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( ・∀・)モララーは隠居暮らしのようです。 双

251 ◆mGwfd747EA:2021/02/21(日) 21:47:36 ID:oLCKM6Z.0
彼の心労を、神は見ていたのだろうか。
とてつもなく希少な宝石の巨大鉱脈を見つけたような。
まさに天からの恵みと言える存在が、用紙に映し出されていたのだ。





――数刻後。


王の一言で動き出した近衛魔術師たちが、転移魔法で帰ってきた。

その中の一人が、場に相応しくないほど幼い少年をの肩を抱いている。
先ほどの用紙に映し出されていた容貌と一致していた。

少年は、転移前に瞑っていた目を開けるとキョロキョロと辺りを伺った。
後ろで簡単に結ばれた長い髪が靡く。

怯える様子もなく、慌てる様子もなく。
ただ、今いる場所を、自分の予想と照合させているだけのようだ。

/ ,' 3「うむ、よく来てくれたの。みな、すまぬが少しだけ席を外してくれぬか」

側近の騎士や魔術師は、どよめいた。
会ったこともないうえ、話したこともない。
紙の上で見た、『事実』だけを知っているからこそ、誰もが反対した。

/ ,' 3「ええんじゃええんじゃ。何かあればすぐ声をあげよう。
    ワシは、この子と話がしたいだけなんじゃ」

ここまで意固地になると、梃子でも動かない。
王をよく知る人物たちは、諦めて会議室から外へ出る。

だが魔術師達はその前に、王へ厳重で強固な防護魔術を幾重にも。
騎士は扉のすぐ裏で、いつでも駆けつけられるよう完全武装をして待機した。


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