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81窮奇:2011/06/05(日) 14:04:03 ID:tElbSrz.
>>80

「舐めてないからこそだよぉ」

 ニタニタと悪意のある笑みが、織理陽狐を射抜いた。

「下手に感情逆撫でして・・・。
 コレを破壊されたらたまったモンじゃないからね」

 夜行神の幹には幾つもの目玉のような水晶が浮かび上がる。
 その毒々しい緑や赤の羊水の中に、胎児のような存在が蠢いていた。

「ねぇ・・・、妖怪はどこからやってくると思う?
 百鬼夜行って・・・そもそもなんだと思う?」

 どこか愛おしそうに目を細めて、その胎児を眺めていた。

「その答えがここにある」



 巌窟の右端にて待ち受けていたのは。
 貪欲ゆえに、全ての強さを手に入れようとし。
 全てを捨てざるを得なくなった、欲望の権化・波旬。

「チクショウ・・・あんな、あんな要らない物1つのために・・・。
 全部捨てなきゃならないなんて・・・チクショウがッ!!」

 貪欲という特性は・・・、要らぬ物を断ち切る力には乏しく。
 たった一つの力を捨てる為に、波旬は数百余りの力全てを失わざるを得なかった。

 怒り心頭の波旬は、突如入ってきた侵入者をギロリと睨み付ける。

「はぁー、ふぅーんなるほどねぇー」

 イライラとした表情で犬御達を見据える波旬。
 貪欲が入ってきた者共の心を覗き見て、写し取る。

「冗談じゃない! あの女は私が殺すんだ!!
 ・・・でもどういうわけだかよくわからないけど丁度『良い』」

 ニヤニヤと窮奇に似たあの顔で笑い、おぞましい妖気が溢れ出す。

「お前等全員! 私の強さの肥やしにしてやるよッ!!」

 古の神児服を着た波旬に、犬神の紋章が浮かび上がった!



 七生達が入った瞬間!
 白い槍が噴き出し、辺りを輝く銀盤へと変え。
 入り口を完全に封鎖してしまう。

「針山十合目! 頂下し!!」

 石英の槍が入って来た者達を牽制するように包囲した。

「姉様の望み・・・絶対に邪魔させない」

 少し背伸びした口紅を塗った黒い翼の少女が語りかける。
 それは・・・、繋ぎとしてもう必要なくなった獄門鳥の身体に寄生した出口町だった!!


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