したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

イベント優先スレ

664穂産姉妹神大社:2011/11/13(日) 23:02:24 ID:bJBnsqT6
>>662
堂々と、巴津火の前に不動を貫く。
この姿勢は巴津火が自身の血を、守護神の形見から伝わせてきた時すら、
変わることなく彼女の神服は紅の色を付けた。

「・・・っ」

これを挑発と見ていたのか、彼女は油断し、
巴津火の剣が喉元を貫いた時は思わず苦しそうな声を発した。
しかし、日子神はそれから眉間にしわを寄せるも、
痛みのために呻くこともなく、凛として巴津火を睨む。

『君には・・・この罪を負うことはできない・・・
 実力がじゃない・・・覚悟がじゃない・・・
 罰がそもそも・・・誰も変わって贖罪できないから・・・』

神格の力の行使によって、一瞬、日子神の妖気と伴って
因果が巴津火へと流れ込み始めた。
しかし、それは彼の背後から現れた彼女によって、
惜しくも中断を余儀なくされる。

『神代は・・・全ては・・・僕たちの死しか望んでいない』

日子神の纏う神服と同じように、雨子神は朽ち果て切った布を着ている。
そして間髪をいれずに雨子神は片手を上げ、
地を操作して巴津火を囲うように、鋭く大きい牙を作り出した。

「・・・っ」

当たり前のことを考えればこれらの牙は、
雨子神を合図として閉じられ、巴津火を八つ裂きにするだろう。
しかし彼は逃げることができない。

それは、喉元に突き刺されたままの日子神が、
自らの手で大剣をつかんで決して離そうとしていないから。

>>663
春宇知厄は自身の、しっかりとした一撃の会心を感じたが、
それと同時に、襲い来る槍の脅威も感じ取っていた。
しかし深く入った拳を元に戻すのは、多少の時間がかかるため彼女は
何とかかわそうと身をよじるも、稀璃華の放った槍は強く、
彼女の右肩を貫ききる。

「これは油断しました・・・!」

穂産姉妹神と違って、肉体の再生の聞かない春宇知厄はすぐさま後ろへ飛びのき、
稀璃華とはもう一度数歩距離をあけた。

「戦闘の途中私語など、本来であればそれこそ無礼。
 目的の義もぶれ、話にならない滑稽な道化と化してしまう。

 しかし、この質問は特別、吾輩が答えましょう。
 答えはあの蛇の少年です」

春宇知厄が距離を開けたのは、さらなる追撃を避ける為だけではない。
ゆっくりと力をためるように膝を曲げて、
一瞬の間の後、彼女は強烈な速度で稀璃華へと走った。

数歩助走をつけて放たれる技はとび蹴り。
シンプルかつ隙が大きくはなるも、加速の付いたこれの威力は、
そうとうな重みを持って稀璃華の腹部へと衝撃を与えるだろう。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板