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( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです
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とりあえずスレ立てです。
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一騎打ち無敗同士だからなあ・・・
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Yはリーチだけで反則的なものがあるもんなぁ…そんな俺はVが一番好きだ
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(´・ω・`)(乗ってみるとするか……誘いに)
わざとらしく、大袈裟に右のZを振り上げた。
ブーンの体が強張ったのがここからでも分かる。
しかし、突き出したのは、左。
分かりやすい惑わしだった。
ブーンの視線も、しっかりと左に向いている。
だが――――
(´・ω・`)「見縊るなよ」
Yの刃先を、ブーンは微動だにさせなかった。
そこを、思い切り叩く。
Yを、弾いた。
(;^ω^)「ッ!!」
(´・ω・`)「その大きさだ。刃先までは、力が伝わりにくいだろう」
踏み出す。
ブーンの顔に浮かぶ、焦燥。
振り上げておいたZを、重力に任せ、振り下ろす。
狙いは、弾かれたYだ。
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E持って紙切れ切ってたブーンがYですよ支援
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Yって4mぐらいだっけ?
そんなん使って戦えるとかどんな超人だよw
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ホントの私…
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ショボンさんつえぇ
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しょぼおおおおん
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投下を楽しみに待っていました。今はただ支援するのみです。
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地面に、叩きつけた。
Yの刃が乾いた土を抉る。
そして、左のZをブーンに向けた。
(´・ω・`)「ッ……」
胴体を貫くつもりで放った一撃だった。
しかし、ブーンは遠い。
それは無論、分かっていた。
だから左足を大きく踏み出し、半身になってZを突き出したのだ。
刃先はブーンの体に入り込める距離だった。
だが、ブーンは跳躍した。
先ほどは後退で回避された。
今度は、横に逃げられた。
ブーンはすかさずYを引き戻した。
また、守りは万全。
Zが届かない範囲にまで下がっている。
もう一度、攻め込んだ。
呼応するように、ブーンがYを突き出してくる。
好機か、と一瞬思った。
左のZでYを弾き、右のZで首を狙えば決着する。
単純な相手ならばその流れは現実となるはずだ。
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ジョルジュとミルナの二人掛かりでもちょっと怪我させただけだったし
ショボンつよすぎ・・・
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>>174
こんなの一発でも喰らったら即死だわ
http://boonsoldier.web.fc2.com/ga14499.jpg
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支援…!
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さすがラスボスだ
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見縊る(みくびる)…こんな漢字初めて見た
支援
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だが、それほど簡単にはいかない。
ブーンはYを、あくまで威嚇程度に突き出しただけだ。
こちらが弾こうとすれば、すかさずYを引くだろう。
咄嗟に切り替えて、Zの攻撃をYで受け止めさせた。
そのまま、押し込む。単純な力では、自分のほうが上だ。
だが、さすがに押し切ることはできない。
ブーンは逆に押し返そうとしてくる。
刃と刃の擦れあう音が響いていた。
埒が明かない。
そう判断して、自分のほうから退いた。
ブーンの追撃は、なかった。
定石に従うならば、ブーンは踏み込んでくるべきだ。
俊敏さではブーンに劣っている。追撃することは、不可能ではなかったはずだ。
しかし、あくまでブーンはYで身を守るだけだった。
完全なる、守勢。
(´・ω・`)(……この広さでは、隅に追い込むことはできないだろうな)
あくまで逃げに徹するというのなら、逃げられないところまで追い込めばいい。
そう考えたいが、決戦の地として選ばれた双頭の森の広場は、充分な広さを有している。
正確には分からないが、恐らく直径で四半里はあるだろう。
仮に追い込んだとしても、所詮は森の中。
ブーンが絶体絶命の危機に陥るわけではない。
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>>181
改めてでかいなwwww
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鳥肌ヤバイ
ブーン頑張れ超頑張れ
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>>181
小さいとされてるVも、一般的にはかなりデカイよな
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がんばれ!
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(´・ω・`)(自分から攻めて好機を作り出すことは不可能……と判断したか?)
賢明だった。
立場が逆ならば、自分も同じ選択肢を選ぶ。
とにかく、回避を続ける。
隙を見出せれば、確実にそれを突く。
ブーンが選んだ戦法は、あまりに堅実で、あまりに合理的だった。
退屈、極まりなかった。
(´・ω・`)(……国の命運を決める一戦、か)
攻め込んでこないブーンを見据えながら、ふと思った。
"もしこれが、ただの一騎打ちであったとすれば"と。
ブーンは恐らく、自分の実力が通じるかどうかを試しに来るだろう。
そして、それこそがブーンの真価であるはずだ。
これまで、ブーンと戦で打ち合ったのは、一度きり。
フェイト城を奪われた、あの戦の緒戦。
およそ、まともな打ち合いではなかった。
しかし、あのときのほうが遥かに、痺れる打ち合いだった。
思わず身震いした。
総身に粟が立った。
あのときの一撃は、まさにブーンが全身全霊を込めたであろう一撃だった。
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これの1話が始まった頃にVIPに来たんだよなぁ
何か感慨深いわ
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E小さくて使いやすいお(^ω^)
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ショボン視点なのがブーンに何か奥の手がありそうでドキドキする
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今日で終わりか・・・
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Vといったらベルだな
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モナーが好きだった支援
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今、それを放てないのは、致し方がないことだ。
かつての一騎打ちはすれ違いざまだったが、今は違う。
十全な状態での反撃を、ブーンは覚悟しなければならないのだ。
(´・ω・`)「ふんッ!」
踏み込んで、左を払い、続いて右を払う。
ブーンはそれを受けずに、下がって回避した。
下位ランクのアルファベットYでは、Zの攻撃を受け続けると、いつか破壊されてしまうかも知れない。
ブーンはそう考えているのだろう。
差が一つ程度ならば数千合打ち合ったとしても問題ないはずだが、数万合に達すると分からなくなる。
つまりブーンは、長期戦を見据えているということだった。
ブーンがYを突き出してくる。
しかし、自分がアルファベットZを動かすよりも早くYは引っ込んだ。
攻撃が繋がり、今度はYを横に薙いでくる。
ただ、これも自分には到底届かない。
牽制でしかなかった。
(´・ω・`)(さすがに、攻めにくいな)
ブーンの狙いは、隙を突くこと。
そのためには、相手が攻め込んでくる必要がある。
一見、攻めにくくするための牽制は、矛盾していることのように思える。
だがブーンは、こちらが焦れて無理な攻めを打ってくることを狙っているのだろう。
そのときこそが、最大の好機になるからだ。
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ジョルジュとどっくんが好きだった支援
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ブーンが勝てる気がしない
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ドクオがあれした時は、
暫く信じられなかったわ…
がんばれブーン
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(´・ω・`)(駆け引きの上手さもあるか……)
確かに、強引に攻め込んだ隙をブーンは見逃さないだろう。
かつて、エヴァ城を巡る攻防の際、オオカミのミラルド=クァッテンを一撃で仕留めたことがある。
相手のアルファベットを躱してから、打ち合うことなく討ち取ったのだ。
あの頃から、勝機に対する嗅覚は優れていた。
だからこそ、絶対に気は抜けない。
愉悦に浸れるような一騎打ちでないことは事実だ。
しかし、享楽を求めているわけでもない。
ブーンが専守ならば、それもいいだろう。
軽く左から踏み込んで、無難な一撃を繰り出す。
ブーンはすかさず横に動くが、それを予測して、自分も追撃した。
左のZを払う。
ブーンには届かない。
更に一歩、踏み出す。
それでもまだ、届かない。
Yの大きさは、やはり脅威だ。
攻撃可能範囲で大きく水をあけられている。
ブーンの安全圏内は、自分にとって危険圏内だ。
Yを弾いて攻撃不可能にしてやれば、恐れるものは何もない。
しかし、それこそがブーンの最も警戒していることだ。
不用意にYを出してこないのは、そのためだろう。
(´・ω・`)(もしブーンのアルファベットがXのままだったら、もう一騎打ちは終わっていたな)
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ミルナが一番好きだ
支援
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ブーン頑張れえええええ支援
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何というゆったりとした激しさ
待つのが辛いくらい先が気になる
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他と比べてもYは圧倒的大きさだな
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ちょくちょく
過去の死闘が挟まれるのがまた
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ショボン視点ってのがまた上手いな支援
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アルファベットYの強みに賭けたブーンの判断は、正しい。
後世の歴史家も、そう評することだろう。
だが、その歴史家たちは文の締め括りにこう書くはずだ。
"やはり、ブーン=トロッソの挑戦は無謀だった"と。
(´・ω・`)「ハッ!」
掛け声と共に、アルファベットを振るう。
ブーンは、僅かに反応が遅れていたように見えた。
Zはブーンに遥か及ばない位置で空を切る。
しかし、ブーンはこの寒さのなかで、汗を一滴、乾いた地面に落とした。
(´・ω・`)(……体力的には、まだ全く問題ないだろう)
(´・ω・`)(だが、精神的にはどうだ?)
ブーンは、常に全神経を研ぎ澄まさせている。
一瞬でも気を抜けば首が飛ぶ状況で、耐え続けている。
それを、果たして、いつまで保てるか。
やがて、精神的な重圧は体力面にまで及ぶだろう。
現状だけを見ても、明らかにブーンのほうが疲弊している。
ブーンには若さもあるが、このままならば、先に体が動かなくなるのはブーンのほうだ。
追い込んでしまえばいい。
そのためには、継続的に重圧を掛け続けることだ。
アルファベットを、振るい続けることだ。
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頑張れぶーん(´・ω・`)
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がんばれブーン!
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ブーンは今何を思っているのか
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ショボンがかっこよ過ぎて泣きたい
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がブーン!
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無理な一撃を打つ必要はない。
ただ、ブーンに向けて突き出すだけでいいのだ。
それだけで、勝利への道を進むことができるのだから。
――双頭の森――
瞬きさえ、怖かった。
(;^ω^)「ッ……!」
ショボンの一撃は、遠い。
自分の首を脅かすことはない。
分かっているのだ。
分かっているはずなのに、自然と体は強張る。
アルファベットYという巨大な武器を手にしているが、身の軽さでは自分が優っているだろう。
ショボンが不意に踏み込んで来たとしても、後ろか横に逃げられる自信はある。
無駄に神経を磨り減らす必要はないのだ。
それでも、反射的に全身を固くしてしまう。
理屈で分かっていながらも、警戒してしまうのだ。
それだけの圧力が、ショボンの総身から滲み出ているからこそ。
あまりに、巨大。
あまりに、強大。
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(´;ω;`)僕はブーンを応援するよ…!
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ブーンはなにを思うのか
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はらはらする
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考えたら圧倒的なアルファベット差があったにも関わらず
ショボン相手に攻め続けられたフィレンクトさんって凄いな
支援
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ブーン視点きた!
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ブーン劣勢じゃないですか!やだー!
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支援んんんんん
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自分のアルファベットYを、小さく感じるほどに。
( ^ω^)「ハァッ!」
息を大きく吐きながら、Yを突き出した。
ショボンは余裕を持って見切っている。
受け止めることをしない。躱すことも、しない。
届く距離ではない。
だから、ショボンの無反応は、正しい反応なのだ。
問題は、自分の攻撃に圧力がないことだ。
それが、ショボンとの決定的な違いだ。
恐らくショボンは、刃が眼前に迫っても、届かないと分かっていれば動かないだろう。
ただの牽制なのか、本気で首を狙いにきているのか。
どちらであるのかを、瞬時に見切ることができるのだ。
つまり、ショボンは自分と違って、警戒すべき行動だけを警戒している。
精神的な負担は、明らかに自分よりも軽い。
ここに来る前に、体に溜まっていた疲労は抜いてきた。
調練は軽めに済まし、長時間かけてゆっくり西進してきたのだ。
事前の調整は、万全だったと胸を張って言える。
それでも既に、普段の調練を終えたあとのような疲労感に襲われていた。
まだ、まともな打ち合いは少ない。
勝利を掴むには僅かな隙を突くしかないと考え、戦う前から長期戦を見越していた。
まともに刃を交えては天下が遠のくと思ったからこそだ。
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等身大のラスボスってやっぱりいいな
緊張感が凄い
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始まったばかりなのにこの緊張感。
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まず相手に攻めさせる的なショボンの悪い癖が出てないあたりショボンにも余裕はないんだろうな
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自分のほうがショボンより若い。
体力にも、多少なり自信はある。
根気強く、粘り強く戦うという選択肢は、悪くないものだったはずだ。
しかし、始まってまだ一刻も経っていないうちから、これほど疲弊するとは思わなかった。
(´・ω・`)「…………」
ショボンは、動かない。
アルファベットZにも、殺気は篭っていない。
それでも、身震いさせられるほどの重圧だ。
首筋を、常に刃の腹で叩かれているような感覚がある。
"いつでもお前を討てる"と。
そう、言われているような気さえする。
風は凪いでいる。
森に、音はない。
ショボンが、僅かに左足を動かした。
小石が地面と擦れる音が聞こえた。
それだけで、アルファベットYを握る力は強まる。
まだ、ショボンはZを微動だにさせていないのに。
完全に、ショボンに主導権を握られてしまっていた。
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さすがに国がかかってちゃな…
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ブーンらしい戦いをするんだ!
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ブーン本気出せよ
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無策なのか
このままでは…
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>>223
そうは言っても2m超えだけどな
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支援!!
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(;^ω^)「…………」
疲労を隠したい。
だが、どうやってもショボンには看破されてしまうだろう。
焦ったところで状況は好転しない。
自分にできることは、変わらない。
ショボンの隙を突く絶好機を窺うことだけだ。
だが、ショボンは全く動かずして自分を追い詰めている。
隙など、生まれようはずもないのだ。
このままでは、勝てない。
隙を生じさせるために、自分から動かなくては。
( ^ω^)「はっ!」
踏み出す、右足。
目一杯伸ばした、両腕。
ショボンに、アルファベットが、届く。
そしてショボンは、Yを受けた。
両手のZを使い、受け止め、鍔迫り合いに移ろうとした。
一瞬だけ、その素振りを見せた。
直後、自分の全身を駆け巡ったのは、悪寒。
気付いたときにはアルファベットを引いて、体ごと後ろへ逃がしていた。
(;^ω^)(……誘いに、乗ってしまったお……)
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アルファベットの性能以上にショボンとブーンの差がデカイな
ショボンも勝利を確信してるだけで油断してないしブーン勝てんのかこれ
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やっぱりショボンの方が強いよな
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ブーン厳しいな…
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自分が数瞬前まで居た場所を鋭く裂いた、アルファベットZ。
あの場所に居ながらにして受け止めることは、躱すことは、不可能だっただろう。
冷静に考えられていなかった。
ショボンが全く攻めてこなくなったのは、こちらの攻めを誘き出すためだ。
そうやって、専守を解かせるためだ。
冷静に考えれば、分かるはずのこと。
しかし、その冷静さを奪ったのは他ならぬショボンだ。
やはり、ショボンがこの場を支配しているのだ。
守り続けても追い込まれる。
攻めに転じても窮地に陥る。
打つ手が、なかった。
現状で選べるのは無難な選択肢だ。
当初の予定どおり、相手の隙を狙っていく作戦。
勝機を見出せる可能性も、こちらのほうがあるだろう。
しかし、本当に勝利を得られるのか。
可能性は、極僅かではないのか。
(; ω )「…………」
最初から、分かっていたはずだ。
勝ち目の薄い戦いだと。
そして、自分以上に兵がそう感じていた。
無謀な挑戦なのではないかと不安視していた。
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ブーン! ブーン! ブーン!
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リ アルタイムktkrしえん
最初から読んでくる
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おいしっかりしろ
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弱気になるなブーン!
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+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワクテカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
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必ず勝利を得てくると誓った。
この策が最善だと言い聞かせた。
今は、あまりに滑稽なことだったように思える。
ショボンが、攻めに来る素振りを見せた。
後ろへと自分の体が逃げかける。
アルファベットが動いていないことに気付いて踏みとどまった。
しかし、気付いたのはそれだけではない。
ショボンのアルファベットが襲ってこない。
その事実に対して、安堵してしまっている自分がいることにも気付かされた。
相手の、隙を狙う作戦だったはずだ。
ならば先ほどのショボンの動きも、好機と見なければならなかった。
それなのに、それなのに。
客観的に見て、分かる。
自分の気持ちが、挫かれつつあることは。
立て直さなければ。
自分の敗北は、国の敗北だ。
負けるわけには、いかないのだ。
その言葉も、今はただただ、空回りしていた。
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ブーンおい!カッコ悪いぞ!!
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ああああ・・・・
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ブーン!
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時よ止まれ、お前はカッコイイ
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ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!
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ブーン!
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ブーン…
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――双頭の森・南――
手綱を強く引くと、軽い嘶きと共に馬が止まった。
本当は、もっと近づこうと思っていたが、何故か自然と手綱を引いてしまっていたのだ。
これ以上、近づいてはならないと、自分の心が告げていたのだ。
<ヽ`∀´>「…………」
そもそも、決戦の地まで来る予定はなかった。
皆と同じように、ヴィップ城でブーンの帰りを待つつもりだった。
しかし、ブーンが出発した直後、モララーが自分に会いに来た。
そして、西に行かせてほしいと申し出てきた。
"一騎打ちに勝利したブーンを、真っ先に迎えてやりたい"。
そう言ったモララーの表情からは、切実な思いが感じ取れた。
だが、自分は許可しなかった。
モララーはまだ満足に動き回れる体ではない。
隻腕となった身では馬での長駆も難しいため、現実的ではなく、諦めてもらうしかなかった。
しかし、それ以上に。
モララーがいなければ、軍事的に重要な判断を迫られた際、それを下せる者がいなくなる。
すぐさま、自分はそう考えていた。
本来ならば、最終判断を下すのは自分の役目であるはずなのにも関わらずだ。
つまり、その時点でもう既に、自分は決戦の地へと気持ちが向いてしまっていた。
モララーではなく、自分が行きたいと思ってしまっていたのだ。
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弱気な部分がここにきて出ちゃうのか…根本がそう簡単には変わらないってことなのか
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支援
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頑張れ頑張れ
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焦れ焦れ
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四円
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相変わらずヴィップの将校は仲良いな
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もしかしてみんな集まってくるのか
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だから、尚更モララーには残ってもらわなければならなかった。
最善を尽くしてきたが、万難を排除できたわけではなく、まだ何が起きるか分からないという状態だからだ。
僅かな供だけを連れて疾駆してきた。
そして今、森を目にしているが、自分にできることは何もない。
ただ、勝利を信じるしかない。
何故、ここまで来てしまったのか。
不安だったのかと問われれば、首を捻ることになるだろう。
しかし、恐らくは、信じているからこそだ。
必ず、ブーンは勝利を得てくれると。
いつも見せてくれる、あの屈託のない笑顔で、戦勝を報告してくれると。
心から、信じている。
だからこそ、ここで待ちたくなったのだ。
心の底では、最初からここに来たい思いがあった。
ただ、皆が我慢しているからこそ、自分も口には出すまいと考えていた。
<ヽ`∀´>(モララーは、城で待つって言ってたのに、やっぱり我慢できねーって言ってきたニダね)
<ヽ`∀´>(……あっさり翻意して『行かせてほしい』って言っちゃうところが、モララーらしいと言えばモララーらしいニダ)
だが、おかげで気が楽になった。
ヴィップ城にいるよりも、ここのほうがまだ落ち着く。
無論、他の皆も同じ気持ちだったが、他は全員残してきた。
万一のことを考えると、やはりヴィップ城は固めておくべきだと考えたからだ。
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新着レスがお前らだったときのガッカリ感は異常
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支援!
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その代わりに、皆の分まで、ブーンを祝福すると誓ってきた。
<ヽ`∀´>「……みんな、信じて待ってるニダよ、ブーン大将」
<ヽ`∀´>「だから……いつもどおりの笑顔で帰ってきてニダ」
声が、届くはずはない。
それでも、届けと願いながら口にした。
いつしか陽は落ちかけ、空は鮮やかな黒に染まりつつあった。
――双頭の森――
一騎打ちが始まる前から、森にはランタンの灯りがあった。
既に陽は落ちたが、変わらずに明るいまま戦うことができている。
ランタンはこちらでも用意していたが、自分が到着する前にショボンが準備していたようだ。
つまり、ショボンも長期戦は考えていた、ということになる。
自分としては、最初からそのつもりだった。
覚悟は、できていた。
しかし、実際に戦いが長引くにつれ、自分を侵食しはじめたのは疲労感と恐怖感だった。
(;^ω^)「…………」
この寒さのなかでも、両手からは汗が滲み出ている。
荒ぶる呼吸も隠したいが、既に肩が軽く上下してしまっていた。
ショボンが涼しい顔をしているのとは、あまりに対照的だ。
そのショボンが、動いた。
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支援
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>>260
お互い様だなw
気持ちはよく分かる
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支援
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大将!
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その時ショボンが動いた!
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左足の踏み込みよりも先に、右のZが振り上げられる。
自分の視線は、思わずそちらへと向いた。
死角となる位置から、左のZが地を這うように迫っている。
それに気付いたときには、ショボンの踏み込みも十全だった。
後退すべきだ。
分かっていたが、気付いた時点では、既に最善の選択肢ではなくなっていた。
アルファベットを両手で強く握り、二の腕を膨らませる。
ショボンのZを、その場で受け止めた。
衝撃で、両手に僅かな痺れが走る。
しかしまだ、一撃。
左を受けたが、右が残っているのだ。
Yを強引に突き出せば、ショボン自身を狙える。
だが、ショボンの右と、果たしてどちらが速いか。
分からない。賭けは、打てない。
ショボンの右は、引いて躱した。
あと一瞬でも迷っていたら、自分の胴は斜めに裂かれていただろう。
攻め込んだ末の危険ならば、まだいい。
今の自分は、回避することさえ充分ではないのだ。
ショボンの表情に視線を向ける。
相変わらず、無が貼り付いている。
失望感を顕わにしているようにも、見える。
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>>260
その分喜びも一入だろ?
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