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( ^ω^)千年の夢のようです
-
9/24(水) 夕方より投下します
よろしくお願いします
前スレ
>( ^ω^)千年の夢のようです
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/13029/1401648478/
まとめサイト様(以下敬称略)
>ブンツンドー
http://buntsundo.web.fc2.com/long/sennen_yume/top.html
>グレーゾーン
http://boonzone.web.fc2.com/dream_of_1000_years.htm
作品フィールドマップ(簡易)
http://imefix.info/20140922/321215/rare.jpeg
http://imefix.info/20140922/321216/rare.jpeg
-
それは元来、星外生命体として宇宙を漂う存在。
故郷たる棲み処を持たず、
個体ごとに一定完成された躯と独立した精神を所持する。
しかし同時に特定属性を崇めるといった、
一個体ながら集団的――いや、
複合的意志の決定と統率を行う特殊性も併せ持つ。
その餌は "願望" と "感情" 。
彼らは各惑星に点在する形状なき想いを察知しては、
舞い降り、
吸い込み、
喰らって、
満足すればまた星々をわたり、
永遠にも似た時の流れを生き続けている。
-
《感じる…感じるぞ……。
小粒ながら、先のどれよりも極上の匂いを》
空気に乗って届く、かつての同胞の声の抑揚。
徐々に豊かさを増している。
敵はすでに捕食を重ねている。
名瀬が止めきれず視覚した時点で既に4人…。
よりによってそれは評議会で選ばれた、感情をもつ子供たち。
(# ∵) ( これ以上、摂取させるわけには… )
そのとき突如、"アサウルス" がゲラゲラと下品に嘲笑った。
雷雨をかき消す波動。
逆風が互いの距離を更に空ける。
ビリビリ
(#;∵):: 《――!!!》
《見 つ
け た ぁァ ア ア
あ あ》
-
ii; i.
iii从 ∀从,ii
-
(; ゚.゚) 《高岡…っ!!》
表れはせずとも心情にて噴き出す汗。
五人目の餌がついにぶら下がった。
――"当初こそ高岡の感情を吸い込んでいた" 者として、
極上…その言葉に同意と殺意を誘われてしまう。
長くは続けなかったものの、
アサウルスの指摘は図星だった。
確かに名瀬は、高岡の感情という
餌を食し続けた。
《シャアああッ――!!》
気の昂りに速度を上げたアサウルス。
情の揺さぶりに速度を上げた名瀬と、一時的にも激しく差が生まれる。
(; ∵) 《くそっ!》
餌であるはずの弱者に欲情し、
高岡という存在を知った。
離れゆく距離…間に合わない。
瞬時にそう判断付け、名瀬は頭部を軸に、躯を鞭のようにしならせた。
研ぎ澄まされた槍の如き尾部をアサウルスに射つ。
-
《見えるようになっテきた》
アサウルスが体躯を渦巻き躱したと思えば、背に生やした触角を拡散させた。
白い太陽から放射線状に放たれる闇。
槍の尖端が届くよりも速く、闇は鞘を象り名瀬を包みこむ。
(; ∵) 《!!》
寒気を感じて深追いを避けた。
素早く尾を分離する。
一足先に掌握され、潰されるのとほぼ同時に。
そうして躯の一部を失うも、一瞬の時を稼ぐことでアサウルスに追い付く。
アサウルスの向こう側で、
高岡の姿が少しだけよく見える。
落水までまだ距離があった。
《ゴエエアッ!!》゚ )
再び密着し、ホールドせんと囲う名瀬の触腕。
それに対する咆哮を合図にアサウルスの触手、触角、触腕が乱れる。
双方が体節から手足を駆使し、大小問わず絡み合った。
-
゙ ヂ ゙
ギチ (# ∵) ギ キ
ギ ゙(゚∈゚ チ ゙!
チ
-
不可視たる音の波が空間そのものを引き千切る錯覚。
躯の芯で鳴り響くたび、向かい合う太陽が空を覆う灰闇の表面を吹き飛ばす。
…いつのまにか
嵐は過ぎ去り小雨となった。
(# ∵) 《…っ》
《…》 (゚∈゚ )
――拮抗。
感情の塊を喰らったアサウルス。
時間経過と共に肥大し、
今や外殻を脱ぎ捨てたにもかかわらず成虫の風格すら漂う。
隙間を縫い繰り出した名瀬のヘッドアタックまでも受け止めたその表情も、
感情を持ち、強い意志を発していた。
ギチギチギ
(゚∈゚ ) 《腹のなかに飼うだけでも…
予想以上に力がみなぎるものだな、感情とは》
チギチギチギ
(# ∵)
チギチギチ…
(゚∈゚ ) 《消化まで時間がかかっている。
だが完全に喰らい終われば、貴様も越えられるか?》
-
(# ∵) ( はじめに闘争心が育ったか )
胃袋へと直に贄を納めたアサウルスに比べれば、
名瀬は永きに渡り細々と、
霞に等しい【魔導力】を吸い込んでいたに過ぎない。
( ∵) ( …丸飲みにされた素直と伊出なら、まだ間に合うか…? )
大気や海を支配する魔導力はいわば源泉。
生物の感情を通すことで濾過し、その純度を高める。
何百年と生き、姿を変えながら人間社会に紛れ込んだ名瀬はそれを学んだ。
( ∵) ( なんとか助けてやれるならば…―― )
……学びすぎて、
人に近づきすぎた。
(゚∈゚ ) 《ここで隙を出すとは。
そんなに殺してほしいか、同胞》
-
名瀬の意識の端、アサウルスが身を退いた。
あまりにも静かで穏やかな離脱だった。
高岡やその友
――自身の生徒――
を "心配する気持ちが走らされた" ことで反応が出遅れる。
三 ( ゚∋゚)
ii; i.
iii从∀ 从,ii
後方反転したアサウルスの先で――
(; ゚.゚) 《 高 岡 ぁ ァ…ッ ッ!! 》
たったいま…まさにこの時、
腮の奥に消えていく彼女の姿があった。
-
姿形は違えど、名瀬は
皆と同等に感情を持つ
最後の仲間なのかもしれない。
姿形が異なるだけで、
名瀬は人と共に生きられることを
証明したのかもしれない。
-
ガァ
グ ガ
( センセー、助けて…!! ) ッ!
ガ
ガ
-
最後の悲鳴。
( ∵)
聴こえた。
助けたい。
せめて高岡だけでも。
( . )
…意識を自分に向けてはいなかった。
それでも、彼は胸元にある太陽の片側を開放する。
――内部に脈打つ、心の臓。
醜悪に開かれたそれはペンタグラムを描く唇のように、
赤黒く蠢いたかと思えば突如、吸飲を開始した。
嵐なく大海原全体が揺れ、
大地なき水面に津波を引き起こす。
::(;゚∋゚)):: 《?!》
-
彼らという生命体がもつ太陽にはそれぞれ共通した役割があった。
感情を食事として摂取する一方、
蓄積した感情の残滓を放出する。
溜め込み、爆発させる…。
その様はなにかに似ている。
( . ) 《それは我のモノだ》
強欲からなる激情。
傲慢を重ねた絶望。
色欲の招いた破壊。
怠惰な生涯の結末。
妬みにも似た展望。
( . ) 《貴様などに喰われるくらいなら…自ら喰ってやる》
彼の行く末は、
暴食の果ての喪失。
…突き詰めてそれが【過去の織り成す未来の姿】であると、
いつかどこかで語る哲学者が現れるだろうか。
-
::;゚∋゚ ))):: 《う、動か――》
( . ) 《どうして我らに二つも心臓があると思う?》
( . ) 《口があれば喰らえるのに…なぜかを考えたこともあるまい》
アサウルスは自身に水飛沫が届く感触を得た。
…見下せば、もはや目前に海がある。
::;゚∋゚ ))):: 《いつの間に落ちて…いや違う、我はここから動いていないはずだ》
::;゚∋゚ ))):: 《まさか、むしろ、海面のほうこそが――》
近付いている。
( . ) 《王が…我々アサウルスの巣が、どのようにして発現するのか教えてやろう》
-
( ↑.↑) 《王が必要なのだろう? こうするのだ…自分の生命でな》
::;゚∋゚ ))):: 《やっやめ――――
-
《【ドレイン】…!》
-
------------
〜now roading〜
( ゚∋゚)
HP / B
strength / B
vitality / D
agility / G
MP / H
magic power / H
magic speed / D
magic registence / F
------------
-
時間都合の関係上、最後まで投下するつもりが間に合いませんでした、すみません
本日はここまでです
投下中の支援ありがとうございました
近いうちに当話のラストをお送りします
-
乙
-
おつ
>>785の何度目になる分からないって所と>>794の20光年前って所と必ダろウって所は誤字脱字ではないのかね
-
>>819
誤字指摘ありがとうございます
>>785
何度目になる分からない→×
何度目になるか分からない→○
>>794
《新タな王と巣が必ダろウ。→×
《新タな王と巣が必要ダろウ。→○
※20光年については、
感情の宿らないアサウルスには時間という概念がないため
永短の違いは分別できても、宇宙を漂った距離で時間経過が測られている設定により、誤字ではありませんでした
自分なりにあれだけ推敲していても、こんなに誤字だらけで大変申し訳ないです
ですので指摘はすごく励みになります、重ねて感謝します
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おつ・・・センセーはアサウルスだったのか
おもしろいよー続きまってる
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元ネタ知らんがすごく壮大で面白い!
乙!
>799のスペルって……
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あとは当話のエピローグのみなのですぐに投下しに来ます
少し私生活が慌ただしいので、もう少しだけお時間をください。
>>822
読んでいただきありがとうございます
肝心な部分を間違ってしまいました…これも誤字ですね
ASA-USUS→×
ASA-URUS→○
そろそろ前話までの誤字修正も、後日まとめサイトで依頼させていただきます
よろしくお願いします
-
>>7901の
-
うわあいろいろミスった
>>790の現実可能って所も誤字かなって書こうとしたんだすまない
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読み込んでもらえているみたいでとても嬉しい!
ありがとうございます
そこは意図した表記ですが、きっと記述が良くないんですね
現実可能な〜のほうが自分の書きたいイメージに沿っていました
実現可能な〜、の場合、
理論的には出来るけどまだやったことがない…といった未知なるものへの科学的イメージがあります
当話ではすでに様々なプロセスをさんざん試した上での末路なので、その表記にしました
-
从 ゚∀从編の最後を投下します
-
----------
その状態を、なんと呼べば良いのだろう。
-
从 ゚∀从
何もない…? ――そうではない。
正しくは直黒にまみれた空間がある。
そのせいで彼女は、自身の二本足がしっかりと存在しているかも分からない。
::从;゚∀从::
手持ち無沙汰…などという余裕はとても持てない。
現にいまも彼女には闇がべったりと絡み付き、その身体を拘束しているかのようだった。
-
しえ
-
アサウルス体内。
…正確には、
名瀬がアサウルスごと、世界をまるまる飲み込んだ太陽の内側。
差し込む光のないその場所は死後を連想するほど静かで、
外気…それどころか温度を感させることすら拒絶した。
実は意識を失ったまま、いまも空を落下している最中ではないか…。
それとも海の底へと沈んでしまい、混濁とした意識が乖離して夢でも視ているのか…。
高岡自身はなにも知らず、
"自分は死を迎えてしまった" と認識している。
だから瞳を開けばまた、あの世界で――
::从 ∀从::
彼女はそう考え、しかしすぐに止めた。
誰もいない部屋…
壊れゆく塔…
支えのない空…
迫る腐海と、黒い巨獣。
恐怖満ちる今しがたまでの境遇と比べれば、
ここはある種の平和をもたらしているといえる。
とはいえ、そこに立つだけでも孤独は助長され、
呼吸を忘れてしまうほどの閉塞感を覚えるのも事実だった。
グランドスタッフから投げ出されたあの時の感覚など、
比較にもならない浮遊感が高岡を襲い続ける。
::从∀゚;从::
「センセぇ…………」
「…名瀬センセー……?」
::从;゚∀从::
「……誰か…、いないの……?」
-
口走るさきから虚空へと消えてしまう自身の声にまで不安を駆られる、
音の反響すらない…ひたすらに黒い場所。
朧気な四肢の感覚から、此処はやはり夢の中なのだと脳が信号を発し始めていた。
从 ゚∀从 "
――だがそれを引き留める、現実へのトリガー。
从 ゚∀从
つ"
-
《…世界は神が作り出した》
それは下腹部で蠢く、異質な鼓動。
从 ゚∀从 「…」
つ
己の意志とは無関係に…
ドクっ、 ドクっ、 と鳴り報せる命の鐘。
从 ゚∀从
まばたきほどの微々たる感触でしかなかったものが、
いざ意識し始めると不思議と存在感を…愛しさを増していく。
…心当たりがあった。
しかし、こんな状況下でやっと手に入るとは夢にも思っていなかった。
それは世界の終わりを通告された日、諦めたはずの夢…。
さらに――もうひとつ気付いたことがある。
-
《…偉大な神は真っ暗闇な世界を憂いて》
∵
从 ゚∀从 「!」
心に余裕が出来たわけでもなかろうが…わずかに見上げた先で、闇に隠れた光の粒子。
そんな小さな輝きに、愛しき人の面影を見付けてしまう。
∫……すまなかった∫
从 ゚∀从 「…」
∫ここは巣だ。
君…、君を私は…………∫
从 ゚∀从
从 ゚∀从 「いいよ、無理に喋らなくても」
震えぬ鼓膜の頭の奥に流れ込んでくる聞き覚えのある声。
へへっ、と高岡が笑うと、
いつもの無表情に隠された困惑の色が届いた。
从 ゚∀从 「あー、そっか助けてくれたんだ…。
ありがとね、センセー」
∵
从 ゚∀从
-
《己の眼球を取りだし》
∵
从 ゚∀从 「みんなも居るの?」
たった今、観測者は高岡ただ一人。
たとえ他者にとって成立しない会話であっても、彼女にさえ解れば問題ない。
从;゚∀从 「……待って、その前に!
結局どうなったのか、教えてくれないかな」
……語ることがあるとすれば。
アサウルス、そして高岡たちの世界をドレインした名瀬は、
その膨大な魔導力によって太陽のなかで "巣" を構築した。
宙闇である此処には素直や伊出たち…
そしてアサウルスすらも【魂】として内包されている。
从 ゚∀从 「…センセーは…どうなってるんだ
?」
一度ひらいた太陽は永劫閉じることはない。
いつまでも、いつまでも…
生命を燃やし続けるべく、溜め込んだ魔導力の放出を続ける。
…そうして、いつかは枯渇してしまう。
餌の供給なき魔導力には終わりが来る。
-
《その虹彩からは光を》
从 ∀从 「なんで……そんなことしたんだよ」
∫……たす…けたか…た∫
从 ∀从
アサウルスが餓えで死ぬことはない。
…その代わり、名瀬の魔導力によって此処に生かされる高岡は
エネルギー供給がなければいずれ死んでしまう。
彼の蓄えた感情…【魔導力】が底をついた時、ついに高岡には正真正銘の死が訪れることとなる。
从 ∀从
从 ∀从 "
从 ゚∀从
名瀬は此処では星となり神となる。
アサウスルという一生物が、王として君臨するのはそういう意味だ。
-
《瞳孔からは闇を》
从 ゚∀从σ 「…あのさ、あれは、なに?」
前方…真下…、それとも真上。
彼女の視界の範疇で毒々しい紫霧が現れていた。
つい先程まで、無かったはずなのに。
∫[か…がみ]∫
从;゚∀从 「!! …あれがっ?!」
彼女は慌てて駆け寄るも思わず気が逸り、少しだけつまづいた。
[かがみ]と呼ばれる――しかし目の前のそれは気体の集合体だった。
額縁はもちろん鏡面なども当然見当たらない。
高岡の知る一般的な鏡とは趣が異なる。
それでもしばらくの間、目を奪われていた。
从 ゚∀从 「…」
評議会…つまりは人類が最後に求めた、切り札であり元凶。
海底にあるべきもの。 …海底にて求めようとしたもの。
よくみると、[かがみ]はほのかに光る粒子を散らせている。
まるで動くものに反応し舞いあがる、密室に射しこむ光に生きるの塵のように。
「……これが、そうなんだな」
-
《硝子体は大地を》
川 ゚ -゚) 「もっとこう、物体的な感じを想像していたんだが」
从∀゚ 从 「クー…
Σ 从∀゚;从 って、ドクオ?!」
振り向いた先には友がいた。
その足元にも、鬱田が転がっている。
……上半身だけの、残酷な姿ではあるが。
( A )
川゚- ゚ ) 「息はある。
…なにかを探してるみたいに、さっきからずっとこんな調子だよ」
鬱田は焦点の合わない虚ろな瞳で、素直へと顔を向けて呆けている。
意識を感じさせる所以は片腕を不自然に伸ばす指先が、
微々しくも何かを掴もうとするような動きを見せていたせいだ。
川 ゚ -゚) 「それより。
これに飛び込むはずだったのか、私たちは」
∫も…う、……ぃ∫
川 ゚ -゚) 「?」
∫原初の…望…は……届い…た∫
( A )
∫あと……実行…るの…み∫
-
しえ
-
《水晶体は海を産んだ》
脳裏に漂う音の正体が名瀬であることを素直も理解している。
…高岡にそうしたのと同様、名瀬は各自の【魂】へと個別に語りかけていた。
「クー…、ハイン…?」
後ろを振り向く二人は、それが伊出の声であるとすぐに気が付いた。
伊出もまた皆をみて安堵に顔を緩ませる…。
だがそれも次の瞬間には脆く崩れさる。
川 ゚ -゚) 「ツン、無事か」
ξ;゚⊿゚)ξ 「ドクオもいるのね。
ねえ、ブーンは…どこかで見なかった??」
从 ゚∀从 「…えっ…」
内藤の腕と共にアサウルスに飲み込まれた彼女の手の中には、なにも残っていない。
半死体の鬱田ですらここにいる。
ならば動けず、空間のどこかで助けを求めているのかもしれない。
川 ゚ -゚) 「すまない、私は見かけてない」
从 ゚∀从 「俺も…」
ξ;゚⊿゚)ξ 「居ないのよ……どこにも」
从 ゚∀从 「センセー、知らない?」
从 ゚∀从
从 ゚∀从 「……センセー?」
このとき――いくら高岡が呼び掛けても応えは響かなかった。
どんなに目を凝らしても、名瀬の面影を見付けることは叶わなかった。
空間の主たる名瀬。
彼ならば判らぬはずもないという希望。
三人のなかでそれが徐々に薄らいでいく。
-
《世界は神の眼球として生まれ変わり、》
人は迷い、問い掛け、答えを得ることで一縷の安定を築き上げる。
……必ず答えが得られるものだという、根拠のない奇跡的前提の元に。
だが突き付けられる、闇。
从;゚∀从 「…」
川 ゚ -゚) 「……あまり猶予はない、かもしれないな」
ξ;゚⊿゚)ξ 「先生の力が足りていないってこと…?」
空間の維持、そして行動には、主たる名瀬にエネルギーがなくてはならない。
名瀬からの供給を途絶えさせないためには、
此処や、【かがみ】を通して、常に感情を届けなくてはならない。
川 ゚ -゚) 从∀゚ 从 「……ツン」
内藤だけがここにいない――ともすれば、伊出には困難な条件かもしれない。
魂さえあれば、名瀬によってこの空間にて生かされるはずだった。
元より瀕死の鬱田がいまなお死なないのはそういう仕組みだ。
ならば――内藤はどうなってしまった?
三人が同じ結論に達し、慌てて否定する材料を捜している。
一度失ったかと思えば己だけが生き永らえ、
なおも奈落でじっくりと、喪失を噛み締めろとでもいうのか。
高岡からすれば、内藤を名瀬に置き換えるだけで想像に容易い。
"从∀゚ 从 (( 川 ゚ -゚)
ξ ⊿ )ξ
どこも一緒だ……元の世界も、此処も。
誰かにとってありふれた一寸先の没未来となることもあれば、
誰かにとっては一握りのチャンスへと姿を変えることもある。
-
《また神の瞼の下に埋め直された》
从 ゚∀从 「クー?」
(゚- ゚ 川 「私が先に行こう」
淀みのない歩みと、歪みのない声で素直はそう言った。
[かがみ]の前に立ち、長く美しい黒髪が一度だけ伸縮する。
顎を上げ、何もない宙をふと仰いだのだと、二人には分かった。
川 - ) 「――――」
从;゚∀从つ 「クー!」
だが素直の足は二度と止まらなかった。
友に背を向けたまま唇を動して…
後ろ手を軽く振ると、そのまま[かがみ]という靄に飛び込んでいった。
从;゚∀从つ
ξ ⊿ )ξ
( A )
素直は評議会で与えられた【現】の意味を、彼女なりにずっと考えていた。
いま出来ることは、いまにしか出来ない。
昨日の自分には不可能で、明日の自分にも不可能かもしれない。
だから "いま" なのだ。
…それは同時に、最も移ろいやすく愚かな決断にもなる諸刃。
かつては過去の自分が吐いてしまった不謹慎な言葉の尻拭い。
これからの名瀬の空間…そして[かがみ]の効力。
薄氷の上を歩く選択肢しかない彼女は、それでも悦び尖兵として役目を請け負ってみせた。
「これが役割というものなんだろう。
…ならせめて私は、自分で求めて、自分で何者かになりたい」
-
《神の体温を得たことで》
靄に消えたその言葉は、高岡たちに届いただろうか?
从 ゚∀从 「…あ」
すると余韻なく、[かがみ]に異変が起こりはじめた。
みるみると靄の濃度が色を強くしていく。
確かな指先で瞼をこすった高岡の細い腕が、うつ向く伊出の肩にぶつかった。
共有した視線の先では、次第に闇に同化せんと集圧する紫煙。
目を凝らせば内側へ、内側へと捻られるベクトルを感じ取れる。
ぎゅ
る
り ぎ
る
ゅ
ぅ。
――寄せては返す、圧しては膨れる。
うねり蠢く[かがみ]の不定形さから、悪意といえるものは発されていない。
むしろ高岡の胸中に呼び起されたのは――
(▼・ェ・▼) (∪^ω^∪)
…名瀬の部屋に置いた二体を造るとき、内を覗けばこうして綿を詰めていたのだろう。
『ねぇねぇこれ、ブーンに似てない? ……ツンが見たら欲しがるかなあ』
『…どうだろうか』
…その日、隣で眺めていた名瀬の戸惑いも、今ではもうずっと昔のことのように思える。
まもなく四方に噴き出し、具現する一枚の大鏡。
あれほどあった靄が、大人しく鏡面の周囲で額縁の役目を引き受けた。
∫素直…現……彼女ガイれば…∫
∫過去…未来も、形にナル∫
-
《世界には暖かみが生まれた》
この[かがみ]の変質は【秩序】のカタチ。
不確かなものに対する畏怖の性質を、素直が払拭した。
ξ゚⊿゚)ξ 「名瀬先生、内藤は…」
取り戻された名瀬の声。
たとえ一時的な回復だとしても、力を得たのは間違いない――だが、
∫さあ未来…を創レ、伊出∫
ξ゚⊿゚)ξ 「…」
∫未来は…ダイ…ョ……かラ∫
感情を自らの内に留めていない名瀬は、
もはや呟き続けるだけの自動システムになりつつある。
ズリュ…
ズリュ……
――しかしシステムであれば…人が創り、人の力でコントロールできる理論も存在する。
ズリュ・・・
(( (; A )
奇怪な音に振り向く高岡が目に捉えたのは、呆けていたはずの鬱田だった。
不可視の床に散らばる肉片が、彼の足跡を痛々しく赤黒く染めていく。
ズ リ ュ ・ ・ ・ 。
(( (; A )
从; ゚∀从 「おい、ドクオ!」
死を望み、命乞いをした弱者。
なんとも無様に這っている。
その身を千切りながらも腕を交互に突き出し、
闇とまぐわうその姿は不死の申し子に相応しい。
-
《だが神もまた真っ暗闇の中にいる》
ズ...
( A )
ξ;゚⊿゚)ξ 「貴方も行くの? ブーンも…まだ来てないのよ?」
「…………、関係ねぇ」 ( A )
一瞬だけ止めた身体を再び這わす。
死の間際に霞む鬱田の声が、ここではよく通った。
「俺は… 俺のために生きて」 ( A )
从 ゚∀从
「俺のために、死にてぇんだけだ」 (( ( A
そう言い遺し、鬱田は身をよじりながら[かがみ]をくぐっていった。
ξ゚⊿゚)ξ 「…… ドクオ…」
目の前の[かがみ]に、先のような変化は訪れない。
そのせいではないとしても、
二人は鬱田という人物に、どこか諦めにも似た想いをひととき抱く。
昔からそうだったようで、もっとも理解しがたい友だったのかもしれない。
唯一、内藤だけは彼を認めていた気がする。
…だがしかし素直の時とは異なり。
彼がもたらすのは人の心――いやそれどころか
もっと根本的な。
"命" に関わるファクターであることを、彼女たちが思い知らされるのは今ではない。
-
《神が目を開ければ夜になり…》
从 ゚∀从
ξ゚⊿゚)ξ
∫次は、どっチ∫
…顔を見合わせる二人は動かない。
伊出には内藤を求める願望があり、
高岡には誰にも伝えていない企みがあった。
『行かないなら、お先に失礼するよ』
从∀゚;从 「?!」ξ;゚⊿゚)ξ
『そのためにずっとあそこで待っていたんだからね』
直に届いたようにも聴こえ、にも拘わらず浮世離れした響きが辺りを走る。
伊出が振り向き確かめるよりも早く煌めいた光の風が、
二人の背を撫でて[かがみ]に吸い込まれていく。
∫君か、よクぞここマデ∫
『貴方が恐かっただけだよ…でもそれももう終わりみたいだ』
かつて自殺を図ったはずの感情の持ち主を、名瀬は感嘆を示し迎え入れた。
…高岡には、なぜかそう感じた。
つり上げた眉に印象深い、ぶっきらぼうな顔が目に浮かぶ。
ξ;゚⊿゚)ξ 「――その声、ひょっとして」
『予想と現実はこうも違う。
…やり直すっていうのも、まんざら悪い気分じゃないね』
『それと気を付けて。
ここにはもう一匹いる、迫ってきている…。
くれぐれも、名瀬先生の足手まといになったらいけないよ』
-
《目を閉じれば朝になる》
ξ゚⊿゚)ξ 「シャキン…」
从;゚∀从 「あいつ、腐海のなかで……」
簡単な話ではない。 …有史前例もない。
アーカイブに載らなかった彼の魂の行方と結末は、
評議会の誰がいても、過去のどんな研究学者も、
理解の範疇を越えた出来事だとして頭を破裂させかねないほどに。
事ここに至り、彼がおこなったのは史上初の不屈の体現といえる。
――しかしそれを奇跡と呼ばず、
わざわざ解明科学に傾倒する無粋な真似は、彼女たちがやらなくても良い。
∫魔導力には…その力があル∫
∫畏れルナ。 いまナら私がいル∫
ξ;゚⊿゚)ξ
人のもつ創造の可能性を有らん限り膨らませるのも、魔導力というものだ。
ξ゚⊿゚)ξ
从 ゚∀从 「…ツン」
ξ゚⊿゚)ξ
ξ゚⊿ )ξ
从 ゚∀从 「ツン…!」
ξ ⊿ )ξ
(推奨BGM:A Return, Indeed... (piano version))
https://www.youtube.com/watch?v=WnKGdqolFhA
-
《……それでも神は続けた》
「…いまは怖くても、いまは一人でも……
私は、最後にブーンがいてくれさえすれば大丈夫」
「そのための世界を創るなら、歩んでみる。
もしも…ブーンが後で追い付いたら…よろしくね、ハイン」
迷いを振り切るように走り、続いて彼女も[かがみ]へと飛び込み消えた。
从 ゚∀从
評議会に未来を託された伊出は、これから何を創るのだろう…。
高岡の知る限り初めて、伊出は内藤と離れて大きな行動をすることになる。
ともかく彼女も、此処から旅立った…まるでなにかに急かされるように。
从 ゚∀从 「…………ツン…」
从 ゚∀从 「…シャキン、ドクオ……」
从 -∀从 「クー…… …ブーン、皆……」
一人を除いて、ついに高岡は友を全員見送った。
[かがみ]の向こう側で果たしてなにが起こるのか。
まだ、それは誰にもわからない。
∫…はやく…、まもなく奴が来る∫
[かがみ]へのエネルギーは主に名瀬が得る。
…だが、アサウルスもまたその特性として感情を察し、餌を求めてやってくる。
――名瀬という、巨大な餌を目掛けて。
忘れてはならない。 アサウルスは餓えで死なない。
これから此処は、遅かれ早かれ名瀬とアサウルスの戦場となる。
だからこそ、残りわずかな自我を振り絞り、心配そうな色で高岡の意識に語りかけた。
-
《力の限り、》
从 -∀从
从 ゚∀从
「お願いがあるんだけど」
…高岡が切り出す。
沈黙で続きを促す名瀬。
「アタシは…此処にいたい」
沈黙で、戸惑いを表す名瀬。
「感情はセンセーにもずっと必要なんでしょ?
皆と一緒に[かがみ]に入ることも考えたけど…」
「なるべく、なるべくさ、 …近くにいたいんだ」
沈黙で、否定する名瀬。
「お腹のなかにも居るんだよ…。
センセーとしか、あんなことしてないから間違いはないし」
沈黙で――驚愕を示す名瀬。
「子供の頃のアタシなら、単に誰かと笑って過ごせたらそれだけで満足だった。
…でも、でもさ…一度 "それ" を知っちゃったから……」
「好きな人と、時間と場所を一緒にする嬉しさ…。
格別で、とろけそうで、なにものにも代えがたいこの気持ちを」
-
《愛しきヒトのために、》
高岡は、無意識に両手を腹部に添える。
いや、もはや抱えている…といったほうが正しいか。
さっきまでは鼓動を感じる程度だったにも拘わらず、今では……。
∫…妊娠していた、のか∫
――常識はずれの成長速度。
人の時代に名瀬と呼ばれたアサウルス…その彼の創り出した空間。
感情を先走らせ、時間の概念すらまだ持たない此処では成り立ってしまう奇跡。
そもそもが、桁外れの願望を彼女が抱いているために。
「産みたいんだ…センセーとの子供。
ブーンのことも…ツンと約束したし」
「シャキンはどんな風になってでも、最後にはちゃんと生きてた。
ドクオだって、あんなになってもまだ生きてたんだ…」
∫…∫
「クーは、…大丈夫かなぁ。
ああ見えてアイツ、その場の雰囲気に流されやすいところがあるから……心配になる」
∫……此処では子は産めない。
その代わりに――∫
独白する高岡を置いて、名瀬はその力を少しだけ使用した。
愛しき彼女のためだけに。
アサウルスの危険性から我が子を護るためだけに。
「……そっか」
「…………うん、ありがと、センセー」
-
《次の時代を創生するために、》
闇に覆われた世界で。
生まれたての小さな小さな魂が、
ふわりと胎内から漂い浮かぶ。
へその緒を連想させる、輝き繋いだ光の糸も、
母から離れ、[かがみ]に到達する頃、
やがては静寂の離別に運命を委ねる…。
高岡は自分に良く似た、
その金色の髪の毛を
最後に瞳へと焼き付けた。
-
《帰ってきてね、と身勝手な願いを込めて》
゚∋゚
∵
从∀゚ 从
高岡が名瀬を庇い、
アサウルスが高岡を喰らい、
名瀬は高岡を再生する。
永劫続くかと思わせる摂理の輪が、こうして此処に構築された。
-
「……ごめんよ、アタシの赤ちゃん。
――ごめんね、まだちゃんと母親になってあげられなくて」
∫見守っている、必ず∫
「うん…、いつか二人で逢いにいくんだ。
いまは此処でセンセーを助けないと」
∫新しい世界は、私が護るよ∫
「だからそれまで、どうか…どうか……」
《みんなと同じ世界で、
無事に、生きていて》
(了)
-
--------------------------------------------------
※千年の夢 年表※
--------------------------------------------------
終末年 ***********
【いつか帰る場所】 ☆was added!
→グランドスタッフ倒壊。[かがみ]への突入。 ☆was added!
創世-1000年 ***********
-900年 ***********
→信仰の概念がうまれる
( ∵)は偶像生命体として同時に生誕。
-400年 ***********
→結婚(結魂)制度のはじまり
-350年 ***********
【ふたごじま】
→魔導力の蔓延
-312年 ***********
【銷魂流虫アサウルス (´・ω・`)幼年期】
→ "隕鉄" が世界に初めて存在しはじめる
【東方不死 〜山人の夢〜】
→('A`) がアサウルス(a)と相討ち
-220年 ***********
【銷魂流虫アサウルス (´・ω・`)青年期】
【傷痕留蟲アサウルス】
→アサウルス(c)撃破
→騎兵槍と黒い槍(アサウルスb)が融合
→('A`) がアサウルス(a)から解放
-
-210年 ***********
→大陸内戦争勃発。
【帰ってきてね ミ,,゚Д゚彡幼年期】
-200年 ***********
【帰ってきてね ミ,,゚Д゚彡青年期】
【死して屍拾うもの】
【夢うつつのかがみ "赤い森の惨劇" 】
→結魂によって二代目( ´∀`)生誕
→アサウルス(b)復活
→ミ,,゚Д゚彡は【ウラミド】に巻き込まれてアサウルス(b)もろとも氷漬けに
-195年 ***********
→大陸内戦争終了。
【はじめてのデザート】
-190年 ***********
【その価値を決めるのは貴方】
-180年 ***********
【老女の願い 復興活動スタート】
-150年 ***********
【老女の願い 荒れ地に集落が出来る】
→川 ゚ -゚) が二代目( ´∀`)に指輪依頼の時期。
-140年 ***********
【老女の願い 老女は間もなく死亡】
→指輪の暴走時期。 川 ゚ -゚) が湖に封印
-
-130年 ***********
【人形達のパレード】
【此処路にある】
→(´・ω・`)( ゚∀゚)川 ゚ -゚) の三人が集結
→二代目( ´∀`)死亡時期
【夢うつつのかがみ 水の都】
【東方不死 湖から( <●><●>)引き揚げ】
-120年代 ***********
【矛盾の命】
→ξ゚⊿゚)ξが石化(?)
【東方不死】
【白い壁 黒い隔たり】
→ウォール高原の国法制度が崩壊
-100年代 ***********
【繋がれた自由】
【遺されたもの】
【時の放浪者】
→ミ,,゚Д゚彡( <●><●>)( ゚∀゚)川 ゚ -゚)が同じ場所にいる
( ´∀`)は四代目。
-40年代 ***********
【老女の願い 集落は町として発展】
00年代 ***********
【老女の願い】
→( ^ω^)がプギャーとギコに再会
-
投下中の支援、ありがとうございました
これだけのラストに間が空いてしまって大変申し訳ないです
(´・ω・`)ω・´): 傷痕留蟲アサウルス >>6
('A`) :東方不死 >>170
( ^ω^) :白い壁 黒い隔たり >>329
(´・ω・`) :夢うつつのかがみ >>438
从 ゚∀从 :いつか帰る場所 >>662
-
■誤字脱字について
>>836のアサウルス表記の一部が
アサウスル、になっていますが誤りです…すみません。
>>845のドクオの発言の一部は誤字ではなく、呂律が回っていないものと考えていただければ幸いです
-
乙
今回の話のタイトルは>>670では「いつか帰る場所で」だったけど「いつか帰る場所」とどっちが正しいんだろう
>>831のアサウルス体内、感させる、>>837の生きるの塵、>>838の「息はある〜」の部分のクーの顔、>>841の没未来の部分もミスかな、仕様ともとれる所もあるけど
-
おつ・・・ハイン・・・
-
>>859
いつもありがとうございます
もはや自分で何度見返していても、誤字脱字が無くなってくれません
なにか良い手があればいいのですが…
タイトル→「いつか帰る場所で」が○
>>831
アサウルス体内→誤字ではない
感させる→感じさせる、が○
>>837
生きるの塵→生きる塵
>>838
「息はある〜」の部分のクーの顔→仕様
>>841
没未来→誤字ではない
-
こども気になるな
-
乙!
おつむの弱い俺は簡単な解説が欲しい…笑
ハインに似た子供って出てきたっけ?
-
ミ,,゚Д゚彡金色の髪の毛の描写があった人物を思い出すんだ……!
-
乙!
あ〜〜なるほどね!能面とか帰ってきてねで繋がりがあるのか
-
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
メモリ残量が不足しています。
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-
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
次の夢を見るためのメモリ(レス数)が足りません。
空き容量のあるスレッドを立てるまで、しばらくお待ちください……。
――option画面に移行します。
番号(記号)を選択することでデータベースにアクセスできます。
Tips表示には時間がかかる場合があります。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
-
Tips ― キャラクター頁
※未登場キャラクターおよび、現時点で未解放のエピソードは【???】で伏せられているため選択できない
1■( ^ω^):???
2■ξ゚⊿゚)ξ:???
3■川 ゚ -゚):???
4■('A`) :白い花 _
5■( <●><●>) & ( ゚∀゚):呪術の種類
6■(´・ω・`) :初代モナーとの約束
7■ミ,,゚Д゚彡 :???
8■( ´∀`):???
9■(`・ω・´) :自殺の理由
10■从 ゚∀从 :夢
11■( ∵) :???
12□???:???
13■( ゚д゚ ) :ナナシとの生活
14■(#゚;;-゚) :大陸戦争に馳せる想い
15■ノパ⊿゚) :毒の効かない体質
16■lw´‐ _‐ノv :???
17■ハハ ロ -ロ)ハ :みなしごの鎮魂歌
18□???:???
19□???:???
20■イ从゚ ー゚ノi、 :きつねの正体
21■爪'ー`) & 爪゚A゚) & 瓜゚∀゚) & 爪゚ー゚) :賢者の忠誠
22■('、`*川 & (゚、゚トソン :視線の先に
23■( ><) & (*‘ω‘ *):宿に込めた願い
24■( ^ν^):越えられない壁
25□???:???
26■(・∀ ・) & (-_-):傭兵という立場
27■(*゚ー゚) & (*゚∀゚) :待ち続けて…
28■(,,゚Д゚) &( ^Д^) :???
29□???:???
30■(・(エ)・) :???
31■( ,'3 ) :価値
32■( `ハ´):戦士の生涯
33■(-@∀@):コンプレックスの塊
34■<ヽ`∀´> :風水の仕組み
35■( ・∀・):???
36■('(゚∀゚∩ :わんわんお
37□???:???
38■( ФωФ):変えられないもの
39■( ´_ゝ`):変えられるもの
40■(´<_` ):海に見た雪景色
41■ζ(゚ー゚*ζ & ミセ*゚ー゚)リ :双子の確執
42■(‘_L’) :虐げられしもの
43■/ ゚、。 / & *(‘‘)* :???
44■|(●), 、(●)、| :虐げしもの
45□???:???
-
Tips ― 用語頁
※未表示のものでもフリーワード入力で追加される(上限アリ)
A■銷魂流虫 & 傷痕留蟲
B■AAキャラの顔表示
C■アサウルス(ASA-URUS)
D■魔法の種類、属性の強弱
E■リング
F■GC(ガードコンディション)
G■魔導力
H■[かがみ]
I■[かがみ]の贄、つがい、壁
J■終末年の人々
-
とりあえず24でおねしゃす
複数選択アリなら5、41も追加で
-
B!
-
>>868
4、9、15、23が見たい
-
24,38,39,40おなしゃす
-
4 6 15 が気になる
-
27とHが気になります
-
15か41でおなしゃす
-
now loading......
-
■24 - 越えられない壁 -
( ^ν^)「まだかよ、とーちゃん」
ウォール高原から南に程遠くなく。
イプシロン山脈と呼ばれる細長い山地がある。
尾根は大陸文化を分断するほどに高い。
さらに大陸中央を縦に割っている河と相まって、
入り組んだ複雑な地形を構築している。
( ^ω^)「もう少しで着くはずだと思うお」
( ^ν^)「なあ…なんでいちいちあんな余計なことしたんだ?」
(;^ω^)「余計って… 荷運びしてるだけだお?」
荷物には依頼主の心が一緒に包まれているという言葉を思い出す。
( ^ν^)( 運ぶよりも気を遣ってたよな、明らかに )
…誰に渡すのか、何を渡すのか。
…どんな気持ちなのか、何を伝えたいのか。
今回ニューが同席して判ったのは、
ブーンは依頼主からそれを訊き出すのが得意だということだ。
-
当時まだ魔導力もなく、【破壊】の概念も持たぬブーン。
相手からしてみれば見ず知らずの人物に大切なものを預ける行為…。
猜疑はかけられて然るべきであろう。
だが父はそれを難なくクリアしてしまった。
( ^ω^)「待ち遠しくてウキウキしてるかもしれんお。
早く向かうお!」
( ^ν^)「……遅くなったのはとーちゃんのせいだろ」
息子であるニューの仕事も郵送屋だった。
だから、初対面の相手から信頼を得るのがどれだけ大変か…身に染みて理解している。
そして今回。
なんの変哲もない品物が運び手となるブーンの手によって、
文字通り手心を加えられていく一部始終をみた。
( ^ν^)「そのままのほうがいいと思うんだけどな」
――自分にはそこまで出来るだろうかと思わず考えてしまった。
父のように休みなく動くことが出来るわけではないが、
ニューもまたこの仕事を気に入っている。
喜びも、時に悲しみも運んでしまうとしても、決まって人々から礼を言われるのは悪くない。
…だからこそ。
ニューは品物を触らない。
これまではなにも訊かず、黙々と職務をこなすだけだった。
-
朝日を背負い、夕焼けを背負い、月夜を抱いては空の涙に目を覚ます。
…そんな一日を過ごしてようやく辿り着いた目的地。
地図にも載らない小さな町は谷風が強いものの、
比較的安定した気候を保っている。
稲穂と緑に囲まれて建ち並ぶ背の低い平屋は、
信者が山々に膝をついて崇めているかのようだった。
(;^ν^)「ねえ、マジでやるの…?」
「あたりまえだお! (^ω^ )
ニューも早くこっちに来るお!!」
「……、チッ」 (( (;^ν^)
「"それ" を忘れちゃだめだお!」
潜めつつも大きなブーンの声が耳を打つ。
ニューは隠れて深い溜め息をついた。
やがて送り先となる一軒の扉の前に立ち、準備する。
大の大人がゴソゴソとなにやら企んでいる様子は誰にも見られなかった。
…でなければ、カブに火を灯した時点で放火犯とでも間違えられかねない。
《 コ コ
ン、 ン… 》
室内へと響かせるノックの音。
…ニュー自身の胸にも似たような音が鳴り、それはどんどんと大きくなっていく。
聴こえていないはずなのに、
隣で父はクックッと笑っていた。
やがて扉が開くと…………
-
「うわぁっ――?!」
目線は下。
何者よりも早く驚きをあげた小さな小さな子供。
だがその瞳はすぐに細まり、口許には微笑を浮かべた。
( ★ω^)「お届け物ですおー☆」
( メΘνΘ)「……どうも」
仮面の下から覗かせる二者二様の表情。
ブーンはまず持っていたカブのかがり火を手渡すと、
次いで背負っていた布袋からは
星々を描いたひとつの箱を子供に差し出す。
( ★ω^)「遠く離れた、君のお父さんから。
炎は魔除け。
箱のなかにはこわーい魔物と戦うための武器が入っているお」
「お父さんから?! やったー、おばあちゃん、みてー!
お父さんからーー!!」
( メΘνΘ)「…早く開けるんだ、さもないと、俺が君を食べてしまうぞ」
嫌々ながらニューも役割を果たす。
フルフェイスの被り物は傷痕を目立たせて、死者を連想させる。
彼は悪霊として、子供に退治されなくてはならない。
家のなかでは笑みを携えた老婆がこちらを柔らかく眺めていた。
「オバケなんて、オバケなんてあっちいけ!」
箱から出てきたのは――樫の木で造られた玩具の杖。
振り回すだけで効果を発揮する、魔法のステッキだ。
-
( ★ω゚)「あばばばばば!」
「キャッキャッ!」
「……」 (ΘνΘ メ)
秋の収穫と、
つつがなき幸福の訪れを祈願して、
この家族にもたらされる福音の儀式。
「あばばばばばば!!」 (( ( ★ω゚)
「まてー!」
(メ ;ΘνΘ)「…真面目か」
死ぬこと叶わず、
地獄にも落ちることのできない悪霊のお伽噺を依頼主から訊いていたブーン。
それを偶像ではなく実在する存在として、自らを重ねていたのかは定かではない。
(メ ΘνΘ)
(メ ΘνΘ)「…まあいいや」
いくつになっても楽しそうな父親だと思った。
仕事も、家庭も、
真っ直ぐ向き合うその姿にニューは何を思うのだろう。
少なくともあんなおちゃらけた真似は出来そうもない。
…だがせめて、見知らぬ子供に優しく出来る程度の器量は見習いたいと彼は思う。
そのためにはもうしばらく、この父の背中を見ていることになりそうだ。
<了>
-
■5 - 呪術の種類 -
_
( ゚∀゚)と( <●><●>)では使用できる呪術に違いがある。
_
( ゚∀゚)の呪術
パワーデス→strengthを上昇させる
ドッジ→agilityを上昇させる
( <●><●>)の呪術
シャドウ << シャドラ→闇色の炎を具現する
ウィルス→病気状態にする
カース→呪う(効果は様々)
キール→毒素による抗体増進状態にする
その他の呪術
ドレイン→吸収(もしくは混在)する
プール<<プーラ→ダメージを身代わりする
共通点は、いずれにしても想いの強さがそのまま魔導力の強さになるという点。
作中のジョルジュの言葉を借りるならば「人の数だけ希望を持つ」かのように。
…希望が、必ずしも人に害を与えないとは限らないが。
_
( ゚∀゚)の呪術は森の民の善なる心が高まるにつれて青天井に効果が高まる。
逆に。
呪えば呪うほど( <●><●>)の呪術は本来の効果を越えて歪んでいく。
<了>
-
■41 - 双子の確執 -
ζ(゚ー゚*ζとミセ*゚ー゚)リ の二人が、
直接対話しているシーンが実はない。
あくまで第三者を挟むことで会話が成立する。
ふたごじまの双子には一つの特徴がある。
二人に限らず、
兄弟(姉妹)の性格は真逆になってしまう性質だった。
( ´_ゝ`)は島のしきたりに、なんとかして従うことができた。
(´<_` )は島のしきたりに、どうしても従うことができなかった。
そんな流石兄弟の場合、
ブーンとツンが島に現れたことで縁を結び直して和解できた。
デレとミセリの場合。
彼女たちは互いの信仰心こそが一番で、
それ以外は順位として蹴落とすべき存在と考えていた。
性的趣向すら理解できず、
また神官として位を上げることができないのは
相手がいるせいだと思い込むまでにこじれていた。
-
兄者とミセリの弔いが行われた時に、それぞれが涙を流すシーン。
( うωФ) 『彼はそう、我輩に説いてくれた… それで…良いのだろう?』
ζ(;ー;*ζ 『……ミセリは…どんな気持ちだったのでしょう』
(∩<_∩ )『…代わりにあんたが精一杯生きてやれ』
ロマネスクは、年老いた自分よりも若い命が失われたことに涙した。
年老いた自分にも、まだまだ知るべきことがあるのだと恥いた。
弟者はやっと和解した兄弟を失ってしまった悲しみに涙した。
一度は島を見捨てた自分に、兄者の分まで生きることを学んだ。
しかし、デレはちがう。
仲違いしたまま姉妹を失った自分に涙した。
失われた年月と、理解できぬミセリの心を知りたくて、
思わず弟者とロマネスクに問い掛けた。
自分では答えを見つけることはできなかった。
弟者はそれを察して、上記の答えを導いたに過ぎない。
性的趣向についても記述しておく。
ζ(゚ー゚*ζは、高齢者であればあるほど慈愛の精神を見せる。
ミセ*゚ー゚)リは、とりわけ幼い男子を愛した。
【ふたごじま】の話中でミセリが兄者に冷たかったり、
【銷魂流虫】においてショボンが襲われた際は真っ先に庇ったのもそのため。
デレはロマネスクに立場以上の想いを抱いていたが、
後のミセリの喪失感から弟者のアドバイスに従いついていくことで、
後年はなんとか自我を保っていた。
-
■B - AAキャラクターの顔の有無について -
作品内でAA顔が表示されている場合、生きる願望が強いことを表している。
子供は生への希望に満ち溢れていることが多く、
大人は人生の終着を見定める頃に願望がなくなってしまうことが多い。
(死にたい、という意味ではない)
レモナには顔表示が無く、
/ ゚、。 /と*(‘‘)*が顔表示あり。
西川や渡辺、鬱田の母親(カーチャン)が顔表示なし。
話中で変化した者もいる。
最後だけ顔をみせた(‘_L’)
最後にどうしても顔を見られなかった( ><)
――など。
-
■4 - 白い花 -
東方不死…山人の夢で、('A`)が童からもらった飴がある。
それが「白い花」…
白花と書いてハッカ飴と読む。
山人である('A`)は、これを受け取ったものの舐めずにとっておいた。
そしてアサウルスを退治し、
例の空間に閉じ込められ、
lw´‐ _‐ノvに拾われるまで、
飴には自然の塵が積もり積もって覆われてしまった。
――毒の懐で。
なお忍の里に伝わる "秘薬" とは、岩石と化したこの白花を指す。
>見た目はどちらかといえば綺麗な石…しかし、よく見ればその輝きは砂糖水を溶かしたような淀みが内部で蠢いている。
内部は飴なので上記のような中身がまだ残っていた。
(腐ってはいるが、ドクの願望によって存在は消えなかった)
ロスオデ原作でも『白い花』という夢の話がある。
<了>
-
失礼しました。
>>885と>>886の終わりに付けるべき↓
<了>
↑の記載が抜けていました
脳内変換をお願いします
-
あれ、渡辺ってどこで出てたっけ……?
-
>>889
なにげに>>696で、幼い从 ゚∀从が呼び掛けていたりします
彼女は高岡の母親でした
-
■9 - 自殺の理由 -
【いつか帰る場所で】において、
遺書をしたため魔導力の海に身を投げた(`・ω・´)
彼は産まれた頃からの記憶と、生まれつき備わる予知夢をもつ。
笑顔を向けてはいても感情のない人の群れ。
成長し、アーカイブを覗いたことでそれが
"哲学ゾンビ" と呼ばれる存在であることを知った。
幼い頃。
なにも知らない内藤たちにそれを伝えることも憚られ、
眠れば夢の中でアサウルス(主に名瀬)が現れる。
…将来出現する( ゚∋゚)もいたのだが、まだ彼には見分けがつかなかった。
毎日が苦痛の連続。
何年も続く孤独な地獄。
いつしか心を閉ざしかねないまでに追い詰められた彼は、
勇気をもって、友にこの世界の話を切り出した。
なぜこうなったのか。
どうして今こんな世界に居なければならないのかを。
……だが。
-
(` ω ´)
( ^ω^ )『あまり考えすぎないで、まずは僕たち六人がずっと一緒に楽しく過ごそうお』
――無駄だった。
人というものに対する考え方が、自分とはあまりに違う。
このとき友に理解して貰うことは不可能なのだと心の奥底で感じてしまった。
現実には友に否定され、
夢には世界の終末とアサウルスに心を追い込まれた結果、
彼は逃げ道としての自殺を決意する。
それでも。
死に直面して僅かにもっていた希望が、魔導力の海。
魔導力が感情の塊であり、歴史そのものが微睡んでいるのではないかと推測した彼は
足掻くように別の道を模索していたといえる。
『気が狂う前に試したい』
…それは最後の最後に、魔導力による生まれ変わりを信じていた彼の遺言。
『三度目の大嵐にまた』
…それは世界の最後に、何が起こっているのかを予知夢した彼の遺言だった。
[かがみ]の向こうの世界でまさに生まれ変わろうしていた彼の推測は正しかった。
…それがやっと現実になるまえに、ショボンに出逢わなければ。
<了>
-
■15 - 毒の効かない体質 -
忍の里で飾られていた秘薬のせいで、
忍たちは常人よりも毒への耐性がわずかだが上がっている。
(毒がまともに漏れているわけではないが、シューの話していた通り
そこにあるだけで空気中に微量、滲んでしまっていた)
ノパ⊿゚)はひょんなことから修行中に秘薬をみてからというもの、
毎日その毒素に惹かれ、覗き込んでいた。
特にシューが体調を崩しはじめてからは
いかにそれを持ち出すかばかり考えていたので、身近に秘薬のある時間が増えていった。
そのせいで彼女は他の忍びに比べて毒への耐性が人一倍、培われていくことになる。
とはいえ、
('A`)本人の撒き散らした高純度のポイズンに長時間耐えられるとは考えにくく、
あくまで常人、他の忍に比べて…でしかない。
<了>
-
■23 - 宿に込めた願い -
[po・od]という看板は、( ><)のために(*‘ω‘ *)が考案したもの。
上から読んでも下から読んでも(つまり左右対称に)同じ読み方にできる。
看板がどんな方向になっても、自分が居なくても、
目の見えない兄が困らないように作っていた。
読み方も[ぽっぽ]である。
――余談。
(*‘ω‘ *)の宿屋と、鉄道員(ぽっぽや)をかけた洒落でもある。
遠出の出来ない彼らが、未だ見ぬ土地に思いを馳せていたら…?
ゲーム原作では『ハンナの旅立ち』という宿屋の娘の夢の話がある。
-
今日はいったんここまで。
>>894でも<了>の記載が抜けていました
すみません
-
すげぇ全部来るとは…
またみたい…!おつ!
-
おつ
ずいぶん細かいとこまで考えてるんだな
練り込まれてて面白い
-
すっげーこまけぇのな
原作のゲームやってみたくなったわ
-
ほんと天才だわ…
もしまだ間に合うならフリーワード IとJ入力させてくれ!
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掲示板管理者へ連絡
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