したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです

251第119話 ◆azwd/t2EpE:2012/01/16(月) 11:10:45 ID:/OgetcPg0
――双頭の森・南――
 
 手綱を強く引くと、軽い嘶きと共に馬が止まった。
 本当は、もっと近づこうと思っていたが、何故か自然と手綱を引いてしまっていたのだ。
 
 これ以上、近づいてはならないと、自分の心が告げていたのだ。
 
<ヽ`∀´>「…………」
 
 そもそも、決戦の地まで来る予定はなかった。
 皆と同じように、ヴィップ城でブーンの帰りを待つつもりだった。
 
 しかし、ブーンが出発した直後、モララーが自分に会いに来た。
 そして、西に行かせてほしいと申し出てきた。
 
 "一騎打ちに勝利したブーンを、真っ先に迎えてやりたい"。
 
 そう言ったモララーの表情からは、切実な思いが感じ取れた。
 だが、自分は許可しなかった。
 
 モララーはまだ満足に動き回れる体ではない。
 隻腕となった身では馬での長駆も難しいため、現実的ではなく、諦めてもらうしかなかった。
 
 しかし、それ以上に。
 
 モララーがいなければ、軍事的に重要な判断を迫られた際、それを下せる者がいなくなる。
 すぐさま、自分はそう考えていた。
 本来ならば、最終判断を下すのは自分の役目であるはずなのにも関わらずだ。
 
 つまり、その時点でもう既に、自分は決戦の地へと気持ちが向いてしまっていた。
 モララーではなく、自分が行きたいと思ってしまっていたのだ。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板