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21夜行集団:2011/05/24(火) 01:58:08 ID:ajFsrEio
>>19>>20
波旬が手を切断した事で、氷亜による氷の呪いは効かなくなったであろう。
しかし氷亜はまだあきらめていない、もう声はでなくなって、涙を流す目も凍りついた。
ただ泣き顔で凍ったままの表情で、波旬の後を追おうと飛び上がる。

しかし運命の神は、氷亜に味方しなかった。
氷亜の持っていた生命力が凍りつき、大した高さも跳べずに地面に叩きつけられる。

そしてそのまま氷亜は息を引き取る。
筈だった。たしかに運命の神は氷亜に味方しなかった。
しかしどうやら、水の神は彼に味方したようで。

もう動けない、動きたくない、動きたいけど体はもうただの氷だ。
しかし彼は死ななかった。傷は塞がり、心臓の所は凍ったまま、俗に言うコールドスリープ状態であった。

だがそんな氷亜の姿を見て、虚冥、穂産姉妹達が普通の精神状態でいられるだろうか。
それは不可能と言うものだ。虚冥はすでに狂骨と変化し、何度も氷を破壊しようとしている。
穂産日子神はどうしようもなく泣き崩れ、
穂産雨子神は自分の無力さに、拳が血でにじむほど壁を殴っていた。骨は折れなくとも、心は。
なんという悲劇的な情景なのだろうか。なんという無力感の空間なのだろうか。

しかしその悲惨な光景が、いとも簡単的に、瞬間的に、不条理的に、
あっさりとその火を纏った砂利の応酬に破壊されるまで、あと二行後。


そしてこの空間にある概念が発生した。俺だ。
この天狗が、波旬のトバリを切り裂き、理不尽に介入した。
波旬の空間は、その圧倒的過ぎる上に絶対的過ぎる≪存在感≫によって満たされる。

それは窮奇の≪悪意≫のようであり、それは青行燈の≪狂気≫のようであり、
それは波旬の≪強欲≫のようであり、それは桔梗姫の≪幸福≫のようであり、
それはアリサの≪魅了≫ようであり、それは滝霊王の≪潔癖≫のようであり、
それらと同じ、その空間を一色に染め上げる様なオーラーにも似たプレッシャーで、
しかしそれらとは全く違った性質のものだ。

「不遜的、この我が輩を差し置いて一戦を始めているとは。」

誰もが気になる。理由は無い。ただただ気になる。
圧倒されるのだ、僕のそのどこまでも覇者の威厳と言うものに。
私が見る限り、どうやら悲劇がここで起こっていたようだ。空間が凍りつき。
氷亜が凍りつき、この泣き声は氷亜のものであったか、そして俺の威圧感に埋もれる前にあったのは、
氷亜の愛したあの小さな者のソレか。

「久方的だな、波旬。
 しかし貴様の妖気はなぜか以前と変化しているように見えるぞ。」

しばらく見ていたら懐かしい顔があったので、某は波旬に話しかけた。
世間話なぞする気は毛頭ないが、やはり声は掛けたくなるものだ。



しかし、ここまでの展開があまりにも都合が良すぎる。
運がいいと言っても、あまりにも不条理すぎる。ありえない。

そう、都合がよく運が良い。ありえないが当たり前である。彼女がいるのだから。
全ての条理など無視して幸福にし。流れなど無視して安らかにしてしまう。
夜行集団の主、桔梗姫がいるのだから。

私めの天狗は、うえのその大きすぎる力をみた。
やはり先代の主。その力はけた違いだ。
だが僕達の集団も負けているつもりはない。もう既に穂産姉妹、骨、姫、
そして俺も充填完了だ。

だミー達は負けない。波旬の力には劣るが、しかし形は同じ。
なによりも、今現在、桔梗姫が全開の状態でいる以上、負ける筈がないのだ。
だから夜行集団は撃った。その大きすぎる力へと。


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