したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

( ・∀・)モララーは隠居暮らしのようです。 双

49 ◆hCHNY2GnWQ:2012/07/28(土) 21:38:16 ID:VC0QHqzQ0
( ・∀・)「お待たせいたしました」

/ ,' 3「おぉ、すまないね」

この大陸で最も大きく、産業も農業も全てが主要である王都NEETの主の前に、シルムの紅茶が置かれた。
柑橘系の、甘くも酸味を含んだ空気をその鼻腔へと吸入する。香りを楽しんだ後、王はゆっくりとカップに口をつけて茶を嚥下した。
たったそれだけの動作なのだが、その中に気品さ優雅さを感じさせる空気が、彼から発せられていた。

( ・∀・)「お口に合うか自信がありませんが……」

/ ,' 3「良いのじゃ。キミがもてなしの心を込めて振る舞ってくれたものを、何故美味い不味いの範疇で語るのじゃ?
    どんなものでも、ワシは喜んで飲むよ」

( ・∀・)「国王……」

( ФωФ)「国王様。ゆっくりと歓談する時間は、私も望んでおります。
       ですが余り長時間、国を留守にするのは……」

/ ,' 3「ほっほっほっ。わかっておるよ、ロマネスクくん、わかっておるよ。わかっておる」

少し乾いた笑いをあげてから、国王はカップをゆっくりと置いた。
そして、それから対面に座っているモララーの目を優しく、覗き込むように見据える。

/ ,' 3「本題に入る前に。まず、今キミが何をやっているのか、それを聞かせてほしい。
    もちろん、差支えの無い程度で構わんよ。言いたいこと、言いたくないことは誰にだってあるじゃろう。
    話せる範囲で、しかし出来るだけ伝わるように、お願いできるかな?」

( ・∀・)「…………わかりました」

モララーは、目をそらさずに答えた。
答えに少し時間を要したのは、拒否反応があったわけではない。
どれだけ話そうか、どれだけ話せるか。それを考えていただけ。
話さない、という選択肢はこの人の前では存在しえなかった。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板