアップしている。ゆえに――
ξ#゚⊿゚)ξ「今なら落とせる! やって……みせるッッ!!」
その時、暗黒の宇宙空間に、一筋の光が流れた。(CV:銀河万丈)
.
185
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:40:44 ID:cBmGMB5A0
ξ#゚⊿゚)ξ(――見つけた!)
宇宙コンビニから程近い場所で、私は昔懐かしいMSを索敵に捉えた。
目前のデブリ郡を全速力で突き抜けてくる赤い機影。
その手に凶器は無かったが、かわりに、機体の周囲には無数のファンネルがあった。
敵のファンネルは的確にデブリの一つ一つを打ち落とし、機体が通る道筋を作っていく。
それを高速移動中に行うパイロットの技量など想像しきれたものではない。
ζ(゚ー゚*ζ「---- ・・- ・---・ ・-・-・ ・-・・ --・・- ・--- ・・-・・ ・・- 」
記号いっぱいのモールス信号。それはこの場からの逃亡を許された唯一の時間。
前回の私はここで目を伏せて逃げ出した。しかし、今回はそれをしない。
ξ#゚⊿゚)ξ「ハロー、ファンネル任せた!」
私はコンパネを弾いてビームライフルを外に射出し、それを機体に握らせた。
今の私に動揺が無いのは、私自身がパイロットとして大きく成長したからだ。
ニュータイプにも負けやしない。このツンデレ・ヴァルキュリアなら――!
.
186
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:41:34 ID:cBmGMB5A0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ξ-⊿-)ξ「……」
ξ;゚⊿゚)ξ「……はっ!」
ξ;゚⊿゚)ξ
ξ;゚⊿゚)ξ「なんだ夢か」
翌朝目覚めると、ツンちゃんは勘が鋭くなっていた。
.
187
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 06:42:55 ID:cBmGMB5A0
\
 ̄ヽ、 _ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
`'ー '´
○
O
. ,. -─‐- 、 と思うYF-19であった
/。 。 r\
/ ,.-─- 、 ヽ、.ヽ
!/ ヽ、._, ニ| 来週もツンちゃんと地獄に付き合ってもらう
. { ,'
ヽ /,ソ
. ヽ、.____r',/
188
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 07:34:28 ID:44XXNrE20
ボトムズじゃねーか!!乙!
189
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 07:38:07 ID:3HlB5CAs0
乙
覚醒したな
190
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 11:35:21 ID:R8tdI3MY0
乙
191
:
名も無きAAのようです
:2015/11/03(火) 11:58:39 ID:TEA1mlbo0
おつ
192
:
名も無きAAのようです
:2015/11/05(木) 22:31:30 ID:NlPeMpPY0
おつ!
193
:
名も無きAAのようです
:2015/11/09(月) 13:30:02 ID:Zp39a2Fc0
なんだこの雰囲気wワロタ
194
:
名も無きAAのようです
:2015/11/09(月) 18:44:10 ID:DJ0xi.gUO
悔しい……でも笑っちゃう…/// ビクンビクン
195
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:39:51 ID:.5.1P20c0
九つの席が用意された円卓。
そこに集まったのは七人。空席は二つ。
暗闇の中、唯一照らされたその場所で、『王座の九人』は沈黙を保っていた。
( ・∀・)「……大失態と言えるな」
円卓に肘を突き、さも不機嫌そうな顔で沈黙を破った男。
モララーはその一言を、己を含めた全員に向けていた。
( ・∀・)「八人が出向いて成果無し。
ならばまだしも、こちらに死人が出ては弁明の余地がない」
彼は空席の一つに視線を送り、今は亡き戦友に思いを馳せた。
ツン強奪の晩、その席に座っていた【アルティメット歯車王Genesis】は死んだ。
ミサイルが5発も出せるすごい奴だったが、彼はハインリッヒとの戦闘でその命を散らした。
β ←ここからミサイルが出る
┌─┴┐
∪ |::━◎┥∪ ウィーン ガッシャン
V| |V
|:日 日:| ウィーン ガガガガ
└┬┬┘
亠亠
.
196
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:40:53 ID:.5.1P20c0
( ・∀・)「正直なぜアイツが円卓に居たのか分からないが、
正義といえばロボットだ。それを失ったのは大きい」
(,,゚Д゚)「フン。この中で一番弱いのが消えただけだろう。
気にするまでもない。居ても居なくても変わらん」
J( 'ー`)し「その道理なら、次に消えるのはギコちゃんになるわねえ」
(,,゚Д゚)「……順でいけばそうだ」
ギコと呼ばれた男はババアの言い分に言い返すことなく、静かにそれを認めた。
(,,゚Д゚)「だがな、次の相手は魔神ロマネスクだろうが。
誰が死んだっておかしくねえ。率直に聞くぞ、アレに勝てると思う奴は居るか?」
ギコの問いに挙手で応えたのは、八人中三人。
( ´_ゝ`)「うん勝てる勝てる」
(´<_` )「まぁいけるよな」
(,,゚Д゚)「コイツらバカだからノーカンだ。やっぱまだ分が悪いぜ、大将」
爪'ー`)「……想定内だ。問題ない」
王座の九人大将――挙手した最後の一人・フォックスはそっと手を下ろしながら言った。
.
197
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:42:07 ID:.5.1P20c0
爪'ー`)「諸君、もはや我々に計画と呼べるものはない。
所詮は敗残兵の集まりだ。しかし、魔王軍は大いに衰弱してくれた」
フォックスは円卓を一望する。
爪'ー`)「それでも強敵は多い。魔神ロマネスクとその子孫、魔王城ツン。
魔王軍総指揮・魔眼のワカッテマス、さらには魔界四天王と数万の魔物達……」
爪'ー`)「これを我々だけで打倒し、魔界を統治することは不可能だ。
だが今の我々には 『勇者』 がある。そして敵の核たる魔王は不在……」
爪'ー`)「……次だ。次の戦争で決着だ。用意は万全、死角無し。
正義の時代はもうすぐだ。不安など微塵もありはしない」
( ・∀・)「――とは言うがな、大将様」
誇らしげに言い切ったところで、モララーがフォックスの言葉に水を差す。
( ・∀・)「勇者の復活にはまだ時間が掛かると聞いているが?
いまさら急ぐ理由もないだろう」
(-@∀@)「グゲェーゲッゲッゲ! オゲェー!」
その時、露骨にマッド・サイエンティスト感を描写する笑い声が円卓に響いた。
.
198
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:43:13 ID:.5.1P20c0
( ・∀・)「……なにがおかしい? アサピー所長」
彼の笑いが癇に障ったのか、モララーは殺気立って彼に尋ねる。
(-@∀@)「ゲロゲロゲー!! 勇者復活だとォ!?
そんなもの、勇者軍の技術力が既に成し遂げているッッ!!」
(; ´_ゝ`)「なん……ッ」
(´<_`; )「だと……!?」
(-@∀@)「お前達のおかげだ! あの男、ハインリッヒのボディは及第点だった!
死体でなければ完璧だったが、いや勇者との適合率は想像以上だったぞ!」
爪'ー`)「この際だ、君達には早めに紹介しておこうか」
フォックスがそう言い、指をパチンと鳴らす。
すると、暗闇の中から音もなく人影が滲み出てきた。
爪'ー`)「諸君、新たな『勇者』を歓迎しよう」
从 ∀从「……」
αβ ←ここからいっぱいミサイルが出る
┌─.┻┐
∪ | ::━◎┥∪ ウィーン ガッシャン
V| |V
|日田日| ウィーン ガガガガ
└┬,┬┘
.┻.┻ ←冬なのでブーツ仕様
爪'ー`)「帰ってきた裏切り者・ハインリッヒ高岡と、復活の歯車王をね……」
(,,゚Д゚)「……お? おお……」
なぜか帰ってきた歯車王に気をとられ、王座の九人の面々は半端なリアクションをせざるをえなかった。
.
199
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:44:15 ID:.5.1P20c0
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ξ;゚⊿゚)ξ「……おはよう……」
( ФωФ)「む、おはよう」
私ともあろうものが、規則正しい起床をしてリビングで挨拶をしている。
そして今、それ以上におかしい事が私の体に起こっていた。
,イ
/ | ゴゴゴゴゴ・・・
, ,r‐、λノ ゙i、_,、ノゝ
゙l ゙、_ 「……どうかしたか?」
<.j´ . .ハ_, ,_ハ (.
{ (ФωФ) /─
). c/ ,つ ,l~
´y { ,、 { <
ゝ lノ ヽ,) ,
ξ;゚⊿゚)ξ「……お母さん、え、お母さんだよね?
そんなオーラ纏ってたっけ?」
Σ(; ФωФ)「え、見えてる!? 抑えてたのに!」
ξ;゚⊿゚)ξ「……あれ? ていうか男……お母さんはフタナリだった……?」
(; ФωФ)「普通に男である! ブーン達に聞いたであろう、魔王城家は魔族の名門だ!」
ξ;゚⊿゚)ξ「ウソだ!! いやでもよく考えたらそうか……」
(; ФωФ)「納得が早い」
私はなぜか勘が鋭くなり、身の回りにあった違和感をことごとく看破していった。
お母さんは実はお父さんだったという衝撃的な事実を受け止めながら、私は淡々と登校の準備を進めた。
.
200
:
名も無きAAのようです
:2015/11/12(木) 00:44:56 ID:.5.1P20c0
( ^ω^)「ツン! おはようだお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「……ああ、うん」
家を出ると同時にブーンの大声が鼓膜を叩いた。
しかし、気配? らしきものでブーンが居るのは分かっていたので、そこまで驚きもしなかった。
ξ;゚⊿゚)ξ(ホゲェーどうしたんだ私は……)
( ^ω^)「なんか魔力がすごい増えてるお!
なんかすごいお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「そうなの? 自覚ないんだけど……」
( ^ω^)「学校着いたら素直四天王に喧嘩売るといいお!
腕試しにはちょうどいい相手だお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「そこまで酷いことしないわよ。ほら、さっさと学校行きましょ」
( ^ω^)
( ^ω^)「……あ、あのツンが普通の事を言ってるお……」
( ^ω^)「あのツンが……バカなツンが……」
ξ;゚⊿゚)ξ「元々そんなバカじゃないってば」
でも、自分の中にあった楔のようなものが取れた感覚はある。
それがブーンの言うようなバカ要素だったなら、私はもうバカじゃないのだろう。
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