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ミセ*゚ー゚)リ作品投下感想祭スレ

1名も無きAAのようです:2013/10/27(日) 20:16:49 ID:jfe5PRm2O


ミセ*゚ー゚)リ作品投下感想祭〜お菓子テロ祭りのようです〜


ミセ*゚ヮ゚)リ「総合で宣伝してたやつだよーん」

ヾミセ*>ー<)リノシ「さあさあ菓子テロ祭、始めていこー!」


【日程】
 11月9日‐10日‐11日
 
【時程】
  9日 17時:作品投下開始
 10日 20時:作品投下終了
 11日 20時:上記期間の作品への感想・イラスト投下
    22時:菓子テロ祭終了

【作品テーマ】
『お菓子』

【ルール】
一人何作品でも投下可
小説は10レス以内


ミセ*-ー゚)リ+「イラストでの参加を視野に入れての〝作品〟投下感想祭!」

ミセ*^ー^)リ「作者も絵師も読者も、皆で楽しもーう」


ミセ*゚ー゚)リノシ「開催期間まで自由に雑談でもどぞっ」

106名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 00:38:46 ID:xaJsmDok0
あとがき

最近ブーン系読み始めたってのは嘘
流石兄弟のCPは正義だと思ってるのも嘘
始めて作品を投下するってのも嘘


そして、誠に残念な事にエッチな18歳JKってのも嘘ですごめんなさい

107名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 00:40:35 ID:hoSKMLjw0
知ってた乙

108名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 00:41:14 ID:8fmL6ZkI0
なんだ嘘かよ…乙

109名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 00:41:25 ID:ovXtqhOQO
>>106

嘘で安心した。

11094:2013/11/10(日) 00:47:35 ID:I8sT9HMk0

お菓子でバトル物が来るとは思わなんだ
すごく面白いな

あと本編と被らなかったとはいえ割り込みで書き込んで申し訳なかったスマン

111名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 00:50:08 ID:hoSKMLjw0
感想書くの忘れてたスマン
俺もバトル物が書けるとは思わなかった!
面白かったです



ついでに軽いの投下しまーす

112名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 00:50:40 ID:xaJsmDok0
>>110
よくあることさ気にすんな兄弟

113名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 00:51:07 ID:hoSKMLjw0
土曜日、雲諸湖羅神社

( ^ω^)「んっん〜!今日も晴れ晴れしていて最高の野糞日和だお」

(*^ω^)ブリブリブリブリ

(*^ω^)「ほっほう!形、太さは完璧だお!」

ぷ〜ん

( ^ω^)「ん?何だお?いつもとは違うフレグランス・・・これはもしや」

( ^Ω^)ペロリ

( ^ω^)「………甘い」

(#゚ω゚)「こんなの僕のうんこじゃねえ!!」

(#゚ω゚)「いつものスメルと味は何処に行きやがった!」


( ^ω^)のうんこはショコラの口溶けのようです


「これ、其処の野糞人よ、こっちを向け」

(゚ω゚#)「あぁん?」

('A`)「この神社の神様に向かって『あぁん?』は無いでしょ?」

114名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 00:52:12 ID:hoSKMLjw0
(#゚ω゚)「神様?もしや僕のうんこをショコラ風に仕立て上げたのはてめえか!?」

('A`)「うん、そうだよ。お前がどんなモノを食べても金輪際ケツから出るのは
    お前が此処で100回もケツから垂れ流した
    あの禍々しいスメルと味と形と大きさのうんこではなく
    一流ショコラティエが作り出したようなショコラだ!」

(lli゚ω゚)「そんな……僕の唯一の臭味が……」

('A`)「まあ仕方が無いね、うちの神社で御百度野糞やっちゃったもんね」

(lli ω )「どういうことだお」

('A`)「其処の看板の一番下に書いてあるのを読めば解る」

( ^ω^)「・御百度野糞 此処で100回の野糞をするとうんこがショコラになります」

('A`)「そういう事、因みに君の好きなスカトロAV嬢と男優もみ〜んな此処で御百度野糞済み」

(lli ω )「じゃあ僕が興奮していたのはうんこではなく全てショコラだったと?」

('∀`)「ご明察!その通り!!」

('A`)「まあこれからは存分にショコラライフを満喫してくれたまえ」

(  ω )「・・・・・・・・だお」

('A`)「え?」

(#゚ω゚)「僕はショコラが大嫌いなんだお!」

115名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 00:53:20 ID:hoSKMLjw0
月曜日、美府小学校

(-@∀@)「皆さんおはようー」

(ヽ^ω^)「おはようございます……」

(-@∀@)「どうした?何か元気が無いな、内藤君」

(ヽ^ω^)「このところ、食事が喉を通らないだけですお、先生」

(-@∀@)「そうか、頑張れよ!」(児童虐待とかだったら面倒くさそうだから今後無視しよう!)


給食の時間

ΩΩΩ<いただきまーす

(ヽ^ω^)「・・・」

ξ゚⊿゚)ξ「どうしたのよ?ブーン。給食食べないの?」

(ヽ^ω^)「食べるだけ無駄なんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「どうして?将来の夢はもりもり食べてもりもり出すスカトロAV男優だってこの前発表したじゃない!」

(ヽ;ω;)「僕はこの世の真実を身を以って知ってしまったんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「ブーン……何があったのよ?」

(ヽ;ω;)「放課後に話すお、今は黙って僕の給食を皆に分けて欲しいお」

116名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 00:54:10 ID:hoSKMLjw0
放課後、美府小学校屋上

ξ゚⊿゚)ξ「さて、話して貰おうじゃないこの世の真実とやらを!」

(ヽ^ω^)つ●「有無を言わずにこれを食べてみてくれお」

ξ゚⊿゚)ξつ●「これは…」

ξ゚〜゚)ξ モグモグ…ゴクン

ξ゚⊿゚)ξ「ショコラね、それも一流のショコラティエが作ったような気さえするわ」

(ヽ^ω^)「僕のうんこだお」


ξ゚⊿゚)ξ「……」


ξ;゚⊿゚)ξ「嘘でしょ!?あんな禍々しいスメルと味だったブーンのうんこが
       こんな一般人が好き好んで食べるようなショコラになる筈が無いじゃない!!
       冗談よね?冗談だといって!」

(ヽ;ω;)「僕のうんこだお」

117名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 00:55:15 ID:hoSKMLjw0
ξ゚⊿゚)ξ「一体何がどうなってるの…」

(ヽ;ω;)「全ては雲諸湖羅神社の御百度野糞の所為だお
      因みにツンの好きなスカトロAV男優も嬢も
      ケツから出てるのはショコラなんだお」


ξ(゚)Q(゚))ξ


ξ゚⊿゚)ξ「別れましょう、ブーン。もう貴方は要らない」

ξ゚⊿゚)ξ「私はもう自己サイクルだけで生きていくわ」

(ヽ;ω;)「おおーん、待ってくれお!
      別れる前にちょっとで良いからツンのうんこを味見させてくれお!」

ξ゚⊿゚)ξ「嫌よ、私の神聖なるうんこが一流のショコラになるなんて考えたくもない!さよなら!」

118名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 00:56:08 ID:hoSKMLjw0
(ヽ;ω;)「おおーん!おおーん!」

「ブーン君、話は聞かせてもらいましたよ」

(゚、゚トソン

(ヽ^ω^)「貴女は…三組のトソンちゃん!」

(゚、゚トソン「私、ショコラ大好きなんです。それと・・・」

(ヽ^ω^)「それと…?」

(゚、゚*トソン バサッブリブリブリブリ

(ヽ゚ω゚)

(゚、゚*トソン「味見してもらっても良いですか?」

(ヽ゚ω゚)ハフハフクチャクチャ

(゚、゚*トソン「どうでしょう?」

( ^ω^)「この芳醇な味わい、結構なお手前で!」

(゚、゚トソン「これからも味わいたくば、私と付き合いなさい」

( ^ω^)「ははー!」

119名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 00:57:27 ID:hoSKMLjw0
それから数ヵ月後、雲諸湖羅神社

(´・ω・`)「また野糞か、掃除する方の身にもなって欲しいよ全く」

('A`)「仕方がないじゃない、私の力だもの」

(´・ω・`)「まあ、こちとらAV制作会社とかアイドル事務所から金は入ってくるから良いですけど
      ここ数ヶ月で一般の野糞客の多くなった事多くなった事、何かやりましたか?」

('A`)「将来有望なスカトロ坊やに現実教えてショコラティエにしたくらい」

(´・ω・`)「なんとまあ、酷い事をやりなさる」

('A`)「ああいうのを昔、運子といってな。特に運に見放されない子なのだよ」

('A`)「きっと今も上手くやってるはずさ」

(´・ω・`)「それとこれとは話が違う気がしますが?」

('A`)「そんなもんだよ、うんこがショコラになる世の中だもの」


( ^ω^)のうんこはショコラの口溶けのようです 完

120名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 01:01:45 ID:hoSKMLjw0
あとがき

私にスカトロ趣味はございません
大変お見苦しいものを御覧に入れてしまいました
夜食中の皆様申し訳ございません

121名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 01:04:31 ID:PBQP9vZw0
まったくだ
ウンコ食ってる時にショコラの話するなんて信じられないわ!!

乙です

122名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 01:11:30 ID:AZOCPtSc0
乙乙

ショートケーキの精 キュートちゃん
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1336.jpg

123名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 01:18:28 ID:rLcGyLTsO
>>120

軽いと言いながら重いの残して行きおって

>>122
ショートケーキが美味しそう


よし、俺も投下させて頂こう

124名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 01:19:28 ID:rLcGyLTsO
ミセ*^ー^)リ「トソンちゃん、トリック・オア・トリート!」

(゚、゚トソン「……はあ、やはり。来ると思っていました」

ミセ*゚ー゚)リ「やはりということは、用意してくれてるんだね!」

(゚、゚トソン「はい、ちゃんとお風呂に入って用意しておきました。さあ存分に私の身体をイタズラするといいでしょう」

ミセ;゚ー゚)リ「どっちの方向で用意しちゃってんの!? お菓子だよ、お菓子! クッキーとかマシュマロとか」

(゚、゚トソン「私の肌がマシュマロみたいだとかそういう」

ミセ*゚ー゚)リ「そういう直喩表現はしていないね!」

125名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 01:20:11 ID:rLcGyLTsO



(゚、゚トソンマシュマロの肌とチョコレートの足のようです



.

126名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 01:21:03 ID:rLcGyLTsO
(゚、゚トソン「まったく仕方ありませんね。ここにボウルがあります」

ミセ*゚ー゚)リ「うん」

(゚、゚トソン「液体化した生温いチョコレートを注ぎます」

ミセ*゚ー゚)リ「おおっ!」

(゚、゚トソン「そこに私の足を浸します。さあ召し上がれ」

ミセ;゚ー゚)リ「うん、たった一工程でお菓子じゃなくなったねそれ!」

(゚、゚トソン「チョコレートフォンデュですよ」

ミセ;゚ー゚)リ「斬新過ぎるフォンデュだよ! フランス人にジャパニーズ土下座しないといけないレベルだよ!」

(゚、゚トソン「うーん、上手くいきませんね。私なりにミセリを喜ばせようと思ったのですが」

ミセ*゚ー゚)リ「なんで私がトソンちゃんの足を舐めて喜ぶと思っちゃった?」

(゚、゚トソン「ミセリって基本的に豚野郎じゃないですかー」

ミセ;゚ー゚)リ「基本の部分から既に間違ってた!」

127名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 01:21:56 ID:rLcGyLTsO
(゚、゚トソン「知っていますか。性行為の最中に胸を愛撫するのは、人間と豚だけなんですよ」

ミセ*゚ー゚)リ「知らなかったけど、知らなくても良かったけど」

(゚、゚トソン「というわけで、この豚野郎」

ミセ*゚ー゚)リ「私は胸を愛撫した経験はないね!」

(゚、゚トソン「まったく、何がそんなに気に入らないんですか。私はただソフトSMがしたいだけだというのに、足舐めろよ」

ミセ;゚ー゚)リ「それそれそれーっ!! それが気に入らないって言ってんの! なに本音漏らしちゃってんの!」

128名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 01:23:17 ID:rLcGyLTsO
(゚、゚トソン「足につけたチョコレートが固まってきました。なにやら不快な感触です」

ミセ*゚ー゚)リ「温めたタオル持って来たから、これで拭きなよ」

(゚、゚トソン「では拭いてください。ミセリの業界ではご褒美でしょう」

ミセ*゚ー゚)リ「ご褒美ではないけど、良いけどね」

(゚、゚トソン「……私が足ずから食べさせてあげよう思ったのに」

ミセ*゚ー゚)リ「手ずからだね! 足ずからなんて日本語存在しないね!」

(゚、゚トソン「まあクリスマスにお正月、バレンタインと今後もエロいイベントは目白押しですから、今回は良しとしましょうか」

ミセ;゚ー゚)リ「友人間ではどれ一つエロくないっ!」



クリスマスはクリスマスで実際にエロいイベントが起きたのだが、それはまた別の話。

※トソンちゃんが足を浸したボウルのチョコレートはスタッフ(トソンちゃんのお兄さん)が責任を持って食べました


終わり

129名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 01:26:02 ID:rLcGyLTsO
まさかお菓子祭りでウチのトソンちゃんが変態度で負けるという珍事態

130名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 01:26:31 ID:hoSKMLjw0
乙!
お兄さんが一番豚野郎じゃないかwww

131名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 01:26:52 ID:8fmL6ZkI0
トソンのお兄ちゃん…足入ったボウルを…おつ

132名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 02:03:13 ID:QmPaV4Sg0
こんな大事な時にむらさきがご臨終なさったから未完成だけど
多分祭りが終わるまでに完成しないので

o川*゚ー゚)o
http://imepic.jp/20131110/070540

133名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 02:57:33 ID:E3R0KmtI0
キューちゃん! かんわいい!

134名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 06:52:28 ID:BHEWtSo.0
ζ(゚ー゚*ζ 
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1338.jpg

135名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 07:13:27 ID:01nJYhpE0
>>134
かわえええええ
デレ繋がりで投下

136名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 07:14:19 ID:01nJYhpE0

ζ(゚ー゚*ζ「ねーえー。ニュッ」

( ^ν^)カタカタ

ζ(゚ー゚*ζ「なぜ今日にまで無視するんだい?デレちゃんすねちゃうよ?ないちゃうよ?」

( ^ν^)カタカタ

ζ(゚ー゚*ζ「デレちゃん怒ったらすごいよ?それはもう…えーとね、ほんとにすごいんだよ?ガチだよ?」

( ^ν^)カタカタ

ζ(゚ー゚*ζ「やばいそろそろ挫けそう」

パソコンに向かうニュッに話しかけ続け、30分が経過。
返答は無し。返答どころか私に対するストロークの全てが無し。
こんなんでも、私はニュッの彼女です。ほんとだよ。

137名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 07:15:21 ID:01nJYhpE0
こんな男のどこがいいんだって?よく聞かれます。
でもこんなそっけない感じもまたいいんです。下衆っぽい時もあるけど、たまにかっこいいしたまに頼りになるし。たまに褒めてくれるし、ごく稀に謝るし。
無駄にパソコンできるし、無駄に高学歴だし。
自称情報強者だし、自分はやればできるっていう根拠のない自信もってるし、人見知りだけど心開いたらなんでも別人みたいにズバズバ言うし、大学だって、たまに行くし。

( ^ν^)「わかった。お前が怒ったらすごいことはわかったからやめろ」

ペラペラとニュッのいいところを語るふりをしながら悪口を言っていたら、やっとニュッが振り向いた。

ζ(゚ー゚*ζ「やっと反応を見せましたニュッ君、今日は何の日でしょう?」

( ^ν^)「今日?11/11…」

ζ(゚ー゚*ζ「正解はー、ポッキーの日でしたー!」

じゃじゃーん、といった効果音付きで、コンビニで買ったポッキーとプリッツの入った袋をニュッに見せた。
途端、ニュッの表情がみるみると変わって行く。

( ^"ν^)

ζ(゚ー゚*ζ「あれ?あ、ニュッ甘いもの嫌いだったか…でもプリッツも」

( ^"ν^)「これだから情弱は…」

ζ(゚ー゚*ζ「あれっ?デレちゃんもしかしてダイレクトに貶されてる?」

138名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 07:16:04 ID:01nJYhpE0

( ^ν^)「そんなあからさまな菓子会社の戦略に踊らされて恥ずかしくねーの?お前」

ζ(゚ー゚*ζ「あれれーがっつりデレちゃんの本日のお楽しみ全否定されたよ?でもニュッがそう言うだろうことはだいたい予想してたからノーダメージだったよ?」

プリッツを手渡すと、ムッとしたような顔つきながらニュッは受け取ってくれた。
私も、椅子に腰掛けてポッキーのパッケージを開ける。

ζ(゚ー゚*ζ「まぁ特にはすることなんてないんですけどね」

一本つまみ、口に含んだ。ぱきっ、と小気味いい音をたてるそれを咀嚼する。

( ^ν^)「…」

ニュッも同じようにプリッツをくわえ、パソコンの電源を落とした。

( ^ν^)「はぁー…しゃーねーな」

( ^ν^)「情弱なデレに、情強な俺が教えてやろう」

席を立つと、私の座っていた椅子の肘掛に手をつくニュッ。突然の接近に驚き、思わずポッキーを取り落とした。

139名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 07:18:53 ID:01nJYhpE0
( ^ν^)「…」

ニュッも同じようにプリッツをくわえ、パソコンの電源を落とした。

( ^ν^)「はぁー…しゃーねーな」

( ^ν^)「情弱なデレに、情強な俺が教えてやろう」

席を立つと、私の座っていた椅子の肘掛に手をつくニュッ。突然の接近に驚き、思わずポッキーを取り落とした。

ζ(゚ー゚*ζ「」

( ^ν^)「…ポッキーの日にすること、ひとつあんだろ」

グイッと顔を近づけられる。

ζ(゚ー゚;ζ「はいひぇ!?」

140名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 07:20:06 ID:01nJYhpE0

意味のわからない悲鳴をあげてしまい、思わずキョドる私。
彼のくわえたプリッツが、私の唇に触れるまであと三センチもないだろうという距離。

(   ν )

近づく。近づく。
私の心臓はばくばくと早鐘をうっている。

ついにプリッツが触れたか、と錯覚を起こすくらいに近くなると、思わぬ方向からの奇襲がかけられた。

ζ(゚ε゚;ζ「ぴょっ!?」

横から何者かに頬をプレスされた。それがニュッの手だとわかると、私はニュッから飛びのいた。

肩で呼吸をしながら彼を信じられないとでも言いたげに見やる。
彼は床に膝をついて、大爆笑をかましていた。

141名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 07:21:11 ID:01nJYhpE0
( ^ν^)「はいひぇ!?wwwぴょっ!?www」

ζ(゚ー゚;ζ「う、うっさいうっさい!からかったな!?」

指を指して避難する。顔に今更ながら熱が集まり、どうしようもなく恥ずかしくなった。

'.,( ^ν^)",「…っく…ふっ…」

ζ(゚ー゚;ζ「そんなわざとらしく笑いこらえないでよ!」

ニュッに一発制裁を当てようと腕を振り回したが、辛うじて避けられた。
流れ、パソコンの乗った机に特攻する私。カチャ。そんな音がして、次にウィィィーとモーター音を響かせながらパソコンが起動した。

( ;^ν^)「うわやべっ見るな!」

ζ(゚ー゚;ζ「え?」

ζ(゚ー゚;ζ

ζ(゚ー゚ ζ

ζ(゚ー゚ ζ「…【ポッキーの日☆特集!こ」

( ;^ν^)「うわああああやめろ!読むな!見るな!」

ζ(゚ー゚*ζ「…え。ニュッ?」

( ;^ν^)「これは…ちがくて…偶然…」

ζ(゚ー゚*ζ「…『そんなあからさまな菓子会社の戦略に踊らされて恥ずかしくねーの?お前』」

/(^ν^)\ちがう!ちがうんだああああ

ニュッの断末魔が、終わりかける一日に響く。
しかしこの二人、実にノリノリである

142名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 07:22:47 ID:01nJYhpE0
結局、なにも進展はない、いつも通りな11/11だったけれど。

( ;^ν^)「だから、あれは偶然、なんというか、間違ってリンク押したっつーか…おいデレ聞いてんのか」

真っ赤になって未だ弁解をしようとするニュッに、クスクスと笑いながら独り言のように呟いた。

ζ(゚ー゚*ζ「…そんないつも通りが、幸せなのかもね」

ζ(^ー^*ζ「幸せだなぁ」


Happy Day of Pocky & Pretz!



ニュッデレ書けて満足です
お粗末さまでした

143名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 07:31:06 ID:dJtfL.KEO
もげろ
捩じ切れろ
乙乙。微笑ましい

144名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 08:01:39 ID:QmPaV4Sg0

ニュッもげろ

145名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 10:36:35 ID:RSR93Atk0
>>143-144ありがとう!
誰もいないっぽいし続けて投下しますごめんなさい


まだ小さい、出来上がりすらしていない不完全な貴方を
心地よい空間でゆるゆると眠る貴方を
まだ開きもしない目でじっと見ていた
知るはずもない名前を呼んだ
ごめんなさいと、知るはずもない言葉で口を動かした。



ζ( 、;ζコンペイトウの雫、なようです

146名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 10:37:56 ID:RSR93Atk0
ζ(゚ー゚;ζ「ーーー〜〜!」

飛び上がるように体を起こすと、冷たい空気が毛布から出た体を冷やした。
ああ、なんだ、また夢か。そう判断できたのは割とすぐのことで、息を整えながら肩をおろした。
じんわりと汗をかいている。私は泣いている。とても悲しくて、消えてしまいそうになるほど、寂しいと思う。

ζ(゚ー゚;ζ「なんなのよ…」

毎年誕生日が近づくと、週に一度くらいのペースでこんな夢を見た。
母の胎内で、誰かを目の前に謝り続ける、わけのわからない夢だった。
当然ながら私に兄妹はいない。
なのに胸が締め付けられるように苦しくて、どうしようもなくつらかった。
ベッドをズルズルと降りた。時計を見やると、3時を過ぎていた。

ζ(゚ー゚;ζ「あ…」

日にちを跨いで、もう今日は私の誕生日だ。
異常に喉がかわいた。部屋を出て、キッチンで水を喉に流し込む。
その生ぬるい水は、羊水の感覚を連想させた。頭を振って、コップを空にする。

147名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 10:38:40 ID:RSR93Atk0

リビングに入ると、私は驚いて肩を跳ねさせてしまった。
そこでは、こんな夜中だというのに親がテーブルへ向かい合って座っていたから。

ζ(゚ー゚;ζ「お、おとうさん、おかあさん…?」

部屋を出て、ここを通過する時には誰もいなかったのに。
不穏な雰囲気を感じ、私はたじろいで後ずさりした。

二人が振り向く。私を見る。目が合う。
デレ、と名前を呼ばれた。返事をしてはいけない気がした。
恐怖に身を固まらせていると、瞬きをした一瞬に二人は消えていた。

ζ(゚ー゚;ζ「え…?」

テーブルの上には、いつも通りオレンジのクロス、白い布、そして朝食用のパンのバスケット。私はしばらく動けなくて、困った。
5分ほどそこで固まり、それから一目散に自室へ逃げ込んだ。

ζ(゚ー゚;ζ「なに、なんなの、見間違い?なの?」

ばくばくと早鐘をうつ心臓を、頭を整理して落ち着かせる。

あれはきっと気のせいだ。ちがう、きのせいじゃない。
おとうさんとおかあさん。泣きそうな顔。蔑むような、冷たい目。
羊水を飲んだような感覚。コップで、私は何を掬った?
すいどうのおみず。悲しい。かなしくないよ。
24個の突起。まるいかたち。しろいぬの。ごぽごぽ。
わかっているんでしょう?みとめたくないんでしょう?
ねぇ、デレ。わたしのことを しっているんでしょう?

148名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 10:40:05 ID:RSR93Atk0

ζ(゚ー゚;ζ「…しらない」

絞り出すような震えた声。情けなく、小さな声。

じゃあ、なんでただのゆめに、あんなに おびえたの?
だれかに そうだんしなかったの?たずねなかったの?
わかってたからでしょう?わたしのことを、おぼえていて くれたからでしょう?

ζ(゚ー゚;ζ「ほんとに、わからないの…」

次の途端、足元でザラッと硬い音がした。
私は反射的に身を固くする。ゆっくりと、視界を下ろして行く。

ζ( 、;ζ「ひ、あ、ああ、ああああ」

沢山のカラフルな金平糖が、床を覆い隠していた。
フラッシュバックする何かに、涙が溢れて仕方がない。

赤くやわらかい胎内で眠る私は、人間になれない貴方をずっと見ていた。
目の前で、生育ができなくなっていく私の妹。
永遠にできあがらないまるい胴体に、指、鼻、関節、それら24の突起。赤く小さい異形の姿。
皮膚も目玉も爪も持たず、貴方はなにを思ったのだろう。
空気の味も自分の声も知らず、貴方は何を思うのだろう。

149名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 10:43:18 ID:RSR93Atk0
おもいだして。わすれないで。どうか。どうか。
おもいだして。わすれないで。どうか。どうか。


頭に直接響くような、悲痛な声。
私だけが生を受け取り、全てを忘れようとした。
貴方を記憶に留めたまま生き続けるのは心苦しいというのだ。なんて罪深いのだろうか。
耳鳴りがした。頭痛がした。なにもかもが私を責めているような気がした。

ζ( 、;ζ「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

口から、言葉が流れるように出て行った。
大きくなってしまった体をを誤魔化すように、座り込む。
顔を手でおおう。きっと今、目の前には貴方がいるから。
金平糖の一粒のように成り果てた、哀しい貴方がいるから。

ζ( 、;ζ「私だけ生まれてしまって。幸せになってしまって。貴方を忘れたいと思ってしまって。ごめんなさい。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。」

150名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 10:46:10 ID:RSR93Atk0
おかしくなったように謝り続けていると、ふと視界が晴れた。
私は柔らかい布団に沈んで、天井を見ていた。
起き上がると、そこはベッドの上。時計を見ると、朝の五時を指していた。
夢、か。そう思いながら、鮮明に残る姉の声を思い出す。

ζ(゚ー゚ ζ「・・・」

リビングへ歩く。テーブルにはオレンジのクロス、バスケット、白い布。
布に手を添える。微かに温かい気がした。よく考えると、それは西の方角におかれていた。
きっとこれが姉の仏壇の代わりだったのだと、直感で思った。
手を合わせて、ごめんなさいと一言。忘れられるのはとても悲しくて、寂しいことだ。

しばし目を伏せ、次にありがとうと呟いた。
胎内の片割れ、産まれてこれなかった私の妹の姿と、羊水に包まれる優しい感覚をずっと、私は忘れないだろう。
どこかで、かつんと金平糖がこぼれる音がした。


ありがとうございました
テーマは「異形」ですた

151名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 11:48:09 ID:4t8sMpQY0
乙乙
両親が座っている件からゾクゾクした

152名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 11:51:34 ID:4t8sMpQY0
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1340.jpg
ショボン誕生日おめでとう!
そして、果たしてホットケーキはお菓子に入るのか・・・!?

153名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 12:01:28 ID:fil/.HLM0
>>152

シロップかけられてるブーンかわいいww

>そして、果たしてホットケーキはお菓子に入るのか・・・!?
ホット"ケーキ"ですぞ!!

154名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 12:02:01 ID:RSR93Atk0
>>151
トンクスζ(゚ー゚*ζ
>>152
かんわえええええ
保存ボタンダブルタップしてしまった

155名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 13:59:51 ID:AgAl1Yu60
テーマ:飴ζ(゚ー゚*ζミセ*゚ー゚)リで友人より配達
http://i.imgur.com/MJ0cnSV.jpg
http://i.imgur.com/UbmnHi6.jpg

156名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 14:10:51 ID:vG2EocHU0
>>155
二人ともかわええええええ


飴を渡すハハ ロ -ロ)ハ(擬人化注意)
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1341.jpg

157名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 16:19:59 ID:AgAl1Yu60
うわああああああああ飴いだきますハムハフッペロペロムシャァ
>>155
書き忘れてたけど擬人化注意

158名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 16:28:46 ID:8fmL6ZkI0
( *´_ゝ`)妹者、これを咥えてくれないか…ハアハア

l从・∀・*ノ!リ人うわー!茶色くて太くて白いのが掛かってて美味しそうなのじゃ!いただきまーす!!

( <_ # )ゴゴゴゴゴ

http://i.imgur.com/Df7hUaX.jpg

( ´_ゝ(#)不埒なフランDEポッキーゲームのようです

159名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 16:32:28 ID:AgAl1Yu60
>>158
兄者!重傷なところで悪いが母者による二次災害を防ぐために早く逃g

160名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 17:00:41 ID:iSO1asPE0
>>158

兄者にげてー!



投下します

161名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 17:01:46 ID:iSO1asPE0
今日は俺の誕生日、一年に一回しか訪れない、そんな特別な日。

なのに…

( ^ω^)「僕とドクオ、どっちの方が死んだら葬式に同級生来てくれると思うお?」

(;'A`)「なにが悲しくてそんな話を誕生日にしなきゃいけねぇんだよ」

ちなみに考えるまでもなく、ブーンの方が多く来てくれるだろう。

('A`)「…というか、現在進行形で答えでてるじゃねぇーか」

( ^ω^)「確かにwww」

一年に一回しか訪れない誕生日、一生で一回しか体験できない葬式まで訪れてしまった。

162名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 17:02:30 ID:iSO1asPE0



('A`)誕生日と葬式が同時に訪れてしまったようです



.

163名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 17:03:34 ID:iSO1asPE0

( ^ω^)「いやぁー、にしてもこんなにあっさり死ぬとは思わなかったお」

('A`)「運転中にパイを顔面に投げるとかありえねぇーだろ、まじで」

( ^ω^)「サプライズ的なね?本当は家についてからやろうと思ったんだけど、ドライブ中に十二時になっちゃったから…」

('A`)「本当お前、バカなの死ぬの?」

( ^ω^)「このとおり、本当にバカだから死んだお」

('A`)「これで死んでもバカは治らないって言うのは証明されたな」

( *^ω^)「あ、確かにだお!大発見だおね!」

164名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 17:04:36 ID:iSO1asPE0

('A`)「…にしてもこれからどうするか」

( ^ω^)「とりあえず葬式見れたのは良かったお」

('A`)「そりゃお前は学生のときの同級生沢山来てくれたからいいだろうよ」

( ^ω^)「僕とドクオの葬式、同時開催だったから仕方ないお。僕の方が人気者だったってことだお」

('A`)「知ってたよくそが。あーあ、死因一緒なんだから場所も同時開催にしてくれりゃ良かったのに」

( ^ω^)「確かに、遺書にそう書いとけばよかったお」

('A`)「まぁ住んでた県も違うから仕方ないけどな」

( ^ω^)「おー。ドクオが就職でこんな遠い県に行くからいけないんだお」

('A`)「それもそうか。葬式に人が来なかったのはそういう理由か」

( ^ω^)「多分理由はそれだけではないと思うお」

('A`)「やめろ、えぐるな」

165名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 17:05:38 ID:iSO1asPE0

( ^ω^)「そういえば、僕の手作りパイ、どうだったかお?実はあれ、誕生日ケーキの代わりだお」

('A`)「あぁ最高だったよ、天に召されちまうほどにな」

( *^ω^)「それは何よりだおー」

('A`)「…つか、俺いつも誕生日プレゼント貰ってばっかで返したことなかったな。それだけが心残りだわ」

( ^ω^)「くっだらない心残りだお」

('A`)「だってお前、『まとめて貰ったお』とか言って祝わせてくれなかったじゃねぇか」

( ^ω^)「…昔ちゃんと貰ったから大丈夫だお」

('A`)「は?プレゼントも誕生日ケーキも用意したことねーぞ?」

( ^ω^)「そんなのよりもっと良いものだお」

('A`)「お前にとってお菓子より良いものってなんだ?金か?」

( ^ω^)「小学生の時の約束だお」

('A`)「約束?なんかしたっけ?」

( ^ω^)「覚えてないならいいお。とりあえず、49日は地上で好き勝手やれるんだし、遊びにいこうお!そのあとの事はまた今度考えればいいお」

('A`)「約束気になるんだけど…。まぁ、いいか、折角自由になったし遊びまくるか!」

( *^ω^)「さっそく女湯でもいこうおー」

(*'A`)「そのあとはラブホだな!ふぅー!」

( *^ω^)「おっおっ♪」

166名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 17:06:28 ID:iSO1asPE0





『ブーン君さ、誕生日プレゼント、何かほしいものある?』

『おっ?ドクオ君プレゼントくれるのかお?』

『うん、だってブーン君は小学生になって初めてできた友達だし…』

『友達じゃなくてー、ブーンたちは親友だお!』

『そ、そうだね、親友、親友だよね。えへへ…』

『そういえばプレゼントって、何でもいいのかお?』

『僕にあげられるものなら…。あ、ブーン君、お菓子好きだからお菓子とかでもいいよ!』

『お菓子もいいけど、ほしい物があるんだお』

『何がほしいの?』

167名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 17:07:32 ID:iSO1asPE0


『ずっと一緒にいてくれる親友だお』

『…へ?』

『だーかーらー、僕とずっと親友でいてくれってことだお。その約束がほしいんだお』

『あ、あぁ、なるほど。そんなのでいいの?』

『おっ!』

『そんな約束なんかしなくてもずっと僕たち親友だよ。やっぱりプレゼントはお菓子にするね』

『いや、お菓子はいらないお。その約束をプレゼントしてくれればいいお』

『そう?』

『おっ!くれるかお?』

『うん、もちろんだよ』

『これでブーンたち、ずっとずっと一緒だお。死ぬときも病めるときもずっとずっーと一緒だお?』

『あはは、なんだか結婚式みたいだね、それ』

『もしドクオ君が約束やぶって、ブーンとバイバイしようとしたら、誕生日にドクオ君をこらしめにいくお』

『うん、いいよ!僕絶対にやぶらないし』

『どんな懲らしめかたがいいと思うお?』

『僕が決めるの?うーん…、こらしめにくるの誕生日なんだよね?』

『そうだお』

『あっ、じゃあー…』

168名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 17:08:44 ID:iSO1asPE0





『僕の顔にパイを思いっきり投げつけていいよ!』




.

169名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 17:09:38 ID:iSO1asPE0

('A`)誕生日と葬式が同時に訪れてしまったようです

おわり

170名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 17:19:41 ID:AgAl1Yu60
つまりブーンは生前ドクオに約束を破られてた…?
就職で遠くに行ったってそういうことか?
とにかく乙、不思議な雰囲気すごく好きだ

171名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 17:30:52 ID:8fmL6ZkI0
なんだこれすごい泣いた乙

172名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 17:33:31 ID:dJtfL.KEO
これもヤンデレの一種なのか
まさかのオチで恐くて面白かった、乙乙

173名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 19:16:29 ID:8fmL6ZkI0
終了まで一時間切ったか…
今回も駆け込む奴がいるのだろうか

174名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 19:17:27 ID:N2DJKwUkO
ブーン怖いなぁ……!

投下します

175o川*゚ー゚)oストロベリー・カルテットのようです:2013/11/10(日) 19:18:28 ID:N2DJKwUkO
食べちゃいたいくらい可愛い女の子をね、食べたいの。

それまた突飛なお願いごとだな。

具体的に言うなら食べれるようになりたいわ。

それじゃあ君が化け物になってしまうよ。

なら、それが当然のような世界に行きたい。

残念ながら世界は一つしかないんだ。ごめんね。

そんな、謝ることじゃないわ。これはただの夢物語なんだってことくらい、知ってるもの。

待って、違うんだ。謝ったのはそうじゃない、僕は叶えられないなんて言わない。

え?

それに、夢物語ならとうの昔に始まっているよ。変える、作り変えるさ。君のために僕は、今あるこの世界を。だから。

待って、私、あなたの言葉を処理できていないの。ノイズがひどいわ。なにかが軋むような、嫌な音がする。

さようならしようか。
僕の、大事な大事なストロベリー。

ねぇ、嘘。


――重大なエラーが発生しました
――重大なエラーが発生しました

176o川*゚ー゚)oストロベリー・カルテットのようです:2013/11/10(日) 19:19:44 ID:N2DJKwUkO
o川*゚ー゚)o「7年前の今日になるのよ」

その人は突然やってきた。
青空の下、飴細工のような髪をしゃらしゃらと風に流して、当然のようにそこに居た。

o川*-ー-)o「お菓子になった女の子が、初めて確認された日」

焼き立てのクッキーのようなあまい香りを身にまとい、必然のように口を開いた。
細められた両の瞳はどこか冷ややかで、クランベリーの氷菓子のよう。

o川*-、-)o「本当に少女ばかりが。最高年齢は今も変わらず19歳と二日だったかしら。最年少が0歳児で」

白を基調とした服にちょこんと乗った小さな頭。
うっすらと桃色に染まっている頬のせいもあって、ショートケーキを連想させる。

o川*-、゚)o「悲惨よね、生まれつき身体の一部がお菓子だなんて。人から生まれた無機物だなんて、ねぇ」

そうして、僕は、ようやく。

目の前の異常に気付き、続いて自分らを人とも思っていないことに気が付いた。
自然と目付きが鋭くなる。
警戒、不快、怒り、恐怖心。
けれど、

o川*^ー^)o「ああ、ごめんなさい。そうね、焼いたら炭になるんだもの。有機物ね。非常識だったわ」

その、あまりにとんちんかんな謝罪になんだか馬鹿らしくなって、力が抜けた。

177o川*゚ー゚)oストロベリー・カルテットのようです:2013/11/10(日) 19:21:10 ID:N2DJKwUkO
もとより見なかったこと聞かなかったことにするつもりは無かったし、危険性もあまり感じられない。
その代わりに意思の疎通がまるで図れないが。

提げていたポシェットから細い鉛の棒を取りだし、地面に書き付ける。

『君は誰?』

異常は書いた文字を覗き込むと不思議な表情をした。
驚いて、その驚きをすぐに隠そうとしたような、顔。
そして何を思ったのか、屈んでいた自分へ両腕を伸ばし、抱き締めた。

しかしそれは僕がパニックに陥る暇もなく、本当に嘘のようにぱっと終わった。
唖然としつつも反射的に距離を取る。
けれどそんなこと意にも介さないのか、立ち上がった異常は何事もなかったかのように微笑んだ。

o川*-ー-)o「キュート」

o川*゚ー゚)o「キュートよ。私は」

それはなんとなく、自分自身に言い聞かせているような調子で、やっぱり。
奔放、不安定、ふわり、甘い香り。
目の前の異常――キュートは、どうみても。

とうの昔に絶滅してしまったはずの少女、そのものだった。

178o川*゚ー゚)oストロベリー・カルテットのようです:2013/11/10(日) 19:22:11 ID:N2DJKwUkO
女の子がお菓子になった。

まるで物語の冒頭のような一文は冗談でも何でもなくて、
世界中の医学書に書かれることとなった一つの事実。
奇病が流行り、あっという間に世界中に広がったのだ。
何の前触れもなく、患部の体組織が別の物質へ置き換わってしまうそれを
病と呼んでいいものか、甚だ疑問ではあったけれど。

別の物質――穀類に似た性質を持つ別の何か、あるいは糖質を主としたそれらは、
本当にお菓子としか形容のしようが無かった。
もちろん、見た目も含めて。
言葉を選ばずに表現するなら、腕がチョコレートに、頬がマシュマロに、
足がキャラメルに、皮膚がメレンゲに変化した少女たちが急増し。

あっという間に死んでいった。

たちの悪いことに、その病は18歳以下の少女にしか現れず、加えて致死率100パーセント。
置き換わってしまった体組織は共通して、強い毒性を持っていたのだ。

また、患部を切り取り移植しても別の部位が変質し、治療法など皆目見当もつかない。
足踏みすら許されない状況の中、病は猛威を奮い続けた。

そして、確認されてから数年後。
その頃にはもう、少女と呼べる生物はただの一人もいなくなっていた。

179o川*゚ー゚)oストロベリー・カルテットのようです:2013/11/10(日) 19:24:21 ID:N2DJKwUkO
纏った白布がばさばさと音をたてた。北風だ。透き通った森の匂いがする。
木の葉、衣擦れ、空と海、遠い遠い。するりと入り込んでくる世界の音は、こちらにおいでと囁くようで。
なんとなく、目をつむる。

o川*-、゚)o「……普通、寝るかしら。誰か聞いておきながら。ねぇ、ちょっと」

まだいたのか。
ゆるりとまぶたを開くとキュートが対面に座っていた。

o川*-ー-)o「もう、わかりやすく鬱陶しい顔しないでよ」

茶化すような口調だけれど、気のせいだろうか。
一瞬。ほんの一瞬だけ表情が曇った、ような。

o川*゚ー゚)o「お話しましょう、ねぇ。名前を教えて?」

お話、お話か。面倒なことになったなぁと思いながら口を開き、閉じる。
転がしていた鉛棒を手に取り直して気が付いた。名前。そんなもの、持っていない。

『ない』

o川*-ー-)o「……そっか」

キュートは何を思ってか、じっと目をつむるとあーあと呟いて、すっと、僕を見た。どきりとする。
感情、悲しみ、怒り、どこか睨むような視線。

o川*゚ー゚)o「それじゃあ、症状は?」

がらん。曇った音が響いて、やっと。
ぼんやりした頭は鉛棒を取り落としたのだと気が付いた。

180o川*゚ー゚)oストロベリー・カルテットのようです:2013/11/10(日) 19:26:38 ID:N2DJKwUkO
o川*-ー-)o「頭まで覆えそうなくらい大きいのに、何故か薄っぺらい白布」

o川*-、-)o「棒で文字を書いて対話をするのに、慣れてないでしょう。普通に話せるのを我慢して押さえ込んでいるような、態度」

o川*-、゚)o「熱対策と、声を出さないわけだから……振動対策かな。非効率でいて妙に実用的、独自の方法」

o川*^ー^)o「加えて君は男の子。間違いない、新種ね」

まくし立てるように言葉を並べられ、思わず硬直する。
その隙を突かれた。然り気無く保っていた距離を、簡単に詰められる。
純白のクリームのような手が頬を撫でた。ぞくりと背中が粟立つ。ぐいと、顔が近付いて。

(;  )「い゛っ……!」

o川*-〜-)o「痛覚は生きてる。なめらかだけど、辛うじて粒であることはわかるわね」

頬を、舐められた。

o川*^ー^)o「うん、甘い」

それは仕掛けた悪戯が成功した子供のような、笑顔。何をしでかすかわからない不安の塊。
異常というキュート、キュートという化け物。

o川*゚ー゚)o「ああ、そうだ。安心して」

化け物が、そっと微笑む。

o川*^ー^)o「私、きかないの。それ。ほら、猛毒?」

それは、ぐらついていた体を崩してしまうには十分過ぎる言葉だった。

181o川*゚ー゚)oストロベリー・カルテットのようです:2013/11/10(日) 19:29:17 ID:N2DJKwUkO
(;-∀-)「痛っ――ぁ、あ?」

異常に、気付いた。声が出ることは知っていたけれど。激痛が走らない、体が崩れない、粉にならない。振動に、耐えられている。

o川*゚ー゚)o「よし、決めた」

(;・∀・)「キュート、君は何を」

o川*^ー^)o「名前」

(;-∀-)「そうじゃなくて……」

僕の声なんて耳に入らないのか、ぱっと立ち上がって、高らかに宣言する。

o川*゚ー゚)o「シュガー」

( ・∀・)「指を指さない」

o川*^ー^)o「ふふ、シュガー、シュガー。私の大事な友人」

楽しそうに話すキュートは、ほんの少しだけ寂しそうに見えた。シュガー、シュガー。僕の、名前。
ふいに頭の奥深くで、キィンと高い音が響いた。記憶の波が押し寄せる。
願い、消去した個、目の前の異常、バグ。彼女は、消去すべき異物? いいや、違う。ああ、そうか。そうだった。
頭痛が酷い。こめかみを押さえつつ、大切な名前を絞り出す。

(;-∀・)「……ストロベリー。久しぶりだね」

o川*-、-)o「今さら何よ、大馬鹿者」

今さら。本当に、今さら。僕は、全てを思い出した。

182o川*゚ー゚)oストロベリー・カルテットのようです:2013/11/10(日) 19:32:09 ID:N2DJKwUkO
世界をうんと前に完成させて、ただひたすら見守るだけだったころ。僕は、彼女に出会った。
どこまでも無垢で、何よりも独立していて、ひとりでに回る歯車のような君は、存在するだけで世界を削り、歪め、冒していく害でしかなく。
言うなれば、バグだったのだ。

o川*-、-)o「本当に、大馬鹿者の神さま。さっさと消してしまえばよかったのに」

o川* 、 )o「そしたら、世界は、ここまで壊れることは無かったのに」

重く沈んだ声。全然似合わない、暗い表情。けれどそれは一瞬だけで、ぱっと笑顔を作る。

o川*゚ー゚)o「私の夢物語を真に受けて、さっさといなくなっちゃってさ」

o川*-ー-)o「探して探して探して、やっと見つけたと思ったら、それだもの」

それ――何もかもを忘れて世界を壊れたまま安定させるプログラムに成り果てていた、僕自身。
今さらながら後悔する。ずっと探していた相手に君は誰と言われて、どんなに辛かっただろう。

o川*^ー^)o「いっそ思い出さずに消してくれればよかった。けれど、それも私のせいで台無し。プログラムは壊れてしまったもの」

o川*-−-)o「バグだから。近付くだけで、触れるだけで異常をきたしてしまうから」

ひきつった、微笑。それは見ているこちらが泣きたくなるような表情で。

( ・∀・)「悪いことばかりじゃないさ。もし、君がバグじゃなかったのなら、僕は君と出会うことはなかったじゃないか」

( -∀・)「……陳腐かな?」

o川*-ー-)o「ばーか」

そういうと、キュートはほんの少しだけ口許を緩ませた。

183o川*゚ー゚)oストロベリー・カルテットのようです:2013/11/10(日) 19:33:35 ID:N2DJKwUkO
o川*゚ー゚)o「私ね、旅をしたの。ひたすら歩くだけの、あなたを探す旅」

メープルシロップを垂らすように、甘い予感を潜ませて、ゆっくりと話を始める。僕の知らない彼女の話。

o川*-ー-)o「私にも友達が出来たのよ。ひどく髪のきれいな子と、冷たく透き通った瞳の子と、あまい香りのする幼い子と」

o川*゚ー゚)o「それから、ぽろぽろと宝石のような涙を流す、少年と少女の狭間で揺れる子。みんなとても可憐で、可愛くて……ひどく、儚かった」

儚い。それは病におかされていたということだろう。友達は皆少女だったのか。

( ・∀・)「彼女らは、今」

o川*-ー-)o「……眠っているわ」

それはどことなく含みのある言い方で、けれど、どこか追及を許さない絶対さがあった。キュートは、続ける。

o川*゚ー゚)o「私は名前を持つことにしたの」

o川*^ー^)o「カルテット。皆で考えた名前」

( -∀-)「ああ、だからキュート」

quartet.始まりと終わりを取って、q−t。キュート。

o川*-、-)o「ストロベリーを捨てたわけじゃないの。今だって、私の数少ない宝物の一つよ。だから」

o川*^ー^)o「ストロベリー・カルテット。それが今の私」

( -∀-)「そうかい」

184o川*゚ー゚)oストロベリー・カルテットのようです:2013/11/10(日) 19:36:07 ID:N2DJKwUkO
また、強い風が吹いた。
今度はあっという間に白布が飛ばされて、その様子をぼうっと眺める。

( ・∀・)「シュガーの名前、迷子になっちゃうな」

気付いていた。
変化してしまったはずの体細胞は、世界に溶け込むための嘘だったと。張りぼての病はキュートが舐めた時にはもう、剥がれ落ちていた。

o川*゚ー゚)o「あのね、お願いが一つだけあるの。……駄目かな」

( -∀-)「全然」

o川*^ー^)o「ありがとう。そして……ごめんなさい」

o川*゚ー゚)o「きっともう私は、あなたの愛したストロベリーではないわ。けれどそれでも。いいえ、だからこそ」

o川* ー )o「一緒に世界を直してください」

ストロベリー・カルテット。
君はきっと、四人の少女を食べたんだろう。

友達になって、目の前で死んでしまったのがきっと、信じられなくて。眠っていると言ったね。君の中で生き続けているのかい、その子たちは。

声には出さなかった。
四重奏。名前として自らに刻み付け背負っているのだから、言葉にする必要なんて無い。異常をきたすんじゃない。変化をもたらすのが、君だから。
彼女の瞳からぽろぽろと零れるクラッシュゼリーのような涙は、透き通った宝石のようにも見えた。

「今度は、僕らのために。世界を作り替えようか」

「……うん」

185名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 19:37:00 ID:N2DJKwUkO
o川*゚ー゚)oストロベリー・カルテットのようです

おわりー

186名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 19:38:35 ID:UyLopquE0

ぞわぞわした

187名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 19:42:03 ID:UyLopquE0
前の作品が投下されたばかりだけど、残り時間も少ないので投下します

188(-_-)スイート・タイムのようですζ(゚、゚*ζ:2013/11/10(日) 19:43:44 ID:UyLopquE0

ノートに、文字を書く。
思いつくままに鉛筆を走らせて、文章を作り上げていく。

白いノートが文字で黒く染まっていく姿に、だんだん興奮してくる。
ここに出来上がっていくのは、ひとつの世界。
僕の物語だ。


(*-_-)Φ.。oO(ギコは手にした剣を、空へと掲げた)


今日は、なんだか調子がいい。
考えなくても光景が次から次へと浮かんできて、僕はそれを書き写すのに必死だ。
鉛筆から消しゴムに持ち変える時間すらもったいなくて、間違えた文字は鉛筆で塗りつぶして進んでいく。
わからない漢字も後回しにして、とりあえずひらがなで書いておく。直すのは後だ。


(-_-)Φ.。oO(天から差し込んだ光が、刀身を赤く輝かせる)


行けそうな気がする。
この調子なら下校時間までには、主人公の剣がライバルの鎧へと届くことだろう。


ζ(゚、゚*ζ「ビスキット、チヨコレイト、アイスクリン……」


――だけど、そんな僕の興奮は、お菓子みたいに甘ったるい女の子の声で台無しにされてしまった。

189(-_-)スイート・タイムのようですζ(゚、゚*ζ:2013/11/10(日) 19:44:45 ID:UyLopquE0

声のする方向を見る。
僕以外には誰もいないと思った図書室。そのカウンターにその子は座っていた。
甘ったるい声、甘ったるい言葉。手にした本の表紙は、女の子っぽいピンク色だ。
ふわふわとした髪の毛を赤いリボンで止めた彼女は、制服を着ていた。


ζ(゚、゚*ζ「シュウクリーム、ゼリケーキ。おいしそー、食べたいなぁ」


図書室では普通、誰も喋らない。もし、喋るやつがいても「図書室では静かに」と、委員が注意する。
だけど、図書室にいるのは僕と彼女の二人だけだし、僕は人としゃべるのが苦手だ。
そして喋っている彼女が図書委員となれば、止める者は誰もいなかった。


(;-_-)Φ.。oO(黙ってくれないかな)


勉強をするやつは、みんな開放されている自習室に行く。
そっちのほうが冷暖房があって環境がいいからだ。
だから、冷暖房の設備がないこの図書室には、本当に本を読む人ぐらいしか来ない。
――そんな環境なら、小説を書くのに集中できると思ったのに。計算外だった。


ζ(゚、゚*ζ「ねぇ、どう思います?」

(;-_-)「ひ、え?!」


気づいた時には、カウンターにいたはずの彼女がすぐそばに来ていて、僕は完全に言葉を失った。
あわてて書きかけのノートを隠したけど、ひょっとしたら見られたかもしれない。
……今日はなんて日だ。僕は心のなかで、大きくため息をついた。

190(-_-)スイート・タイムのようですζ(゚、゚*ζ:2013/11/10(日) 19:46:08 ID:UyLopquE0



ζ(゚ー゚*ζ「春期限定いちごタルトっていい響きですよね、限定っていうのがとっても素敵で」

ζ(゚、゚*ζ「砂糖菓子で弾丸って、作れると思います?
        デレ――じゃなかった、私は塩の弾や実弾よりロマンチックでいいかなと思うんですけど」

ζ(^ー^*ζ「チョコレートです! 全てのチョコレートに自由を!」


(-_-)「……」


あれから数日。彼女は僕に話しかけてくるようになっていた。

図書委員というのはよほどヒマなのだろうか。僕はすっかり話し相手にされてしまったらしい。
僕は、彼女の言葉に返事も何もしない。それどころか無視しているのに近いくらいなのに、彼女はなかなかめげない。
それどころか、はじめのうちは敬語だったのに、最近では口調も砕けてきている気がする。
最近では僕も慣れて、最初のうちは彼女が来るたびにあわてて閉じていたノートも、ここ数日は開きっぱなしになっていた。


(-_-)Φ「……」

ζ(゚、゚*ζ「どうかした?」


僕は彼女の甘ったるい声に邪魔されながらも、ノートに向かう。
剣を振るう主人公、目の前に立ちふさがるライバル。
主人公は剣を振り、その刃がライバルの鎧に届く――それだけの場面が、どれだけ書いても上手くいかない。

ここ最近はずっとそうだ。同じところでずっと、足踏みをし続けている。
――ああ、今日も書けない。僕は大きく溜息をつくと、今日書いた文を消しゴムで消した。

191(-_-)スイート・タイムのようですζ(゚、゚*ζ:2013/11/10(日) 19:46:49 ID:UyLopquE0

(-_-).。oO(今日こそは、進むといいんだけど)

ζ(゚ー゚*ζ「こんにちはっ!」


図書室の扉を開けると、今日もカウンターに座っていた彼女が顔を上げた。
彼女の手には、かわいらしい文字でタイトルが書かれた本がある。
よくみれば表紙はまんじゅうの写真。何を読んでるのかわからないが、どうせ甘ったるいやつだろう。


ζ(゚、゚*ζ「ケーキとかもいいけど、やっぱり和菓子っていいよねー。
       デパ地下の和菓子屋さん。今度、行ってみようかな」

ζ(゚ー゚*ζ「ねーねー、甘いモノって好き?」


彼女はいつものようにそばに来て、僕に話しかけてくる。
彼女の話す言葉はいつだって、甘ったるくってくだらないことばかりだ。


ζ(゚、゚;ζ「ねぇってばー」


僕はその言葉をいつものように聞き流しながら、ふと思った。なんだって、彼女は僕に話しかけるんだ。
そもそもどうして、この子は毎日図書室にいるんだろう。他の図書委員はどうしたんだ。と、思うのだけれど、問いかける度胸は僕にはない。
僕は溜息をつく。

ここ最近は、小説もずっと書けていない。
書こうと思うだけで、頭が真っ白になってしまう。
主人公の剣は掲げられたまま、ライバルへと届くことはない。
上手く書けなさ過ぎて、「何でこいつらは戦っているんだろう」なんてことを、考え出してしまうくらいだ。
そうなるともう頭はぐちゃぐちゃで、鉛筆を持っても一文字だって書くことが出来ない。

192(-_-)スイート・タイムのようですζ(゚、゚*ζ:2013/11/10(日) 19:48:02 ID:UyLopquE0


僕は鉛筆と紙さえあれば、いつだって自分の世界に浸ることが出来た。
本当は鉛筆や紙だっていらない。僕は頭のなかで、自由に冒険の世界に行くことが出来たのだ。
それなのに、最近はさっぱりだ。

頭の中をよぎるのは、図書室にいる女の子の甘ったるい声だけ。
……一体、僕はどうしちゃったっていうんだ。


(;-_-)「……」


( ^Д^)9m「なあ、小森ってキモくないか。いつもコソコソしてるし、エロ本とかもってるんじゃね?」
  _
( ゚∀゚)「ちがうちがう、しょーせつとか書いてるんだって」

(;^Д^)「うぇぇ、なにそれキショッ」


これみよがしな話し声が聞こえるけど、僕には関係ない。
そんなことは言われ慣れてるし、僕には自分の世界がある。
だから、友達でもないあんなやつらに何を言われたって平気だ。……平気なはずだ。

  _
( ゚∀゚)「ぶんげーぶだって。文化祭で部誌くばんてんの見た。
     おーい、マサオくぅーん! 書いてるの見せてくれよー!!」

(;^Д^)「やめとけって、あいつの文章ぜっていキモいし」

(;-_-)「……ぅう」


( ^Д^)9m「ほらみろよ、なにあの声。キメェwww」


……それでも、何も聞きたくなくて、僕はキツく目を閉じた。

193(-_-)スイート・タイムのようですζ(゚、゚*ζ:2013/11/10(日) 19:49:01 ID:UyLopquE0

逃げ出すようにして駆け込んだ図書室には、今日も彼女がいた。
彼女はいつものようにカウンターに座り、お菓子の名前が書かれた甘ったるそうな本を読んで――、なかった。

彼女の手にしている薄い冊子。見覚えのあるその表紙は、文芸部の部誌だ。
あれには、僕が書いた小説が乗っている。今書いている小説の番外編。主人公とヒロインがライバルと共に遊ぶ、平和だった頃の話。
なんで。なんで、彼女はそんなもの読んでるんだ。


        (;^Д^)「うぇぇ、なにそれキショッ」


頭のなかにさっき聞いた声が響いた。僕を笑う声、僕を馬鹿にする声、それが彼女の声のような気がして、僕は耳をふさぎたくなった。
頭がクラクラする。嫌だ。彼女にまであんなことを言われたら僕は絶対に立ち直れない。何も書けない、書けなくなってしまう。


ζ(゚ー゚*ζ「今日は、書かないの?」


そして、聞こえた言葉に僕の頭は真っ白になった。
彼女は僕が何かを書いていると知っていた。なら、僕の書いているものがちっとも進んでいないことだって気づいているはずじゃないか。
それなのに、「書かないの?」と聞くのか。
……馬鹿にされている、と思った。頭のなかをクラスメイトの言葉がぐるぐる回る。何でそんなこと言うんだ、僕は――


(#-_-)「書けないんだ!!! 書かないんじゃない!!
     もう嫌だ、僕は書きたいだけなのに。なんで、なんでっ!!」

ζ(゚、゚;ζ「……ぁ」

(#-_-)「放っといてくれよ! どうせ君も僕のこと笑ってるんだろ? キモいやつだって、小説書くなんて気色悪いって!!」


ζ(゚、゚#ζ「――そんなことないっ!!!」


僕がはじめて聞く、鋭い声。
その声で、真っ白だった僕の頭がようやく現実に戻ってきた。
彼女は怒っている。それなのに、その目だけは今にも泣き出しそうだった。
そして、気づく。僕はなんて事を言ったんだろう。
――なにもかも嫌になって、彼女の顔をまともに見れなくて、僕は逃げ出していた。

194(-_-)スイート・タイムのようですζ(゚、゚*ζ:2013/11/10(日) 19:49:47 ID:UyLopquE0

その日から、僕は図書室に行かなくなった。
何も悪くない彼女にあんな顔をさせておいて、図書室に行けるほど僕は図太くはなかった。


(-_-)「大体、あの子がいるのに図書室にずっと行ってたのがおかしかったんだ」


僕はそう自分に言い訳をして、授業が終わるとまっすぐに家に帰った。
ノートに向かう。だけど、僕の小説はちっとも進まなかった。書いていてもこれまでのように楽しくない。
何とか文字を書くことは出来たけれども、仕上がったものはどうしても気に入らなくて、消しゴムをかける。


ζ( 、 #ζ


彼女の顔が、頭から離れない。気づけば、僕は彼女のことばかり考えている。
「そんなことないっ!!」という言葉が、何度も頭のなかをぐるぐる回る。
あの時の彼女は、なんであんなに怒るみたいに声を上げたんだろう?なんで、あんなに泣きそうな顔をしたのだろうか。
彼女のことを思うだけで、僕の胸はちくちく痛くなって、なんだか泣きたくなった。


(;-_-)「ああ、やっぱり書けない!」


――本当はわかっていた。僕は、彼女に会わなければいけない。
彼女にあんな顔をさせて、彼女のことをグチグチと考えたまま小説なんか書けるはずがない。

何日も頭を悩ませて、僕は結局、図書室へ行くことにした。
あれだけ怒ったのだ、きっともう彼女は図書室にはいないだろう。
それならそれであきらめが付く。彼女のいない図書室を見れば、きっと僕の心も落ち着くだろう。

195(-_-)スイート・タイムのようですζ(゚、゚*ζ:2013/11/10(日) 19:50:46 ID:UyLopquE0

ζ(゚、゚ ζ「……よかった。もう来てくれないかと、思ってた」


――そう思っていたのに、彼女はいつものようにカウンターに座っていた。
そして、彼女はそう言うなり、立ちあがって僕に何かを差し出した。


ζ(>、<;ζ「これっ、おわび!!!」

(;-_-)「え? あ」


それはふわふわとしたピンク色の包みだった。何で? これを? 僕に?
完全に不意をつかれた僕に向けて、彼女は口を開いた。


ζ(゚、゚ ζ「ごめんね。デレはバカだから、ずっとヒッキーくんのジャマをしてるって気づかなかった」

(-_-)「そんな、悪いのは僕で……」


僕も我に返り、彼女にあわてて謝ろうとして、その言葉が止まった。僕の名前は、小森マサオだ。
ヒッキーは確かに僕のことだけど、それは部誌に使うペンネームだ。部員以外は知らないはずだし、彼女にそう名乗ったことはない。
だけど、彼女は僕がヒッキーだと確信を持って話している。


(;-_-)「なんで、僕のこと……」

ζ(゚、゚ ζ「ヒッキーくんだよね、毎号書いてる。デレね、ずっと読んでたんだよ。
      すっごくすっごく好きで、この話を書く人とずっと会いたかったの。
      ……だからね、ノートを見た時すぐに、君がヒッキーくんだって気づいた」

ζ( 、 ζ「デレ本当にうれしかったの。あんまりうれしくって、調子にのっちゃってたんだね。
       だけど、もう迷惑かけないから、ジャマしないから。お願いだから」

196(-_-)スイート・タイムのようですζ(゚、゚*ζ:2013/11/10(日) 19:52:59 ID:UyLopquE0

「書いて」、と彼女は言った。
真剣な目で、真っ直ぐな目で僕を見て、そして言ったのだ。


ζ(^ー^*ζ「ヒッキーくんは気持ち悪くないよ。
       ヒッキーくんの書くお話はキラキラしていて。きれいで、楽しそうで、デレはずっとずっと好きだったの」


甘い言葉だった。
その笑顔は、言葉は、声は、僕のこれまで知っている何よりも綺麗で、そして甘かった。
――まるで、お菓子のようだ。
無くてもまったくかまわないけれど、あると幸せになれる、嗜好品のようだ。
だってそうだろう、そうじゃなきゃ僕は今、こんなに嬉しくて、幸せなはずがない。


ζ(゚ー゚*ζ「だから、書いてほしい。ヒッキーくんなら、きっと書けるよ」


彼女の言葉。何よりも甘くて優しいその声に、僕は泣きながら馬鹿みたいに頷いていた。




家に帰って、彼女からもらった包みを開けた。

そこにあったのは、ピンク色のおもちゃみたいなお菓子。
本当に食べれるのか?と、食べてみれば、口の中に砂糖をそのまま入れたような強烈な甘さが口に広がる。
なんだこれ?と思いながら噛んでみると、その甘いカタマリは砂みたいにあっけなく口の中で溶けた。


(-_-)「……甘い」


はじめて食べる味だった。だけど、その甘さは嫌いではなかった。
おもちゃみたいな可愛らしい見た目も、その甘さも。僕にはよくわからないところも。
なんだか、彼女に似ている気がした。

197(-_-)スイート・タイムのようですζ(゚、゚*ζ:2013/11/10(日) 19:53:50 ID:UyLopquE0

その夜、僕は文章を書き上げた。
これまで書けなかったが嘘のように、あっさりと書けた。
出来上がったのは小説なんてきれいなものじゃない。頭のなかにある言葉を並べただけの出来損ないみたいな文章だ。


(*-_-)「書けるじゃないか、僕も」


あのピンク色のお菓子みたいな、甘ったるい子供みたいな文章。
それはなんだか彼女に似ているような気がして、妙におかしかった。
あまりにもひどい出来で、誰にも見せることが出来なかったけど、僕は気に入っていた。

小説を書こう。
今なら、止まっていたあの文章も書けるような気がする。
そして、書き上がったら。彼女に真っ先に見せに行こうと思う。


ζ(^ー^*ζ


僕の文章を好きだと言ってくれた彼女。
僕のはじめての読者。彼女は、僕の小説を気に入ってくれるだろうか?
――そうだったらいいなと、思った。



(-_-)スイート・タイムのようですζ(゚、゚*ζ  了

198名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 19:54:34 ID:UyLopquE0
以上です

199名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 19:55:40 ID:Y4Bo/rbs0
流石家全員はハードル高かった…滑り込み参加

http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1342.jpg
( ´_ゝ`)「お菓子祭りなのにケーキが目立ってない件」「言うな兄者よ」(´<_` )

200名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 19:57:05 ID:eeCjWVJA0

>>198乙 でした!

間に合ってよかった!
ミセ*゚ー゚)リ

一応擬人化注意
http://imepic.jp/20131110/714280

201名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 20:00:13 ID:Xmn7xLw60
ミセ*゚ー゚)リ「20時!」

ミセ*゚ー゚)リ「とりあえずは投下終了かな、遅れ組は何人いるでしょうってとこだけど!」

ミセ*>ー<)リ「投下おつかれさまー!」

202名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 20:01:12 ID:dN3xNJWo0
間に合わなかった…
遅刻って・・・ありか?

203名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 20:01:41 ID:Y4Bo/rbs0
ギリギリ投稿にテンパって乙すらしてなかった自分あちゃー…
参加した人みんな乙!!
読めてなかった分これから読むぜー!

204名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 20:03:33 ID:Xmn7xLw60
>>202

ミセ*゚ー゚)リノシ「明日の20時から感想交歓だから、なんとかそれには間に合わせてほしいな!」

205名も無きAAのようです:2013/11/10(日) 20:03:48 ID:UyLopquE0
乙!
感想会は明日かな?


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