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これを魔女の九九というようです

227名も無きAAのようです:2015/06/20(土) 13:16:30 ID:vdSRrPRY0
ペニサスは欠伸を一つして、黙った。
僕はそのまま話の続きを待った。

('、`*川「……三つ目の死は、透明な死」

魔女としての死は、至上の死として語られているらしい。
それを目指して魔法を極め、世界を旅している魔女がいるくらいだという。
しかし自分が何のために魔女になったのか、何故こんな困難に身を置いているのかが分からなくなる者がほとんどなのだという。
人間の自分と魔女の自分。
その境界線を見失い、突如として掻き消えてしまう。
何もこの世に結果を残せず、誰の心にも残らなかった情けない敗者。

('、`*川「それが、透明な死」

(´・_ゝ・`)「……誰もその死を関知しないんだね」

('、`*川「一応魔女の死を目指す者同士で協会を組んで、連絡が取れなくなったら死んでしまったものとして記録するらしいけど」

(´・_ゝ・`)「遠くで誰かが死んでも何とも思わないしなぁ。しかもいつ居なくなったとわかるわけでもないし」

('、`*川「透明になるって、そういうことなんだと思う」

そう考えると、なんて寂しい死なのだろうと僕は悲しくなった。

(´・_ゝ・`)「どうして僕たちは透明にならなかったのだろうね」

('、`*川「わからないわ、でも」

誰かに見つけて欲しかったから、透明にならなかったのかも。
睡魔によってとろけた声で、彼女はそう言った。


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