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( ^ω^)ひたすら嘘予告をしていくようです

878名も無きAAのようです:2015/11/17(火) 03:26:14 ID:S3/oU/ik0
 
 そう、世界を震撼させたツン=デレートの出現と、彼女が引き起こした歴史に名高い4.17事件。通称、89日間戦争である。
 この事件は未だに様々な創作で扱われる題材であるため、ご存知の方も多いであろう。
 世界を、全人類を相手に一人戦った吸血鬼のテロ活動である。


――闇夜を統べる女王(クイーン オブ ダークネス)
――日光の克服者(デイウォーカー)
――血の支配人、歩く災害、人ならざる者、完全たる不死。


 様々な異名を持つその存在。だが、中でも特に有名な二つ名は「史上最強の吸血鬼」だろうか。
 人類最大の敵である、美女の姿をした天災。始祖ヴラド・ツェペシュを超えた突然変異的な能力を持つ吸血鬼。それがツン=デレートだ。
 その容姿が優れていたことも、後世に於いては創作の題材としてよく扱われるが、最も重要な点は彼女は吸血鬼が持つはずの欠点を全て克服した、特殊な吸血鬼であったことだ。

 聖なる力は彼女の玉肌に傷を作らず、日光に焼かれても灰になることはなく、招かれたことがない家にも侵入ができる。
 影を持ち、鏡に姿が映り、一人で川を平然と渡り、杭で心臓を突かれても朽ち果てることがない。完全な不老不死。
 細胞の1片からでも再生し、核の炎を平然と渡り歩き、様々な魔獣へ変化し、使役し、なにより、吸血のたびに加速度的に強くなる。

 吸血鬼狩りが進行し多くの高名な吸血鬼が倒れ、マニュアル的な対応が広まっていた対吸血鬼戦術にとって、その特異性は非常に効果的であった。
 そして、人類は彼女に合わせた戦略を立て直すまでに、致命的なまでに時間を掛けすぎた。
 故に彼女は血を啜り続け、討伐不可能な存在へとその歩みを進めたのだ。


――2235年4月17日、それまで潜伏を続けていた彼女は突如として人類に牙を向いた。


 彼女がいくら圧倒的なアドバンテージを持っていたとはいえ、何故、堂々と正面から人類に戦いを挑んだのか、その理由は彼女以外、誰も知らない。
 様々な憶測が飛び交っているが、それを知る者は、全員が初期の犠牲者となって散ったとされる。
 未だ様々な噂が流れ続けているが、そのどれもが眉唾で、その質問は本人にも投げかけられたが彼女は黙秘を貫いた。




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