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イベント優先スレ
893
:
インコレツジ(忌黄烈迅)・山猿青介
:2012/10/21(日) 13:10:26 ID:znuO.6vI
>>892
>>891
槍は、忌黄烈迅の頭蓋を貫いた。
「自然へ還るとき が 、 来た ようだ」
幾重にも重なった声色で、インコレツジが呟く。
「山猿青介。此処(ここ)という場所は、無念が募りやすい
また我々を見つけたら、今度はちゃんと、二度目の生を送れるように
赤子の猿の時から、躾てやってくれまいか・・・」
山猿青介は微動だにせず、凛然と地面の窪みから立ち上がった。
インコレツジの姿が薄れ、光粉となって消えていく。
鉄屑が辺りに散らばる音と共に、インコレツジは存在を消した。
――
<エピローグ>
――
山猿青介は、十夜と波洵に向き直る。
「すみません。助かりました
ここに無念が募ったら、俺は」
青介は息がつまった。
「俺が、そういう役割の振られた猿の赤子に、ちゃんと、その時その時、とどめ刺します」
それは、社会で生きることが許されなかった者への、焼き直しにほかならない。
しかし、心底にある歪みきった感情を目の当たりにして、生かしておくことも、青介にはできなかった。
――
<イベント終結>
――
「狐さまのほう、怪我平気ですか?
ここの頭として、一応、ちゃんと最後まで義務は果たさないといけないですね
妖気の溜まり場が山と山の間にあって、そこなら怪我も早く癒えると思うので、これから案内しますね」
青介が、義侠染みた声で言った。
「波洵さまは、痛いところ、まあ、無いと思うんですが。ありましたかい?」
894
:
七郎『』&十夜「」
:2012/10/21(日) 21:53:24 ID:SmXQZqJk
>>892
,
>>893
『終わったか……』
「ねぇ、七郎……あの妖怪っていったい……」
『さあな、俺はなんにも聞いちゃいねぇからわかんねぇよ。』
七郎はあえてインコレツジのことを十夜に話さなかった。
その後、静かに憑依を解き、元の狐と黒髪の少年に戻った。そして、青介の方を向き
『礼なら俺には言わなくていい。俺は十夜と自分の身を守る以外、何もしてねぇよ。
って言ってもこんな怪我でしかも十夜にまで助けられて守れたって言えるのかは疑問だけどよ……』
苦笑いしながらそう答える七郎。
『つーか、俺が十夜に礼を言わなくちゃだな。』
「いいよそんなの。それより、七郎が無事で良かったよ……」
十夜は目に涙を浮かべながら嬉しそうにする。
『ああ、それはアイツが居てくれたからだよ。アイツがいなかったら、多分俺は今ごろお陀仏だっただろうよ。』
そう言って七郎は、波洵の方を見る。
「あなたが七郎を助けてくれたんですね!ありがとうございます!」
『俺も言う。マジで助かったぜ。ありがとよ。』
と、十夜は波洵に頭を下げた。
『で、怪我の具合か?まぁ……そうとう酷いな。治せるんだったら早いとこ治しちまいたい。また、あの厄介なのが現れてもおかしくないからな。連れて行ってくれ。』
早いとこ怪我を治したい七郎は、青介に答えた。
『十夜は先に帰ってろ。妖怪にとっちゃ有益な妖気でも、お前みたいな人間には危険だろうからな。』
「う、うん。」
七郎が話した後、十夜が頷く。そして、七郎は再び波洵の方を向く。
『あ、あと、何から何まで世話になっちまうが十夜が山から出るまで護衛頼めるか?いや、もう大丈夫だと思うんだけどよ。念のためな。』
895
:
波洵
:2012/10/23(火) 16:02:24 ID:IsFf8T.o
>>893
長い突撃槍が頭蓋を貫いたのを見届けると、
波洵はそれを勢いよく引き抜き、元の人のような腕に戻した。
「おや、あっけないね。この程度なのかい、お前等の無念とやらは?」
拍子抜けしたようにせせら笑う波洵。
最後まで欠片も同情はしない、代わりに完全に拒絶もしない。
彼女はもっと悪逆で、エゴイスティックな精神によって産み落とされたから・・・。
「私に踏み潰される程度の無念だったらどーってことは無いから、
次は綺麗さっぱり忘れて生まれて来いよ。どーせ次があっても今のままじゃ大したことはできないぜ?」
波洵は消えゆく光の粒子に、満面の笑みで中指を立てた。
――
しばしの後、あくび半分に青助の訴えを聞く波洵。
どこかうんざりしたような顔で言い捨てる。
「あの程度の妖怪で大袈裟だっつーの。
未練だのなんだの知らないけど、間引きだとかそんなことしなくても良いだろうが。
・・・またあーいうくだらねーのが生まれても、一応見届けてやれよ。
成長して、生き抜いて、それでもあんなロクデナシになったなら、私に知らせなよ。また踏み潰してやるからさ」
最後に波洵はニヤッと笑った。
――
お礼を言う七郎に波洵は少し頬を赤くして、胸を反らせる。
「そーだろ、助かっただろー。
もっと褒めろ、讃えろ、敬え、この波洵ちゃんを」
青助の提案に波洵は即答する。
「いらねーよ、そんなもん。
あんなくだらねー奴相手に怪我するわけないだろ?」
空元気である。
波洵の変化による治癒は、怪我のダメージの先延ばしに他ならない。
消耗した分はじっくり時間をかけて回復するしかないのだ。
「おっけー、また任されたぜ。それじゃいくぞおガキ様」
十夜の護衛を快諾する波洵。
大変不安の残る護衛である。
こうして万から成る一匹の妖怪の呼んだ騒動は終わりを告げた。
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