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イベント優先スレ
224
:
黒蔵
:2011/07/24(日) 02:54:44 ID:1gBuqmPQ
>>220-223
瞳に怒鳴られて、一瞬面食らった。
「うん?違うよ、瞳は。…俺?『憑かれてる』んだ」
丑三に頷いてそう答えた黒蔵に、田中君が状況の仔細を伝えた。
「白龍と黒龍が?何で?…いッ!」
寝起きでぐしょぬれの黒蔵にその説明は、まさに寝耳に水である。
思わず傷のある掌で田中君の服を掴んでいた。
「何で二人がそんなことにならなくちゃいけないのさ?」
理不尽である。しかし、その理不尽さは黒蔵も散々かみ締めてきては居るのだ。
だから丑三の言葉の正しさも判っては居るのだが。
(また。また誰かを見送るのか)
また親しい人が消えてしまうのか。
濡れた服の上から、蟹の欠片が入った守り袋を押さえる。
白い浴衣の胸元にじんわりと赤い滲みが広がった。
「白龍、黒龍。何か最後に俺にしてあげられる事、ある?」
守り袋の中身を布越しに感じながら、黒蔵は消え行く二人にそう尋ねた。
しかし、その応えは無いままに彼らは消えた。
(逝っちゃった)
結局、ただ見送る事しかできなかったのだ。
黒蔵は泣けなかった。代わりに田中君が泣いているから。
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