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( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです

884第120話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 13:42:37 ID:/OgetcPg0
 地方政府が成るということは、地方政府を守る者も必要になるということだ。
 昔、アルファベットを握って戦っていた兵が挙って応募することだろう。
 武器も必要になるため、かつてアルファベット職人だった者の需要も拡大する。
 
 天下統一後は、治安の維持を目的として各地で警邏隊の大幅な増強が図られた。
 かつて軍に属していた者は、既に多くがそちらに流れている。
 時間はかかったが、警邏隊から漏れた者も慣れ親しんだ仕事に戻ることができるはずだ。
 
( ^ω^)「懸案事項だった地域ごとの住民税の税率決定に関しても、いずれは地方政府に引き継ぎますお」
 
( ^ω^)「その他、各地域に即した制度の制定に役立つようにしたいですお」
 
( ^ω^)「あとは……」
 
(;^ω^)「……何だったかお」
 
 広場から笑い声が溢れた。
 時折、抜けたところを見せるのがブーンの魅力でもある。
 昔からそうだったという。
 
 話すべきことを思い出したブーンがその後も語り続ける。
 聞きやすい口調で、聞きやすい言葉で、民に声を向ける。
 その声に、民は耳を傾ける。
 
 七年前、かつてヴィップの皇帝だったアラマキは、天下が統一されたあと間もなく亡くなった。
 眠るように、しかし、全ての役目を果たし終えたような充実した表情だったという。
 
 アラマキの後を継いで皇帝となったブーンは、人としての性質はアラマキに似ていた。
 柔和で、親しみのある人柄。だからこそ、人々も素直に言葉を受け入れるのだ。
 嘘がない、偽りがないのが肌で分かるからこそ。




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